第2章・第5話
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:09:05.15 ID:T1xoYleWO
- ショボン、ドクオの刃数:4
流石兄弟の刃数:2
ショボン、ドクオの二人はすぐに自分達の使用する分の休憩を取った。このターンで決めなければいけないからである。
(;´・ω・`)「次で4つ全て使わなきゃ勝ち目は無い。」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:10:40.02 ID:T1xoYleWO
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何故そうなるのか?それは次にドクオ達が4より少ない数で相手に当てられなかった場合、相手側が刃をセットするヶ所は、おそらく首と腹になるからだ。
相手は手を失ってまでも尚挑んでくる奴らだ。
死んででも、片方だけでもリングを手に入れようとするに違いないからである。
だからと言って殺さないように手足を狙うと、自分達の負け。地獄に堕ちるのである。
相手を殺さず自分達が勝つ。これが1番の方法ということになる。
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:11:47.67 ID:T1xoYleWO
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(;'A`)「分かってる。だから俺らは勝負しなきゃいけない。」
(;´・ω・`)「だがそれだと失敗した時僕が君とした約束を破る事になる・・・」
('∀`)「・・・何言ってるんだ。おまえはまだ知り合って何時間と経ってないのに俺を『信じる』って言ってくれたじゃないか。それで十分さ。」
(´・ω・`)「・・・ありがとう。だが、約束は破らない。絶対に君を救うと約束する!!」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:13:16.38 ID:T1xoYleWO
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二人は休憩を終え、所定の位置につく。足早に刃をセットとする。
(´・ω・`)「これで大丈夫だ。君の五体は守り切る。」
('A`;)「だがショb」
(´・ω・`)「任せろ。僕は君に感動したんだ。僕は世の中につまらなさを感じていた人間だ。そして次のコールで嘘はつかない。」
ショボンは小さい頃から親のスパルタ教育を受けていた。習い事ばかりに通っていた為、友達も少ない人間だった。
そんな彼は『優しさ』だとか『友情』という存在自体認めたくなかった。
『友達がいないから』という単純な理由からだった。
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:15:16.60 ID:T1xoYleWO
- そして今この状況『ゲーム』。予選から人はみな自分の事しか考えてなかった。金が絡むと人は本性を表す。ショボンから見るとそれは『優しさ』、『友情』を否定する、つまり自分の考えは正論であることを決定的にしていた。
しかしである。ドクオは違った。彼は今後どう使うかによって結果が決まってくるだろう金を渡してまで友達を救ったのだ。
ショボンは彼の話を聞いた時思ったのだ。『もっとはやくこんな人間と出会いたかった。』と。そして『友情の存在を教えてくれた彼と戦いたい。』そう考えていた。
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:16:50.30 ID:T1xoYleWO
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(´・ω・`)『セット終了』
「コール開始」
(´・ω・`)『使用した刃数は・・・4つ。首、他は手足にセットした。』
(;;´_ゝ`)「四枚使うのは予想できていた。当たり前だ。ここで勝負しなければ奴らは勝てないんだからな。」
黒服達の応急処置により、腕の止血、痛みを消す為の部分麻酔を済ませた兄者は、脂汗をかきながら言う。
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:20:12.17 ID:T1xoYleWO
-
(´<_`;)「あぁ。そうなれば首だけというのはフェイク、恐らく腹と首にはセットしていないだろうな。」
(;;´_ゝ`)「いや、恐らく俺の手がブッ飛んだ時に我々と同じ位に『痛みに対する恐怖』を感じただろう。殺しにくる確率より手足を狙ってくる確率のほうが高いからな。
並の人間ならそう考えるだろう。そうなると少なくとも首か腹、どちらかには刃はセットれているはずだ。
相手の考えはこうだ。
『相手は心理的に刃のセットされている首又は腹を指定してこないだろう。もしセットした手足にコールされたとしても死ななければ大丈夫だ』と。」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:22:09.51 ID:T1xoYleWO
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(´<_`;)「だがその考えは甘い。」
(;;´_ゝ`)「そう。我々は『手足を無くしてでも勝つ』考えの持ち主だ。しかも俺の手首を飛ばした奴らにもう容赦しない。弟者。・・・我々は勝つんだ。」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:23:57.35 ID:T1xoYleWO
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自分達が勝利するため、弟者は一言だけつぶやく。
( <_ )『首。』
「正解。セットした刃数4。セットした位置、首。左手、腹以外。」
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:26:08.66 ID:T1xoYleWO
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(;;´_ゝ`)(´<_` )「「勝った!!!!」」
そしてすぐに流石兄弟の元にアナウンスが流れた。
