二回目
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:23:33.01 ID:jZPMpaNj0
懲りずにまたきたよー^q^
つっても誰もわかんないと思うお!
1%の期待と99%の絶望でまとめられてないか探して見たけど、
当然の如くなかったよー^q^
なんでここにログおいとくお!
ttp://mimizun.com/log/2ch/news4vip/yutori7.2ch.net/news4vip/kako/1277/12771/1277131769.html
例のごとくひまだったらみてくれお^q^

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:25:17.79 ID:jZPMpaNj0
―――??????  混沌を待ち焦がれる者、アジト

イ从゚ ー゚ノi、「・・・という訳で、王女デレに逃げられてしまいました。」

?????「・・・ふむ。
      アイツがしくじるか・・・
      ま、所詮は成り上がりという事か」

イ从゚ ー゚ノi、「・・・」

?????「計画に支障はあるまい。
      "支持者"の数は増える一方だ・・・
      今は表舞台にさえ立たれなければ良い」

イ从゚ ー゚ノi、「では・・・」

?????「うむ。おぬしらは継続して彼奴等を追い、見つけ次第攫え。
      デレ以外は殺しても構わん。
      ・・・フサギコ」

・・・ブワン。
新たにひとりの魔物が、突如姿を現した。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:26:23.93 ID:jZPMpaNj0
ミ,,゚Д゚彡「・・・急に呼びやがって・・・
      で、俺に何の用だ?カオスよ」

イ从#゚ ー゚ノi、「お前!!カオス様になんてい・・っ!

気が付けば、先ほど激昂していた女性の魔物―狐娘の首元に、
フサギコと呼ばれた魔物の爪がピタリと張り付いていた。

ミ,,゚Д゚彡「うるせーぞ、三下ぁ・・・」

イ从;゚ ー゚ノi、「・・・・・・」

?????「まぁ、無礼を赦してやれ、フサギコよ・・・
      フサギコ、お主は魔王城にデレ達を侵入させ無い様、
      街周辺を監視してもらう」

ミ,,゚Д゚彡「・・・目的の為だ。
      従ってやろう」

ヒュウ・・・
魔物は一瞬の内に姿を消した。

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:27:38.15 ID:jZPMpaNj0
イ从;゚ ー゚ノi、「・・・・・・
       では、私もこれで・・・」

?????「うむ・・・」

タッタッタッタッタ・・・

?????「・・・ふむ。
      私以外に、フサギコを制するモノが必要だな。
      ・・・まぁいい。こんな苦労も・・・あと少しの間だ・・・」

(#######)「・・・カオス様。
      そろそろ・・・」

?????「・・・うむ。」



全ては、混沌の為に・・・


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:29:05.81 ID:jZPMpaNj0
―――過去の街、サンスウェン

あまり人がいない街、けどいろんな魔族がいる街。独自の自治隊がある街。・・・没落した街。
魔族間の対立も少なからずあるが、全体的に言えるのは、静かな街だという事だ。

('A`)「・・・どうだ?ブーン。」

ドクオは、窓辺にいるブーンに問いかける。

( ^ω^)「・・・追手は、撒いたお・・・多分」

・・・この街の特徴のひとつとして、住んでいる魔族のクラスの差というのがある。
基本的には雑級〜低級魔族なのだが、一部地域には上級魔族、さらに上の貴魔族までもが存在している。
そして中級魔族による、魔族間の対立と自治隊。ここは雑級〜貴魔族までの、あらゆる階級の魔族が共存する特異な街なのである。
ブーン達が隠れているのはクーソ・クーソ難民区。今の所は、つけられている気配は無いが・・・

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:30:15.51 ID:jZPMpaNj0
ζ(゚ー゚*ζ「・・・おはようございます。」
デレが、少し遅めに目を覚ました。

