172 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 22:39:51.10 ID:noggv47k0
第二十七話

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ私がここに引っ越してから見つけた場所を案内するねっ♪」

どうやらやる気充分のようだ。

( ^ω^)「おっおっ、まずはどこにいくんだお?」

ζ(゚ー゚*ζ「ん〜・・あそこがいいな、私の指示した方向に行ってね」

( ^ω^)「把握したお」

ブーンはデレの指示通り車を動かしていく。十分後・・

ζ(゚ー゚*ζ「ついたー♪」

( ^ω^)「ここは・・水族館かお?」

173 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 22:43:01.70 ID:noggv47k0
ペンギンのマスコットが入り口に立ち、一生懸命宣伝をしている。
あきらかに水族館のにおいがしている。

ζ(゚ー゚*ζ「うん♪ブーンが来た時一緒に行こうってずっと思ってたんだ」

( ^ω^)「おっおっ」

ブーンは一度時計を見る。針は十一時を指していた。

( ^ω^)「お昼にはまだ時間があるし、行こうお!!」

ζ(゚ー゚*ζ「うんっ!」

二人はのんびりと入り口へ向かっていく。

174 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 22:49:52.59 ID:noggv47k0
( ^ω^)「おっ!入場料金は僕のおごりなんだお!!」

ζ(゚ー゚*ζ「え、でm

( ^ω^)「昔からそうだったお。気にしないでお!!」

ζ(゚ー゚*ζ「・・ありがとう、ブーン」

ブーンの優しさは歳を重ねても変わることは無かった。結局ブーンが入場料金をおごり二人は見学を始めた。

ζ(゚ー゚*ζ「うわーっ・・凄いね〜やっぱり・・」

デレの前には無数の魚が水槽の中を目まぐるしく動き回っている。


175 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 22:53:52.63 ID:noggv47k0
( ^ω^)「ホントだお」

ζ(゚ー゚*ζ「ねぇ、ブーン、あの魚なんていうのかな?」

デレは少し大きめの魚を指差す。

( ^ω^)「あれは・・サメの仲間じゃないかお?他のを食べない所を見ると、温厚なサメみたいだお」

ζ(゚ー゚*ζ「へぇー・・ブーンは物知りだねっ!」

( ^ω^)「そうでもないおw」

二人は恋人らしく仲良く手を繋ぐ。久しぶりに会ったからというのもあってかきつく手を握る。


177 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 22:59:30.21 ID:noggv47k0
( ^ω^)(身長や歳をとっても、デレの小さな暖かい手は変わらないお)

( ^ω^)(デレ・・やっぱり好きだお)

ブーンはそう思う。だが、久しぶりに会ったので恥ずかしかったのか、口にはしなかった。

ζ(゚ー゚*ζ「あっ、ブーン」

( ^ω^)「何だお?」

ζ(゚ー゚*ζ「そろそろイルカショーが始まる時間なんだ♪見てみたいんだけど・・いいかな?」

( ^ω^)「おっ、どうしようかお・・」

心の中ではもちろんいいのだが、あえてデレに意地悪をしてみるブーン。


178 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:03:27.99 ID:noggv47k0
ζ(゚Δ゚*ζ「ええ〜お願いお願い〜」

ブーンの腕にすがって、まるで子どものようなお願いの仕方をするデレ。ブーンにはその姿がたまらなく可愛く見えた。

(*^ω^)「おっ、行くお。ちょっと意地悪してみただけだお」

ζ(゚Δ゚*ζ「もう・・」

一度二人は目を合わせ笑いあう。はたから見れば完全なバカップルだろう。
イルカショーの会場へ向かう二人。

( ^ω^)「おっ!始まってるお!!」

ζ(゚ー゚*ζ「えっホントに?」

会場から係員の声が聞こえ、それに呼応しイルカが飛んでいる。観客は惜しみない声援を送っているのがよく分かる。


180 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:07:24.19 ID:noggv47k0
( ^ω^)「おっ!入るお!」

