- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:20:18.81 ID:n6F4BaNg0
- ( ^ω^)誰もが悩みを抱えているようです
第3話 「車椅子のマイガール」
(,,゚Д゚)「よいしょっと」
慣れない手つきで車椅子を押し上げていく。
生協のエレベーターまで行くには入り口付近の5段ほどの
階段を超えなければならないのだが、車椅子の人には無理な注文である。
ギコは、女の子の指示通りに力を貸していた。
(*゚ー゚)「ふぅ、あがれた。本当にありがとうございます!
えぇーと、名前はなんていうんですか?」
(,,゚Д゚)「俺はギコっていうんだ。あと、敬語はいいよ。同じ1回生だし。
そっちは?」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:21:17.43 ID:n6F4BaNg0
-
(*゚ー゚)「私はしいっていうの。これからよろしくね!」
(,,゚Д゚)「お、おう」
(,,゚Д゚)「(すごいかわいい子だな。緊張するなぁ)」
田舎のやんちゃ娘しか見てきていなかったギコにとって、
しいのような清楚な女の子は初めてなのである。
しかも車椅子に乗っているので、ギコは更に緊張していた。
(,,゚Д゚)「(車椅子のことは話に出していいのかなぁ。
今後さりげなくいろいろ聞いていくか)」
(*゚ー゚)「あ、ギコくんもパソコンの受け取り?」
(,,゚Д゚)「そ、そうだよ。そっちも?」
(*゚ー゚)「うん」
- 36 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/27(木) 00:22:50.11 ID:n6F4BaNg0
-
パソコンの受け取りも終わり、ギコは2台分の箱を持ちながら
しいと帰路をともにしていた。
(*゚ー゚)「ごめんね、私の分まで持ってもらっちゃって」
(,,゚Д゚)「いやいや、いってことよ。
車椅子じゃ、荷物持ちながらは無理でしょ?」
(*゚ー゚)「大きいものはやっぱり難しいね」
(,,゚Д゚)「下宿?とりあえず家まで運ぶよ」
(*゚ー゚)「おや?ギコ君意外に大胆なんだね」
(,,//Д/)「そ、そういんじゃないし!違うし!」
(*゚ー゚)「ふふふー。冗談だって」
15分後、下宿先が同じアパートだと知ることになる2人なのであった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
俺様用しおり
∧_∧
( ・∀・)< 今日はここまで真面目にかいた
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- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:23:30.93 ID:n6F4BaNg0
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―――――朝だ。ブーンはいそいそと布団から這い出て、
朝ごはんの支度を始める。お湯を沸かしている間に顔を洗う。
それが終われば、今日使用するものをカバンに詰めていく。
( ^ω^)「鼻栓と、鼻栓と…あと鼻栓だお」
( ^ω^)「あ!鼻栓も必要だお」
( ^ω^)「…」
(((^ω^)))「大学行くの怖いお」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:24:22.65 ID:n6F4BaNg0
-
ブーンはツンの家に泊まったあの日、奇跡的に意識を取り戻し、
真夜中にこっそりと抜け出してきたのだ。ツンの連絡先もしらないので、
彼女はとても心配しているかもしれないが。やはり自分の命が惜しいのだ。
( ^ω^)「とりあえず、ドクオに相談するお」
ブーンは鼻栓を握り締めると、大学へと出かけていった。
美府大学、キャンパス内。
('A`)「はぁ?sneg?」
( ^ω^)「確かに、初日に速攻お泊りとか良く考えればありえないお」
('A`)「お前昔から変に運がいいよな。俺と一緒でもてないオーラでてるのに」
( ^ω^)「うるせーお。それにその女の子、超臭いんだお」
('A`)「臭い?あぁ、ハーフだからだろ?いいじゃんそれくらい。
すぐ慣れるだろ。住めば都っていうし。」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:25:13.91 ID:n6F4BaNg0
- (;^ω^)「いや、彼女の臭いはそんなもんじゃないんだお」
('A`)「はいはい、もう自慢話はやめろって」
( ^ω^)「うぅ、一回臭えばわかるお」
('A`)「ってか、向こうにいるハーフの子、そのツンって子じゃね?
