( ><)わかんないんですが謎を解きながら旅をするようです

1 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 21:56:32.10 ID:/T0bl1HY0
まとめサイト
http://www.geocities.jp/local_boon/wakannai_Nazotoki/top.html

前スレ
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1173155081/


それでは第十一話を投下します

2 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 21:57:12.30 ID:/T0bl1HY0
第十一話『ハニャーン港/謎解き編』

( ,,゚Д゚)「わかの奴、一体何を急いでるんだ……」

突然わかんないんですから置いてけぼりを食らったギコは、訳わからないまま待たされる事になっていた。
とりあえず暗号の解き方を考えて見たりもしたが、それもなかなか上手くは行かなかった。

( ,,゚Д゚)「うーむ、ここにたぬきの絵が描いてあったら楽なんだがなあ……ってそもそも「た」の字がねえな」

そんな独り言を呟いていると、突然表の方から物凄い地響きを感じた。
その音に驚いて外に飛び出した所、わかんないんですが丁度急ブレーキをかけて自転車を停めた所に出くわしたのであった。

(;><)「ゼェゼェ……た、ただいまなんです……」

(;,,゚Д゚)「お、おい! お前何処行ってたんだよ! 急にいなくなりやがって!」

(;><)「ごめんなさいなんです……でもこれで暗号が解けるんです」

( ,,゚Д゚)「何だって! 本当か!?」

わかんないんですは空中に浮かぶ光の文字を指した。
そしてそれを見て唖然とするギコにわかってますの鍵の事を説明し、この文字は暗号を解くヒントを示しているのだと言う事を説明した。

( ,,゚Д゚)「へえええ……お前凄いもん持ってんだな……」

(;><)「でもこのヒントが何の事なのかさっぱりわかんないんです」

( ,,゚Д゚)「2つで1つ……うーむ……」

3 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 21:57:41.11 ID:/T0bl1HY0
外が寒かったので、二人はとりあえず社の中に戻る事にした。
すると文字も二人の後へ付いて移動してきて、一緒に社の中へ入ってきたのだった。
祭壇の暗号とヒントを交互に眺めながら、二人は揃って悩んでいた。

( ,,゚Д゚)「それにしてもさっきから気になってんだが」


『えさわみにぎみあこぎさしなないがこにらぢHなびち』


( ,,゚Д゚)「何で最後から4文字目だけが『H』なんだ?」

( ><)「確かに変なんです。他は全部平仮名なのに……」

( ,,゚Д゚)「歯切れ悪りぃなあ、全部平仮名にすっかアルファベットにすっか、揃えろってんだよ!」

(;><)「そんな文句言ったって仕方ないんです!」

その瞬間、ギコの言葉が鍵となって、わかんないんですの頭の中にある一つの考えが浮かんだのだった。

( ><)「……全部そろえたら……そろえられたら……もしかして」

( ,,゚Д゚)「ん? どうかしたのか?」

( ><)「あのヒントの意味が判ったかもしれないんです」

( ,,゚Д゚)「おお! でかした! じゃあこれなんて書いてあるのか読んでくれ!」

(;><)「………わかんないんです!」

4 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 21:58:09.70 ID:/T0bl1HY0
(#,,゚Д゚)「判ったんじゃねえのかよ! どっちなんだゴルァ!」

(;><)「『2つで1つ』の方は何となくわかったんですけど、『12番のカード』の方はまだわかんないんです!」

わかんないんですは少し前の出来事を悔やんでいた。
折角先程占い師の老人と会ったのに、ヒントを知ったのがその後だった事が残念でならなかった。
先にヒントが判ったていたならばあの時に彼の持っているカードを見せて貰ったのにと思ったが、今更どうしようもない事であった。

(;><)「もう一度戻って占い師さんに会いに行くんです……」

わかんないんですは再び社の外へ出ようとした。しかし先程の全力疾走の疲れの所為か、足元はふらふらとして安定していなかった。

( ,,゚Д゚)「おい無茶すんなって! 疲れてんじゃねえか!」

( ><)「でも行かなきゃ暗号は解けないんです……」

( ,,゚Д゚)「だったら俺が行ってきてやるよ! お前はここで待ってろ」

ギコはわかんないんですよりも早く社の外へと飛び出して行き、自転車へと駆け寄った。

( ,,゚Д゚)「これ借りっぞ! 後占い師って大通りのじいさんのところで良いよな?」

(;><)「えっ、あっ……はい! その人なんです」

( ,,゚Д゚)「じゃあ行ってくるぜ!」

5 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 21:58:42.86 ID:/T0bl1HY0
ギコは颯爽と自転車にまたがり、方向転換して町へ向かって漕ぎ出そうとした。
しかしその時ギコはペダルにかけた足を止めてしまったのだった。

