- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:31:13.89 ID:imSEQ6jO0
- 21.
ぱしん。
( ´_ゝ`)(ん……? 何だ……? 誰かいるぞ……あの童貞ヅラの背後に……)
(*゚ー゚)
ドドドドドドドドドド
( ´_ゝ`)(……?)
(*゚ー゚)「こらぁ、何やってんだショボンくぅん」
(´・ω・`)「え? ジュース積んでんだよぉ」
(;´_ゝ`)(ばっ……!! バカなっ!?!?)
同僚の女子店員が……奴に話しかけている、だと……?
いや、話しかけてるだけじゃないッ!!
(´・ω・`)「仕事忙しいんだろ、こんなとこで遊んでんなよー」
(*゚ー゚)「今から休憩時間だもーん。あ、ねえねえ、それからねえ……」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:33:21.51 ID:imSEQ6jO0
- 22.
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(;´_ゝ`)(楽しそうにおしゃべりしてやがるだとォ―――――ッッ!?!?)
(;´_ゝ`)(童貞には決して成しえない事をッ!! こいつ!!
困難な……例えるならば水の上を歩くかのようなッ……それを! 当たり前のような顔でッ!!)
(;´_ゝ`)(はッ!? ま、まずいッ)
二人から放たれるリア充オーラが氷の刃となって俺の繊細なハートに襲いかかる!
ザ・ブーン・リスペクツ
( ´_ゝ`)『乙 の 回 顧』ッ!
ズバァァ――z__ン
『乙の回顧』は俺が過去に投下した作品についた乙の数、または感想などを力に変える能力ッ!!
リア充的光景を目前した際、俺の中で荒れ狂う嫉妬とッ! 敵意の嵐ッ! それを防御するッ!!
キャッキャ(´・ω・`)(*゚ー゚)ウフフ
(;゚_ゝ゚)(うおおおッ)
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:35:17.13 ID:imSEQ6jO0
- 23.
(´・ω・`)「仕事なんだよー向こう行ってろよー」
(*゚ー゚)「ふんだ。じゃあまたあとでね」
ズギャァッ
(;´_ゝ`)(お、終わりかッ……!? ふ、防ぐのがやっとだった)
その時、俺の中であるひとつの疑惑が芽生えた……
いや、疑惑ではなく、半ば確信ではあったのだが、俺はそれを認められずにいたのだ。
( ´_ゝ`)(こいつ、まさか『リア充』……なのか? このボーッとした童貞ヅラがッ……)
( ´_ゝ`)(し、信じたくねえッ……信じたくはねえが、あの女の子と交わした何気ない会話……
というか、女の子と接してもまったくの平常心ってツラだった……ッ!!)
(´・ω・`)「あ、どうもカンザイさん。すんませんね」
( ´_ゝ`)「いやあ別に」
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:37:03.70 ID:imSEQ6jO0
- 24.
ジュースを積んだり並べたりする作業を済ませ、俺たちはそれぞれ自分の仕事に戻った。
(;´_ゝ`)(やれやれ、まったく会話が続かなかったな。よもやあいつの正体がリア充だったとは)
从'ー'从 ワーイワーイ
lw´‐ _‐ノv オカーサーン
(*´_ゝ`)(おお、うちの店によく来る幼女姉妹)
幼稚園児らしいちっこい姉妹なのだが、どっちが姉で妹なのかいまだにわからない。
从'ー'从「おにいちゃん、こんにつはー(まだうまく喋れないらしく、『こんにちは』をこう言う)」
lw´‐ _‐ノv「こにちはー」
(*´_ゝ`)「はい、こんにちは」
从'ー'从「これいいでしょーこれー」
lw´‐ _‐ノv「いいよいいよーあげるー」
( ´_ゝ`)「ん? 何これ」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:39:12.39 ID:imSEQ6jO0
- 25.
姉妹は俺におもちゃの鏡のようなものをくれた。
ちなみに俺が親や妹以外の娘からものをもらうのは生涯でこれが初めてだ。
( ;_ゝ`)「くれるの? ありがとーありがとー」
从'ー'从「うひー」
lw´‐ _‐ノv「もへへーん」
どうも小さい子の言ってることというのはよくわからないが、くれるらしい。
俺のように女性が見た瞬間に眼を反らすタイプの男としては、感涙しかねないくらい嬉しかった。本気で。
向こうで姉妹のお母さんが呼んでいる。
o川*゚ー゚)o「シュー、渡辺、行くよー。こっち来なさーい」
从'ー'从「じゃあねー」
lw´‐ _‐ノv「ウェーイ」
( ´_ゝ`)「はいありがとね、またね」
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:41:29.54 ID:imSEQ6jO0
- 26.