( ^ω^)「・・・おはよう、デレちゃん。」

('A`)「おはよ。」

ζ(゚−゚*ζ「・・・ごめんなさい。昨日は。
      私、初めての経験で・・・」

( ^ω^)「・・・いや、仕方がないお。
       初めてあの光景を見て、パニクって暴れたりしなかった分、
       デレちゃんは冷静だったお」

('A`)「・・・そうだな」

ζ(゚−゚*ζ「・・・これからも、あんなのが続くんでしょうか・・・」
デレが、不安そうにブーンに聞いた。


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:30:57.80 ID:jZPMpaNj0
( ^ω^)「・・・デレちゃんには悪いけど、慣れてもらうしかないお・・・
       戦闘の仕方も、後々一緒に訓練するお」

ζ(゚−゚*ζ「・・・はい・・・」

ドクオは、そんな気が滅入っているデレを見ていられなかった。

('∀`)「・・・とりあえず、せっかく魔界に来たんだ。
    観光でもいこうぜ!おふた方さんよ。」

( ^ω^)「お、ナイスアイディアだお!
       買いたい物もあるし、いくお!」

ζ(゚−゚*ζ「・・・私は・・・」

ガシッ
不安そうにするデレの肩を、ブーンの手が掴んだ。

( ^ω^)「大丈夫だお、デレちゃん。
       もう追手はいないし、時には気分転換も必要だお。ね?」

ζ(゚ー゚*ζ「・・・はい!」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:32:15.71 ID:jZPMpaNj0
―サンスウェン中心部 ゴギチャコ。

・・・没落した街といっても、流石に中心部は賑わっている。
落ち着きながらも、心地よい賑わいだ。

( ^ω^)「・・・デレちゃんは、ここがどんな街か知ってるのかお?」

ζ(゚-゚*ζ「・・・え?あ、はい!」

( ^ω^)「?どうかしたかお?」

ζ(゚−゚*ζ「い、いえ・・・魔族語、話せるんですね、ブーンさん。」

( ^ω^)「まぁね。」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:32:51.29 ID:jZPMpaNj0
ζ(゚ー゚*ζ「・・・本当に凄い人ですね、ブーンさん。
      本当に人間なんですか?」

( ^ω^)「・・・一応は人間のはずだお」

ブーンの表情が、少し強張る。

ζ(゚−゚*ζ「そ、そうですか・・・」
     (触れちゃ、まずい質問だったのかな?)

('A`)「・・・」
   (しまった・・!俺、喋っちゃダメなんだった・・!)

( ^ω^)「ま、僕の事はいいお。
       そういえばこの街って、色々なクラスの魔族がいるおね?」

ζ(゚ー゚*ζ「はい。この街は、雑級から上級、貴魔族まであらゆるクラスの魔族が共存してる街として有名です。」

( ^ω^)「へぇ・・・そうなのかお」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:33:47.51 ID:jZPMpaNj0
ζ(゚ー゚*ζ「この街は、昔はもっと凄かったんですが、次第に人が離れていっちゃったそうです。
      その後難民と淫魔系の雑級魔族が大量にここに押し寄せて、今は没落した街と言われてますが・・・
      住めば都、って事でここに残る上級魔族が結構いて、今の魔族構成になったそうです。」

( ^ω^)「ここは居心地がいいのかお?」

ζ(゚ー゚*ζ「私は押し寄せてきた淫魔達がちょっと苦手なんであまり好きではありませんが・・・
      ほら、多分あそこでやってるのが"検証負"っていう遊びで、この街の代名詞と言える存在です。
      上級魔族が好き好んでここに留まってる主な理由ですよ。」

( ^ω^)「検証負?」

ブーンは、デレが指指した先の人溜まりを覘いた。

「この時ラーイライッは兵800でこの死の砂漠の裏に出て・・・」
「いやそれはおかしいでしょ。兵站が全く考慮されてない。どこに兵站拠点を築いたという文献があるの?」
「いや、ここの「ひ・ひー・ひ・ひ・ひ・ひひひー」って一文に・・・」
「いや、それは解釈がおかしいでしょ。ここは「ひ・ひ・ひ」の部分は兵糧って意味で・・・」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:34:39.99 ID:jZPMpaNj0
(;^ω^)「・・・何言ってるのかさっぱりだお」

ζ(゚ー゚*ζ「えと・・・
      昔の出来事の事を話し合い、相手が主張する事を真っ向から論破する遊び・・だそうですよ。
      何しろ本を読んで勉強するだけで上級魔族に勝ったりする遊びなんで、
      病み付きになって歴史学者並に歴史を学ぶ雑級魔族もいるとか」