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:31:09.79 ID:T1xoYleWO
-
『勝者、相手チームとなりました。勝者、相手チームです。』
(;;´_ゝ`)(´<_`;;)「「!!!!?」」
(#;´_ゝ`)「バカな!?首だぞ!??首をはねて死なないはずがない!!!!」
( ・∀・)『それに関しては僕が説明しよう。』
スピーカーからモララー
の声が聞こえた。
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:33:50.62 ID:T1xoYleWO
-
時間は遡り休憩中。
ショボンが『絶対に君を救うと約束する!!』と言った後の会話である。
(´・ω・`)「あのギロチン台に繋がれてみて何か分かった事はあるかい??なんでもいい。」
('A`)「まずあの刃が落ちてきたら死ぬのは確かなのがひとつ。
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:36:08.39 ID:T1xoYleWO
- ('A`)「そしてもうひとつ。ギロチン台の手足を通す穴が腕や脚の太さより明らかに大きい。金具で動けないようになっているからどうという事はないが。」
(´・ω・`)「流石ドクオの洞察力だね・・・穴か、その穴は大体どの位の大きさなんだい??」
('A`)「あーっと・・・リング位の大きさ・・・」
(´・ω・`)「とするとその穴の大きさはわざとかもしれないね。リングをはめてギロチンをガードする為に、ね。」
('A`)「!!?・・・なぜそういいえる??」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:39:29.04 ID:T1xoYleWO
- (´・ω・`)「まず主催者の説明の時の発言『一人リングを8つ手に入れたものが最終ラウンドに進めるっていうのが1番重要だよ』
この発言はおかしい。そもそも勝者は敗者から確実に4つリングを貰えるんだからこの発言はする必要がない。
『くれぐれも壊してリングの価値を無くさないよーにwwそんときはペナルティー貰っちゃうからねwww』この発言もおかしい。
重いものや機械かなにかじゃないと変形しないようなリング。1000万って金額からして僕たちが壊す意味がどこにあるんだろうか??
『命を守る』以外に壊す理由はないんだよ。つまり主催者のこの発言は、この『ゲーム』でリングを使用する場面がある可能性を指し示すヒントを言っていたんだよ。
そしてあからさまな穴の大きさ。普通の処刑に使うギロチンは首が外れないようにきっちりの大きさだ。穴を大きくするには意味があったんだよ。」
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:42:10.99 ID:T1xoYleWO
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('A`)「そうなると主催者の発言から考えたらリングは破損するかもしれないって事になるよな??そうなったら片方は次に進めなくなr」
(´・ω・`)「だから僕は言ったはずだ。君の五体は守るって。一つリングが破損するだけなんだから。
勝者になった時点で僕はリングを8個持ってないといけないから・・・恐らく脱落、そしてリング代1000万は払わなきゃいけないだろう。だけど僕には予選突破して貰った1000万の他に売ったカードの金200万がある。君が何も思う事はない。
それに多分モララーはこうなる事も予想してこの『ゲーム』を考えたに違いない。」
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:44:30.65 ID:T1xoYleWO
- ('A`)「しかし・・・」
(´・ω・`)「僕はいいんだ。君は僕の知らなかった大切な物を教えてくれた。僕はもう人生がつまらないなんて思わない。
だからこんな『ゲーム』僕には必要無くなったんだ。
そしてこれは君に対するせめてもの恩返し。君が無事に帰ってくるのを待ってる。」
そしてギロチンの刃はリングにぶつかり、リングは変形してしまったが、ドクオの首は守られた結果となった。
- 67 名前:>>65流石ですね。そういう事です。:2008/01/02(水) 21:47:37.60 ID:T1xoYleWO
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( ・∀・)『・・・と、いうことだ。もちろんルールにはリングを使ってはいけない。とは無かったし、破損したリング分のペナルティーを払ってくれたらそれでいい訳。この『ゲーム』の勝ち方に気付いたなんてすごいよねw
これで説明は終わりだ。』
(;; _ゝ )「・・・そんな馬鹿な・・そんな馬鹿なぁああぁあぁあ!!!」
流石兄弟は泣き叫び、狂ったように転げ回った。
二人で勝つという欲に駆られ、ゲームの『穴』を見つける事が出来なかった兄弟に残っているものは敗北しかなかった。
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:49:33.68 ID:T1xoYleWO
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('A`)「本当に助かった。今回はお前の手助け無しには勝つ事は出来なかった。」
(´・ω・`)「こっちの台詞なんだけどね、それ。まぁ僕の場合は『勝つ』じゃなくて『見つける』だけどね。
おかげで人生の中に大切な事を見つけることが出来たよ。ありがとう。」
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水) 21:50:59.21 ID:T1xoYleWO
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そんな会話をしてしばらくすると、また彼らはドクオに目隠しをして移動させる。
('A`;)「次が最終ステージと言っていたが・・・何が待っているんだろうか・・」
叫び声が鳴りやまない廊下をドクオは歩きながらそう思うのだった。
○ギロチンダウト
ドクオ・ショボンVS流石兄弟
勝者:ドクオ
脱落:ショボン
第5話 終了
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