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- 3 :愛のVIP戦士:2007/02/19(月) 00:49:55.66 ID:OQTA14SO0
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「おい、ジョルジュ―――起きろ」
手に小型の銃を持った男の1人が倒れているジョルジュに向かって言った。
「ったく、どれだけの力で首を絞めてたんだ。どうせ死ぬにしても、これは少し困るんだがな」
(´・ω・`)「ククク……やっぱり負けたら死刑になるみたいだね」
「おい、そこのお前、もし一歩でも動いたら撃つぞ」
武装した男たちが僕たちに向かって銃を向ける。
ぼくたちを警戒しているようだった。
彼らはどう考えても動けそうにないクーに対しても銃口を突きつけていたのだから、警戒具合は生半可じゃなかった。
(´・ω・`)「でも、しゃべるくらいはいいだろ?」
「ああ。だがな、君たちは危険人物だ。撃つ撃たないの判断は我々にあるということを、忘れてもらわないでほしいな」
男たちはぼくらを睨んだ。
しかしショボンには全く効果がないように思えた。
(´・ω・`)「クックック……」
ぼくには、銃を突きつけられても平然としゃべるショボンが恐ろしかった。
あと100年生きても、ぼくは彼のようにはなれそうにない。
- 7 :愛のVIP戦士:2007/02/19(月) 01:00:15.45 ID:OQTA14SO0
- ( ゚∀゚)「……げほっげほっ」
ぼくらが話しているうちに、ジョルジュの意識が戻ったようだ。
「ようやく、お目覚めか? 長岡」
武装した男の1人が尋ねかける。
( ゚∀゚)「畜生……本気で首絞めやがって……死ぬところだったじゃねぇか」
(´・ω・`)「もうすぐ、死ぬからどっちにしろ同じだったんじゃないかな」
( ゚∀゚)「はぁ? なんだと!?」
ジョルジュが大声を張り上げた。
「ジョルジュ、君はあと数時間で処刑される」
銃を持った男の1人が答える。
男の声は冷徹そのものだった。
( ゚∀゚)「おいおいマジ? 嘘だろ? おい!
俺はただ、ゲームに負けただけじゃないか!
生死をかけたゲームなんて今まで一度も聞いてないぞ!
俺はまだ死にたくないんだ! こんなゲームに俺の命を賭けたつもりはないんだ!
なんでそんなことで死ななきゃ――」
「君は4人殺害してるんだ。死刑には十分な理由だ。むしろ今まで生かしてやったことに感謝すべきじゃないのか?」
- 13 :愛のVIP戦士:2007/02/19(月) 01:10:57.16 ID:OQTA14SO0
- ( ゚∀゚)「なんだと、クソッ! 実は俺は本当はやってねぇんだ!
無実もいいとこだ。俺は女は犯したけど、殺しまではやってねぇ!
俺が殺したんじゃねぇ。あの女らが勝手に死んじまったんだ!
俺はこいつらのような殺人鬼なんかじゃねえんだよ!
だから――」
「苦し紛れの言い訳はよせ。もしやってないとしても、そんなことは関係ないな――君は死刑だ」
死刑。
もしぼくが負けてたら、と、思うと体の底から冷えるようだった。
言い訳は通用しないんだ。
たとえ本当に殺してなくても。
( ゚∀゚)「俺はまだ死にたくねぇんだ! 死にたくねぇんだよ!」
(´・ω・`)「クックック……」
ショボンは男たちの監視下にあったのにもかかわらず、いまだしゃべり続けていた。
それが、ジョルジュを刺激することになった。
( ゚∀゚)「クックックじゃねぇ! 元はといえばお前のせいじゃねえか! お前さえ! お前さえいなけりゃ!」
ジョルジュは怒りの対象をショボンに向ける。
(´・ω・`)「どのみち君の脳味噌じゃ、生き残れるはずないだろ?」
ショボンはジョルジュを挑発している。
挑発してもいいことなどあるはずがないのに。
- 22 :愛のVIP戦士:2007/02/19(月) 01:23:34.76 ID:OQTA14SO0
- ( ゚∀゚)「なんだと、てめえが嵌めたんだろうが!
てめえが、てめえのせいで!」
(´・ω・`)「馬鹿か、君は。自分が負けたのを人のせいにするなよ」
「おい―――ショボン、やめろ」
男たちの制止もむなしく、ショボンは続ける。
(´・ω・`)「何なら、今から僕に復讐してみろよ。できないくせにさ」
( ゚∀゚)「あぁ、んだと?」
('A`)「おいショボン……もう挑発するな!」
(´・ω・`)「だからかかってこいよ。ぼこぼこにしてやんよ」
「ショボン! やめるんだ!」
ショボンには男たちの声が聞こえていないようだった。
( ゚∀゚)「殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す」
(´・ω・`)「クックック……殺せよ。どうせ君、死ぬんだからさ」
( ゚∀゚)「クソォオオオオオ! てめえええええぇ! 殺してやるッ!」
ジョルジュは銃を持った男たちを振り切る。
そして、男の1人から銃を奪いとった。
- 24 :愛のVIP戦士:2007/02/19(月) 01:27:17.77 ID:OQTA14SO0
- ( ^ω^)「ショボン―――危な」
銃声が広間に響き渡る。
鮮血が床を染めた。
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