二人は観客席へ入っていく。まだ少し空いてる席があったので、そこに座る。

( ^ω^)「おっおっおっ、イルカは身軽だお!!」

ζ(゚ー゚*ζ「スゴーい!!」

イルカは空中にぶら下がっているわっかを見事にくぐってみせた。
続いて、係員がイルカの上に乗って回りをまわっている。

係員「ヘイヘーイ!!俺ってすげーんじゃねー!?」

観客「かっこいいー!!」

ちょっと乗り違いなのが残念な所・・。
他にも沢山のゲイを見せ、イルカショーは終了する。


181 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:07:45.68 ID:noggv47k0
( ^ω^)「すごかったおー!!」

ζ(゚ー゚*ζ「うん!やっぱりイルカショーはいつみても面白いよねっ♪」

二人の会話はショーのことでいっぱいだった。

ζ(゚ー゚*ζ「そろそろお腹すいたね・・何か食べる?」

( ^ω^)「うん、そうしようお」

ζ(゚ー゚*ζ「そしたら私のおすすめのお店があるんだ。よかったらそこにいってみない?」

( ^ω^)(デレのことだから・・多分)

ブーンはなんとなく行くところが分かったみたいだ。

( ^ω^)「うん、いこうかお」

ζ(゚ー゚*ζ「やった♪」

二人は水族館を後にして、デレのおすすめの店とやらに向かっていた。

182 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:09:09.38 ID:noggv47k0
ζ(゚ー゚*ζ「あっ、ここだよ〜ここ」

( ^ω^)「おっ・・ここは」

あからさまにラーメン屋だ。

ζ(゚ー゚*ζ「ここのラーメン、おいしいんだよ〜隠れた名店ってやつ?」

デレは意外なことにラーメンが大好きだ。もう何十件ものラーメンを食べ歩いてきている。

( ^ω^)「デレがそういうなら信用出来るお」

ζ(゚ー゚*ζ「ふふっ、ありがとう、じゃあはいろっ!」

二人は暖簾をくぐる。

ミ,,゚Д゚彡「いらっしゃい!あれっ、デレちゃんかい!!隣は彼氏と見たぜ!!」

ζ(゚ー゚*ζ「そうだよ、店長w私の婚約者ww」

この様子から見てデレはもう常連さんの仲間入りをしているようだ。

184 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:11:24.18 ID:noggv47k0
( ^ω^)「こんにちわですお。ブーンっていいますお」

ミ,,゚Д゚彡「俺は布佐擬古だ!デレちゃんの彼氏ならサービスするよっ!!」

威勢のいい声をした店長だ。

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ店長、いつものお願いします!!」

ミ,,゚Д゚彡「おう!今日はいつもより気合いれちゃうよっ!」

ζ(゚ー゚*ζ「店長ったらw」

店長は厨房の中へ入っていく。次第においしそうなにおいが漂ってくる。

( ^ω^)「ここのラーメンを産業でたのむお」

ζ(゚ー゚*ζ「豚骨醤油 太めん ウマー」

( ^ω^)「非常にわかりやすくて助かるお」

どうやら一発で理解できたブーン。
店内は他の客でもにぎわっている。人の多さがここのラーメンの味を物語っている。


185 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:12:36.17 ID:noggv47k0
ミ,,゚Д゚彡「おまちどぉ!!」

元気のいい声と一緒にフサがラーメンを運んでくる。

ミ,,゚Д゚彡「味たまサービスしといたからさ。常連さんだけの特権だよw」

ζ(゚ー゚*ζ「ありがとう!」

( ^ω^)「さて・・いただきますお!!」

ブーンが一口スープを飲む。デレはその瞬間を無言で見つめている。

( ^ω^)「・・これはっ!!」

( ^ω^)「豚骨醤油なのに・・こってりしすぎず、なおかつコクのあるスープ・・」

( ^ω^)「初めて出会う味だお!こいつはうめーお!!」

ζ(゚ー゚*ζ「でしょでしょ!!」

186 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:12:53.90 ID:noggv47k0
二人はラーメンに終始夢中だった。そして店を出たときに、ブーンは変な胸騒ぎを覚えた。

