( ^ω^)ブーンは退魔師稼業のようです ―第十二話・吸血鬼の家に遊びに行こう― 〜その5、クルースニク〜

2 名前:退魔師稼業:2007/11/04(日) 20:42:12.33 ID:o7X2hlSI0

〜前回までのあらすじ〜

十八代目・葛葉ライドウことクーの依頼によりブーン、ショボン、ドクオの3人は観光都市M王町へ訪れた。
この町で退魔師一行が出合ったのは吸血鬼にしてM王町領主、兄者と弟者だった。
2人の吸血鬼は、彼らが持つエイジャの赤石を魔の力による世界制服を企む組織・パンゲアから守るために助けを必要としていた。

滞在する事数日、遂にパンゲアの襲撃が訪れる。

パンゲアは人工的に作り出した人狼の部隊を吸血鬼の元へ送る。
しかし、純粋な吸血鬼である兄者と弟者の前に成す術もなく全滅する。

しかしパンゲアは対吸血鬼用に、その天敵であるクルースニクとダンピールを同時に送り込んでいた。
手も足も出ずに崩れ落ちる兄者と弟者。
しかしその時、胸騒ぎを感じたブーンとドクオが駆けつけた。

ダンピールは赤石を持つショボンを追って地下道へ。
クルースニクはブーンとドクオと対峙する。

地下道ではダンピール、ノーマンの猛攻にショボンが負傷してしまう。
怒りに燃えるデビルサマナー、クーが魔獣オルトロスを召喚するも、ノーマンに退けられてしまう。
それを見て傷を無視して静かにノーマンの前に歩み寄るショボン。

ノーマンの剛の剣、ショボンの技の剣。
互いに一撃必殺の勝負は、ショボンの技に軍配が上がった・・・


5 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:46:13.52 ID:o7X2hlSI0
吸血鬼屋敷、地下道。
そこではショボンとダンピール、ノーマンとの戦いが決着していた。

ショボンの刀は魔を食らう妖刀『百足丸』。
ダメージはノーマンの回復力の限界を超え、その傷は容易に治癒する事はない。

闘いに終止符を打ったショボンの元にクーが歩み寄る。

川 ゚ -゚)「ショボン、コイツもしかしたら……」

(´・ω・`)「分かってる。ここしばらく人を殺めていない。数百年前の古い恨みしか見えない 」

ショボンは倒れているノーマンを抱き起こし、意識があることを確認する。

ノ)) - 从「何の……つもりだ……?」

息も絶え絶えに声を発するノーマン。
ショボンはそれに答えた。

(´・ω・`)「戦闘中ずっと違和感を感じていた。
        何度もオレ達に攻撃するチャンスがあったはずなのに、お前はそれを悉く見逃して正々堂々とした戦いを貫いた 」


7 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:46:56.25 ID:o7X2hlSI0
目を伏せ、胸で大きく呼吸するノーマンは黙ってそれを聞いていた。
ショボンは聞く意思があると判断し、話を続ける。

(´・ω・`)「お前は誇り高かった。パンゲアに属する者とは思えない程にな。
        ダンピールだと言ったな?本来のお前の役目は悪の道に堕ちた吸血鬼を倒す事のはず。何故悪であるパンゲアにいる?」

ショボンはノーマンに問いかけた。
それを聞いたノーマンは自らの過去を語り、パンゲアには拾われた恩を感じていることを告げた。
ショボンは無常だと思いながらも語る。

(´・ω・`)「中世のパンゲアは戦力拡大の為に無差別に魔を取り込もうとしていた。
        そして従わない者は根絶やしに……お前の村を襲ったという領主は恐らくパンゲアに煽られていた。
        もしかしてお前は――」

ノ)) - 从「知っていたさ……だがオレにはパンゲアの他に場所が無かった 」

ノーマンは悲しげに言った。
ダンピールであるノーマンにとって、意に適わないにしても目的無く長い年月を生きる事は苦痛以外の何物でもなかった。

川 ゚ -゚)「ならば新たに拠り所が出来ればいいのだな?」

9 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:48:05.16 ID:o7X2hlSI0
その言葉にふと顔を上げるノーマン。

『拠り所』

目の前の女が口にしたその言葉は、色あせてしまった数百年前に置いて来た記憶に色を入れ始める。

川 ゚ -゚)「さっきも見せたろう?私には魔を伴い『仲魔』として共に生きる力がある 」

ノーマンの記憶に蘇りつつあるもの。
それはどこか不安定で、しかし柔らかく暖かい物。


例えば、愛する妻に買ってきた土産を渡す前の高揚感。
例えば、生まれ来る子供の名前を、ああでもないこうでもないと考える時間。
例えば、心を許しあえる友人達との夕餉。


