- 35 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 20:58:23.29 ID:bc/q+aRI0
- 第十八話
('、`*川「ようやく今日で退院ね・・」
ペニサスはそう呟きながら、荷物をまとめている。
('、`*川「久しぶりの家、楽しみだわ♪」
ガチャ。
(*゚∀゚)「おはようございます。ペニサスさん」
('、`*川「あら、おはよう。つーちゃん」
ペニサスは随分つーと仲良くなっていた。
- 37 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:00:26.79 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「今日で退院ですね。おめでとうございます!!」
('、`*川「うふふ、ありがとう♪」
('、`*川「みんなの顔を見るのが楽しみだわ♪」
(*゚∀゚)「昨日も会ったのにですか?w」
('、`*川「そうね、フフッ♪」
二人は仲良く笑いあう。
- 38 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:01:51.46 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「・・正直、ペニサスさんが退院するのは寂しくなります」
('、`*川「・・・・・・・」
(*゚∀゚)「色々と話聞いてもらったりしたのに・・その話相手がいなくなっちゃうのは」
('、`*川「大丈夫よ、つーちゃん」
(*゚∀゚)「え?」
('、`*川「あなたは強い子よ。自分では気が付いていないかもしれないけど・・」
('、`*川「だから平気。あなたならやっていけるわよ」
- 39 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:06:53.81 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「でも・・」
('、`*川「弱気になっちゃダメよ。それに退院してからでも会えるじゃない」
(*゚∀゚)「そうですね・・」
(*゚∀゚)「あ、そうだ!」
(*゚∀゚)「連絡先教えてもらっていいですか!?」
('、`*川「ええ、いいわよ。でも携帯とか持ってないから、家の電話しかないけど・・」
(*゚∀゚)「ありがとうございます!!」
つーはまるで子どものようにニコニコしながら喜んだ。
- 40 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:08:56.29 ID:bc/q+aRI0
- ('、`*川「私で役に立つならいつでも呼んでね♪」
(*゚∀゚)「はい!あっ・・もうこんな時間ですね。一度戻ります」
('、`*川「わかったわ」
(*゚∀゚)「それじゃあまた後で・・」
つーが部屋を出て行く。すれ違いで荒巻が入ってきた。
/ ,' 3 「おはようございます、ペニサスさん。体調の方はどうですか?」
('、`*川「体調はいいですよ。もう退院しても大丈夫ですよ♪」
/ ,' 3 「そうですか」
近くの椅子に座る荒巻。
- 41 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:12:04.83 ID:bc/q+aRI0
- ('、`*川「先生、色々とよくしていただいて、ありがとうございました」
/ ,' 3 「いえいえ、あなたの生命力の強さにはほとほと驚かされましたw」
('、`*川「あはは、そんなにですかw」
/ ,' 3 「ええ、あのケースで助かるなんてホントにまれです。何度も言いますが、奇跡に近い」
/ ,' 3 「しかも回復するまで三ヶ月はかかると思われました。それを一ヶ月半で・・」
/ ,' 3 「あなたは強い人ですね」
('、`*川「いえいえ、周りの協力があったからこそですよ」
('、`*川「私は意識が戻るまで、完全に死の淵にいました」
- 42 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:13:44.29 ID:bc/q+aRI0
- ('、`*川「そこで死んだはずの夫にあったんです」
/ ,' 3 「なんと・・」
('、`*川「言われましたよ。お前はまだここにくるべきじゃないって・・」
('、`*川「夫は死んでからも守ってくれてると。そう感じました」
/ ,' 3 「なんとも不思議だ・・そして素晴らしい話ですね」
/ ,' 3 「あなたはまだまだ生きなくちゃいけないですね。孫の成長を見守るために・・」
('、`*川「そうですねw私はまだまだ頑張ります」
/ ,' 3 「ふふっ、期待してますよwそれじゃあ失礼します。退院は午後の予定になってますので・・」
('、`*川「わかりました」
そして荒巻も部屋を出て行った。
- 43 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:15:19.93 ID:bc/q+aRI0
