- 3 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:30:30.27 ID:bc/q+aRI0
- 第十七話
( ;ω;)「ばーちゃん、ばーちゃん・・よかったお〜」
ξ;凵G)ξ「ふえーん、心配だったんだからね!?」
(;A;) 「ほんとに・・ほんとに・・」
三人は何とか言葉を振り絞って、ペニサスに声をかけていた。
('、`*川「ふふふ、私はこのくらいじゃ死なないわよw」
ξ;凵G)ξ「よ、よく言うわよ・・目が覚めなかったら危なかったのにぃ〜!!」
ペニサスが目覚めてもなお、三人の嗚咽はなかなか止まらなかった。
その頃、扉の外には・・
- 4 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:33:11.98 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「どうしよぉ・・泣き声聞こえてる。ペニサスさん、もしかして・・」
あの美人の看護婦が心配して、やってきていたのだ。
(*゚∀゚)「・・入らなきゃ!!」
美人は勢いよく、ドアを開けた。
(*゚∀゚)「失礼します!ペニサスさんの容態は・・」
('、`*川「あら、おかげさまで目が覚めました」
(*゚∀゚)「・・・・・・・・・・」
- 5 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:34:34.46 ID:bc/q+aRI0
- 何故かその場で硬直する看護婦。
(;゚∀゚)「先生、先生ぃー!!!!!!!!!」
そしてもの凄い勢いでかけていった。
( つω^)「どしたんだお・・?」
(*゚∀゚)「先生!!荒巻先生!!」
/ ,' 3 「どうしたんだね・・騒がしい」
(*゚∀゚)「ペニサスさんが!!」
/ ,' 3 「えっ!!すぐに行こう!!」
- 6 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:36:29.31 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「いえ、もう意識が回復したんです・・」
/ ,' 3 「な、なんだってー!?」
(*゚∀゚)「ほんとです!!」
微妙に会話のかみ合っていない二人。
/ ,' 3 「と、とりあえず、もう一度病室に行こうか」
(*゚∀゚)「そ、そうですね・・」
小走りでペニサスの病室へと向かう二人。
/ ,' 3 「こんにちわ」
('、`*川「あら、こんにちわ」
バタン。持っていた資料を落としてしまう荒巻。
- 8 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:38:21.83 ID:bc/q+aRI0
- / ,' 3 「す、すいません」
/ ,' 3 「これは・・奇跡としか言い様がないな」
ξ゚听)ξ「えっ、なんでですか・・?」
(*゚∀゚)「いえ、実は・・・」
/ ,' 3 「僕から話そう、つー君」
(*゚∀゚)「あ・・はい」
/ ,' 3 「手術が終了した時、私はあなた達に、ペニサスさんが助かる可能性は三十%といいましたね?」
- 9 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:40:09.01 ID:bc/q+aRI0
- ξ゚听)ξ「そういえばそうですね」
/ ,' 3 「実は・・可能性は10%をきっていました。正直、本当に危険な状態だったんです」
思わず硬直するツン含めた四人。
/ ,' 3 「だから、意識が戻った時は本当にビックリしました。同時に本当に嬉しくなりました」
/ ,' 3 「ペニサスさん」
('、`*川「・・・はい?」
/ ,' 3 「きっとあなたにはまだ生きなければならない運命があったんです」
/ ,' 3 「少なくとも・・ここの人達はあなたを必要としている」
- 10 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:43:23.06 ID:bc/q+aRI0
- ( つω^)「・・・・・・・・・」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・・・」
('A`) 「・・・・・・・・」
/ ,' 3 「きっと・・彼等の願いとあなたの願いが神様に届いたんでしょう」
/ ,' 3 「・・、もっと長生きしてくださいね、ペニサスさん」
/ ,' 3 「あなた自身の為にも、あなたを必要としている人のためにも」
('、`*川「・・はい。先生、ありがとうございました」
- 11 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:44:29.89 ID:bc/q+aRI0
- / ,' 3 「ふふっ、私は久々に奇跡と、家族の絆を見せてもらいました」
/ ,' 3 「こちらからお礼を言わせて欲しいくらいですよ」
そう言って、ニコッと笑ってみせる荒巻。
/ ,' 3 「それでは・・失礼します」
ξ゚听)ξ「どうもありがとうございました」
バタン。
/ ,' 3 「ふふっ、人の命を助ける。素晴らしい仕事だと思わないかね?」
(*゚∀゚)「ええ、でも私、あんな凄い奇跡ははじめて見ましたよ〜」
/ ,' 3 「たまには神様もいいことをしてくれるさ」
- 12 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:47:37.39 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「ええ・・素晴らしい奇跡ですね」
/ ,' 3 「あの人は・・幸せ者だよ。皆に愛されているからね」
(*゚∀゚)「羨ましいですね・・」
そういいながら、自分の仕事に戻っていく二人。
ξ゚听)ξ「あっ、もうこんな時間ね。お母さん、また明日来るからね」
( ^ω^)「寂しいお・・」
('、`*川「ごめんね、ブーンちゃん。少し時間がかかりそうだけど・・」
( ^ω^)「大丈夫だお!頑張るお!毎日来るから、その時、沢山お話しようお!!」
('、`*川「頼もしいわねwそれじゃあまた明日ね」
('A`) 「それでは・・」
- 14 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:49:29.52 ID:bc/q+aRI0