( ,,゚Д゚)「あ? さっき見えたのってまさか……」

この時ギコはある事に気がついていた。
自転車に乗る瞬間に、荷台の中に本当ならそこにはある筈の無いものが入っていたのが見えたのである。
ギコは自転車から降りて荷台に手を突っ込むと、恐る恐るそれを取り出して見た。

(;,,゚Д゚)「マジかよ……」

( ><)「ギコさん? どうかしたんですか?」

ギコは再び社の中へ戻ってくると、今しがた見つけたばかりのものをわかんないんですに目の前に掲げて見せた。

(;,,゚Д゚)「これって……あのじいさんのカードじゃねえか?」

ギコが持っていたのは、間違いなく占い師の老人が持っていたものと同じ大きさの美しい絵柄のカードであった。
更にカードの上部には「XII」と言う数字が書かれていたのである。

(;><)「これは……12番のカードなんです!」

(;,,゚Д゚)「なななな、なんだってこんな所に!?」

(;><)「わかんないんで……!」

6 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 21:58:48.67 ID:P+qdI9A+O
キター!支援支援

7 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 21:59:13.83 ID:/T0bl1HY0
わかんないんですにはひとつだけ思い当たる事があった。
あの老人が先程自転車を預かっていた時に、荷台にこのカードを入れて置く事は十分可能だった筈である。
しかしそれはまだわかんないんですが鍵のヒントを知る前の事であり、何より老人には暗号の事など一言も話してはいなかった。
にも関わらずカードが、しかも一番見たがっていた12番のカードが入っているのである。

( ><)「もしかしておじいさん……こうなる事をわかっていて……」

予言士のわかってますがちんぽっぽの病気の事を知って、わかんないんですにすぐに会いに行く事が出来たように、
あの老人にも同じような事が出来るのではないだろうか。
わかんないんですがカードを必要とする事を見越してそれを荷台にに忍ばせておいてくれたのであろうか。
それが真実かどうかは判らなかったが、わかんないんですが考える限りでは最も辻褄が合うのがこの考えであった。

( ><)「おじいさん、有難うなんです……」

( ,,゚Д゚)「さーて、この通りにせよってのはどういう意味なんだか……」

カードには一人の男の絵が描かれていた。それはとても奇妙な姿勢をしていた。

( ><)「……この通りって事は………わかったんです!」

わかんないんですはその絵の示す通りに従って、暗号を解読したのであった。

8 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 21:59:43.96 ID:/T0bl1HY0

 ( <●><●>)  ここで私の出番がきましたよ
  (U      )つ
    u  u


『えさわみにぎみあこぎさしなないがこにらぢHなびち』


これが前回出された問題


「2つで1つを表し、占い師の12番のカードのとおりにせよ」


これがヒントでしたね

9 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:00:50.60 ID:p4mjU7UB0
支援

10 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:01:44.44 ID:/T0bl1HY0
( <●><●>)
まず「2つで1つを表し」というのは一体どう言う事なのでしょうか
わかんないんですさんはギコさんのいった言葉をヒントにしてこの意味を掴んだようでしたね
ではその台詞を見てみましょう


>( ,,゚Д゚)「歯切れ悪りぃなあ、全部平仮名にすっかアルファベットにすっか、揃えろってんだよ!」


全部を平仮名にするかアルファベットにする……では暗号文を全てアルファベットにするとしたらどうなるでしょう?
「2つで1つを表す」方法で……例え母音をあらわす部分と子音をあらわす部分を分けたりして……


『えさわみにぎみあこぎさしなないがこにらぢHなびち』

『ESAWAMINIGIMIAKOGISASINANAIGAKONIRADIHNABITI』


「2つで1つを表す」とは「ローマ字に変換せよ」と言う事を示していたのです

11 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:02:10.56 ID:n++nhwnWO
wktk

12 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:02:14.58 ID:P+qdI9A+O
荒巻のじいちゃんカッコヨス
支援

13 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:06:07.63 ID:/T0bl1HY0
( <●><●>)
では次に「占い師の12番のカードのとおりにせよ」とは何をさしているのでしょうか?
ところで皆さん、占い師のカードと言えばどんなものを思い浮かべますか?
おそらく代表的なものとして「タロットカード」という方が多いと思われます


http://www.clio.ne.jp/home/imocha/koza/cards.htm

こちらのサイトではタロットカードの絵柄を見ることが出来ます
ここで12番のカード「吊られた男」の絵を見て見てください
逆さになって吊るされている男の絵が見られると思います


