その5
- 465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 16:37:23.54 ID:3o2jkgwK0
- 〜〜二日後、ドクオ邸〜〜
( ^Д^)「つーわけで」
(-@∀@)「やってまいりました、ドクオくんの自宅!」
(´・ω・`)「意外といい家だね。まさか一戸建てとは」
( ^ω^)「こりゃ親父さんが相当稼いでるお」
('A`)(言えない……NASAから分譲された物件だなんて……)
( ^Д^)「ってかもう足疲れたんで、早く中に入れてほしんだけど」
('A`)「おう、上がれ上がれ」
( ><)「お邪魔するんです!」
( ^ω^)「うわ、なんか室内の大気がむわっとしてるお……」
('A`)「男家庭で悪いか」
- 467 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 16:45:19.52 ID:3o2jkgwK0
- 〜〜ドクオルーム〜〜
(´・ω・`)「さて、まずやるべきことと言えば……」
( ^Д^)「ポルノの所持チェックだな」
('A`)「おい離せ! なぜ羽交い絞めにする!?」
( ^ω^)「動くなお。これは友情のイニシエーションだお」
( ^Д^)「くそっ、ベッドの下にも机の引き出しにもねぇ!」
( ><)「トイレのタンクの中にジップロックに入れて隠してあったんです!」
( ^ω^)「お前凄いところに隠してるのな」
(´・ω・`)「これが噂のジャパニーズヘンタイコミックか……」
(-@∀@)「き、君たち! 今日はこんなことのために訪問したんじゃないだろう!」
( ^Д^)「そんなこと言いながら横目で見てんじゃねーよ、これだからむっつりは」
- 473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 16:54:42.09 ID:3o2jkgwK0
- ( ^ω^)「こいつのストック、女教師とか女医とかそんなのばっかりだお」
(´・ω・`)「健康的で標準的な高校生男子といえるよ」
('A`)「性癖が暴露された今何も臆するものはない」
(´・ω・`)「だけど、人に知られたくない性癖の人たちもいるからなぁ」
('A`)「ああ、こいつな……」
( ^ω^)「いきなりうってかわって鍛えられた男の肉体を見せられると嘔吐しそうになるお」
('A`)「しかも女装してるからな……」
(´・ω・`)「この自慰に耽ってる写真なんて、左端に姿見が映ってる」
(-@∀@)「……視線がそっちに向いているね、完璧に」
( ^Д^)「鏡に映った自分見てシコってんのかよ……ひくわ……」
( ><)「これはヤバすぎるネタなんです……」
(´・ω・`)「問題はどういう手順で発覚まで至らせるかだ」
- 476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 17:04:42.59 ID:3o2jkgwK0
- ('A`)「んなもん、単純に学校の掲示板にでも貼ればいいだろ」
(-@∀@)「同意見だ」
('A`)「それが一番手っ取り早いじゃん」
(´・ω・`)「微妙だね。そうすることで皆の興味が向くのは」
(´・ω・`)「『誰がこの写真を貼りつけたか』って部分だから」
(´・ω・`)「もちろん無為というわけではないけど、違う謎を残すのは得策じゃない」
( ^Д^)「じゃあどうしろってんだよ。俺らにできることねーじゃん」
(´・ω・`)「彼自身の手によって公開させればいいんだ」
( ><)「どうやってですか?」
('A`)「まさかとは思うが……」
(´・ω・`)「そう」
(´・ω・`)「僕がウィルス組んで踏ませるんだよ」
- 481 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 17:13:03.24 ID:3o2jkgwK0
- ( ^ω^)「うわあ」
(´・ω・`)「モララーはネット通販で衣装を買ってるみたいだからさ」
(´・ω・`)「彼のお気に入りショップの一ページを改竄して」
(´・ω・`)「.exeを踏ませる。そして自動アップロード」
('A`)「それモララー以外もひっかからねぇか? 善良な市民を巻き込むなよ」