ノ)) - 从「お前が……それをくれるのか?」

川 ゚ -゚)「そうだ。お前が望むならな 」


10 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:48:45.75 ID:o7X2hlSI0
ノーマンの脳裏には、かつて人と過ごしたときの記憶が次々と浮かんでは消えることなく積み重なっていく。
その全ては鮮やかな色彩を持ち、そこに現れる全ての者は笑っていた。

今では表情を忘れ、凝り固まってしまった自分の顔。
しかし、かつてはそうではなかった。

幸せがあった。

安らぎがあった。

喜びがあった。

そして愛があった。

ノ)) - 从「オレは怒りの為に多くの人間を殺した。その罪は消えない 」

しかしノーマンは拒否する。
自分は許されるわけにはいかない。
憎むに相応する者達であったとは言え、命を奪ったことに変わりはない。


11 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:50:46.10 ID:o7X2hlSI0
(´・ω・`)「お前はそれ以上の人間を救っているはずだ 」

苦悩するノーマンにショボンが否定の言葉を発する。

(´・ω・`)「パンゲアによって殺された人間は計り知れない。
        だが、お前が人間に手を掛けていないことは分かっている 」

川 ゚ -゚)「今回の襲撃で弟者が情報提供者からこう言われたそうだ。
     ライカンスロープ共が『一切他の物には目をくれずここに向かっている』と 」

(´・ω・`)「それ程の力だ。組織でも上の立場だっただろう。
        お前が『住民には手を出すな』と命令していた事は容易に想像が付くさ 」

川 ゚ -゚)「人を殺した罪は消えないかもしれないが、お前には人を守った功があるはずだ 」

ノ)) - 从「・・・・・・」


12 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:52:29.71 ID:o7X2hlSI0
ノーマンは何かに期待する自分に気付いていた。
目の前の2人は自分を解き放ってくれる言葉を知っている。

川 ゚ -゚)「私達はパンゲアを倒す。お前のような者の力が必要だ 」

ノ)) - 从「だが……オレは……」

(´・ω・`)「十分に苦しんだだろう?もう終わりにするんだ。一緒に来い!」

ノ)) l-l从「オレ……は……」

ノーマンの前髪に隠れて見えない双眸から、2筋の熱い流れが頬を伝った。
最後に同じ物を流したとき、周りで燃える炎の熱でそれの熱さはかき消された。
しかし、冷たい空気の流れる地下道での涙は、頬に燃えるような熱さを残す。

ノ)) l-l从「お前達に従う 」

長年動かす事のなかった顔の筋肉は表情を作る事はなかったが、ノーマンの意志は確かに動いた。


13 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:54:11.47 ID:o7X2hlSI0
(´・ω・`)「クー 」

川 ゚ -゚)「あぁ 」

ノーマンの意思を確認したショボンは、クーに何事かを促した。
それを承知しているクーは懐から1本の銀筒を取り出す。
それは今回、唯一何も入れていなかった魔を使役する封魔管。

クーはそれをノーマンに向けて翳す。

川 ゚ -゚)「我、葛葉ライドウの名において――」

ノ)) - 从「待ってくれ 」

(´・ω・`)川 ゚ -゚)「?」

封魔術の途中でよもやの申し入れ。
クーは言葉を詰まらせ、ショボンは何事かと目を見張る。
ノーマンはただ一言だけ、そこに僅かな願いを込めて言った。

ノ)) - 从「あの子を……あの子を救って欲しい!」

     ・     ・     ・     ・     ・

14 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:55:51.85 ID:o7X2hlSI0
     ・     ・     ・     ・     ・

かつてその村の中心には教会があった――――




――――今はもう無い。




ノ||-∀-||「フヒャッ!ww」

16 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:56:51.97 ID:o7X2hlSI0

      ( ^ω^)ブーンは退魔師稼業のようです

    ―――第十二話・吸血鬼の家に遊びに行こう―――


          〜その5、クルースニク〜


18 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:58:19.14 ID:o7X2hlSI0
( ´Д`)「神のお告げがあった!!来月この村に神の戦士が生まれる!!」