この絵の通りにせよと言う事……つまり暗号文を逆さにしろと言う事です


『ESAWAMINIGIMIAKOGISASINANAIGAKONIRADIHNABITI』

『ITIBAN HIDARINO KAGIANANI SASI GOKAI MIGINI MAWASE』


そしてこれを読みやすいように直して見ると


『一番左の鍵穴に差し 5回右に回せ』

14 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:09:43.83 ID:/T0bl1HY0
( ,,゚Д゚)「よっしゃ! ここに差せば良いんだな?」

( ><)「間違いないんです!」

ギコは一番左の端にある鍵穴に赤い鍵を差し込んだ。そして指先を器用に動かして鍵を右に回転させ始めた。
最初は何も反応は無かったが、5回転させた丁度その時にガチャリという大きな音が鳴り響いた。

( ,,゚Д゚)「手ごたえあり!」

ギコがそう叫んだかと思うと、突然建物全体が大きく揺れたかのような感覚がして、足元が大きくふらついた。
見れば格子が中央から左右に分割されていて、床や天井と擦れる重い音を立てながらそれぞれが壁の中へと吸い込まれていった。
そして左右の格子が全て壁の中へ消えてしまうと、二人とご神体とを隔てていた仕切りは完全になくなったのであった。

( ><)「開いたんです! これでご神体を持っていけるんです!」

二人は先程まで格子があった所を越えてご神体の乗る台座へと近付いた。
大きくて豪華な台座とは対照的に、そこに載るご神体像は小さく、表面が曇ってくすんでいた。

( ,,゚Д゚)「ずっと放ったからしにされてから汚れちまってんな……後で綺麗にしねえとな」

ギコは両手を伸ばして、その小さな像をそっと抱えた。

( ><)「……でもやっぱりこんな事したら、罰が当たっちゃうような気がするんです」

( ,,゚Д゚)「何言ってんでぃ、俺たちの安全の為なら守り神様だってきっと喜んで力を貸してくれるぜ!」

(;><)「そうなんですかねえ……」

その時、また二人の足元がふらつき、背後から再び重い音が聞こえ始めたのであった。

15 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:13:20.62 ID:n++nhwnWO
支援

16 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:13:58.92 ID:/T0bl1HY0
(;><)「あれ?」

( ,,゚Д゚)「えっ?」

振り返れば壁の中に仕舞われていた格子が姿を現し、徐々に中央に向かって動いている様子が見えた。

(;><) (;,,゚Д゚)「ああああああああああああ!!」「なんです!」

二人は揃って駆け出し、格子が閉まりきってしまう前にその場から脱出した。
ギコは華麗なフットワークで見事にその場から脱け出した。
しかし慌てていたわかんないんですは足がもつれて上手く走れなくなってしまった。
更にまだ倒れっ放しだった祭壇に躓いて転んでしまい、走っていた勢いを維持したまま転がって外へと飛び出していったのだった。

(;,,゚Д゚)「……こんな見事な転び方見た事ねえぞゴルァ」

(;><)「い……痛いんです……」

わかんないんですは地面に伏したまま動けなくなっていた。
ギコはその様子に冷や汗を流しながらも、とりあえず祭壇を元に戻しておき、社の入り口に鍵をかけ、鍵を元通りに石の下に隠した。
そして倒れているわかんないんですに近寄ると、その体を抱きかかえてそうっと自転車の荷台に載せたのだった。

( ,,゚Д゚)「ま、とにかく港に戻るぞゴルァ! あ、そうだこれ持っててくれよ」

ギコは荷台に寝転ぶわかんないんですにご神体を手渡すと、自転車に乗って港へと漕ぎ出したのであった。

          ∧∧
 ( ><)    ( ,,゚Д゚)
 | ̄ ̄ ̄|─□( O┬O
   ̄◎ ̄  ◎-ヽJ┴◎

17 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:15:49.85 ID:P+qdI9A+O
テラカワユスwwwwwwwwwwww

18 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:16:55.39 ID:n++nhwnWO
支援

19 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:17:46.71 ID:/T0bl1HY0
その頃、ツンは船の中で暇を持て余しに余していた。
何もする事が無いという事は時に、忙殺される以上の精神的苦痛が伴うのだと言う事を彼女は知った。