(´・ω・`)「それは大丈夫。特定の発信源以外からのアクセスは無効にするから」
( ^Д^)「周到な奴め」
(´・ω・`)「さすがに全世界に流出させるのはかわいそうだから」
(´・ω・`)「学校のインフォメーション・ルーム内の端末でのみに留めておくけどね」
(´・ω・`)「前もって全機に自作の共有ソフト入れておいたから」
('A`)「俺はお前が味方で本当によかったと再認識してる」
- 488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 17:20:31.51 ID:3o2jkgwK0
- (´・ω・`)「どうする? 今日からでも取りかかれるけど」
('A`)「いや、もう少し経ってからでいい」
('A`)「フサの件と時期を一致させたい」
(-@∀@)「立て続けに事件を起こすわけか……」
(´・ω・`)「うん、それが最善だろうね。印象も相互作用で強くなる」
( ^Д^)「しかし喉乾いたな! ジュースとかねーの?」
('A`)「人んちでくつろぎやがって……待ってろ、持ってきてやるから」
( ^ω^)「氷も頼むお」
( ><)「グラスも冷やしてほしいんです!」
('A`)「注文が多すぎるわ! ってか今からグラスのセッティングなんてできるか!」
ガチャ
(`・ω・´)「おおドクオいたか。父さん飲み物運んできたぞ」
- 492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 17:26:14.69 ID:3o2jkgwK0
- ('A`)「へ、父さん? なんでいるんだよ?」
(`・ω・´)「いやあ、今日はちょっと早めに業務が終わってな」
(`・ω・´)「おお、彼らがドクオの友人か。ドクオの父です」
( ^Д^)「あ、どうも……」
(´・ω・`)「平素より幾分早い帰宅みたいですけど、お仕事は何を?」
(`・ω・´)「NASAのほうに」
( ><)「NASA?」
(`・ω・´)「うむ。超能力についての研究に協力しております」
( ^ω^)「……何言ってんだこの人……」ボソッ
('A`)「……ははっ! 父さんったら冗談ばっかり言って!」
(`・ω・´)「冗談? ドクオには渡米前から話したはずだが……」
('A`)「まったく、テンションが上がっちゃったんだな! お茶目な父さんめ!」
- 496 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 17:33:31.37 ID:3o2jkgwK0
- ('A`)「ちょ、ちょっと話あるから、みんな待っててくれ!」バタン
('A`)「……はあ……はあ……」
(`・ω・´)「どうしたんだドクオ、突然」
('A`)「突然はこっちの台詞だよ」
('A`)「父さん、NASA関係者だとか迂闊に口走らないでくれよ」
('A`)「てか上から止められてねぇの?」
(`・ω・´)「特には」
('A`)「意外とぬるい機関だな……」
(`・ω・´)「それより父さん、今日は念動力を徹底的に特訓してな」
(`・ω・´)「自分の体重の二乗までの質量のオブジェクトなら動かせるようになったぞ」
('A`)「そう。片手でペットボトル二本抱えるの辛いでしょ。一本持つよ」
(`・ω・´)「すまない。最近四十肩がひどいんだ」
- 502 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 17:38:46.89 ID:3o2jkgwK0
- ('A`)「とりあえず、俺は部屋に戻るから」
('A`)「もう余計なことはしないでくれよ」
(`・ω・´)「わかったわかった。まったく、青春は素晴らしいな」
(`・ω・´)「そうそう、もう一つ判明したことがあるんだが」
(`・ω・´)「テレキネシスを発動させるときにも共感覚が役立ってるそうだ」
(`・ω・´)「視覚が触覚とリンクしているからな」
(`・ω・´)「見るだけで触れているのと同じ。つまり対象が手中にあるのと等しい」
(`・ω・´)「そういう暗示効果があるようだ」
('A`)「へえ。約束のアイス買ってきてくれた?」
(`・ω・´)「冷凍庫の中に」