     「おぉっ!我らの祈りが遂に届いたか!!」

     「あぁ、神よ……!あなたを永遠に愛します!!」

神を信じてさえいれば救われる。
この村の全ての人間は、その教えを露ほどにも疑わなかった。
盲目的なまでにそう信じる村人達にとって、信仰は全てに優先する。

餓死者が出るほど貧くとも、働く事よりも信仰を優先する。
文明に取り残されようとも、外部との交流よりも信仰を優先する。

不特定多数との近親相姦を繰り返し細々と存続する村。

国からも見離され地図にも載っていないこの村。

これを知る僅かな政府高官は、名も無きこの村を便宜上こう呼ぶ。


『狂信者の村』



19 名前:十二話:2007/11/04(日) 20:59:56.80 ID:o7X2hlSI0
( ´Д`)「現在臨月に入っている者はこの2名!!このどちらかが神の戦士を生む聖母である!!」

村長であり神父であり、そして全ての住民と血の繋がりのある男が叫ぶ。
熱狂する全住民の視線の先には2の妊婦が現れる。

ノ||;‘‘)「あ……」

∬ ・ー・)「ふふふ。どちらかですって?そんなの私に決まってるじゃない 」

1人は不安げな表情を浮かべつつ、戸惑いながら申し訳なさそうに俯く。
対照的にもう一人は、勝ち誇ったような笑みを浮かべつつ、絶対的な自信を持って顎を軽く上げていた。

( ´Д`)「サティとマリア!!我々はこの両名を命に代えても守らねばならない!!
      何故なら我らもまた、神の戦士であるからだ!!」

      「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」」」」

狂信者達の叫びは大地を震わせ、熱狂は頂点に達する。
彼らにとって、神に必要とされていると言う意識を、他人と共有する事は何者にも耐え難い快感だった。



21 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:01:27.49 ID:o7X2hlSI0
ノ||;- -)「うぅ……」

壇上で華々しく紹介されたサティは、吐き気に似た不快感を催していた。
たった今まで自分に好奇の目を向けていた住民達は、既に己の快感を貪り合うだけの者に変貌してしまった。

兄弟かもしれない。
親子かもしれない。

そんな相手の肉体を弄っては衝動をぶつけ合う。
焚き火の炎に揺れるそのような者達の影は、既に人の物とは言い難かった。

∬ ・ー・)「情けない事wそんなに弱々しい心のあなたが聖母かも知れないなんて。
      聖母は私。このマリアよ!!」

着ている物を脱ぎながらマリアは蔑むように言った。
一糸纏わぬマリアの姿に気付いた狂信者達は歓声を上げる。

     「聖母様がいらっしゃるぞ!!」

     「どけっ!!オレが聖母様の聖体を戴くんだ!!」


23 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:02:07.72 ID:o7X2hlSI0
突然マリアに突き飛ばされたサティは尻餅を付いた。
見上げると最大限の侮辱を込めた視線で上から見下ろすマリアと目が合う。

ノ||;‘‘)「うっ!!」

∬ ・ー・)「あら?ごめんなさいwそんな所にボケッと突っ立てるからよ 」

ノ||;‘‘)「ごめんなさ――」

∬ ・ー・)「そのまま流れてしまえばいいのに。皆の期待を裏切るくらいなら、ね 」

はき捨てるように言うと、マリアは乱交の渦に飲まれていった。
後に残されたサティは成す術もなくそれを見ることしか出来なかった。

ノ||;‘‘)「お願い……誰か……」

     ・     ・     ・     ・     ・

25 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:03:31.88 ID:o7X2hlSI0
     ・     ・     ・     ・     ・

∬#・ー・)「嘘よっ!!そんな馬鹿なことあるはずが無いわ!!」

1ヶ月後、マリアは産まれたばかりの赤子を抱きつつ荒れ狂っていた。
出産直後で体力を消耗している母親のはずのマリアは怒りに震える。
それは丁度同じ時間に出産したサティが生んだモノを聞かされたせいだった。

∬#・ー・)「神の子をサティがですって!?ありえないわ!!
       それに産まれたばかりでどうして神の戦士なんて分かるの!?
       この子だってそうかもしれないじゃない!?」

そこまで言った所で、マリアは自分の口から出た言葉に落ち着かされる。

『この子だってそうかもしれない』

産まれた瞬間に判断など出来るはずが無い。
ましてやサティが生んだ子などに自分の子が負けるはずが無い。      

しかしマリアは、1人の村人の発言により敗北を知る事になる。


26 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:05:10.43 ID:o7X2hlSI0
      「お前の子が神の戦士?馬鹿言うな。神の戦士はサティの子だよ 」

∬#・ー・)「どうして言い切れるのよ馬鹿!!私がサティなん――」

      「馬鹿はお前だ馬鹿wよく聞けよこのクソ女。サティの子供は『白い羊膜』に覆われて産まれてきたんだよw」

∬#・ー・)「何ですって!?」

それを聞くや否や、マリアは抱いていた子供を床に放り出し、サティが出産した隣部屋へ駆け出した。

白い羊膜に包まれて生まれてくる。
それはスラブ人の間に伝えられる吸血鬼ハンター、『クルースニク』に他ならない。

全てのクルースニクはローマ法王庁に帰属し、その親族はヴァチカンから莫大な援助金を受ける事になる。

∬#・ー・)。o ○(ドイツもコイツも手の平返したように私を適当に扱いやがって!
          許さない!サティが私の上に立つなんて絶対に許さない!!)


