【第1話:ドクオ】

1 : 番組の途中ですが名無しです(岡山県):2007/04/15(日) 23:52:05.74 ID:UemlDYT40
【第1話:ドクオ】


まだ肌寒さの残る3月初めの夕刻
俺はバイクが曲がりくねった山道を行く。

ノロノロと先を行く亀運転の車を追い越し駆け抜けていく。


宇都田毒男 (18)
通い始めた大学に、退学届けを出したのは数ヶ月前の話だ。

今は実家からの仕送りのみで一人暮らしている、バイトする気力もない
所謂ニートってやつだ……

俺の未来はどうなるんだろうか……
いい方向に転がるとわ思えないが……

陽が落ちて、辺りは暗くなってきた。
視界が悪くなってきた、ライトを点灯させバイクは走り続ける。

また前方には亀運転の車が走っている……







3 : ウルトラマン(岡山県):2007/04/16(月) 00:12:37.22 ID:OuOQjedp0

('A`)「邪魔くせぇな……、さっさと行けっての」

バイクを加速させ、前方の車を追い越す、その時…

(;’A`)「……なっ! トラッk!?」

カーブの先、完璧に視界からだ、5tトラックが迫る。

(;’A`)「うぁっ! アッー!」

ヤバイ死ぬ! 死ぬ! 死ぬ! 死ぬ! 死ぬ! 死ぬ!

世界がぶっこわれたみたいにクラクションが鳴り響く。
全てがスローモーションに見える。

トラックの運転手と目が合った、『あ、ヤバッ』と口が動くのがわかった。

ブレーキが踏み込まれる
タイヤが摩擦で焦げる
ヘッドライトが眼前に迫る、世界が真っ白に染まって行く……
ドクオは死を覚悟し、目を閉じた

7 : ウルトラマン(岡山県):2007/04/16(月) 00:23:32.53 ID:OuOQjedp0

(′A`)(あぁ……終わりか、俺の人生は終わるのか……
カァちゃん、今まで苦労かけてゴメンヨ、俺は最低な親不孝者だ……)



しかし、次に来るはずの衝撃は来ない……

(′A`)「……れ?」

ゆっくりと瞼を上げる、トラックのヘッドライトより明るい光が目に入ってくる。

(′A`)「うぉっ、まぶしっ!! ……どうなってるんだ、ここは天国か!?」



8 : ウルトラマン(岡山県):2007/04/16(月) 00:35:42.62 ID:OuOQjedp0

眩しさに目が慣れてきて、辺りを見渡す。
ついさっき陽は落ちた筈だったのに太陽は真上にある。
舗装された山道を走っていたのに
荒れ果てた岩山、砂利道に立っている。
そしてここから見える景色は、見慣れた風景ではない。

(′A`)「天国じゃないし、地獄でもないみたいだ…… うp峠にいたはずなのに
どこなんだここは……?」

しばらくその場に立ち尽くしていると
何かがこちらに向かって来ているのに気がついた。


(′A`)「なんだぁ?」




11 : ウルトラマン(岡山県):2007/04/16(月) 01:14:36.61 ID:OuOQjedp0


大きな足音と地響きがこちらに向かってくる。
それが近づいてくるにつれ、形がわかってきた

人のように見えるが、馬鹿たいにデカイ、陽の光を浴び輝いて見える。
俺の近くまで来るとそれは足を止めた。
7〜8mはありそうな鋼鉄の巨人を見上げる。

(′A`)「で、デケェ……、何だこいつは?」

不意に、鋼鉄の巨人からスピーカー音が鳴り響いた。


『アーアー、テスッ、テスッ、本日は晴天なりぃ、コロッケは何処ナリか奇天烈ぅ? 
……そこにいる青年よ! ここは共和国の所有地であり、軍の関係者以外の立ち入りは禁じられている』


(′A`)(ふざけてんのか? 共和国? わけがわからん)

(′A`)「いや、俺はd」

スピーカー音は続く。

『しかも、ここは最重要採掘ポイント、エリア00である、いかなる理由であれ無断で立ち入った者は……』


『拘束、尋問、場合によっては殺しても構わぬ、という指示が上からでている
おとなしくついて来い、尚君に拒否権はない』


12 : ウルトラマン(岡山県):2007/04/16(月) 01:16:51.73 ID:OuOQjedp0

(;′A`)「じ、冗談じゃねぇっ! わけのわからん事を言いやがって! 
どの道死ぬなら逃げて! 逃げて! 逃げてやらぁ!!」

俺はバイクのエンジン全開二吹かせて、その場から逃げ出した。
後方からはまだスピーカー音が聞こえる、それも無視して全速力で逃げる。


しばらく走ると建造物が見えてきた。
それは、いつの時代のものかわからないような遺跡のようだ。

バイクのガソリンが心もとない・・・・・・

(′A`)「いつまでも逃げらそうもないな・・・・・・、あの中に隠れるか」


エンジンを思い切り吹かせて俺は遺跡内へ飛び込んでいった・・・・・・



【第1話:ドクオ】〜FIN〜


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