('A`)「ありがとう。みんなと食べていい?」
(`・ω・´)「うむ。二十カップほどあるから好きなのを持っていきなさい」
- 510 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 17:46:37.85 ID:3o2jkgwK0
- ('A`)「やあ、みんなお待たせ」ガチャ
( ^Д^)「なんだその気持ち悪い掛け声は」
('A`)「気にするな。ジュースと、それからアイス持ってきたぞ」
( ><)「容器が紙コップなんです……」
('A`)「贅沢言うな。飲めるだけありがたいと思え」
( ^ω^)「いやでも、コーラがおいしく飲める容器は」
( ^ω^)「瓶、缶、グラス、ペットボトル、紙コップ、陶器の順だお」
('A`)「知るかよ」
(-@∀@)「瓶で飲むコカコーラは最高だよね!」
(´・ω・`)「あ? ペプシこそが嗜好なわけだが」
( ^Д^)「やばいアイス溶ける! 早く食うぞ早く!」
- 515 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 17:54:25.12 ID:3o2jkgwK0
- (´・ω・`)「このアイスおいしいね。バニラ・ビーンズのフレーバーが効いてる」
( ^ω^)「チョコミント以外食べる気がしないお」
(-@∀@)「よくそんな子供用歯磨き粉みたいなのが食べられるね!」
( ^ω^)「今なんつった! 今なんつったお! てめえええ!」
(-@∀@)「ちょっ、そんな本気で怒らないで……」
( ><)「僕はシトラスのシャーベットでいいんです!」
( ^Д^)「暑苦しいアフロヘアーでそんな爽やかなもん食うなよ、似合ってねぇ……」
('A`)「……」
( ^Д^)「どうしたんだよ、呆けた顔して。妄想でもしてんのか?」
('A`)「いや、なんかいいなって思って」
(´・ω・`)「まあね」
(´・ω・`)「僕たちみたいなナードが騒げるのは、こういうプライベートな空間だけさ」
- 521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 18:03:25.60 ID:3o2jkgwK0
- プルルルッルルルッルルルルッルルッルルッルルルルッルッルルルルルッルルッルルルッルルッルルッルッ
( ^ω^)「ん、鳴ってるお」
('A`)「俺の携帯か」
( ^Д^)「なんで着信音量マックスにしてんだよ! 騒音公害で訴訟するぞ!」
('A`)「慌てるなって。もしもし」
从 ゚∀从『おうドクオか、今何してんの?』
('A`)「ちょっと休憩。用件だけ手短に頼む」
从 ゚∀从『無駄にかっこつけんなよ。なんだその声色』
从 ゚∀从『いやな、さっきフサからミセリにメールがきたんだよ。その報告』
('A`)「ほう。して、どんな」
从 ゚∀从『トソン宛の文面とほぼ同じさ。また違う日に話がしたいってさ』
- 531 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 18:11:38.11 ID:3o2jkgwK0
- ('A`)「……だそうだが……」
(´・ω・`)「トソンと会うのは週末だったね。なら来週がいいかな」
('A`)「てなわけで、来週の休みに会うよう伝えておいてくれ」
从 ゚∀从『オーケイっと』
('A`)「てか受話器の向こうからキャッキャウフフな声が聴こえるんだが」
从 ゚∀从『あー、今アタシら、タリーズコーヒーにいるから』
('A`)「チェーン店じゃなくて、どうせならもっと洒落たとこに行けよ」
从 ゚∀从『いやーなんだかんだでみんな安定志向なわけよ』
('A`)「まあいいけどさ」
从 ゚∀从『そいじゃあな!』ピッ
('A`)「……という様相みたいですが」
(´・ω・`)「いいムードだね。フサの件は、女子たちに一任しても大丈夫そうだ」
- 535 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 18:17:57.55 ID:3o2jkgwK0
- (´・ω・`)「とにかく僕はモララー専用のウィルスを組んで」
(´・ω・`)「彼ご贔屓のサイトにクラックして、これを仕掛けておく」