28 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:05:38.43 ID:o7X2hlSI0
( ´Д`)「聖母サティより神の戦士が誕生した!!この聖なる白い羊膜はクルースニクの証!!
       今この膜をお取りしてご尊顔を賜るのだ!!」

     「「「「ご尊顔をっ!!ご尊顔をっ!!ご尊顔をっ!!」」」」

ノ|| ‘‘)「待って……私にも顔を……あっ」

クルースニク誕生に沸く室内。
最早産んだ母親の事など眼中にある者はそこには存在しない。

∬#・ー・)「待ちなさい!!」

狂信者の熱狂を吹き飛ばすほどの音量だった。
マリアの強烈な叫びは怒りに一因する。

∬#・ー・)「これが神の戦士ですって!?ハッ!!ただの生まれたばかりの子供じゃないの!!」

両目に嫉妬の炎を燃やしながら白い羊膜に包まれたままの赤子に近付く。

ノ|| ‘‘)「マリア!何をする気なの!?」


32 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:07:24.57 ID:o7X2hlSI0
マリアの内に存在する、異常なまでの感情に気付いたサティは警鐘を鳴らす。
しかしマリアは嘲笑しながら指で白い羊膜に穴を空けた。

∬#・ー・)「フフフ……これが神の戦士なら奇跡を起こして身を守るのではなくて?
       さぁ!奇跡を見せてもらいましょうっ!!」

ノ|| ‘‘)「誰かマリアを止めてー―――っ!!」

マリアは羊膜を引き裂いた。

∬ ・ー・)「っ!!」

( ´Д`)「っ!!おぉ、神よ!!何という……何という……っ!!

……結果として赤ん坊は自ら身を守った。
その姿を晒す事で一切の攻撃を辞めさせたからだ。


34 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:08:12.25 ID:o7X2hlSI0
∬ ・ー・)「ふふっ……ふふふふふふ!!アハハハハハハ!!これが神の戦士!?
      こんなものだと思ってたわ!!サティ!!あなたにはお似合いの子じゃなくて!?」

しかしそれは赤ん坊の人生を決定付ける事象だった。

∬ ・ー・)「真っ白ww。ふふふふふふふww。村長!!コレを外に出したら村の恥よ!!」

白い羊膜の中から出てきた子供は、羊膜の色と同様に白かった。
色白という意味ではない。
全ての色素を欠乏しているアルビノの子供だった。

(#´Д`)「……神の戦士は生まれなかった……。何と言うザマだサティ!!子供1人満足に産めんのか!?」

マリアは高笑いを、村人達は怒声を残し、部屋にはサティと子供だけが残った。
ようやく対面を許されたサティは、自身が産んだ子供を優しく抱き上げながら言った。

ノ|| ‘‘)「始めまして赤ちゃん。私がママ、そしてあなたはショーンよ……」

     ・     ・     ・     ・     ・

35 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:10:29.23 ID:o7X2hlSI0
     ・     ・     ・     ・     ・
 
ショーンは6歳になった。
この村でこの歳まで育ったアルビノのショーンには、ある立ち位置に置かれていた。

ノ||;ー;||「うぅ、どうして僕をいつも虐めるの?」

( `A゚]「うひゃひゃwwショーンが喋ったぞww気持ち悪ぃ。この牛の糞で口塞ごうぜ 」

泣きじゃくるショーンを、醜く歪んだ顔の少年とその仲間が取り囲んでいる。
この醜い顔の少年は、ショーンと同じ日に生まれたマリアの息子だった。
生まれて直ぐ床に落とされたせいで、頭蓋骨が著しく変形している。

ノ|| ‘‘)「止めなさい!!」

ノ||;ー;||「ママ!!」

( `A゚]「うわぁー、化け物の親が出たぁ!!」

サティは謂れのない虐待を受ける我が子を、常に視界に捕らえていなければならなかった。
ほんの一瞬でも目を離せば虐めの標的にされる。


38 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:11:19.53 ID:o7X2hlSI0
∬ ・ー・)「あ〜ら、サティww。私の子に何を言ってくれてるわけ?」

