86 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 10:50:16.40 ID:ju7EK7aS0
第十四話

( ^ω^)「おっおっ!カーチャン!早くするお!!」

ξ゚听)ξ「ちょっと、そんなに急がなくてもいいじゃない!!」

何故か今日は急いでいたブーン。

( ^ω^)「早く新しい制服買うんだお!!」

そう、ブーンは新しい制服を買って、またバーちゃんに見せるのを心待ちにしている。

ξ゚ー゚)ξ「ふふっ、わかってるわよ!!」

ξ゚ー゚)ξ(ホントにおばあちゃんっ子なんだから・・羨ましいよ、お母さん)

87 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 10:51:51.45 ID:ju7EK7aS0
ξ゚ー゚)ξ(親としてはなんだか微妙な心境よね・・)

( ^ω^)「おっおっ!!かーちゃん!!ボケーっとしてちゃだめだお!!」

ξ゚听)ξ「あっ、ごめんごめん」

( ^ω^)「おっおっ!珍しいお!!」

ξ゚听)ξ「何よ〜私だって考え事くらいするわよ!そんな能天気じゃないんだからね」

( ^ω^)「おっおっ、ごめんお!カーチャン!!」


88 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 10:54:52.57 ID:ju7EK7aS0
ξ゚听)ξ「いいわよ!それじゃ、行きましょうか!」

ξ゚听)ξ「母さん、戸締りお願いね〜」

('、`*川「任せて〜!ツン」

ξ゚听)ξ「ありがとぉ〜行って来るね」

( ^ω^)「お!」

('、`*川「いってらっしゃぁ〜い!!」

('、`*川「さて。答えてちょうだい!でも見ようかな・・」

89 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 10:56:54.95 ID:ju7EK7aS0
二人は自転車で制服屋さんに向かう。

( ^ω^)「おっおっ!制服屋さんは二回目だお!!」

ξ゚听)ξ「そうねぇ・・あの時は中学生だけど、もう三年もたって高校生なのよね・・」

( ^ω^)「そうだお!時間って過ぎるのが早いお!歳を重ねれば重ねるほど速く感じるお!」

ξ゚听)ξ「それは本当だわ。高校の三年間が一番早いと思うよ」

( ^ω^)「おっ!なんでだお!?」

ξ゚听)ξ「なんでかしらねぇ・・やっぱり中学より自由だし、楽しいからかな?」

(*^ω^)「楽しみなんだお!」

90 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 10:58:34.54 ID:ju7EK7aS0
ξ゚ー゚)ξ「ふふっ、頑張りなさいよ?」

まだしばらく自転車に乗って、目的地に向かう。突然ツンが思い出したように口を開いた。

ξ゚听)ξ「あっ、そういえば携帯、もう高校生だから必要よね?」

( ^ω^)「おっ!!」

ξ゚听)ξ「連絡が不便だもんね?」

( ^ω^)(皆と常に連絡がとれる・・こんなに便利なことってないお)

( ^ω^)「欲しいお!」

ξ゚ー゚)ξ「じゃあ制服の注文したら買おうか?」

(*^ω^)「いいのかお!?」

91 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:00:18.74 ID:ju7EK7aS0
満面の笑みを見せたブーン。

ξ゚ー゚)ξ(こんな笑顔のブーンを見たの・・久しぶり)

ξ゚ー゚)ξ(何歳になってもこのあどけない、ステキな笑顔は変わらないわね・・)

ξ^ー^)ξ「うん、いいわよ」

その笑顔にツンも、自分が出来る一番いい笑顔で返してみせた。

(*^ω^)「おっおっ!ありがとうだお!カーチャン!」

(*^ω^)「笑顔がいつもよりステキだお!!」

ξ///)ξ「誉めたって何も出てこないんだからねっ!!」

92 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:02:01.98 ID:ju7EK7aS0
何歳になってもこのツンデレ具合は変わることはないようだ。
その頃、家では・・

('、`*川「あなた?」

ペニサスは自室にいた。夫に話し掛けている。

('、`*川「今日ブーンちゃんが新しい制服を買いにいったよ」

('、`*川「また着て見せてくれる事が楽しみだよ」

家にはペニサスしかいない為、とても静かだった。

('、`*川「・・もうブーンちゃんも高校生だよ?早いよね」

93 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:02:21.41 ID:ju7EK7aS0
('、`*川「私もここまでなんとかブーンちゃんを見守ることができたよ」

