【第4話:爪A】

3 : 候補者(岡山県):2007/04/19(木) 20:51:17.41 ID:ckl6/jhV0
【第4話:爪A】


遺跡最深部、巨大な祭壇内部で白き巨人と、2体の鋼鉄に巨人が対峙している。
白き巨人の足元には、頭部が破壊された鋼鉄の巨人が煙を上げ、倒れていた。

('A`)「よし、こいつなら、何とか切り抜けられそうだ・・・・・・」

レバーを握り締め、力を込める。

('A`)「いっけぇぇぇ!!」

前方の鋼鉄の巨人に向かい駆け出す、白い巨人の右腕が引き絞られ、アンカーアームの体勢に入る。

A『えぇぃ!』

鋼鉄の巨人が左へ飛び退いた、白き巨人からの一撃は空を切る


5 : 候補者(岡山県):2007/04/19(木) 21:10:34.69 ID:ckl6/jhV0

('A`)「なっ!? 避けられた!? なら、もういっぱぁぁぁつ!!」

右腕に力が込められる、白い巨人は再度鋼鉄の巨人を正面に捉えてアンカーアームの体勢に入る。


しかし、白き巨人の一撃は、大きな衝撃により阻まれ、その衝撃により大きく弾き飛ばされ、転倒した。

(;'A`)「ぐぉっ・・・・・・! な、何だ!?」

衝撃が加えられた方を見据える。

祭壇の壁、穴を開けられた場所には未だ移動をせずにいた鋼鉄の巨人、
その右腕は他の鋼鉄の巨人のような太い腕ではなく、大きな機銃が取り付けられていた。


6 : 候補者(岡山県):2007/04/19(木) 21:28:07.21 ID:ckl6/jhV0

B「ヘヘ・・・・・・、体ZIP用大型機銃MN003・・・・・・、取付けに手間取ったが、何とか間に合ったな」

B「A、C、大丈夫かよ!?」

A「あぁ、俺は大丈夫だがCは、Cはどうした!?」

C「ザ――・・・・・・・・・・・・」

B「・・・・・・クソが」

A「やつめ、動きは悪いがあの射突兵器がウザいな・・・・・・」

B「そのためのMN003だ、一気に行く」

機銃を再度白き巨人へと向けると、数発の弾丸が撃ち出された。


8 : 候補者(岡山県):2007/04/19(木) 21:54:42.54 ID:ckl6/jhV0

(;'A`)「うぉわぁぁぁ!!」

まだ体勢を立て直せないままにいる白い巨人の胸部、左脚部、右肩に命中、炸裂した。
その衝撃で俺は気を失ってしまった・・・・・・。

鋼鉄の巨人が白き巨人に迫る、手の届く距離まで近寄ると、片手で白き巨人を持ち上げた。

A「手土産にしようと思ったけど、もう辞めた・・・・・・バラバラにしてやる!」

白き巨人の頭部を両手で掴みなおし力が加えられ、白き巨人の頭部が軋みはじめる。

B「パイロットに死んでもらうだけで良いんだ、こっちに向けろ、至近距離から撃ち抜く」

頭部を掴んだ鋼鉄の巨人が振り返る。

機銃の狙いを定めながら、前進をはじめる。


9 : 候補者(岡山県):2007/04/19(木) 22:08:12.80 ID:ckl6/jhV0

しかし、機銃から弾丸が放たれることも無く肩口から、胴と別れていく。

B『な、なんだぁ!?』

次の瞬間、今度は左肩から右胸部に一筋の亀裂が走り、二つに別れて沈黙した。

A『ぐっ・・・・・・! おぉぉぉ!!』

白き巨人を手から離し後ずさりするが、既に上半身と下半身に切り裂かれ、その場に崩れ落ちた。

そこには、マントを羽織い手に細身の剣を持った巨人が立っていた。


12 : 候補者(岡山県):2007/04/19(木) 22:27:42.11 ID:ckl6/jhV0

白き巨人を見下ろす、マントの巨人のコックピット内で、仮面をつけた者が呟く。

川< 〓)「白き巨人・・・・・・《リブラ》か、遺跡内で眠っていると聞いたのだが、人が乗って戦っているとわな・・・・・・」

フッ、とため息をつく。

川< 〓)「まぁ、探す手間が省けた、と考えておくか。一先ず・・・・・・、共和国領内から出るとするか」

地に横たわる白き巨人を担ぎ上げると、マントの巨人は遺跡から去っていった。

後には、鋼鉄の巨人達の残骸が残った。



【第4話:爪A】 〜FIN〜


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