(;^ω^)「それ、面白いのかお?」

ζ(゚ー゚*ζ「さぁ?根強い人気があるんで、やっぱり一定の人からは支持されるんでしょうね」

(;^ω^)「う、うーん・・・
       ま、まぁ、いろんな遊びがあるって事だおね。」

ζ(゚ー゚*ζ「はい。そうですね。」

(#'A`)「・・・」
   (くっそぉ〜〜〜
    何言ってるか、さっぱりわかんねぇ・・・
    ・・・魔族語、覚えるか・・・)

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:35:32.93 ID:jZPMpaNj0
おーい!!
いたぞー!!やつだー!!

Σζ(゚-゚*ζ「!」ビクッ
( ^ω^)「?なんだお?」

タッタッタッタッタッタッタッタッタ

ドンッ!
( ^ω^)「おおっと。ごめんだお」
  _
( ゚∀゚)「くっ・・・そこの旦那!!あんたを見込んで話がある!!」

( ^ω^)「・・・僕かお?」
      (今、下級魔族の飴飲んでるはずなんだけど・・・あぁ、デレちゃんの方か。)
  _
( ゚∀゚)「あぁそうだ!あんただよ、あんた!!
     頼む!アイツら追い払ってくれ!!」

( ^ω^)「うーん・・・」
・・・見ためは雑級だけど、魔色は上級・・・魔族の子供といった所か。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:36:16.49 ID:jZPMpaNj0
( ^ω^)(面倒事は避けたいけど・・・)
      「何があったんだお?」
  _
( ゚∀゚)「アイツら・・・俺ん家の"家宝"を奪い取ろうとしてるんだ!!」

( ^ω^)「・・・なるほど。」
ブーンは、チラりとデレの方を見た。
ζ(゚ー゚*ζ「・・・話だけ、聞いてみたらどうですか?」
( ^ω^)「・・・ハッ。」

待てー!
ダダダダダダダダ

( l v l)「よーし!!追い詰めたぞ、小僧!!
      おい、そこの低級魔族!!邪魔だ、退け!!」

( ^ω^)「・・・あんた、こいつの家宝を奪いとろうとしてるのかお?」

( l v l)「お前の知った事では無い!!
      そこをッ・・・!!」
その屈強そうな見た目の魔族を黙らせたのは
ζ(゚−゚#ζ「・・・」
デレである。今は魔王族である事を隠す為に上級魔族の飴を飲んでいるが、その強烈な魔色に、魔族は思わず口を塞いだ。

( l v l)「くっ・・・!そこのお穣。
      無礼を承知の上で申し上げるが、名前を教えて頂きたい。」

ζ(゚−゚#ζ「・・・私はシ・ジャンル上流上級魔族の素直デーレだ。」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:37:50.39 ID:jZPMpaNj0
( l v l)(シ・ジャンルぞッ・・!今現在の上流上級魔族筆頭の所じゃないか・・!
      ・・・確かに気品ある姿をしているが・・うーむ・・・)

( l v l)「・・無礼を働き真に申し訳ない。
      ・・・その、できたら見逃して貰えると有難いのだが・・・」

ζ(゚ー゚*ζ「・・・ブーンや?」
( ^ω^)「はっ。
       ・・・お穣は、事情を話せば考えない事も無い、とのご意向だ。」

( l v l)(・・・駄目だ。あの女の動きに"偽り"が無い。恐らく本物だろう・・引き返すしかないか・・糞っ!)
     「・・・いや、何も無い。
      すまぬがこれにて失礼いたす。」

ザッ・・ザッ・・ザッ・・ザッ・・ザッ・・
その屈強そうな男は、いそいそと逃げるようにその場を去っていった。


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:38:49.35 ID:jZPMpaNj0
( ^ω^)「・・・ふぅ」
  _
( *゚∀゚)「・・・すっ・・・すっげー!!
     本物!?本物のお穣様なの!?」

