237 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:03:30.04 ID:Av9QYctU0
彡. (・) (・) ミ『さぁ、それでは早速準決勝第1試合を開始しますぞッ!!』


彡. (・) (・) ミ『青龍!内藤ホライゾン!!白虎!ツン海王!!』



川゚听)「・・・あら?」


彡. (・) (・) ミ『・・・内藤ホライゾン選手?』


/; ●   ● |「あッ・・・!あの馬鹿、まだ戻ってねぇのかよ!もう試合だってのに!」


彡. (・) (・) ミ『内藤選手!?いませんかッ!?』


川゚听)「フン、私に恐れをなして逃げたのかしらね」

238 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:04:30.33 ID:Av9QYctU0
彡. (・) (・) ミ『ど、どうやらいないようなのでこの試合はツン海王の不戦しょ・・・』

???『ちょぉーっと待ったぁーーッ!!』

彡. (・) (・) ミ川゚听)「!?」


???「人のいない間に試合を勝手に進行し、挙句の果てに不戦勝にする・・・」


???「人それを・・・外道と呼ぶッ!」


川;゚听)「な、なに!?さっさと出てきなさいよッ!」




240 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:05:31.55 ID:Av9QYctU0
???「とぉッ!」


               / / / / /
         r--、   / /_/_/_// )
  (⌒ヽ    ヽ、 ) |    _ノ /   ./)/)
  \ ヽ    / / .|   (  /  ./)/./)
    / /   / i  /   _/  / / .//)
   / /   / ノ /   /    / ノ   /
   (  ヽ   |  | /  ./    ./  _/
    \ \ |  .|/ /ヽ  ./ _,,-''
     ヽ ⌒⌒/ イ^ω^)/,,-''
      ヽ、        _,-'
        ヽ、 __,,-''


シュタッ!


( ^ω^)「ブーン、ただいま参上ッ!」

川#゚听)「あんたねぇ・・・派手なパフォーマンスで誤魔化そうとしてるみたいだけど、時間くらい守りなさいよッ!何してたのよッ!」

( ^ω^)「フッ・・・あんたと闘ってたんだおッ!」

川;゚听)「ッッ!?」

241 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:06:32.55 ID:Av9QYctU0
彡. (・) (・) ミ『ま、まぁ役者もそろったことだし・・・』

彡. (・) (・) ミ『早速試合開始ッ!!』



川゚听)「・・・あなた、さっき面白いこと言ってたわね。わたしと闘ってきた、と」

川゚听)「実力的にわたしと並ぶ中国拳法家がこの日本にいるとでも言うのッ!?」

( ^ω^)「だから言ってるお。おいらは『あんた』と闘ってきたって」

川゚听)「どういうことッ!?」

( ^ω^)「ちょうどいいから実演してみせるお」





242 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:07:33.51 ID:Av9QYctU0
( -ω-)「・・・」













        ・ ∴.'  , .. /⌒ヽ
        .∴ '     (    )  バキッ!
        ・,‘ r⌒>  _/ /
        .  ’ | y'⌒  ⌒i
       .   |  /  ノ |
          , ー'  /´ヾ_ノ
        / ,  ノ
      / / /
    / / ,'
  /  /|  |
 !、_/ /   〉
     |_/


川;゚听)彡.;(・) (・) ミ/; ●   ● |「ッッッ!?」

244 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:08:33.99 ID:Av9QYctU0
彡. (・) (・) ミ『な、なにが起こったのでしょうッ!?ブーンが1人で勝手にブッ飛んでいますぞッ!』


( ^ω^)「・・・ある日を境に幼児は火箸が熱いことを知る」
( ^ω^)「ふざけた大人が熱くない火箸を幼児に触れさせると、火傷したと勘違いした幼児はリアルに苦痛を感じるという」
( ^ω^)「極端な例では火ぶくれが生じた記録すらある・・・」