( ^ω^)(なんだお・・この胸騒ぎ。嫌な予感がするお。とりあえず携帯の電源入れて、メールチェックするお)

( ^ω^)「おっ・・カーチャンからメール受信してるお」

そしてブーンの頭の中にあることが浮かび上がった。今日、珍しくペニサスが早起きをしていなかった事に。

( ^ω^)「はは・・まさか・・そんなはずないお」

ζ(゚ー゚*ζ「・・どうしたの?」

ブーンの普通じゃない様子にデレも心配し始めた。

187 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:14:27.37 ID:noggv47k0
( ^ω^)「いや、カーチャンからメールきてたお。何だか見るの怖いんだお」

ζ(゚ー゚*ζ「なんで?w私にも見せて」

( ^ω^)「お・・」

そのメールを開こうとするブーンの手はがくがく震えていた。その手でメールをクリックする。

「何で携帯の電源オフにしてるの!!今すぐおばあちゃんが前入院してた病院に来て!!大変なのよ!!」

二人はそのメールを見て愕然とした。間違いないのだ。ブーンの予感は的中したのだ。

ζ(゚ー゚*ζ「・・これってまさか」

( ^ω^)「ごめんお!今日のデートは中止だお!」

そう言って急いで車に乗り込むブーン。だがあの病院まではここからでは少なくとも一時間半はかかるだろう。

188 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:15:56.29 ID:noggv47k0
ζ(゚Δ゚*ζ「チョット待って!私も一緒に行く!!」

デレも助手席に乗り込んだ。誰がどんな状態に陥ってるのか。デレにもハッキリとわかったからだ。

(;^ω^)「とことんつき合わせてごめんお!!」

ブーンは車のアクセルを勢いよく踏み、病院目指して車を走らせた。その頃・・

('、`*川「あら・・」

ペニサスは見覚えのある花畑にいた。

('、`*川「・・やっぱり死期が近かったのかしら」

周りを見回すペニサス。この花畑はシャキーンとあった場所に間違いなかった。


189 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:17:10.62 ID:noggv47k0
('、`*川「ん・・長かったわ」

ペニサスはその花畑にゆっくりと腰を下ろす。

('、`*川「今回は誰もいないみたいね・・一人で寝そべるのも気持ちいいかもしれないわ」

上を見渡すペニサス。そこには綺麗な空が広がっていた。次第にペニサスは目を閉じていった。
一方、病室では、

ξ゚听)ξ「先生、先生!!母は・・!!」

/ ,' 3 「・・・・・・・・」

ξ゚听)ξ「どうして何も言ってくれないんですか!?なんでですか!!?」

190 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:17:35.69 ID:noggv47k0
ツンはだいぶ錯乱していた。その様子を声さえ掛けられず、見つめる医療チーム。

('A`)「ツン!落ち着け!」

ドクオが男らしく、ツンの肩を持ち、落ち着かせようとする。

ξ゚听)ξ「ドクオ・・」

ξ;凵G)ξ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあん!!」

ツンの悲痛な泣き声が病室中に響き渡る。それでもドクオはツンの前では泣かないと、我慢をしているようだ。

('A`)「ブーンは・・何をしてるんだ!!」

ドクオはいつまでもブーンが到着しなくて苛立ちを隠せずにいる。

191 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:19:05.95 ID:noggv47k0
(;^ω^)「あと少しだお・・!!」

ζ(゚Δ゚*ζ「・・・・・」

デレは昔一度見たときのかなり焦っているブーンの姿に何も話しかけられずにいた。

(;^ω^)「バーちゃん・・!!」

一言そう呟いてハンドルを強く握る。

('、`*川「ん・・・・・」

('、`*川「ブーンちゃんの声が聞こえたような気がする・・」

その思いを込めた声はペニサスに届いたようだ。だが・・


192 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:20:12.82 ID:noggv47k0
('、`*川「もうダメ・・間に合わない」