( ^ω^)「こら!頭が高いお!」
  _
( *゚∀゚)「いっけね。こりゃ失礼。」

( ^ω^)「・・・で、何で追われてたんだお?
       家宝って?」
  _
( ゚∀゚)「おお・・そうだった・・・!
     "上流以上のお方は家まで連れてこい"ってとーちゃんが言ってたな!
     えーと・・・ご無礼承知の上です。どうか、どうかこの下賎に付いて来て頂きたい。
     決して、決して損はさせません故・・・」

ζ(゚ー゚*ζ「・・・ブーン?」
( ^ω^)「はっ・・その家宝、果たしてどれ程の価値があるのか?と質問されておる。」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:39:42.05 ID:jZPMpaNj0
  _
( ゚∀゚)「その点は大丈夫さ!俺んとこの家宝は、なんてったってあの魔王様から直々に渡されたもんだからな!
     だから上流以上の人だけ・・・えーと・・なんだっけ?」

ζ(゚-゚*ζ「!?おと・・ムグ〜〜」
デレの口を、急いでブーンが塞ぐ。
  _
( ゚∀゚)「?あれ?」

ブーンは、再度この子供の魔色を確認した。

( ^ω^)「・・・よし、ついていくお」
  _
( ゚∀゚)「お!おーし!そうこなくっちゃ!!」

('A`)「・・・」
   (・・・)

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:40:34.52 ID:jZPMpaNj0
・・・クーソ・クーソ難民区 最端部

( ^ω^)「・・・こんな街から外れた位置に家があるのかお?」
  _
( ゚∀゚)「まーね。おれは"ふくへー"だからだ、とかとーちゃんが言ってた。
     ところであんちゃん、名前は?おいらジョルってんだ。」

( ^ω^)("伏兵"・・・事情を知ってる可能性が高いお。・・・ラッキーだけど、ちと出来すぎてる気もするお)
      「・・・ブーンだお。
       よろしく、ジョル。」
  _
( ゚∀゚)「よろしくな!ブーンさん」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:41:18.68 ID:jZPMpaNj0
('A`)「・・・」
   (俺、1人宿で寝てりゃ良かったな・・・)
  _
( ゚∀゚)「・・・おい、ブーンさん。
     この雑魚、ついてきてますぜ?」

(#'A`)「・・・?」

ドクオはその言葉を理解できないが、
何やら失礼な事を言ってる事はそのニュアンスと態度で理解できた。

(;^ω^)(勘違いしちゃダメだお。どっくん。ちょっと感じはアレだったけど、別に失礼な事は言ってないお。)ヒソヒソ
      「・・・ジョル。こいつは俺と同じ立場だから大丈夫だお」
  _
( ゚∀゚)「あら、そうなんすか
     こりゃまた失敬。すまなかったな、あんた」

('A`)「・・・?」
ζ(゚−゚;ζ「・・・」
(;^ω^)「・・・」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:42:20.77 ID:jZPMpaNj0
ザッザッザッザッ・・・

暫く歩き続ける4人。
  _
( ゚∀゚)「ついたぜ!ここが我が家だ!」

ζ(゚−゚*ζ「・・・え?」
( ^ω^)「・・・?」
('A`)「?・・??」

ジュルジュが家といったそれは。


「  い   え   」


・・・地面に大きく書いてある、この魔族語の"いえ"の事・・・なのだろうか?

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:43:24.41 ID:jZPMpaNj0
  _
( ゚∀゚)「へへーん!訳わかんないだろ!!
     どうだ!凄いだろう!俺の家!!」

( ^ω^)「・・・まぁ、魔法か何かかお?」
  _
( ゚o゚)「!!!凄っげーーー!!
    当てた!?当てたのかよあんた!!」

(;^ω^)(いや、普通に考えると、それくらいしか選択肢が残らないと思うけど・・・)
  _
( ゚∀゚)「まーいーや!!じゃ、家の中へ入るぜ!!
     皆手を繋いで!!」

皆双方の手を繋ぎ、「いえ」の周りを輪の様に囲む4人。
  _
( ゚∀゚)「"ドールクンイ"!!」

シュゥン!!
4人は、その場から消えた。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:44:35.67 ID:jZPMpaNj0
・・・ジョル家。