- ('、`*川「やっぱり、私は幸せ者よね・・」
一人の部屋で、そう呟いたペニサス。
そして、時間はあっという間に過ぎていった。お昼三十分前になった。
(*゚∀゚)「ペニサスさーん、入りますねー」
つーが入ってきた。
(*゚∀゚)「少し時間に余裕が出来たんで、お話しませんか?」
('、`*川「ええ、いいわよ♪」
(*゚∀゚)「前々から聞きたかったんですが・・お孫さんはどういう子なんですか?」
('、`*川「あぁ、そういえばまだ話していなかったわね」
- 45 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:16:43.86 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「私、あの子とまともに話す機会がなくて・・」
('、`*川「あら、そうだったの?あの子はホントに心の優しい子よ」
(*゚∀゚)「へー、やっぱそうなんだ。想像通りですね」
(*゚∀゚)「顔から優しそうな雰囲気が漂ってましたね」
('、`*川「そうでしょwあの子は本当に幸せ者よ。あんなに仲の良い友達に囲まれて・・」
(*゚∀゚)「そういえば一度お見舞いにもきてましたよね。その子達・・」
('、`*川「そうよね。まさか本当に来てくれたのは私も予想外だったけれど・・w」
- 46 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:18:16.05 ID:bc/q+aRI0
- ('、`*川「あの中に、私の娘に似てる子がいたじゃない?」
(*゚∀゚)「あ、はい。いましたね。巻き髪の可愛らしい子・・」
('、`*川「あの子がブーンちゃんの彼女なのよw」
(*゚∀゚)「えっ!彼女いるんですか!ちょっと残念w」
('、`*川「うふふ、あの子に彼女がいなかったらつーちゃんを推薦したんだけどねw」
(*゚∀゚)「えぇ〜またまた冗談ばっかりw」
('、`*川「いや、これは本気で言ったわ。あなたなら、お嫁さんでも許すわよ」
(*///)「えっ!!」
- 47 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:20:08.64 ID:bc/q+aRI0
- 凄く赤くなるつー。白い肌が紅潮している。
(*゚∀゚)「・・ありがとうございます!私もペニサスさんが姑さんだったらどれだけいいことか」
('、`*川「不謹慎だけど、もしあの二人に何かあったら、つーちゃんにお嫁に来てもらうわw」
(*゚∀゚)「アハハッ、ありがとうございます」
つーははにかみながらそう答えた。その姿がもの凄く魅力的に見えた。
それから二人は、退院の時間ギリギリの時間まで話を続けていた。
(*゚∀゚)「あっ・・もう退院の時間ですよ。残念ですけど・・しばしの間お別れですね」
('、`*川「そうね。残念だけど」
('、`*川「何かあったら電話してね?つーちゃん。いつでも話聞くからね?」
- 48 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:23:07.48 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「はい、ありがとうございます!!」
(*゚∀゚)「玄関まで一緒に行きます!」
('、`*川「あら、ありがとう」
二人はのんびり歩く。その間も色々話をした。
('、`*川「わざわざありがとね。つーちゃん」
(*゚∀゚)「いえいえ・・それじゃあお別れです」
('、`*川「ええ、今までありがとう。それじゃあ何かあったら電話してね?」
(*゚∀゚)「はい!それじゃあ・・」
そうして、ペニサスは退院していった。
- 49 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:25:59.71 ID:bc/q+aRI0
- / ,' 3 「・・行ってしまったか。残念だな」
(*゚∀゚)「はい。寂しくなりますね・・」
二人ともペニサスの退院は嬉しいはずなのに、表情はどこか暗かった。複雑な気分だったのだろう。
('、`*川「ふふっ・・楽しみね、家に帰るの・・」
思わずタクシーに乗っている間もそう呟いてしまうペニサス。そして遂に、久しぶりの家に着いた。
('、`*川「なんか緊張するわね・・」
('、`*川「ふぅ・・」
- 50 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:28:20.60 ID:bc/q+aRI0
- 何故か恐る恐るドアをあけるペニサス。
('、`*川「誰もいないのかしら・・」
そう思ってリビングのドアを開けると・・
( ^ω^)「バーちゃん!!」
ξ゚听)ξ「退院!!」
('A`) 「おめでとう!!」
(´・ω・`)ζ(゚ー゚*ζ从'ー'从「ございまーす!!」
('、`*川「皆・・」
自分を待っていてくれた。それだけで胸がいっぱいになった。そして目頭も熱くなる。
- 51 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:28:53.49 ID:bc/q+aRI0