('、`*川「心残りなのは、デレちゃんとブーンちゃんの子供が見れないことかしらね・・」

呟き、ペニサスはまた目をつぶった。ブーンの思いもむなしく届かなくなりそうだ。

(;^ω^)「よし!ついたお!!」

本来ならば、一時間半のところをなんと45分でやってきたブーン。人間、何かあれば凄まじい力を発するものだ。

(;^ω^)「デレ、いくお!」

ζ(゚Δ゚;ζ「う、うん」

いつもとあまりに違うブーンの様子に戸惑うデレ。


193 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:22:29.71 ID:noggv47k0
(;^ω^)「おおお!!」

前のように受付をスキップして走るブーン。それについていくのが精一杯なデレ。

(;^ω^)「きっと・・あの部屋なんだお!!」

昔ペニサスが入院していた部屋へ走るブーン。
しばらくして・・

(;^ω^)「あったお!バーちゃんの名前が書いてあるお!]

194 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:23:22.51 ID:noggv47k0
勢いよくドアをあけるブーン。そこには信じられない光景が広がっていた。
泣き喚く母、涙を流す看護婦、先生。唖然とした表情でその場を見つめる父。

(;^ω^)「そ・・そんな・・」

/ ,' 3 「どうやら家族皆揃ったみたいですね」

涙をふき取り、声を絞ってそういう荒巻。その状況をデレとつーは黙って見つめる事しかできない。

/ ,' 3 「もう・・ペニサスさんは手の施し様がありません・・」

/ ,' 3 「・・すいません、私達の力不足で」

(;^ω^)「嘘だお!!」

195 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:23:43.94 ID:noggv47k0
ブーンが声を張り上げる。

(;^ω^)「バーちゃんは・・バーちゃんは寝てるだけだお!絶対に目を覚ますお!!」

そう言って、ペニサスへ駆け寄るブーン。

(;^ω^)「ねぇ、そうだおね?バーちゃん?」

ペニサスは何も話す気配はない。

(;^ω^)「ねぇ・・ねぇ・・」

( ;ω;)「答えてお・・前みたいに僕に話し掛けてお・・」

( ;ω;)「前みたいに笑いかけてお・・」

( ;ω;)「ねぇ・・・」

その声は部屋に虚しく響き渡るだけだった。

196 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:24:21.23 ID:noggv47k0
( ;ω;)「ねぇぇぇぇぇぇえええ!!バーちゃん!!!!」

ブーンも悲痛な叫びをあげる。それでもペニサスの表情は動かない。

(*゚∀゚)「人の死って・・なんでこんなにあっけないものなの?」

(*゚∀゚)「まだ私・・」

(*;∀;)「ペニサスさんに恩返ししてないよぉ・・」

つーも号泣しだす。その場で平静を保っていられるのはドクオしかいなかった。

ζ(゚Δ゚;ζ「・・・・・・」

デレはもう頭の中がパニックになっていて、その場に立ちすくむことしか出来なかった。

198 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:24:47.60 ID:noggv47k0
ζ(゚Δ゚;ζ「私は今何を見てるのかな・・?」

ζ(゚Δ゚;ζ「看護師さんはこんなに凄い状況にもぶつかるんだ・・」

ζ(゚Δ゚;ζ「私の夢って・・こういうものなの?」

ζ(;Δ;ζ「こんなことってないよ・・」

静かにうずくまるデレ。この凄惨な状況はペニサスに届いているのか・・

('、`*川「・・ん」

('、`*川「何か聞こえる・・叫び声?」

おそらく外界の様子だろう。

199 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:25:15.50 ID:noggv47k0
(``・ω・´)「ついに本当の意味でここにやってきてしまったか・・」

('、`*川「あなた!!」

(``・ω・´)「ペニサス、お前はよく生きた。寿命以上にな」

('、`*川「え?」

(``・ω・´)「死んだ者にはその人の寿命が見える。本当ならお前はあの交通事故でなくなるはずだった」

('、`*川「・・・・」

(``・ω・´)「だが、それは家族みんなの愛のおかげで阻止できた。これだけで奇跡としか言い様が無い」

(``・ω・´)「今回はもうダメだ。体が持たない・・わかるだろ?自分で」


200 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:29:06.56 ID:noggv47k0
('、`*川「・・うん」