( ^ω^)「フサはトソンとミセリに任せるのかお」
(´・ω・`)「まあ、このまま脚本通りに進めてくれれば大きな支障はないだろう」
(´・ω・`)「ハインもリーダーシップを発揮してるみたいだし」
(-@∀@)「ギコは……」
( ^Д^)「あれはもう一発勝負だからな」
(´・ω・`)「すべてはしぃにかかってる」
(´・ω・`)「ただ、サダコが余計なことしなければいいけど……」
('A`)「あいつが趣味を押し出して来たら何もかもが水泡に帰しかねないからな……」
( ><)「あとはドクオくんがジョルジュくんとの戦いに勝つことだけです!」
(´・ω・`)「そうだね」
('A`)「おいまだ決定事項じゃないだろ。そのルートは全力で回避するぞ」
- 539 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 18:22:14.52 ID:3o2jkgwK0
- ( ^ω^)「というか、本当に合気道なんてできるのかお」
('A`)「勘を取り戻しさえすればなんとか」
('A`)「なんせ高校進学してからは道場行ってねぇしな……」
( ^Д^)「頼りねーな」
('A`)「無力なリーダーですんません」
(-@∀@)「世話が焼けるリーダーだね、まったく!」
('A`)(お前が役に立った瞬間いつだよ)
(´・ω・`)「ドクオ、そんな卑下することはないよ。君はナードの旗手だからね」
('A`)「フォローが身に沁みる」
( ^ω^)「それじゃ、僕らはそろそろ家路につくお」
( ><)「お邪魔したんです!」
('A`)「おう、じゃあな」
- 543 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 18:31:17.08 ID:3o2jkgwK0
- 〜〜二週間後〜〜
从 ゚∀从「なあ」
('A`)「なんだよ」
从 ゚∀从「狭いんだけど」
('A`)「仕方ないだろ、本来一人で使う部屋なんだから」
(*゚ー゚)「ベッドの上に座ってる人が三人……」
川д川「……床に……五人……」
(´・ω・`)「椅子に一人。座椅子に一人」
( ^Д^)「ひっくり返したゴミ箱に座ってるのが一人か」
( ><)「もっといい席がよかったんです!」
- 546 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 18:35:41.41 ID:3o2jkgwK0
- ('A`)「いつの間に俺の部屋はミーティングルームになったんだ」
(´・ω・`)「まあ何かと便利だしね」
(´・ω・`)「この時間帯なら、君以外の家族はいないし」
( ^Д^)「前はいたけどな」
('A`)「あれは忘れろ」
(-@∀@)「で……進展はどうなの?」
(゚、゚トソン「私は既に、休日平日会わせて四度フサと個人的に会いました」
ミセ*゚ー゚)リ「私はまだ先週の一回だけ。普通に遊んで終わっちゃった」
( ^ω^)「ほう」
('A`)「結構な長期戦にならないか、これ」
(´・ω・`)「じっくりと煮詰めていくことが肝要なんだよ」
- 550 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 18:43:09.95 ID:3o2jkgwK0
- ミセ*゚ー゚)リ「結局、はっきりした返事はもらえなかったんだけど……」
(゚、゚トソン「私もです」
(´・ω・`)「でもトソンは何度も回数を重ねているんだろう?」
(゚、゚トソン「はい」
(´・ω・`)「……本当にフサという奴は男性的な面と女性的な面が同居しているな」
( ^ω^)「どういうことだお?」
(´・ω・`)「優柔不断なくせに妙に義理堅いんだよ」
(-@∀@)「どちらにもいい顔をしたいのに、先に接してきたほうに肩入れしてるのかな?」
(´・ω・`)「そういうこと」
(-@∀@)「へへへ」
('A`)「なんだその得意げな表情は」
- 554 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 18:49:03.97 ID:3o2jkgwK0
- (´・ω・`)「決断力はないくせに信念だけは無駄にある」
('A`)「操を立ててるのか」