  _
( ゚∀゚)「じゃじゃーん!!これが僕の家さ!!」

( ^ω^)「・・・へぇ。」

ジョルの家は、意外にも普通の家だった。
玄関から地下、二階へそれぞれ続く階段があり、奥には扉が見える。
・・・奥の扉までに、2,3曲がり角がある。

('A`)「・・・」
   (まぁ、極普通の家だな)

ζ(゚ー゚;ζ(どうしよう・・・この家が大きい方なのか、小さい方なのかわかんない・・
      書物を読んだ限りだと・・・大きい・・のかな?)
  _
( #゚∀゚)「・・けっ!そうですよ!普通の家ですよ!はっ!!」

(;^ω^)「まぁまぁ。普通は悪い事じゃないお
       そう気を落とすなお」
  _
( #゚∀゚)「・・ふん!
     ま、いいや。とうちゃん呼んでくる!」

とうちゃーん!
ダダダダダダ・・・

奥の部屋へと進むジョル。


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:45:26.46 ID:jZPMpaNj0
ζ(゚ー゚;ζ「ふ、普通の家なのね、これが・・・」

( ^ω^)「普段魔王城から出てないのかお?デレちゃん。

ζ(゚ー゚;ζ「はい・・・」

( ^ω^)「・・まぁ、大体の普通の家はこんなもんだお。
       わかんない時は"綺麗な家ね"とでも言っとけばいいお」

ζ(゚ー゚*ζ「え、えぇ、わかったわ・・・」

( ^ω^)「あ、あと、デレちゃんは僕達の後ろへ隠れるお
       一応、何が起こるかわかんないし」

ζ(゚−゚*ζ「は、はい。」

('A`)「・・・」

ガチャ・・・

・・・おやおや。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:46:36.97 ID:jZPMpaNj0
(*゚∀゚)「あんた達かい?上流上級魔族ってのは」

・・・現れたのは、非常にスラリとした体形の魔族だった。
  _
( ゚∀゚)「・・しょうかいするよ!
     俺のとーちゃん!つーってんだ!!」

(*゚∀゚)「つーだ。よろしく。」

声質も高い。その外見も相まって、まるで女性みたいだ。

( ^ω^)「・・・よろしく。」

握手しようと、互いに手を差し出しあう。

( ^ω^)(・・・変だお。上級以上である事は、確かなんだろうけど・・・
       上限が、わかんないお?)

ガシッ

(  ゚ω゚)「!!!」

バッ!!
差し出された手を弾き飛ばし、戦闘姿勢を取るブーン。

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:47:37.58 ID:jZPMpaNj0
(*゚∀゚)「・・へぇ。あんた、魔色は低級魔族なのに、
     わかるんだな・・・俺の力が。」

(  ゚ω゚)「・・・・・・」

―――やられる、と思った。
直接接してみて初めてわかる、相手の力量。
件のネーノとは比べるのも馬鹿馬鹿しいくらい・・・圧倒的な、力量。
ブーンは戦慄した。

(*゚∀゚)「大丈夫だよ。"低級魔族"さん?
     何もあんたを殺って喰ったりはしないよ」

(;^ω^)「あ、あぁ・・・」
      (…まずいお。戦闘になったら、まずデレちゃんに構ってる余裕なんてないお。
       というか、本当に久々だお。・・勝てるかわかんない相手と出会うなんて。)

(*゚∀゚)「・・・隠れてる上流上級魔族さん?出てきてくれませんでしょーかっ?」

(;^ω^)「・・・」

ブーンは、慎重にその場を退いた。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:48:45.93 ID:jZPMpaNj0
ζ(゚−゚*ζ「・・・」

Σ(;*゚∀゚)「!!!??ま、ままさか!!いや、やっぱり・・・!!!
      お、おおおおおおいジョル!!!」
  _
( ゚∀゚)「は、はいぃ!?」

(;*゚∀゚)「よくやったお前!!いや何やってんだお前!?いや何をしたお前!!
     と、とととにかく今すぐ土下座しろ!!
     そして、今まで散々働いたであろう無礼を謝罪するんだ!!!」