('、`*川「ふふっ、きっとあなたが私のこと守ってくれてるんだよね?」

何か背中に暖かい気を感じたペニサス。

('、`*川「見えないけど、知ってたよ。あなたがずっと私を見てくれてたこと・・」

遺影からは何も分からない。だが、ペニサスははっきりと感じていた。

('、`*川「あなた・・」

('、`*川「本当にありがとう」

じっと遺影を見つめた。笑顔でこちらを見つめている、夫の遺影。

94 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:02:58.42 ID:ju7EK7aS0
('、`*川「私、まだまだ頑張るからね?あなたの分まで・・」

('、`*川「こうなったらブーンちゃんの子どもを見るまで生きるわよw」

その声は昔、夫に話しかけていた声よりも随分元気があるのを感じられた。

('、`*川「・・じゃあ私も気分転換に散歩にでも行って来るね」

('、`*川「後でね、あなた」

そう言って、ペニサスは春が近くにやってきている外に出て、散歩をしにいった。

('、`*川「久しぶりにブーンちゃんとよくいった公園にいってみようかな」


95 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:03:15.68 ID:ju7EK7aS0
ペニサスはブーンが小さいころ、よく遊んだ公園に向かってみる事にした。

('、`*川「懐かしいわねぇ・・」

人は誰もいなかったが、設備は当時のまま全く変わっていなかった。

('、`*川「あっ、ベンチも残ってるわ」

('、`*川「よいしょ」

('、`*川「やっぱり改めて見てみると、当時を思い出すわね・・」

目をつぶって、あの頃を思い出すペニサス。

96 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:03:31.71 ID:ju7EK7aS0
???「あれっ、ペニサスさん!」

呼ばれる声に呼応し、目を開けるペニサス。

ζ(゚ー゚*ζ「こんにちわ!!」

('、`*川「あら、デレちゃん。こんにちわ」

ζ(゚ー゚*ζ「何してたんですか?」

('、`*川「気晴らしに散歩してたのよ。デレちゃんは?」

ζ(゚ー゚*ζ「あははっ、実はあたしもなんです。暇だったんで・・w」


97 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:04:51.06 ID:ju7EK7aS0
('、`*川「そうなのぉ、じゃあ話でもしてく?ブーンちゃんが小さな時の話、してあげる」

ζ(゚ー゚*ζ「ホントですか!?是非聞きたいです!!」

そしてペニサスは色々な話をデレにするのだった。ブーンが泣いて家を飛び出して自分のとこにきたり、プレゼントをしてくれたりいろいろだった。

( ^ω^)「ヘブシッ!!」

( ^ω^)「おーっ、やっぱりサイズ合わせする時、服をぬぐのは寒いお」

ξ゚听)ξ「ブーン、もう大丈夫ー?」

99 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:05:06.70 ID:ju7EK7aS0
( ^ω^)「おっおっ!大丈夫だおカーチャン!」

ξ゚听)ξ「わかったわ。すいません、このサイズでお願いできますか?」

店員「分かりました。出来次第連絡しますね」

ξ゚听)ξ「どうもありがとうございます。ヨロシクお願いします」

そう言って、ブーンとツンは制服屋を出た。

ξ゚ー゚)ξ「じゃあ携帯ショップに行きましょうか」

(*^ω^)「いくお!!」

100 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:05:42.66 ID:ju7EK7aS0
二人は有名メーカー「documo」の店に入っていった。

(*^ω^)「おっおっおっ!かっこいい携帯がいっぱいだお!!」

ξ゚ー゚)ξ「これは私からの合格祝いよ。好きなの買っていいわよ」

(*^ω^)「ホントかお!?」

ξ゚ー゚)ξ「えぇ」

ξ゚ー゚)ξ(しっかりお金は用意してあるからね。ドクオからもしっかり徴収してきたから・・w)

やっぱり尻に引かれているドクオだった。

101 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:06:42.40 ID:ju7EK7aS0
( ^ω^)「うーん・・どれもかっこよくて悩むお」

ξ゚ー゚)ξ「とりあえず、一番新しい機種を見てみるといいんじゃない?」

( ^ω^)「どれもかっこいいんだお・・」

ξ゚ー゚)ξ「じゃあこれはどうかしら?」

ツンが取ったのは今一番新しい機種で、若者に人気のある「C905i」
シンプルだが綺麗なデザイン、多機能が人気の元になっている。


103 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:07:00.43 ID:ju7EK7aS0
( ^ω^)「おっおっおっ!かっこいいお!値段は・・」