川゚听)「・・・」


( ^ω^)「思い込みの威力(ちから)だお」

( ^ω^)「人がリアルに・・・   リアルに思い描くことは実現する」


川;゚听)「・・・ッ」


( ^ω^)「さっきのはヘヴィ級のプロボクサーに殴られるイメージをしたんだお」


川;゚听)「そ、そんなバカな・・・ッ」


( ^ω^)「そのイメージトレーニングを繰り返し積み重ねていき、さらに極めると・・・」



( ^ω^)「・・・こうなるッ」

245 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:09:25.34 ID:Av9QYctU0
( ^ω^)「・・・あ、だ、だめだお・・・そこはおいらのおいなりさん・・・」


|(●),   、(●)、.;|「ッ!?」


(;^ω^)「あ、あ、そんなとこ舐めちゃ・・・入れるなんて大きすぎるおッ!」


彡. (・) (・);ミ『な、なにが起こったッ!?突然ブーンがあえぎ始めましたッ!』

彡. (・) (・);ミ『あえいでいるッ!抗っているッ!感じているッ!しかしそこにはブーン1人ッ!ブーン1人であえいでいるッ!』




246 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:10:26.34 ID:Av9QYctU0
彡. (・) (・);ミ『しかしッ!1人のハズのブーンの動きッ!その表情を見ているとッ!』


彡. (・) (・) ミ『まるで見えない相手が生き生きと、まるでそこに本当に存在しているかのように・・・ッッッ』






 、        ヽ
 |ヽ ト、  ト、 ト、 、.`、
/|l. l. | |l l | | l |l.| |l. l
/' j/ ノ|ル'/レ〃j/l |
-‐7" ヾー---┐|_.j
 ̄   ./゙ニ,ニF、'' l _ヽ
::   ,.,. |ヽ 」9L.` K }.|
    l'  """  l ) /
  h、,.ヘ.      レ'/
          レ′
 r.二二.)     /  
  ≡≡    ,イ
.       / !
\   /  ├、
::::::` ̄´   /  !ハ.




N| "゚'` {"゚`lリ「ウホッ」

247 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:11:27.13 ID:Av9QYctU0
(;^ω^)「アッーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!」


彡. (・) (・) ミ『決まったァーーーーーッッ!!!』




( ^ω^)「・・・とまあ」


( ^ω^)「予備校に通うごく一般的な男の子、強いて違うところをあげるとすれば男に興味がある、というやつを相手にすれば多分こうなるお」

川#゚听)「なんでそんなもんイメージすんのよッッ!!」

( ^ω^)「フヒヒwwwサーセンwww」





249 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:12:29.50 ID:Av9QYctU0
( ^ω^)「・・・あんたのこれまでの闘い、そして発言から、できること、できないことを分析する」


( ^ω^)「そしてリアルシャドー」



川゚听)「独闘・・・シャドーボクシングに代表される、格闘技の1人稽古」

川゚听)「およそ全ての格闘技に取り入れられている稽古法ではあるけれどこれほど高いレベルのものは初めて目撃した・・・」


{:: : : : |;ェェ  ェェ |: : : : :}「あんなトレーニングを・・・」


/; ●   ● |「ブーンはこれまでの人生でずっと続けてきたというのか・・・ッ」


|(●),   、(●)、.;|「だとするならブーンのキャリアは何百試合・・・」


川;゚听)「否、何千試合になるというのッ!?」




N| "゚'` {"゚`lリ「ヒュ〜、経験豊富ってわけか。この試合が終わったらやらないか」

(;^ω^)「それは遠慮します」

250 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:13:30.17 ID:Av9QYctU0
川゚听)「そうと分かれば相手にとって不足なし・・・全力でいかせてもらうわッ!」


(;^ω^)「(うーん困ったお。あんなエラそうなこと言っちゃったけど・・・)」


(;^ω^)「(さっきは1度も勝てなかったんだおッ!女の人の顔なんて殴れないし・・・)」


  (( (\_ />'ノ)))) )っ
    ⊂`ヽ川゚听) _)听) )  ノノ
     ⊂\  ⊂)  _つ    ハァ〜〜
      (/(/∪∪ヽ)ヽ) ノ
      ∪ ̄(/ ̄\)


    _     />'ノ))ヽ 
  _        川゚听)  ヽγ,;;
三   _     ) _つ⊃),;;三 -  破ッ!!
 _      /    |  /ヽ.;;
         (/ ̄ ̄∪ / 





251 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:14:31.10 ID:Av9QYctU0
       /⌒ヽ
⊂二二二(;^ω^)二⊃    <うお、あぶね
      |    /      ブーン
      ( ヽノ
      ノ>ノ
  三  レレ