こっちに気づいて近づいてくるぜ」
ξ゚听)ξ「あ、内藤君だ!」
(;^ω^)「あ!昨日はごめんだお!」
(;^ω^)(鼻栓しててよかったお…)
ξ゚听)ξ「もう、急にいなくなるから凄い心配したんだよ?」
(;^ω^)「おー、ごめんだお。家の鍵閉め忘れてたの思い出して、
ツンさん寝てたから、起こすのも悪かったからそのまま出てしまったお」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:25:55.19 ID:n6F4BaNg0
-
ξ゚听)ξ「もう!おっちょこちょいなのね。
あ?こちらの方は…?」
( ^ω^)「あ、こいつは高校からの友達のドクオだお!
経済学部だから会うことも少ないと思うけど、仲良くしてほしいお!」
('A`)「ドクオです。よろしく・・・」
('A`;)「・・・うっ」
(;'A`)「(く、臭い・・・。いや、臭いなんてものではない。なんだこれ、
口呼吸でもむせる。やばい・・・呼吸が)」
(;'A`)「ゲホッ!ゲホ!ウエエエエエエエ!・・・カハッ!」
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:26:36.42 ID:n6F4BaNg0
-
(;^ω^)「ドクオーーー!大丈夫かお?」
ξ;゚听)ξ「え?何?急に?どうしたの背中さすってあげる!」
('A`;)「ゲハホフハッ!(近寄るな!)」
ξ;゚听)ξ「喘息か何かかしら?大丈夫?スリスリ・・・」
ツンは、ドクオのそばに座るとゆっくりと背中をさすった。
彼女の華奢な腕が動くたび、ノースリーブの脇からは悪臭という悪魔が飛び出し、
ドクオの粘膜全てを喰らいつくす。
- 44 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/27(木) 00:27:21.46 ID:n6F4BaNg0
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(;A;)「ウゲゲゲゲゲゲゲエゲエエエエ!!ゲロゲロゲロゲロゲロ!」
ξ;゚听)ξ「キャアアアアアア!!」
(;゚ω゚)「うわあああああああああああああお!!」
( ^ω^)「あ、死んだ」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:28:32.56 ID:n6F4BaNg0
-
ブーンには目の前の光景が信じられなかった。先ほどまでの友人との楽しい一時が
一人の女、いや悪魔によって地獄絵図へと姿を変えたのだ。
世界で一番偉大な発明品は何か、紛れもなく鼻栓であろう。
ξ;凵G)ξ「いやああああああ!ドクオ君動かなくなったよ!どうしよう!」
(;^ω^)「ととととととりあえず落ち着くお!
あ、あれだお。ドクオは発作持ちなんだお!一見ひどそうにみえるけど、
ちょっと寝かせておけば直るんだお。ベンチに寝かせておくからツンさんは
もう帰ったほうがいいお」
ξ;凵G)ξ「そうなの?よくわからないけど大丈夫なのね?
よかった。学内の施設みたら帰るわ。それじゃあね、ドクオ君によろしく」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:29:13.73 ID:n6F4BaNg0
-
(;^ω^)ノシ「バイバイだおー!」←手を振っているのは臭いを拡散させるため。
( ^ω^)「ドクオ、生きているかお?」
(゚A゚)「おう・・・。何とか目が覚めた。信じてもらえないかもしれないが、
死んだはずのおばあちゃんと川を隔てて目があったよ・・・」
( ^ω^)「いや、俺は信じるお」
(゚A゚)「ブーン、疑ってごめんな。確かにあの子はかわいいけどよ、
同時に化け物だぜ。鼻栓くれや」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:30:00.31 ID:n6F4BaNg0
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( ^ω^)「ほら、鼻栓だお」
(゚A゚)「ブーン、今日は一つ分かったことがあるんだ・・・」
( ^ω^)「何だお」
(゚A゚)「清潔な空気は・・・万金に値する・・・経済尺度じゃ計れやしないな」
( ^ω^)「心から同意するお」
ブーンに続き、ドクオまで倒すことに成功したツン。
彼らの学園生活はどうなってしまうのか?
第3話 あなる
- 50 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/27(木) 00:33:19.31 ID:n6F4BaNg0
- 書き溜めはまだまだあるけど、
次回の投下でもう一回最初から投下することになると思うので今日はこの辺で。
多分4話ぐらいからAA多様すると思います。携帯の人見えにくいこともあると思いますがそこはご愛嬌。
一応昔の作品貼らせていただきます。お暇ならどうぞ
http://vipmain.sakura.ne.jp/end/140-top.html
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/27(木) 00:34:52.30 ID:20shtJPc0
- 乙!
帰宅部も結構好きだった