(;^ω^)「えっ!!三万!?高いお・・」

ξ゚ー゚)ξ「新品の携帯なんてこんなもんよ。大丈夫、買ってあげるわ」

( ^ω^)「ホントかお!?カーチャンありがとうだお!」

ξ^ー^)ξ「ふふっ、大事に使うのよ?」

携帯を買って、二人はノンビリ家へと帰宅していった。


104 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:07:25.31 ID:ju7EK7aS0
('、`*川「あら・・もうこんな時間なのね」

ζ(゚ー゚*ζ「ホントですね。だいぶ話しこんでたみたいです」

('、`*川「ふふっ」

ζ(゚ー゚*ζ「どうしたんですか?」

('、`*川「デレちゃんが将来のブーンのお嫁さんになるのがますます楽しみになっちゃったよ」

ζ(///*ζ「ええっ!?」

('、`*川「照れちゃって可愛いわねw楽しみが一つ増えたわ」


105 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:07:49.12 ID:ju7EK7aS0
ζ(゚ー゚*ζ「期待に答えられるように頑張りますw」

二人は笑いあう。

ζ(゚ー゚*ζ「・・ペニサスさんの話のおかげでブーンの色んなことを知れました」

ζ(゚ー゚*ζ「私が知らないブーンのこと・・」

('、`*川「・・・」

ζ(゚ー゚*ζ「ホントにブーンはペニサスさん思いのいい人なんですね!ますます好きになりました」

('、`*川「ありがとう。デレちゃん・・あの子を好きになってくれて」

106 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:08:16.44 ID:ju7EK7aS0
ζ(゚ー゚*ζ「いえいえw」

ζ(゚ー゚*ζ「それにペニサスさんみたいなおばあちゃんがいてブーンが羨ましいって思いました」

ζ(゚ー゚*ζ「私のおばあちゃんは結構前になくなってて・・」

('、`*川「・・・・」

ζ(゚ー゚*ζ「何かしてあげたくてももう何もしてあげられない・・それが悲しいとも思いました」

('、`*川「デレちゃん?」

ζ(゚ー゚*ζ「?」

107 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:08:50.85 ID:ju7EK7aS0
('、`*川「きっとその優しさはおばあちゃんに届いてるはずだよ」

('、`*川「生きる者は必ず死んでしまう・・これは逆らえないから仕方ないよ」

('、`*川「でも、人は死んでからも大切な人の事はずっとみているよ」

('、`*川「だから、心配しないで。必ずその思いは届いてるはずだからね」

ζ(゚ー゚*ζ「・・はい」

デレは少し涙目になりながら、声を返した。

('、`*川「泣かないで、デレちゃん。それじゃあそろそろ帰りましょうか。お昼ご飯つくらなきゃ!」


108 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:09:14.56 ID:ju7EK7aS0
ζ(゚ー゚*ζ「・・・ペニサスさん?」

('、`*川「どうしたの?」

ζ(゚ー゚*ζ「また今度、お話してくださいねっ!!」

笑顔と一緒にその言葉をペニサスに宛てるデレ。

('、`*川「もちろんよ。それじゃあね」

笑いあい、そしてそれぞれの帰路についていった。

109 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:09:29.84 ID:ju7EK7aS0
('、`*川「ただいま」

ξ゚听)ξ「あっ!お帰り、お母さん!」

少しツンとブーンの方が帰りが早かったみたいだ。

( ^ω^)「バーちゃん!お昼ご飯買ってきたお!一緒に食べようお!」

ξ゚听)ξ「デパ地下で色々買ってきたんだよ。よりどりみどりだからね」

('、`*川「あら・・おいしそうね。じゃあ食べましょうか!」

三人が席につく。ちなみにドクオは今日も仕事で忙しい。

110 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/25(木) 11:09:44.07 ID:ju7EK7aS0
('、`*川「あっ!ブーンちゃん!」

( ^ω^)「どうしたお?バーちゃん!」

('、`*川「やっぱり、デレちゃんはいい子だね」

( ^ω^)「いきなりどうしたんだお?今日会ったのかお?」

('、`*川「ふふっ、秘密♪」

それだけ言って、ご飯を食べだすペニサス。

( ^ω^)「???」

ブーンは頭に沢山?マークを浮かべて悩むのだった。春休みの終わりもだんだんと近くへとやってきている。

第十四話 完




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