  ―─=≡ />'ノ))     甘いわッ!
 ──=≡ 川゚听)     
  ─=≡ ○_  と )__ _ 
   ──=≡ >        (´__)
    ─=≡ ( / ̄ ̄ ̄   
         ( ノ     

_        /⌒ヽ
  ̄⊂二二二( ^ω^)二⊃    <さらにkskッ!
 ̄  _    |    /      ブーン
  _      ( ヽノ
         ノ>ノ
  ̄   三  レレ


253 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:15:31.36 ID:Av9QYctU0
( ^ω^)「そして・・・ッ!」

                   _ _     
          /⌒_- ― = ̄  ̄`:, .∴ '    <ブーンナッコゥαッ!
         , -'' ̄    __――=', ・,‘
        /   -― ̄ ̄   ̄"'" .   
       /   ノ              
      /  , イ )                
      /   _, \           
      |  / \  `、         
      j  /  ヽ  |       
    / ノ   {  |          

川゚听)「うあッ!」


彡. (・) (・) ミ『お〜っと、今大会で初めてツン海王にまともに攻撃がヒットしましたぞッ!』


( ^ω^)「(ちょっと悪い気もするけど、これも試合だお!仕方ないお!)」


川゚听)「ふふ・・・面白いわ」

(;^ω^)「む・・・」

川゚听)「やはり強いッ!わたしが求めてたのはこれよッ!


川゚听)「1ついいものを見せてあげる」

255 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:16:34.43 ID:Av9QYctU0
川゚听)「・・・」


川゚听)「ハッ!」


  />'ノ))      
 川゚听)
 (っ ≡つ
 /   ) スパァン!
 ( / ̄∪


( ^ω^)/  ●   ● |「ッッ!!!」


/; ●   ● |「亜音速・・・熊手・・・ッッ!!!」


川゚听)「この技・・・愚地クマ巳が使っていたわね」
川゚听)「正拳突きに使用される関節の同時加速が生むマッハの速度、たかだか100年余りの歴史でそこまでたどり着いた努力は褒めておくわ・・・」
川゚听)「しかしながら・・・そこは中国拳法が・・・」

川゚听)「およそ2000年前に通過した場所よッッ!!」


/; ●   ● |「そ、それほどの・・・」

/; ●   ● |「それほどのものか、中国拳法・・・ッ!!!」

256 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:17:44.45 ID:Av9QYctU0
( ^ω^)「・・・予想通りだお」

川゚听)「・・・ッ!」

( ^ω^)「中国拳法の凄まじさはあんたの発言と試合を見てれば大体予測できたお」

川゚听)「・・・ならッ、この技があなたに避けられるのかしらねッ!?」
川゚听)「・・・ハァッ!」


( ^ω^)「シュッ」


         /⌒ヽ     _ _     .'  , 
        ( ^ω^)_ - ― = ̄  ̄`:, .∴ '  
         ヽ-'' ̄    __――=', ・,    <ブーンナッコゥβッ!
        /  ,,-―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’
       /   ノ\\            .  
        /    /   \\             
       レ  ノ     ヽ_つ      
      /  /               
      /  /|             
      ( ( 、            
      |  |、 \         
    .  | / \ ⌒l         


川゚听)「きゃあッ!!」

彡. (・) (・) ミ『な、なんとブーン!亜音速パンチを真っ向からカウンターで斬って落としましたぞォーッ!!』

258 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:19:02.26 ID:Av9QYctU0
゚听)「ちっ・・・ッ!」

( ^ω^)「この技はさっきのクマ巳さんの試合を見て作った、できたてほやほやの技だおッ!!」


/; ●   ● |「・・・ハハ、亜音速の大安売りだな・・・立場ねぇや」


川゚听)「・・・」

( ^ω^)「降参するなら今のうちだお」


/; ●   ● |「おい、ブーンッ!何余裕見せてるクマ!そのまま一気にたたみかけるクマッ!!」

(;^ω^)「あ、いやでも降参してくれるならそっちのほうがありがたいし・・・」


川゚o゚)「スゥー・・・」

/; ●   ● |「ッッ!!!ブーンッッ!!!」

( ^ω^)「え?」

川゚o゚)「プッ!」

(;^ω^)「ぐぁぁぁッッ!!」


彡. (・) (・) ミ『で、でたー!見えない目潰し!!』

259 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:20:00.29 ID:Av9QYctU0
(;^ω^)「(し、しまったッ!リハでもこの技を避けられずに・・・ッ!!)」

川゚听)「降参・・・?それはありえないわ・・・」

川゚听)「わたしはこの大会を優勝して・・・」


川゚听)「地上最強の称号を手に入れるのよッッ!!!」

バッ!