ξ#゚听)ξ「あーもう! あいつらいつまで人を待たせんのよ!」

イライラが最高潮に達しようとしていた所へ、ようやく外から兄の声がが聞こえてきたのであった。

( ,,゚Д゚)「ツンー! 今戻ったぞゴルァ!」

兄の声を聴いてツンが船室から甲板に出た。
そこに自転車から降りたばかりのギコと、未だ荷台に載っているわかんないんですの姿を見る事が出来た。

( ,,゚Д゚)「ご神体持ってきたぞ! これで良いだろ?」

( ><)「だからもう船から降りて下さいなんです!」

わかんないんですは両手を高く掲げ、その手に握った小像をツンに見せつけた。

ξ;゚听)ξ「嘘……本当に持ってきた……」

わかんないんですの持つ実物を見てツンは動揺していた。
しかし直後にギコの得意げな顔を見て苛立ちを覚え、それによっていつもの強気な調子に戻る事が出来たのであった。

( ,,゚Д゚)「ほら、さっさとそこを退きやがれ!」

ξ゚听)ξ「……あたしはご神体を持ってきたら船から降りるなんて一言も言っていませんが、何か?」

(;,,゚Д゚)「な、何だとコノヤロー! お前こっちがこのためにどんだけ苦労したと思って……」

ξ゚ー゚)ξ「そっちが勝手に持ってきただけでしょ?」

20 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:20:35.20 ID:n++nhwnWO
支援

21 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:21:17.52 ID:/T0bl1HY0
ツンがまた意地悪い笑顔を浮かべたその時、当然のように彼女に対する反論が起こった。

( ><)「お願いなんです! 降りて下さいなんです!」

しかしそれを行ったのは兄のギコではなく、わかんないんですであった。

ξ゚听)ξ「嫌よ! あんただって死にたくないでしょ?」

( ><)「だって……だって……」

そして半ば泣きそうな声でわかんないんですはツンにその気持ちを伝えた。

(;><)「ツンさんずっと船の上にいたら風邪引いちゃうし、お仕事にも行けないし、ご飯も食べられないんです!」

その口から出た余りにも平凡な言葉に、ツンとギコは虚を突かれてしまった。

ξ゚听)ξ ( ,,゚Д゚)「……ハァ?」

( ><)「あとあとお着替えもないし、お風呂も入れないし、お友達にも会えないんです!」

ξ゚听)ξ「あの……あんた何言って……」

( ><)「だから早く降りて下さいなんです!」

( ,,゚Д゚)「わか……お前……」

ギコはわかんないんですがご神体を手に入れようとしていた理由を知った。
勿論自分が世界樹の島へいく為というのが最も大きな理由なのであろうが、
決して自分の事だけしか考えていなかった訳ではなかったのである。

22 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:24:09.94 ID:n++nhwnWO
支援


23 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:24:42.36 ID:/T0bl1HY0
( ,,゚Д゚)「ツン……てめえ……」

そして同時にツンに対する怒りが爆発したのである。

(#,,゚Д゚)「わかはお前を心配してくれてんだ!! それなのにてめえは我が侭言ってこいつの邪魔して、何とも思わねえのかよ!」

その声の余りの大きさと迫力にツンは体をビクッと震わせた。

(#,,゚Д゚)「もう我慢ならねえ! 今すぐ土下座して謝れ! この恥知らすが!」

ギコの怒りをぶつけられたツンはある種の恐怖を感じていた。
その声の大きさと鋭さは例え無関係な人間が聞いていても思わず未身構えてしまう程のものであった。
だがツンもギコと同じ血を引き、似たような性格をしているのである。
そんな彼女がただやられっぱなし、怯えっ放しでいる筈はないのであった。

ξ )ξ「うるさい……うるさい……」

ギコとは正反対の落ち着いたトーンの声には、また別種の怒りが込められていた。

ξ )ξ「あたしは守り神様も世界樹も信じない……」

俯いてしまっているために、こちらからツンの表情を伺う事は出来なかった。
だがそれは顔が見える時よりも何倍も、ツンの心の内を表しているように見えた。

ξ )ξ「世界樹って全ての命を支える力があるんでしょ? そんなものが本当にあるんだったら……」

そして怒りだけではなく、もっと重い深い感情も同時に吐き出したのである。


ξ )ξ「どうしてお父さんとブーンを助けてくれなかったのよっ……!」

24 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:25:22.13 ID:n++nhwnWO
支援

25 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:26:08.92 ID:n++nhwnWO
支援

26 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:26:40.53 ID:n++nhwnWO
支援

27 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:29:21.03 ID:N9lijih9O
しえん

