【第3話:爪@】

4 名前: トムキャット(岡山県) :2007/04/17(火) 23:04:19.74 ID:Q7or9YCw0
【第3話:爪@】


鋼鉄の巨人達に空けられた穴から光が差し込む。
舞い上がる砂埃が、煙のように見える。

A『へぇ、祭壇内がこんな風になってるとわ思ってなかったな』

C『・・・・・それより、真ん中にいる白いアレ、何だろうね?』

B『白い巨人・・・・・・? そういえば上の奴らが、白い巨人を探してるとか、何とか言ってたな』

C『金の匂いがする・・・・・・』

A『じゃ、捕獲して謙譲したら良いんじゃないかな?』

B『・・・・・・人が、乗ってるように見えるな。 ここに潜り込んだ野郎かな?』

A『様子を見つつ、仕掛けようか?』

C『特別ボ―ナスイタダキ―!!』

鋼鉄の巨人3体のうち、1体が白い巨人目掛けて、前進を始めた。

AB『人の話を聞けぇぇぇ!!』




8 名前: トムキャット(岡山県) :2007/04/17(火) 23:49:08.18 ID:Q7or9YCw0



(;'A`)「こっちに向かって来てる・・・・・・、バイクみたいなシートだし、同じような操作で動くか・・・・・・?」

汗の滲むハンドルを握る手に力を込める。

少しずつ景色が流れていく、白き巨人が前進を始めた。



A『ヤツの動き、何かぎこちないな・・・・・・、上手くやれば捕縛できるかも、
 Bは距離を保ちつつ待機しててくれ』

B『これは訓練じゃないんだ、油断はするなよ?』

A『あぁ、わかってるさ』

後方で様子を見ていた2体の内1体が、最初に向かってきた鋼鉄の巨人に続いてきた。

逃げられればいい・・・・・・、とは言ったものの。

逃げ道は、鋼鉄の巨人達が入ってくるときに壁を壊して開けた穴以外は無さそうだ。
ただ駆け抜けても、立ち塞がられるのが目に見えている。



11 名前: オカマ(岡山県) :2007/04/18(水) 00:18:41.22 ID:XrZc3DBc0


('A`)「さすがに、このまま突っ切るのは無理だよな・・・・・? 何か、武器は無いのかよ!?」


俺は操作パネルに目を落とす。


不意に、機体に衝撃が走った!! 目の前には追撃を加えんとする鋼鉄の巨人。

(;'A`)「うぉぁっ!!」

俺はバカか!? 敵が目の前にいるってのに、思いっきり目を離してしまった。
一歩間違えていれば死んでいた・・・・・・。

C『遅い、遅いよ! こんなのを上の奴らは探してたの!?』

A『良いぞ、そのまま追い詰めるんだ! 取り囲んで一気に行く、Bも来い!』

B『応さっ』



14 名前: オカマ(岡山県) :2007/04/18(水) 00:58:41.54 ID:XrZc3DBc0


('A`)「何かっ! 何か無いのかよぉっ!?」

俺は必死で後退しつつ、操作パネルをいじりまわす。

前方の敵からの攻撃は繰り返される。

C『ハハハハハ! 逃げろ逃げろぉ!』

(;'A`)「おぉぉぉ!!!」

その時、操作パネルのモニターに白い巨人のシルエットが表示され、それの右腕部が点滅している。

そして、操作方法と、[Zuben el Genubi] の文字が表示された。

('A`)「ズベン エル・・・・・・? えぇ〜い、悩んでる暇はねぇ、いけぇぇぇ!」

シート横のレバーを掴み、思い切り力を込める。

白い巨人の手刀が前方の巨人に突き出される、射突音と共に手刀は太いワイヤーに繋がれた状態で伸びて行き
鉄の巨人の頭部を貫いた!

頭部を破壊された鋼鉄の巨人は、煙を上げながらその場に崩れるように仰向けに倒れて沈黙した



15 名前: オカマ(岡山県) :2007/04/18(水) 01:01:55.34 ID:XrZc3DBc0


【第3話:爪@】 〜FIN〜





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