ノ|| ‘‘)「その子がショーンを……」

( `A゚]「ママ!化け物の親子が僕を殺そうとするんだ!!」

謂れのない虐待を受けるのはショーンだけではない。
その母親であるサティも同様に村中から不当な扱いを受けていた。

村の期待を一身に背負ったクルースニクを、色素欠乏症の子として産んだという理不尽な理由のためだった。

∬ ・ー・)「大丈夫よww。この出来損ない達にそんなこと出来やしないわww」

ノ||;ー;||「違うよ!僕はそんな事最初からしない!!」

∬ ・ー・)「うわ、コレ喋ったわ。気持ち悪いわね。さ、早く行きましょう 」

( `A゚]「うん、ママ!おい、ショーン。明日も来るからな……」

最後に半分飛び出した左目と小さく潰れた右目で、凄みを利かせた捨て台詞を吐く。
サティ親子に毎日のように降りかかる災厄だった。

39 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:13:14.65 ID:o7X2hlSI0
ノ|| ‘‘)「ごめんなさいショーン……。私がしっかりしてさえいれば……」

ノ||うー・||「ママは悪くないよ!誰も悪くなんてない!」

ノ|| ‘‘)「いい子ね、ショーン……」

日々辛い仕打ちに晒されているにも拘らず、ショーンは真っ直ぐに育っていた。
それはサティの慈愛に満ちた教育、そして母の口からいつも語られる父親像によるものだった。

ノ||・ー・||「ねぇ、ママ。また父様の話をしてよ 」

ノ|| ‘‘)「良いわよ。あなたの父様は立派なクルースニク様だったのよ。
       ある日村外れで狼に襲われてるママを助けてくれたの。
       村の外の人を見るのは初めてだったから怖かったわ 」

ノ||・ー・||「それでそれで?」

ノ|| ‘‘)「でも父様は怖がるママを優しく介抱してくれたわ。
       父様がお仕事でこの近くに来たのはほんの半年だったわ。
       その間、ママ達は毎日のように村の人に秘密で会って、外の事をたくさん聞かせてもらった 」


40 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:14:24.67 ID:o7X2hlSI0
母の口から語られる、父の雄々しきクルースニクの姿は、幼心に誇りを育てる結果になった。

ノ|| ‘‘)「いい、よく聞きなさいショーン?あなたには行くべき場所がある。
      こんな村にいつまでも居てはいけないわ。
      いつかこの村を出て、ヴァチカンのの法王庁に行くのよ 」

ノ||・ー・||「法王庁?そこには何があるの?」
      
サティは1人のクルースニクとの恋を色鮮やかに覚えていた。
恋人からは様々な事を教わった。
その中でサティは、親子や兄弟が交わり子を作るこの村の風習が歪んでいる事を知らされた。

ノ|| ‘‘)「法王庁にはクルースニク様の騎士団があるわ。
      あなたはそこであなたの使命を与えられるでしょう。
      父様もきっとそこに居る 」

ノ||・ー・||「ママも一緒に来るんだよね?」

ノ|| ‘‘)「ママは……」

サティは無垢なショーンの問いに言葉を詰まらせた。

41 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:15:50.50 ID:o7X2hlSI0
誉れ高い法王直属のクルースニク騎士団。
ショーンは宿命としていずれ迎えられる事になるだろう。
この村では忌み児として白い目で見られているアルビノのショーンも、そこでは偏見の目を受けることもない。

しかし母親である自分はいつまでも一緒に居られるだろうか。
クルースニクの親族には、法王庁から莫大な援助が与えられる。
しかしそれは悪に落ちた魔と戦うために、家族から離れる事の代償に他ならない。

ノ||・ー・||「ママも一緒だよね?」

愛する息子の眼差しを一身に受け、サティは微笑んだ。

ノ|| ‘‘)「ええ、ママも一緒よ 」

ノ||・ー・||「本当?良かったぁ!!」

嘘でも良い。
まだ小さい愛息子に、一片でも不安の影を落としたくはない。
いつか成長した時この子ならきっと分かるはず。

せめてその時までは……

     ・    

43 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:17:14.82 ID:o7X2hlSI0
     ・    

村の中央には教会があった。
神父を兼ねる村長は、かつてここでクルースニク誕生の啓示を聞いた。
そして今夜もまた、1つの預言を賜る。

村長はその男を神であると信じて疑わなかった。

不思議と心落ち着かせる声音。

神々しいほどに闇に溶け込む姿。

そして底知れぬ深淵を湛えた双眸。

( <●><●>)「クルースニクとその母親を――」

村長は夢心地に次の言葉を待つ。
この男の言葉が耳から入り鼓膜を刺激する事は、これまでに経験した全ての性交の上を行く快感だった。

( <●><●>)「――殺しなさい 」

( ´Д`)「……ハイ 」

     ・    


45 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:18:52.93 ID:o7X2hlSI0
     ・ 

