30 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 21:54:21.07 ID:I9MYfbak0
第二話

ブーンはバーボンハウスを勢いよく飛び出していった。
凄く気分が悪いようだ。

( ^ω^)「なんなんだお、ショボンなら僕に賛成してくれるって思ってお!」

( ^ω^)「それなのに、僕が悪い?そんなことないんだお!!」

ずっとぶつぶつと陰口を叩いていた。何故自分に完全に非がないと言い切れるのか、その自信がどこから出てくるかは分からない。

( ^ω^)「ちっくしょう・・」

愛用のタバコを取り出して、火をつける。ようやく少し落ち着いたみたいだ。

31 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 21:58:48.72 ID:I9MYfbak0
( ^ω^)「・・仕方ないから家に帰って趣味の一人カラオケでもするかお」

家に戻り、前に買った家でもカラオケできる機械を準備して、カラオケを始める。

( ^ω^)「おっおっおっ〜おっおっおっおっおっおっ〜♪」

自分の好きなように歌ってストレス発散をするブーン。
声を出すことが好きなので、いいストレス発散になるようだ。

32 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:04:02.08 ID:I9MYfbak0
( ^ω^)「やっぱりこの曲は最高だおwwwwww」

( ^ω^)「さーて、次いくおwww」

ドンドン自分の好きな曲を入れ、好き勝手に歌っていくブーン。
ちなみにブーンの歌声は意外に綺麗なので、苦情等はこないみたいだ。
ツンやデレがいる時はこれが出来ないので、小さな楽しみになっているらしい。

( ^ω^)「おっー!!!!!!」

ピンポーン。

( ^ω^)「誰だお?こんないい時に・・」


33 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:08:13.23 ID:I9MYfbak0
がちゃ

ζ(゚ー゚*ζ「あ・・ただいま、お父さん」

( ^ω^)「デレ、お帰りだお。お母さんはどうしたんだお?」

ζ(゚ー゚*ζ「ママは・・寄るところがあるって・・」

( ^ω^)「・・そうかお」

デレだけだったので内心で舌打ちするブーン。

( ^ω^)(正直、子どもとの接し方なんて覚えてないお。ツンに任せとけばそれでいいんだお)

このようにブーンは仕事が忙しくなってから完全に仕事人間になってしまっていた。


34 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:12:52.01 ID:I9MYfbak0
ζ(゚ー゚*ζ「ねぇ・・パパ」

( ^ω^)「なんだお(ったく・・何のようだお?)」

あきらかに自分の気分が出てるような返事をするブーン。

ζ(゚ー゚*ζ「う、ううん、なんでもない・・」

( ^ω^)「そうかお(それじゃあいちいち呼ぶなお)」

ζ(゚ー゚*ζ「・・・・・・・」

デレは無言でソファーに座り、ブーンと一緒にTVを見ていた。その姿はなんだか怯えて見える。

( ^ω^)「・・・・・(ツン、いつになったら帰ってくるお・・)」


35 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:18:05.44 ID:I9MYfbak0
またブーンはイライラし始めた。

ζ(゚ー゚*ζ「ね・・ねぇ・・パパ」

( ^ω^)「ん?なんだお?」

さっきより更に不機嫌そうな返事をするブーン。

ζ(゚ー゚*ζ「一緒に・・トランプしようよ」

( ^ω^)「ごめんお、デレ、今は忙しいんだお」

ζ(゚ー゚*ζ「え・・でも・・」

( ^ω^)「ごめんお、こう見えて仕事中なんだお」

あからさまな嘘をつくブーン。

37 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:23:35.94 ID:I9MYfbak0
ζ(゚ー゚*ζ「わかった・・」

それでもデレは強く要求できずにまたTVの画面を眺めはじめる。

( ^ω^)(・・なんだお、この罪悪感)

( ^ω^)(胸が痛いお・・やっぱり僕は間違ってるのかお?)

( ^ω^)(いや、そんなことないお)

デレからの誘いを断ってしまったことにより、罪悪感が生まれたが、そのまま放っておくことにしたようだ。

ζ(゚ー゚*ζ「・・・・・たね」

( ^ω^)「なんだお?」

ζ(゚ー゚*ζ「パパ、昔に比べて変わったね・・前は沢山遊んでくれたのに・・」


38 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:24:05.84 ID:I9MYfbak0
昨日、全く同じ事をツンに言われたのを思い出して、また腹を立てるブーン。

(#^ω^)「うるさいんだお!!!」

思わずデレを相手に怒鳴ってしまう。

ζ(゚ー゚*ζ「っ!!!!」

普段怒鳴らない父親の姿を見てビックリするデレ。

(#^ω^)「子どもには何も分からない癖に!!聞いた口きくなお!!」

ζ(゚ー゚*ζ「・・・・・・・」

39 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:24:19.34 ID:I9MYfbak0
ζ(つー゚*ζ「・・グスッ」

ζ(;ー;*ζ「ふええ・・ふえーん・・」

泣き出してしまったデレ。

(;^ω^)「ご、ごめんお・・デレ・・」

ζ(;ー;*ζ「グスッグスッ・・・」

(;^ω^)(子どもってのは・・なんでこんなにめんどくさいもんなんだお)

自分が日に日に忙しくなるに連れて、子どももうっとおしく感じるようになった。
いつしか、家庭など最低限の生活を満たす所。そういう認識に変わっていってしまっていたブーン。


40 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:24:53.30 ID:I9MYfbak0
(;^ω^)「ほら、泣かないでくれお。デレ。一緒に遊ぼうお」