俺は手を振って見送った。
いやあ今日はいい日だ。
(*´_ゝ`)「人生ぃぃはぁあっなたが〜♪ 思っうほどっ悪っくぅないぃぃ〜ん♪」
o川*゚ー゚)o「……あら? お母さんの鏡は?」
从'ー'从「しらなーい」
lw´‐ _‐ノv「どっか行ったー」
o川#゚ー゚)o「ちょっと、なくさないでねって言ったでしょ!! どこやったの!?」
( ´_ゝ`)
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:43:42.21 ID:imSEQ6jO0
- 27.
( ´_ゝ`)「すんません、あのこれ」
o川*゚ー゚)o「あらー! どこに落ちてました?」
( ´_ゝ`)「あーいや、えーと……まあ、そのへんに……」
从'ー'从「かーがーみー」
lw´‐ _‐ノv「たーらーこー」
o川*゚ー゚)o「どうもありがとうございました」
( ´_ゝ`)「いえいえ」
鏡を返した俺は無言で仕事に戻った。
( ´_ゝ`)(……何故俺は女性の好意を求めれば求めるほどみじめな結果になるんだ……)
今にして思えば、あの幼女姉妹は俺に鏡をくれたんじゃなくて、見せてくれただけなんじゃないか。
それとも「お前の醜い顔を自覚しろ」って意味だったのだろうか。
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:45:12.67 ID:imSEQ6jO0
- 28.
これはこの日の出来事じゃないが、ちょっと気になったエピソードなので紹介しとく。
俺が棚の500mlペットボトルジュースを補給していた時のことだ。
( ゚∋゚)「ちょっとすいませんね店員さん」
おっさん、と言うかじいさんが俺を呼びとめた。
明らかに戦争に参加してた世代だ。
( ´_ゝ`)「はいはいなんでしょう」
( ゚∋゚)「このジュースを一箱くれんかのう」
( ´_ゝ`)「これですか」
するとじいさんの隣にいた、赤の他人だとばかり思っていた美女が加えた。
川 ゚ -゚)「コレ一箱何本入リデスカー」
(*´_ゝ`)(おお、アジアンビューティー)
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:47:21.77 ID:imSEQ6jO0
- 29.
中国語(韓国語かも)のなまりがあるその女性は確かに(少なくとも童貞基準では)美人だったが、
めまいがするような強烈な香水のにおいをプンプンさせていた。
( ´_ゝ`)「えーと24本ですね(お水くせえな)」
俺ですらそう思えるほどキャバい姿だ。
一箱用意して持ってったわけだが、一体あの二人の関係はなんなんだ?
じいさんは完全に日本人だったし、まさか親子じゃあるまい。
恋人……?
AKB48がローテーション組んで一晩中フェラしたって勃ちそうにないあのジジイの?
( ´_ゝ`)(わからん……ホステスかな?)
まあ、この店にもまれにやたら露出の多い服着たフィリピン人らしき姉ちゃんは来るが。
あのじいさん、騙されて年金巻き上げられてるくせえな。
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/06(火) 22:49:47.38 ID:imSEQ6jO0
- 30.
品出しの他に多い仕事が商品の案内だ。
食品売り場には千以上の商品があるので、お客さんが欲しいものを見つけられないことは多い。
お前らも経験あるだろ?
ここで働き始めて約一年、売り場に出ていれば半分脳死状態の俺でも大体は覚える。
('、`*川「すいませーん」
(*´_ゝ`)「はいはい」
その日、俺に案内を頼んできたのはレジ打ちの中で一番かわいい娘だった(*二週間のあとがきの娘とは
別人です。あの子はもう辞めたっぽい)。
客が土壇場で取り換えを要求したりすることが結構あるんだけど、レジ打ちは売り場に出ないので商品の
在り処に詳しくない。
だからこうして俺とかに聞いてくるってわけ。
('、`*川「あのねーお客さんに交換頼まれてジュース探してるんですけどー」