- (;、;*川「皆・・ありがとう」
(;、;*川「本当に生きてて良かった・・!!」
ζ(゚ー゚*ζ「ペニサスさん!泣くのは後ですよ!」
从'ー'从「これから退院お祝いするんですからっ!!」
( ^ω^)「皆、バーちゃんが退院するんだって話したら、どうしてもお祝いしたいからっていってきてくれたんだお!!」
ξ゚ー゚)ξ「ホント、優しい子が多いよね。ブーンの友達には」
ζ(゚ー゚*ζ「これくらい未来の嫁として当然ですよ!!」
ξ゚ー゚)ξ「ふふっ、ありがとう」
- 52 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:29:29.07 ID:bc/q+aRI0
- 皆笑顔だ。幸せそうな・・
(;、;*川「・・・・・・」
('ワ`*川「そうね!泣くのは後にするわ!皆ありがとう!」
(´・ω・`)「ペニサスさんが元気になったところで!皆でケーキ食べよう!!」
从'ー'从「そうだね!そうしよっ!!」
ξ゚ー゚)ξ「ケーキ切ってくるからちょっと待っててね」
ツンは台所へ向かっていった。
ζ(゚ー゚*ζ「ペニサスさん、元気そうで良かった!心配してたんですからねっ!」
- 53 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:30:06.75 ID:bc/q+aRI0
- ('、`*川「ごめんね。もう大丈夫だから♪」
ζ(゚ー゚*ζ「もっともっと長生きしてくださいね!私達の子どもを見るまでw」
( ^ω^)「ちょwwwwwwwww」
('、`*川「あらあらwデレちゃんはブーンちゃんと同じ事言うのねw」
ζ(゚ー゚*ζ「はい!恋人ですからね!!」
なんだか盛り上がる三人。
从'ー'从「なんだかいいなぁ・・」
そう呟きショボンの方を見る渡辺。
- 54 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:30:35.43 ID:bc/q+aRI0
- (´・ω・`)「それなら僕等は僕等で楽しめばいいじゃない!ほらこっちきなよ、ハニー!!」
从///从「う、うん・・」
(´・ω・`)「僕等も大きくなったら結婚すればイインダヨ!」
なんだかんだで楽しそうな二人だった。
('A`) 「・・・・・・・・」
一人取り残されたドクオ。
ξ゚ー゚)ξ「ほらっ!ドクオ!!こっちきなさいよ!」
('A`) 「あ、うん・・」
ξ゚ー゚)ξ「ケーキ切るの手伝って!!」
しっかりとドクオの様子を見ていたツン。気を利かせたみたいだ。
- 55 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:31:37.82 ID:bc/q+aRI0
- ('A`) 「ありがとう、ツン」
ξ///)ξ「べっ、別にあんたの為に気を利かせたんじゃないからねっ!」
(*'A`) 「・・ふふっ」
二人もなんだか幸せそうだった。
そしてこのパーティーは夜遅くまで盛り上がった。
ξ゚ー゚)ξ「あ、もうこんな時間ね。皆、そろそろ帰った方がいいわよ〜」
ζ(゚ー゚*ζ「はーい」
( ^ω^)「デレ、遅いから送ってくお!!」
ζ(゚ー゚*ζ「ありがとう♪」
ブーンとデレは家を出る。
- 56 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:31:57.71 ID:bc/q+aRI0
- ζ(゚ー゚*ζ「・・二人きりになるのは久しぶりだね」
( ^ω^)「確かにだお!」
ζ(゚ー゚*ζ「ペニサスさん、元気になって本当によかったね!」
( ^ω^)「うん、これで僕たちの子どもも見れるおw」
ζ(゚ー゚*ζ「ねぇ・・ブーン?」
( ^ω^)「なんだお?」
ζ(゚ー゚*ζ「私の事・・好き?」
( ^ω^)「好きだお!当たり前じゃないかお!」
ζ(゚ー゚*ζ「じゃあブーンの行動で証明して見せて?」
- 57 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:32:13.02 ID:bc/q+aRI0
- そう言って、眼を閉じるデレ。
ζ(///*ζ「・・もう少し、恋人らしい事、しようよ」
( ^ω^)「!!!」
( ^ω^)「・・・・・」
(*^ω^)「わかったお・・」
静かに唇を重ねる二人。その時間はとても長く感じる。
- 58 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 21:32:28.48 ID:bc/q+aRI0
- ζ(///*ζ「んふっ」
ブーンが唇を離す。
ζ(///*ζ「ブーン、大好き・・」
(*^ω^)「僕もだお・・」
そして抱き合った。二人は今まで感じた事のない幸福に包まれた。
手を繋ぎながら、デレを家まで送り届けた。そして、家へ帰ったブーン。
バーちゃんの退院、そしてデレとのファーストキス。
この日はブーンにとって、一生忘れられない日になることは間違いないだろう。
十八話 完
前へ 次へ 目次