从 ゚∀从「クールな表現だな。気に入った!」
('A`)(どうでもいい)
(´・ω・`)「どうも、フサはある程度トソンに絞ってしまってるみたいだな」
(゚、゚トソン「ということは……」
(´・ω・`)「俗な表現になってしまうけど、君が本命」
(´・ω・`)「たぶん、フサは君に漫然とした好意を持つようになってる」
( ><)「選んじゃってるじゃないですか!」
( ^Д^)「じゃあどうすんだ、二股かけさせる作戦破綻してんじゃん」
(´・ω・`)「いや……その人格をあえて利用しよう」
- 559 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 18:56:05.71 ID:3o2jkgwK0
- ('A`)「利用?」
(´・ω・`)「ミセリ、君は明確な返事をもらったわけではないんだよね?」
ミセ*゚ー゚)リ「う、うん」
(´・ω・`)「じゃあ問題ない。もっと積極的に向かっていくんだ」
ミセ*゚ー゚)リ「どうして? もう無理じゃない?」
(´・ω・`)「はっきりと断ってない以上責任はフサにあるんだから」
(´・ω・`)「君の多少強引な行動にも正当性が与えられる」
(´・ω・`)「そして、おそらくは君の申し出を断るようなこともしないだろう」
( ^ω^)「なんでそこまでわかるんだお」
(´・ω・`)「簡単さ。直線上を駆け抜けている人間がどこに向かうのかを予測することなんて」
川д川「うふふ……断言するのね……」
('A`)「まあミセリの今後はわかった。じゃあトソンはどうする?」
- 564 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 19:05:57.83 ID:3o2jkgwK0
- (´・ω・`)「トソンは逆に消極的になろう」
(゚、゚トソン「なぜですか?」
(´・ω・`)「どちらからデートに誘ってるのかな?」
(゚、゚トソン「初回を除いた三回のうち、二回は彼からの誘いです」
(´・ω・`)「フサから二回。なるほど、それはいい傾向だね」
(゚、゚トソン「……わかりません」
(´・ω・`)「言ったじゃないか、フサは君に惚れてるって。まさしくその兆候じゃないか」
(´・ω・`)「ミセリは向こうからはなんのアクションもないそうだから」
('A`)「だとして、どうする」
(´・ω・`)「泳がせてみるのさ。一度ね」
(´・ω・`)「しばらくの間、トソンはフサと接触を図らないでくれ」
(´・ω・`)「逆に、ミセリ。君は彼に毎日メールでやり取りをするんだ」
- 567 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 19:11:59.30 ID:3o2jkgwK0
- ミセ*゚ー゚)リ「毎日? なんか必死な女みたいでいやだなぁ……」
(´・ω・`)「そのくらい強気でこられるほうがああいったタイプの男はなびくよ」
(´・ω・`)「角張った奴ほど押しに弱い。内面が脆いから外装で補おうとしている」
('A`)(こいつはどの分野まで精通しているんだ)
(´・ω・`)「ミセリと交流するうちに心境に変化が出てくるだろう」
(´・ω・`)「一方トソンからは放置されている」
(´・ω・`)「愚直な彼のことだから、胸の内を確かめるために、必ずトソンに連絡をとる」
从 ゚∀从「行動する以外じゃなんもできそうにないからな、あの手の男は」
(´・ω・`)「で、遊びに行かないかとでも言い出してきたらしめたものだ」
(´・ω・`)「トソンはその誘いを断ってほしい」
(゚、゚トソン「どうしてでしょう?」
(´・ω・`)「代わりに、フサが提案してきた日取りを教えてもらいたいんだ」
- 572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 19:17:37.03 ID:3o2jkgwK0
- (゚、゚トソン「ですから、どうして……」
( ^Д^)「ははあ、読めたぞ。その日にミセリにデートさせる気だな」
(´・ω・`)「ご名答」
(´・ω・`)「物知らぬ顔で勧誘してくれればいいんだ」
(´・ω・`)「彼の心中は穏やかではないだろうから、判断力も鈍ってる」