( ´Д`)「これより罪深き魔女達の処刑を執り行う!!」

      「心臓を抉れ!!」

      「火焙りにしろ!!」

サティとショーンは、暴徒と化した村人に寝込みを襲われ、拉致された。
村の広場には、磔用の十字の杭が用意されており、その周辺には乾燥した藁が山のように積んである。
火焙りの準備だった。

ノ|| ‘‘)「父さん!!何故私達を!?」

十字架に吊るし上げられたサティは渾身の声で叫ぶ。
父と呼んだ視線の先で、1人の男が叫び返した。

( ´Д`)「黙れ!!クルースニクをこのような形でしか産めぬのは貴様が魔女だからだ!!
      魔女に父などと呼ばせんぞ!!」


46 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:20:41.09 ID:o7X2hlSI0
サティの思いは届かない。
その様子をさも面白そうに眺める1人の女。

∬ ・ー・)「あーらぁ。サティ、あなた魔女だったのぉ?ウフフフフフ 」

ノ||・ー・||「違う!!ママは魔女なんかじゃない!!」

∬ ・ー・)「うわ、また喋ったわ。気持ち悪いわね。ボウヤ、コレの順番が来るまで遊んであげなさい 」

( `A゚]「うん、ママ!!おいショーン……。フヒャッwwフヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」

嘲笑するマリアにとって、幼いショーンの使い道はただ1つ。
自らの息子に嬲らせて、それを見て楽しむだけだ。

48 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:21:50.01 ID:o7X2hlSI0
毎日の虐待の中でも、ショーンは決して逃げることも恐れる事もしなかった。
それは母から聞かされる誇り高い父の姿勢を、無意識の内に実践していたからだ。
しかし今夜の被疑者の目には、普段にはない狂気が宿っていた。

ノ||・ー・||「何をするつもりなの!?」

( `A゚]「何しよっかなぁww。……そうだ!お前の指折らせてくれよww。
     どんな音がするんだろう?ポキッ、かな?ボキッ、かな?ww」

ノ||・ー・||「そんな!!やめてよ!!」

( `A゚]「いwwやwwだww 」



―――――――――ゴリャッ!!



ノ||;ー;||「うわぁぁぁぁぁぁー――――っ!!」

49 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:24:36.72 ID:o7X2hlSI0
ノ|| ‘‘)「ショーン!!」

愛する息子の絶叫を、サティは十字架の上で耳にした。
しかしどれだけ声を張り上げようとも、拘束された身体では息子の所へ駆け寄る事は適わない。

∬ ・ー・)「マァ、いい音がしたわねぇww。ウフフフフ、上手よボウヤww」

( `A゚]「うん、ママ!!あと8本残ってるよ!!」

今すぐここから飛び降りて息子を守ってやりたい。
しかしそれは叶わぬ願いだった。
サティは必死の思いでマリアに懇願する。

ノ|| ‘‘)「お願い、やめさせて!!マリ……、姉さん!!」

∬ ・ー・)「こんなときだけ姉さん?随分と都合のいい事ww」

ノ|| ‘‘)「そんな……」


51 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:25:18.96 ID:o7X2hlSI0
( ´Д`)「戯言はそこまでだ。さぁ、火を!!」

     「「「火を!!火を!!火を!!火を!!」」」

姉に見放され、父に死の宣告を受ける。

元々燃やすために十分に乾燥させた藁を、火は瞬く間に飲み込んで成長していく。
早くも衣服に引火し、身を焦がす痛みと熱さに顔を歪めるサティに、実の姉が楽しそうに言った。

∬ ・ー・)「コレでもう終わりかしら?残念だったわねぇww最後だから言うけど……」

ずっと嘲笑を浮かべていたマリアは、ここで不意に表情を殺す。

無表情。

それは死に行く肉親に向ける顔ではない。
そしてぞっとする声音で言った。

∬ ・-・)「あなた、昔から目障りだったのよ。早く死ね 」

52 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:27:21.83 ID:o7X2hlSI0
サティは炎の中その声を聞き、この世に絶望しかけた。
しかし残していかなければならない言葉がある。