ζ(゚−゚;ζ「・・・?」
  _
( ゚∀゚)「・・・え?」

(;*゚∀゚)「は、早くしろおおおおおお!!!」

  _
( ゚∀゚)「は、はいいぃ!?」


27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:49:42.19 ID:jZPMpaNj0
ζ(゚−゚;ζ「・・・あ、あの・・・?」

(;*゚∀゚)「・・・」←土下座中
  _
( ゚∀゚)「?   ←土下寝中
     ・・??」

ζ(゚−゚;ζ「・・・あの・・・」

(;*゚∀゚)「・・・」←土下座中
  _
( ;゚∀゚)「・・・」 ←土下寝中
    (な、何がおこってるんだ・・・?)

ζ(゚−゚;ζ「・・・」
     (どうしよう・・・)

・・・それから二分間。
つーとジョルの二人が、デレにひたすら土下座し続けるという異様な光景が続いた。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:50:31.77 ID:jZPMpaNj0
(;^ω^)「・・・デレちゃん。
       ゆる・・

ボグコォ!!
( #)ω゚)「!?
       ううおおおおおお!!??」

突如、奥の扉を突き破りながら、奥の方へ吹き飛んでいくブーン

(#*゚∀゚)「おっ・・・おおおおめー馬鹿か!!!???馬鹿かおめー!!!!!馬鹿なのおめー!!!!????
     こ、こここの人はっ!大魔王!!ギコ様の娘様だぞー!!!!
     ししししかも!!!ほほほほ本名に"ちゃん"付け!!???何様だおめえええええ!!!」
  _
( ∀ )  ゚ ゚ ポーン!!「えええええええええ!!!!!
             魔王のおおおおおおお!!!!???」

瞬時に土下座の究極系、"土中首"(首から先が完全に地面にめり込んだ土下座)をするジョル。

ζ(>△<;ζ「もー!!だから!!
      もういいですってばー!!」

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:51:35.36 ID:jZPMpaNj0
(*゚∀゚)「いやー!すいません!!
     いきなりで驚いたもんで!
     ハハハハハハ!!」

(#####)^)(※ブーンです)「HAHAHAHAHAHA」
 ↑
※腫れ上がった皮膚です。

(;*゚∀゚)「・・・いやはや、本当に申し訳ない。
     そんな事情があったとは・・・」

(#####)^)「・・・いや、別にいいお。
       たしかに、魔王族の娘さん相手に無礼がすぎたお」

ζ(゚−゚;ζ「・・・別に今まで通りでいいですけど・・・
      ・・凄い顔ですよ、ブーンさん・・・」

(#####)`)「いやぁーハハハ・・・
       ・・・誰か、回復してほしいお・・」

('A`)「・・・急務だな。回復役。」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:52:45.31 ID:jZPMpaNj0
(*゚∀゚)三3「にしても・・・
     本当にお綺麗になられましたなー!!
     デレ御穣様!!」

ζ(゚ー゚*ζ「え、えぇ・・・
      ありがとうございます・・」

(*゚∀゚)「・・・覚えていらっしゃいますか?
     2歳の時、遊戯をご一緒させてもらったのですが」

ζ(゚o゚*ζ「・・・・・・・・・・・・!
      あー!!もしてして!!
      "死候"さん!?」

(*゚∀゚)「そうですそうです!
     あの頃はそう呼ばれてました!!」

ζ(^ヮ^*ζ「覚えてる覚えてる!!
      とても優しくて、凄いフルフル震えてた人だ!!」

(;*゚∀゚)「!?」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:53:39.13 ID:jZPMpaNj0
(#####)^)「震えてた?」

(;*゚∀゚)「いやー・・・何しろ、あのギコ様のお子様な訳よ?お子様!!
     あの御方は粗相くらいで怒る人じゃないけど、逆に緊張してなー!
     ハハハハハハ!!」