(``・ω・´)「頑張ったよ。本当に」

(``・ω・´)「俺とのんびり暮らそう。死んでからでも皆の事は見守れるさ」

(``・ω・´)「っていいたいとこだけど・・」

('、`*川「え?」

(``・ω・´)「最後のあいさつくらいはちゃんとしてきた方がいいぞ」

(``・ω・´)「神様もそれくらいは怒りはしないさ。さあ、前みたいに俺の手を握るんだ」

('、`*川「うん・・」

ペニサスはシャキーンの手を静かに握る。昔のように視界が明るくなる・・


202 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:30:38.65 ID:noggv47k0
('、`*川「・・・・・・・・」

('、`*川「・・・・みんな」

( ;ω;)「!!!!」

ξ;凵G)ξ「母さん!!」

その場にいた人間皆が驚愕した。自分の目を疑った。

('、`*川「・・私はもうダメ・・なの」

('、`*川「もう・・無理って・・体が・・ね・・」

( ;ω;)「嫌だお嫌だお!!」

ブーンが泣いてペニサスに近寄る。

203 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:31:13.54 ID:noggv47k0
('、`*川「も・・う、わがまま・・ばっ・・かり・・ね、ブーンちゃん・・」

ξ;凵G)ξ「母さん嫌だよ!お別れなんていやだよ!!!!」

('、`*川「し・かた・・ないわ・・生きる者・・は・・いつか・・死ぬ・もの・・」

ドンドン絶え絶えになっていくペニサスの声。

ζ(;Δ;ζ「ペニサスさん!死なないで!お願い!!お願い!!!!!」

たまらなくなって、デレもペニサスに近寄る。

204 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:31:36.76 ID:noggv47k0
('、`*川「その声は・・デ・・れちゃん?」

ζ(;Δ;ζ「そうです!!」

('、`*川「ざ・・んね・・んね、ぶー・・んちゃんと・・デレ・・ちゃんの・・子ども・・見られないの・・」

ζ(;Δ;ζ「そんなこと言わないでください!!!まだ死にませんよ!!!」

('、`*川「ぶー・・んちゃんのこと・・まかせるわよ・・デレちゃん・・」

ζ(;Δ;ζ「!!!!」

ζ(;Δ;ζ「わかりました・・」

205 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:32:00.42 ID:noggv47k0
それしか声に出来なくて、号泣し始めるデレ。

('、`*川「み・・んな?」

('、`*川「わ・たしが・・いなく・・なっても・・しっか・・りね」

('、`*川「み・・まもっ・・てる・・から・・」

('、`*川「みまもってる・・からね?」

ξ;凵G)ξ「嫌だよっ!いかないで!!かーさん!!」

(;A;) 「まだ早いですよ!!」


206 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:32:36.31 ID:noggv47k0
('、`*川「ドクオさん・・わが・・ままな・・ツンを・・よろ・・しく・・ね」

('、`*川「ブーンちゃん・・?」

( ;ω;)「なんだお・・?」

('、`*川「し・・あ・・わ・・せ・・に・・なる・・の・・」

最後まで言い切れずに、ペニサスは動かなくなる。


207 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:32:55.61 ID:noggv47k0
( ;ω;)「・・嘘だおね?」

( ;ω;)「寝てるだけなんだおね?」

( ;ω;)「ねぇ・・」

( ;ω;)「何か言っておぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」

ξ;凵G)ξ「母さん!!!!!!!!」

荒巻が脈を図る。涙を浮かべながら聞きたくない一言を口にする。


208 : ◆gk43jgqTBM :2007/02/03(土) 23:33:13.69 ID:noggv47k0
/ ,' 3 「・・ご臨終・・です・・」

そこにいた人たちの涙が止まることはその日、無かった。

('、`*川「お別れ・・いってきたよ」

(``・ω・´)「そんな悲しい顔するな。行こう」

二人は手をつなぎ、どこかへ消えていく。行く場所は・・わからない。

第二十七話 完


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