ζ(;ー;*ζ「・・・・・・」

ζ(つー゚*ζ「グスッ・・うん」

(;^ω^)(ようやく泣き止んでくれたお。めんどくせーお・・)

二人はトランプを始めた。赤い目をこすりながらトランプを楽しむデレとは正反対に、つまらなそうなブーン。
その頃、ツンはというと・・

ξ゚听)ξ「ねぇ・・ショボン、どうすればいいかな・・?」

(´・ω・`)「う〜ん・・昨日ブーンもここに来て散々文句をいって帰ってたからな・・」

(´・ω・`)「あいつは間違ってる。本人はそれを正当化しようとしているが、そんなこと通用はしないよ」

41 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:25:13.49 ID:I9MYfbak0
バーボンハウスに相談しにきたツン。ツン、クー、ドクオ、ショボン、ブーンは昔から仲は良く、今でもこのバーボンハウスで集合したりするのだ。

ξ゚听)ξ「最近なんて特にヒドイよ・・帰って来たらご飯食べて寝るだけ。私たちなんてどうでもいいって思ってるに違いないよ」

(´・ω・`)「正直、僕もそう思うんだ。あいつは今自分さえ良ければそれでいいという状況になっている」

ξ゚听)ξ「・・だよね、どうすればいいかな」

(´・ω・`)「うーん・・」

カランカラン

川 ゚ -゚)「やあ、ツン」

('A`)「久しぶりだね。あれ、相方と子どもは無しか」

(´・ω・`)「ちょうどいいところに来た。ちょっと相談に乗ってくれないか?」


42 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:25:50.75 ID:I9MYfbak0
('A`)「ん、どうしたんだ?」

(´・ω・`)「ツン、ドクオ達なら構わないよな?」

ξ゚听)ξ「うん、むしろ助けて欲しいもの」

(´・ω・`)「実はな・・」

これまでのいきさつを話すショボン。

('A`)「ふーん・・仕事ばっかり優先して家族を構わないのか・・」

川 ゚ -゚)「ずばり言おう。最低だな」

('A`)「ちょwwwはっきりいいすぎだよ」

ξ゚听)ξ「いいのよ、事実なんだから」

(´・ω・`)「それでな?今ブーンに家族の大切さを再認識させようと猛奮闘している所なんだ」

43 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:26:07.47 ID:I9MYfbak0
川 ゚ -゚)「ふーん・・なるほどねぇ」

川 ゚ -゚)「私にいい考えがあるのだが、聞いてもらえるか?」

一同「な、なんだってー!!!!!!!」

川 ゚ -゚)「聞いてくれる気があるなら、ちょっとデレちゃんをここに呼んでからにして欲しい」

ξ゚听)ξ「わかった。じゃあデレを呼ぶね」

川 ゚ -゚)「ちょwww電話で平気なのか?」

ξ゚听)ξ「大丈夫だよ。どうせめんどくさがって、デレに出させるから」

44 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:26:31.16 ID:I9MYfbak0
タタタタタタッタータラララー

(;^ω^)「おっ、電話だお。デレ、悪いけど出てくれるかお?」

ツンの予想通り、デレが電話に出た。

ζ(゚ー゚*ζ「もしもし・・お母さん?」

ξ゚听)ξ「しっ!ブーンには聞こえない声で話せる?」

幸い、TVの音が結構大きいお陰でブーンには声が届いていないようだ。

ξ゚听)ξ「ちょっと・・バーボンハウスまで来て欲しいんだけど・・道、分かるよね?」

ζ(゚ー゚*ζ「うん、分かるよ」

ξ゚听)ξ「そしたら、今からきて欲しいんだ。大丈夫?」

45 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:27:05.32 ID:I9MYfbak0
ζ(゚ー゚*ζ「・・・・?うん、今から行くね」

ξ゚听)ξ「家から出るときはちょっと出かけてくるだけでいいからね」

ζ(゚ー゚*ζ「わかった、それじゃあ後でね」

電話を切る。

ζ(゚ー゚*ζ「パパ、公園に行ってくる」

( ^ω^)「このクソ暑いのにかお?まぁ、いいお。気をつけるお」

ζ(゚ー゚*ζ「うん、いってきまーす」

デレがバーボンハウスへと歩き始めた。

ξ゚听)ξ「さて・・そろそろ来てもいいころかな?」

カランコロン。


46 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:27:22.61 ID:I9MYfbak0
ζ(゚ー゚*ζ「ママ〜あ、皆さんこんにちわ」

一同「こんにちわ」

(´・ω・`)「よし、デレちゃん、そこに座っててくれ」

ζ(゚ー゚*ζ「うん・・・」

デレも席へとついた。準備は整った。

(´・ω・`)「して・・クー。その方法とは・・?」

川 ゚ -゚)「実はだな・・」

自分の考えた案を皆に話すクー。全員それを聞いて驚いた。

('A`)「そんな大胆な!あいつ、すぐにダメになるような気がするぞ・・」


47 :愛のVIP戦士:2007/02/04(日) 22:27:47.57 ID:I9MYfbak0
川 ゚ -゚)「それだからいいんだよ。あいつはすぐに変わってもらわないといけないからな」

ξ゚听)ξ「でもそれをやるんだったら・・場所が」

川 ゚ -゚)「心配するな。私とドクオのところへ来ればいい」

('A`)「ちょwwwwまぁ、構わないけどな」

ξ゚听)ξ「・・じゃあその計画、実行してみようかな。いいよね?デレ」

ζ(゚ー゚*ζ「パパが優しくなるなら・・いいよ」

ξ゚听)ξ「そうと決まれば、一度、準備のために家に戻るわね」

かくして、「ブーン家族計画」の幕が切って下ろされた。

第二話 完



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