('A`)「なるほどね・・・」

ブーン達は、つーに現状について説明した。

(*゚∀゚)「そういう事ですか・・・
     混沌を待ち焦がれる者・・・
     申し訳ありませんが、記憶にはありませんね。恐らく地域信仰の一種かと」

(#####)^)「んー・・・そうかお・・・
       昔の幹部で、そういうのに入っていそうな奴は
       いなかったのかお?」

(*゚∀゚)「・・・といっても、私が潜伏した主な理由がそれだからな・・・
    ・・・なんともいえねーな」

(#####)^)「?」

ζ(゚ー゚*ζ「そういえば・・・なんで潜伏を?」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:55:59.59 ID:jZPMpaNj0
(*゚∀゚)「皇后(王の妻)様のご指示で潜伏したのです。
    ・・・最近、夫の周りがキナ臭いから、もしもの時に備えて潜伏せよ、と。」

(#####)^)「・・・そのもしもが、起こったわけかお。」

(*゚∀゚)「みたいだな・・・」

(#####)^)「にしても・・・し・・皇后様はなんで主力達を、わざわざ手元から離したんだお?
       それじゃ、逆に魔王に奇襲する機会が増えてしまうお。」

(*゚∀゚)「ギコ様もしぃ様も、自身の実力に絶対的な自信を持っておられたからな・・・
    手元に置いて、逆に監視する予定だったみてーだ
    "もしもの時"、というのも、それはお嬢様達の為だしな・・・」

(#####)^)「・・・なるほど。」

('A`)「ずっと気になってた事があったんだが・・・
    なんでデレ様は、こういう人達じゃなく、俺達の所へ来たんだ?」

ζ(゚ー゚*ζ「今まで通りでいいですよ、ドクオさん。
      ・・・お母さんが、何かあったら快盗ホライゾンに助けを求めなさいって。
      だから私、皆いなくなってからすぐにブーンさんの所へ飛んだんです。」

(####)^)「!!」

(*゚∀゚)「・・・嘘・・・
    信頼度で、人間如きに負けるなんて・・・
    割とマジでSHOCK・・・」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:57:10.55 ID:jZPMpaNj0
('A`)「・・・そういう事か。
   にしても俺ら、あの魔女からそんなに実力があると思われてたんだな・・・」

(#####)^)「・・・無茶振りもここまで来ると、最早何も言う事はないお・・・」

(*゚∀゚)「・・・私はデレ御穣様が2歳の時に潜伏致しましたが、
    あれ以降、何か変わった事とかは起こりましたでしょうか?」

ζ(゚ー゚*ζ「二歳の時から・・・?
      変わった事といえば、私が4歳の時から3年間。
      12歳の時から5年間、お母さんがどこかへ行ってたみたいだけど。
      ・・・それくらいかしらね」

('A`)「まじか・・・
   育児放棄するとは・・・いや、ベビーシッターがいるからいいのか・・?」

(#####)^)「・・・」

(*゚∀゚)「私は世間の噂くらいしか情報を集めてなかったが・・・
     今が、行動の時なのか・・・?」

(#####)^)「いや、まだ行動の時ではないと思いますお。
       動く時は、何か合図があるんですかお?」

(*゚∀゚)「あぁ。この"宝石"が光る時に、魔王城へ集結せよ、と。」

ツーは、胸ポケットから、青い楕円形の宝石を取り出した。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:58:24.65 ID:jZPMpaNj0
('A`)「これが、ジョルの言ってた家宝ね・・・」

ζ(゚ー゚*ζ「・・・なんだろう?それ・・・
      綺麗だけど・・・」

(*゚∀゚)「・・・まぁ、私もこれが何かわからないですけど。
     お嬢様に差し上げます。」

す・・・
つーは宝石をデレに差し出した。

(#####)^)「・・・いや、僕はやっぱり、つーさんが持っておくべきだと思うお。
       それには何か、とても大事な役割がある筈だから・・・
       僕では、そこまで守りきる自身は無いお」

(*゚∀゚)「?"そこまで"?
     ・・・!
     お前!デレ様をまだどこかへ連れ出す気か!?」

('A`)「!おいブーン!まじかよ!?
    ここで隠れてりゃいーじゃねーか!!」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/22(火) 23:59:14.26 ID:jZPMpaNj0
(#####)^)「僕はこのまま隠れていても、状況は好転しないと思うお。
       ・・・僕は、隠れてるくらいなら、いっその事魔界全体を巻き込んでしまった方がいいと思うお。
       勝負するんだお。混沌を待ち焦がれる物と。」