( ^ω^)「お前は悪魔かお」
(´・ω・`)「一度受け入れてしまったらもう後戻りできない」
(´・ω・`)「それが終わったら、トソンは普通に連絡をとるようにしてくれ」
('A`)「ますます複雑なことになるな……」
(´・ω・`)「ここに対等な関係が成立する」
(´・ω・`)「こうなれば、あとはもうずるずるといくね」
- 579 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 19:21:53.92 ID:3o2jkgwK0
- ミセ*゚ー゚)リ「期間は?」
(´・ω・`)「三週間ほどもあればいいかな。あまり長すぎてもいけない」
(´・ω・`)「三週間後に、学校で修羅場を繰り広げるんだ。演技力が試されるけど」
('A`)「念入りな作戦だな」
(´・ω・`)「リアリティは必要だよ」
(-@∀@)「待ってよ、三週間後にフサの対処を終えるってことは……」
(´・ω・`)「うん。僕らの計画も、ちょうどその頃に完成を迎えるわけだ」
(*゚ー゚)「……」
( ^ω^)「モララーへのトラップは出来あがったのかお」
(´・ω・`)「とっくにね。あとはサイトを書き変えるだけだ。この猶予は一晩でいい」
('A`)「そして二人の事件を終了させて……ギコか」
- 582 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 19:28:22.02 ID:3o2jkgwK0
- 从 ゚∀从「しぃの変装の支度はバッチリだぜ!」
从 ゚∀从「まあ変装といっても限りなく素材を活かしてるけどな」
(*゚ー゚)「全然褒めてないよ……」
('A`)「おいサダコ、無駄に飾り立てたりはしてないだろうな」
川д川「私の意見は……大半が不採用……」
( ^ω^)「これほど安心できる一言が今までにあったかお……」
(´・ω・`)「みんな。もう引き返せない。始まってしまっているんだ」
('A`)「下準備も大方終わった……あとは……」
('A`)「その日に向けて覚悟を決めることだな」
( ^Д^)「おう! 奴らに一泡吹かせてやる! うおおおおお!」
('A`)「三週間……万が一に備えて筋トレもしておくか……」
- 590 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 19:36:30.66 ID:3o2jkgwK0
- 〜〜三大欲求の一つを解消するステージ〜〜
(`・ω・´)「父さん、共感覚が研ぎ澄まされすぎて」
(`・ω・´)「ついに他の誰かと感覚をシェアできるようになったんだ」
('A`)「そうなんだ。今日のシュリンプ・スキャンピは自信作だよ」
(`・ω・´)「他者の目を介して見ることができるし、他者の鼻を介して嗅ぐこともできる」
(`・ω・´)「これを応用してテレパスとしての才能も見出せたんだ」
(`・ω・´)「視線の交錯を通じて相手の聴覚に訴えかけられるわけだよ」
('A`)「ガーリックが効いててうまいなあ」
(`・ω・´)「今、ドクオの視点を借りてみたが、海老に注目しているな」
('A`)「うん。これマジでうまいよ」
(`・ω・´)「うむ。目で見ただけで味覚が大いに刺激されている」
('A`)「それはよかった」
- 599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 19:45:48.32 ID:3o2jkgwK0
- (`・ω・´)「ただ父さんな、能力者として覚醒しすぎて」
(`・ω・´)「連邦政府とFBIからマークされてしまったんだ」
('A`)「ちょっ……それはさすがに聞き過ごせない」
(`・ω・´)「父さん日本人だから、そのうちCIAの監視下にも置かれるだろうな」
('A`)「どんだけ危険人物として扱われてるんだよ」
(`・ω・´)「なんせ、パイロキネシス、エレキネシス、テレキネシス」
(`・ω・´)「高度な共感覚まで保持してしまったからなあ」
(`・ω・´)「おまけに疑似感応めいたことまでできるようになったし」
('A`)「まあ殺されないようにがんばって」
(`・ω・´)「努力するよ。しかしこのシュリンプ・スキャンピは本当にうまいな」
('A`)「うん。自信作だから」