愛する息子に言っておかなければならない事がある。

ノ|| ‘‘)「ショーン、聞きなさい!!」

炎の中、サティは小さな体で叫ぶ。
ショーンは指を折られた激痛に耐えながらも母に顔を向けた。

ノ|| ‘‘)「あなたは父様と同じクルースニクよ!!あなたならここから逃げられるわ!!
       でも人を憎んでは駄目!!人を守るために力を使いなさい!!」

ノ||;ー;||「ママ……」

殆ど炎に飲み込まれ最早姿を見ることは難しい。
しかしその中から燐としたサティの叫びが響いた。
それは言葉を向けられたショーンだけではなく、暴徒達の心にも響く。

しかし――――


54 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:28:24.13 ID:o7X2hlSI0
∬ ・-・)「あー、五月蝿い五月蝿い。ちょっとあなた?その槍、貸して下さる?」

サティの心の叫びを聞き、呆けていた一人の暴徒の手からマリアが凶器をもぎ取る。

マリアの目がそれまでとは異質な鋭さを持った。
睨まれるだけで凍り付いてしまいそうな、そんな視線。

それを他の誰でもなく、炎の中で命を散らそうとしているサティに向けている。
火に阻まれ姿は見えないはずだったが、マリアの目にはサティがしっかりと見えていた。

その心臓の位置が。

ノ|| ‘‘)「ぐぅっ!!ショー……ン……」

ノ||;ー;||「嫌だぁー――――ッ!!ママー――――ッ!!」

マリアが炎の中に突っ込んだ槍先。
それが何かを貫いた事だけは、マリアの動作を見て分かった。
そして同時に途切れるサティの声。

ショーンは炎の中で何が起こったのかを察した。


56 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:29:25.64 ID:o7X2hlSI0
がっくりと膝を突き声を涸らしてしまったショーン。
そこに心無い蹴りと同時に下卑た声が浴びせられる。

( `A゚]「ウヒャヒャヒャヒャww。お前のママ死んじゃったぜww」

ノ|| ー ||「・・・・・・」

ショーンはただその声を耳に入れていた。
それは脳に止まることなく頭を通り抜けていく。

( `A゚]「次はお前だな、ショーンww。ちょっとその前に残りの指を……」

―――どうしてこの人達は僕達を虐めるのだろう?

―――どうしてこの人達は人を殺しても何とも思わないのだろう?

―――そうだ。聞いてみればいいじゃないか。

ノ|| ー ||「ねぇ……?」

( `A゚]「何だよ、やめてってのかww?どうせ死ぬんだからケチな事言うなってww」


59 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:29:51.58 ID:o7X2hlSI0
∬ ・ー・)「何をブツクサ言ってるの、ボウヤ?次はその化け物の番よww」

―――僕が化け物?

( ´Д`)「そこの化け物を処刑台へ!!」

―――あぁ、やっぱりそうなのか。僕は化け物なんだ。

     「「「化け物を殺せ!!化け物を殺せ!!化け物を殺せ!!」」」

―――だったら化け物らしくしないと。

( `A゚]「あ〜ぁ、もっと遊びたかったなww。フヒャッフヒャww」

―――でもやり方が分かんないや。この子に聞いてみよう。


63 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:31:28.90 ID:o7X2hlSI0
ノ|| ー ||「ねぇ……?」

( `A゚]「しつこいな!何なんだよ!?」


―――教えてよ。


ノ|| ー ||「君みたいにしてたら……」


―――コレで合ってると思うんだけど。


ノ|| ー ||「人を傷付けても心が痛まないの?」

( `A゚]「は?」


65 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:32:07.29 ID:o7X2hlSI0
思いもしなかった内容の言葉を掛けられ当惑する異形の幼子。
言葉を詰まらせる相手を見てショーンは思う。

―――やっぱりコレで合ってるんだね。

ノ|| ー ||「wwwwwwwww!!フヒャッ!!」

ショーンの口から唐突に空気が漏れた。
それは笑いを堪え切れずに吹き出したような音だった。

母の死に際して泣き叫んでいたショーンならば、まだ理解の範疇にいた。
しかし今のショーンは何かが違う。

(;`A゚]「何だコイツ?」

物心付いたときから獲物としてしか見た事のないショーン。
異形の幼子は生まれて初めてこの『獲物』に恐怖する。


66 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:33:49.08 ID:o7X2hlSI0
ノ||゚∀゚||「フヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!!!!」

( `A゚]「え?」

狂ったように笑い狂うショーン。
同時に胸に違和感を感じた幼子。


恐る恐る顔を下に向ける。


自分の胸から何かが生えている?


ショーンの腕?