('A`)「魔界全体を巻き込む?勝負??」
(*゚∀゚)「どーいう事だ?」

(#####)^)「今、魔界では魔王とその家族がいなくなって相当混乱してるお。」

(*゚∀゚)「最近、ヤクザ共がうっとおしいのもそれが理由だな」

(#####)^)「・・・その混乱を沈める為に、デレちゃんを魔王城まで連れていって、
       「デレちゃんが帰って来た」と大々的に宣伝するんだお」

ζ(゚ー゚*ζ「!」

(#####)^)「当然、魔界は騒然となるお。失踪していた魔王の次女が、1人で帰ってくるんだお。
       魔界の視線は全てデレちゃんに注目される。相手も、そう簡単にはデレちゃんに干渉できなくなる筈だお。」

(*゚∀゚)「・・・」

(#####)^)「そこで僕達が、なんとかデレちゃんに接触しようとしている輩を見つけ、撃退する・・・
       もしくはその敵から本拠地を聞き出し、魔王達を助け出す。・・・という訳だお」

ζ(゚ー゚*ζ「おお!なるほど!」

('A`)「・・・ダメだな。危険が大きすぎる。」

ζ(゚−゚*ζ「!」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 00:00:05.22 ID:3VId1kS50
(*゚∀゚)「・・・絵に描いた餅だな。
     推測だらけで、何一つ根拠がねぇ。
     魔王城に帰れば、デレちゃんを簡単には襲わなくなるっていう根拠はなんだ?ブーン」

(#####)^)「相手の名が世間に全く上がってない事が何よりの根拠だお。
       間違いなく言える事が、一つあるお。
       ・・・「相手は、世間にバレないようにデレちゃん達を消したい」んだお
       それは、刺客を放ってデレちゃんを消そうとした事から明確だお。」

(*゚∀゚)「・・・」
ζ(゚−゚*ζ「・・・」

(#####)^)「一度帰ってきた王女が、またすぐに失踪してしまう。
       ・・・それじゃどんな奴でも、誰かが裏で糸を引いてるって事を感付いてしまうお。
       それは、相手が最も嫌がる事態のはずだお。相手の計画の、大前提が崩れてしまうから。
       ・・・だから、デレちゃんを表世界に出させるんだお。」

('A`)「ごまかせるレベルで、強引に消したりするんじゃねーのか?」

(#####)^)「だから、"勝負"なんだお。
       相手が絶対にデレちゃんに干渉しない。
       それはありえない事だお。"魔界に潜むよりも、多少は安全"くらいの感覚でいてくれお」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 00:00:58.67 ID:3VId1kS50
('A`)「・・・じゃ、魔王城の中にいる奴全てがグルだったら?
    デレちゃんが消えた事実をもみ消せるんじゃないか?」

(#####)^)「全員グルだと、魔王失踪自体、表には知れ渡らないお。
       流石にそれは無いと思うけど・・・
       重要なのは"デレちゃん実在"を魔界に示す事だお。
       潜む場所は最悪、魔王城下町の宿屋でもいい事だお。
       人目さえ、あれば問題ないお。」

('A`)「・・・ふむ。」

(*゚∀゚)「・・・とりあえず、作戦についてはわかった。
     ・・・だが、未だ一つ、大きく足りてねーもんがある。」

(#####)^)「・・・?
       なんだお?つーさん。」

(*゚∀゚)「・・・ブーン――


――――――――――お前の実力だ


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 00:05:36.34 ID:3VId1kS50
―――――――手記は、ここで途切れている。

ってね^q^
ネタ切れなんでまたでなおすお
地の文ほぼ無いのは仕様です!(キリッ
嘘だよー 意外と普通の台詞と織り交ぜるのむずかしいよー
文が長くなって入らなくなっちゃう^q^

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/23(水) 00:12:56.87 ID:3VId1kS50
あ、Cとみてくれたひとどうもありがとね^q^
またもーそーあたたまったらくるおじゃ^q^ノシ

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