- 三人が出て行く。ペニサス一人になる。だが不思議と寂しくない。
('、`*川「あなた・・ありがとう」
('、`*川「きっと、あなたの分まで頑張るからね」
シャキーンの存在がやはり大きかった。
('、`*川「それじゃあ、おやすみ・・」
眠りにつくペニサス。
- 15 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:52:31.78 ID:bc/q+aRI0
- (``・ω・´)「ペニサス・・」
('、`*川「あら・・あなた?」
(``・ω・´)「一つ言い残したことがあったよ」
('、`*川「あら・・どうしたの?」
(``・ω・´)「今からでも遅くない、もっと幸せになるんだぞ。僕が生きてた頃よりもね」
それだけ言い残して、消えていったシャキーンの姿。
('、`*川「あなた・・」
そこでペニサスの目は覚めた。もうすっかり朝になっていた。ドアを叩く音がする。
- 16 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:54:22.38 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「ペニサスさーん、入りますね〜」
ツーがやってきたようだ。
(*゚∀゚)「朝ご飯の時間です〜!!」
('、`*川「あら、どうもありがとう」
(*゚∀゚)「よいしょ・・ここ置いときますね!!」
すぐには出て行こうとはしないつー。
(*゚∀゚)「・・私、ペニサスさんが羨ましいです」
('、`*川「え?」
- 17 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:56:05.13 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「だって・・あんなに家族の人達が愛してくれているじゃないですか」
(*゚∀゚)「私には・・そんな人いないのかもしれない」
(*゚∀゚)「だから凄く羨ましくて・・」
その発言から、少し沈黙が続く部屋。ふとペニサスが口を開く。
('、`*川「いえ・・いるわよ。もしいないとしても、これから作ればいいじゃない」
(*゚∀゚)「えぇ?」
('、`*川「あなたは綺麗だし、性格も良さそう・・きっとあなたに合った男性が現れるわ」
(*゚∀゚)「恋人、ですか?」
('、`*川「そう。きっとあなたを愛してくれる人はいるし、これから現れるはずよ」
- 18 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:57:32.63 ID:bc/q+aRI0
- ('、`*川「だから・・」
('、`*川「そんなことうらやむ必要なんてない」
(*゚∀゚)「・・・・・」
('、`*川「頑張ってね」
曇り気のない笑顔をつーに送る。
(*゚∀゚)「・・・はいっ!!ありがとうございます!!」
(*゚∀゚)「じゃあ朝食、ゆっくり取ってくださいね。また後で来ますから」
つーがゆっくりと部屋を出て行った。
- 19 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 19:58:47.04 ID:bc/q+aRI0
- (*゚∀゚)「ペニサスさん・・なんてあったかい人なんだろう・・」
(*゚∀゚)「あたしも負けずに頑張ろう!!」
ペニサスから勇気をもらい、さっきとはなんだか雰囲気も変わったように見えたつーだった。
そして、ゆっくりと時は過ぎて、学校が終わった頃になると・・
コンコン。
( ^ω^)「バーちゃん!入っていいかお?」
('、`*川「いいよ〜」
( ^ω^)「失礼するお!!」
- 21 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 20:00:39.34 ID:bc/q+aRI0
- ブーンがやってきた。
( ^ω^)「いや〜今日も学校で色々とあったお!」
今日の出来事をこれでもかというくらい楽しそうに語るブーン。
その様子を優しい笑顔で聞くペニサス。
( ^ω^)「皆がバーちゃんにヨロシク伝えといてっていってたお!」
( ^ω^)「そのうち、一緒にお見舞いに来てもいいですかって聞いてたお!!」
('、`*川「ええ、もちろんいいわよ。楽しみにしてるね」
( ^ω^)「ありがとうだお!バーちゃん!!」
- 22 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 20:02:07.98 ID:bc/q+aRI0
- ブーンの嬉しそうな様子にまた思わず、微笑んでしまうペニサス。
そして、その後、話を切り出した。
('、`*川「あのね、ブーンちゃん、ちょっと信じられない話、聞いてもらってもいいかな?」
( ^ω^)「いいお!!」
('、`*川「実は、意識を取り戻す前に、おじいちゃんと会ったんだ」
( ^ω^)「ええ!ほんとかお!」
('、`*川「ホントよ。嬉しかったけど、もう死ぬんだって思ったの」
('、`*川「でもね、おじいちゃんが私の意識を戻す為に手助けをしてくれたんだ」
- 23 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 20:02:28.37 ID:bc/q+aRI0
- ( ^ω^)「・・・・・・」
('、`*川「やっぱり、守ってくれてるんだよね」
('、`*川「それと、ブーンちゃんが結婚するまでしっかり見守ってくれって頼まれちゃったw」
('、`*川「だからまだまだ死ねないよw」
( ^ω^)「おっおっ!じいちゃん、さすがだお!」
( ^ω^)「なんだか不思議な話だけど信じるお!!」
('、`*川「ふふっ、ありがとね、ブーンちゃん」
- 24 : ◆gk43jgqTBM :2007/01/28(日) 20:02:41.18 ID:bc/q+aRI0
- ( ^ω^)「おっおっ!お・・?もうこんな時間だお。今日は帰るお!また明日くるお!」
('、`*川「うん、わざわざありがとうね、ブーンちゃん」
( ^ω^)「礼には及ばないお!それじゃあまた明日くるお!」
そうして出て行くブーン。
('、`*川「・・早く退院したいわねぇ」
それだけ呟くペニサス。
そして時は過ぎていく。ブーンは次の日に皆を連れてお見舞いにやってきたりと、沢山お見舞いに行った。
だんだんとペニサスの体調は良くなり、ついに退院の日を迎えることになった・・
第十七話 完
前へ 次へ 目次