唐突にもう1本の腕が幼子の胸に突き刺さった。
同時に想像さえもできなかった痛みに襲われた。


68 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:34:57.27 ID:o7X2hlSI0
( `A゚]「ううううぶぶぇっ!!ぼほっ!!」

血反吐を撒き散らしながら、幼子は何とか声を出そうとする。
目の前の、見た事もない程に歪んだ笑みを浮かべるショーンに懇願するためだ。

ノ||゚∀゚||「何?はっきり言ってごらんよ?」

( `A゚]「う……あ……」

ノ||゚∀゚||「よく聞こえないよ?」

笑っている。
そういえば自分もショーンを虐めるときは笑っていた。
自分はこんな顔をしていたのか。

70 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:35:43.15 ID:o7X2hlSI0
幼子は自分の両胸に刺さるショーンの両手から、その意志を汲み取った。
自分は殺される。

やめてくれ!!

やめてくれ……

やめて……

( `A゚]「や…め……」

ノ||゚∀゚||「うわ、コイツ喋ったよww」

ショーンの口は呪詛のような笑い声と共に言葉が紡いだ。
そして次に、いつも幼子やその母マリアがショーンに言っていた言葉が紡ぎ出された。




――― 気 持 ち 悪 い な ぁ ―――



同時にショーンは両手を大きく広げた。
幼子の身体は紙人形のようにそれに合わせて裂けた。



72 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:36:17.69 ID:o7X2hlSI0
ノ||゚∀゚||「ゲラゲラゲラゲラッ!!ゲラゲラゲラッ!!」

猟奇的な笑い声を上げながら、ショーンは手当たり次第に手近の村人を破り千切った。
その両手は白く発光し、指先には獣の鍵爪のような物さえ見える。

∬;・ー・)「何なのよアレは!?」

( ´Д`)「何と言う事!?魔女の子は悪魔だった!!」

次々と惨殺されていく村人達を見て、いずれはは自分の順番が回ってくると確信したマリアとその父。
2人は耳を劈く大絶叫を背中に受けながら猛然と走り出した。

どこでもいい。
とにかくあの化け物から1歩でも遠くに逃げたい。

ノ||゚∀゚||「ウフフフフフフww」

しかしその願いは、突如として目前に現れた孫、または甥の手によって露と消えた。

     ・    

74 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:37:50.53 ID:o7X2hlSI0
     ・ 

翌朝、千切り飛ばされた村人の残骸が残る村で、1人の男が佇んでいた。
その男の両目は全ての光を取り込んだきり逃がす事は無い。
漆黒よりも黒い闇の瞳。

( <●><●>)「過剰な期待を裏切られると、人はその隙間を埋めずには精神の平衡を保てない。
        その隙間を最も簡単に埋める事が出来るのは憎しみです。
        狂信者の村……。信心深い者達ほどそれに陥りやすい 」

預言の力など全くない村長が、クルースニクの誕生を知りえた理由。
それはこの怪人の仕業だった。
もっとも、村長はこの男を神と信じて疑わなかったのではあるが。

( <●><●>)「クルースニクが生まれるという大きな期待への裏切りは、さらに大きな憎しみを生みました。
        その憎しみは、本来ならば聖なる存在である者を魔の淵へ堕としたのです 」


77 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:38:31.09 ID:o7X2hlSI0
ワカッテマスは、狂気に囚われたクルースニクを遠くから眺め、目を細めた。
真っ黒な瞳が瞼に隠れたため、心なしか少しだけ明るくなったような錯覚を受ける。

( <●><●>)「あの母親には冷や冷やさせられました。
        虐待に次ぐ虐待を科せさせたにも拘らず、よくもこれほど真っ直ぐに育てたものです。
        流石はクルースニクの聖なる血族と言った所でしょうか 」

しかし結局はワカッテマスの思い通りに事は終息した。
全てを見透かしていた。

( <●><●>)「ククク……。ずっと前から欲しかった。
        神の戦士として目障りだったクルースニクが私の手駒に……。
        まずはヴァチカンに送り込んで、専用の武器などを調達させるとしましょう 」

ノ||゚∀゚||「フフフ……。フフフフフフフフフフフフフフフフwwww」

ショーンはずっと笑っていた。
まるで壊れた人形のように。

13年前、国家に見放された村は人知れず失われた。

79 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:39:34.00 ID:o7X2hlSI0
ノ|| ∀,||「フフフフフフ……」


      ( ^ω^)ブーンは退魔師稼業のようです

    ―――第十二話・吸血鬼の家に遊びに行こう―――


          〜その5、クルースニク〜終


80 名前:十二話:2007/11/04(日) 21:40:29.57 ID:o7X2hlSI0
元ネタ解説

クルースニク:
スラブの伝説に登場する吸血鬼ハンター。
ちなみに人間で、常人と異なるのは生まれたときに白い羊膜に包まれている点。
吸血鬼と戦うときは牛や馬などといった動物に変化する。
なお変化した動物は一様に白い。


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