     
 ヽ\\ヽ(m />'ノ))m)//
  \ (m 、川゚听)/.m)/
    丶\.(m\  m).//   ハァーーーーーッッ!!
    (m\(m (m. m)
      (   / ̄ |
    ミ.ヘ丿 ∩|ヽ |
     (ヽ_ノゝ _ノ シュバババババ


(;^ω^)「ぐはあッ!!」


彡. (・) (・) ミ『ブーン!ツン海王の猛攻になすすべなしッ!!』


/; ●   ● |『ばっかやろう・・・ッ!』

260 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:21:32.85 ID:Av9QYctU0
川゚听)「ほらほらほらほらッ!!反撃してみなさいよッ!」
( ^ω^)「や、やばい・・・このままじゃ・・・ッ!」

 _, -=''"" ̄ ̄""=-―,.、
  _,=、            ̄=.、
   彡             "" - ,
    >                ヽ
   :"  .__=__  ̄=.、   \
  /  彡⌒  | |    ̄=--,、    ヽ     
  /彡" /~ニ | j| />'ノ))   "ヽ     ヽ   
 /   ( /_/  |川゚听)     \   ミ   てやぁーッ!!
     ヽ ミ  .|ヽ,-  ⌒) . ,_   ミ   ,i   
       ̄| ミ   ノ|ヽ Y|三)  ヽ  .|    
       |  |   / \_ノ    |ミ  ij     
       ヽ ヽ  |         |  |i  
        "ー、  |        |   ノ  
           ヽ ヽ      ノ / /   

( ^ω^)「ごはッ!」

川゚听)「次でとどめにしてあげるわ・・・」

( ^ω^)「・・・ちょ・・・・・・」





( ゚ω゚)「調子にのるなお・・・ッ!!」


261 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:22:41.07 ID:Av9QYctU0
              −=三/⌒ヽ
       −=三⊂二二二(  ゚ω゚)二⊃
            −=三ノ   /      
           −=三( ヽノ
          −=三// >>  ブンッ
          −=三レ  レ


川;゚听)「なッ!?消え・・・」

( ゚ω゚)「終わりだお」

川;゚听)「後r・・・」

       /⌒ヽ
     _(  ゚ω゚)
    /      )     ドゴォォォ _  /
   / ,イ 、  ノ/     /ヘ/>―= ̄ `ヽ, _
  / / |   ( 〈 ∵. ・(川|| 〈__ >  ゛ 、_
  | |  ヽ  ー=- ̄ ̄=_、  (/ , ´ノ \
  | |   `iー__=―_ ;, / / /
  (!、)   =_二__ ̄_=;, / / ,'
      /  /       /  /|  |
     /  /       !、_/ /   〉
    / _/             |_/

川゚听)「ウグッ・・・」


彡. (・) (・);ミ『ツ、ツン海王戦闘不能につき、勝者内藤ホライゾンッ!!』

262 :1 ◆V6dhI1c01U :2007/02/05(月) 02:23:40.75 ID:Av9QYctU0
/  ●   ● |「お、おいブー・・・」

( ゚ω゚)「・・・」

/  ●   ● |「・・・ッ」




/; ●   ● |「な、なんだあの殺気・・・ほんとにあのブーンか・・・?」

|(●),   、(●)、.:|「血が覚醒した・・・ってところか」

/  ●   ● |「血?どういうことだ?」

|(●),   、(●)、.:|「なんだ、おまえ知らなかったのか?あいつは・・・」



『まもなく準決勝第2試合を開始しますぞ〜ッ』



|(●),   、(●)、.:|「・・・っと、その話はまた後だ。今は試合に集中しとけ」


/  ●   ● |「あ、ああそうだな・・・んじゃ行ってくる」


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