28 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:30:16.98 ID:/T0bl1HY0
10年前の当時、浜に打ち上げられていたギコを救出した人々は、彼が全く無傷のまま生還した事に大変驚いていた。
そしてギコが世界樹らしきものを見たと言う証言から、きっと世界樹が彼の命を救ってくれたのだという噂が流れたのであった。

( ,,゚Д゚)「ツン……でもそれは」

ξ )ξ「どうしてよ……どうして兄貴だけだったのよ!?」

絶望的状況から兄が生きて帰ってきた。それは喜ぶべき状況であろう。本当にただ「運」だけで助かったのであれば。

ξ#゚听)ξ「お父さんとブーンを見捨てた世界樹なんて、そんなのいらないんだから!」

何者かによって意図的に助かる者と助からなかった者が分けられたという理不尽な事を、どうして受け入れられるのだろうか。

( ,,゚Д゚)「ツン……」

ξ#゚听)ξ「世界樹なんてある訳無いでしょそんなもの! すぐに止めなさいっ!」

( ,,゚Д゚)「おまえの気持ちはよく判る……」

ξ#゚听)ξ「だったらなんでこんな事しようとするのよっ!」

(#,,゚Д゚)「だからってそれは、お前がわかの邪魔をしていい理由にはなってねーぞゴルァ!」

ξ#゚听)ξ「邪魔なんかしてないわよ! ばかを直そうとしてるだけよ!」

(#,,゚Д゚)「わかにはわかの事情があるんだ! お前の個人的な意見を挟むんじゃねえぞゴルァ!」

ξ#゚听)ξ「個人的なもの? 何言っているのよ! 大切な人が死んだら悲しいっていうのは誰でも同じ気持ちでしょ!」

説得力のある無しや、論の展開のさせ方として正しいかは別として、ツンの主張は確かに多くの人々に適用できる事であった。

29 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:32:48.65 ID:n++nhwnWO
支援

30 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:34:02.09 ID:/T0bl1HY0
ξ#゚听)ξ「わかんないんです君にだって家族や友達はいるんでしょ? このまま出航して死んだりしたら、その人達が悲しむじゃない!」

しかしそれでも、わかんないんですの決意が揺るぐ事は無かった。

( ><)「それでも僕は行かなきゃならないんです!」

ξ#゚听)ξ「何よあんた、自分が死んでも良いの? 大切な人を悲しませても良いって言うの!?」

( ><)「それは良くないんです!」

ξ#゚听)ξ「だったら……」

( ><)「でも僕が世界樹の島へ行かなきゃ、僕の大切な友達が死んじゃうんです!」

ξ;゚听)ξ「……えっ?」

( ><)「僕は絶対にちんぽっぽちゃんを死なせたくないんです!」

最早ツンにわかんないんですを止める事は出来なかった。
ツンがわかんないんですを止めようとしているのも、わかんないんですが世界樹の島へ行こうとしているのも、
どちらも同じ思いから起こった行動だからである。
お互いを否定すれば、それは自らの否定に繋がるのである。

ξ;゚听)ξ「でっでも……世界樹が本当にあるって保証は無いわ!」

( ><)「世界樹は絶対にあるんです!」

ξ;゚听)ξ「もしあったとしても、あんたの友達を助けてくれるとは限らないじゃない!」

( ><)「だったら助けて貰えるまでお願いするんです!」

31 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:36:06.19 ID:n++nhwnWO
支援

32 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:37:34.22 ID:n++nhwnWO
支援

33 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:41:12.64 ID:/T0bl1HY0
自らの気持ちを盾にわかんないんですを説得する事が無理だと知ったツンは、次に世界樹の事を問題にし始めた。

ξ゚听)ξ「あたしのお父さんとブーンを助けてくれなかったんだもの! どうせまた見捨てられるに……!」

( ><)「世界樹は悪くないんです! ツンさんは世界樹に八つ当たりしてるんです!」

もし世界樹がなかったとしても、ツンが父親と友人の死を仕方のなかったものとして納得できたかどうかはわからない。
どのような過程があれ「死」そのものは、残された者にとってはどうやっても悲しいものにしかならないからである。

( ,,゚Д゚)「ツン! 俺は親父とブーンが死んだのは世界樹の所為だなんて思っちゃいねえ!」

( ><)「あの時もしこうなっていたらって考えても意味がないんです。予言士の友達が言っていたんです」

一度起きてしまったことは、後から考えてもどうすることも出来やしない。
だが今起きている出来事に対してならば、まだ後悔しない未来を作り出せる可能性があるのである。

( ><)「ちんぽっぽちゃんはまだ生きてるんです。これからもずっと生きていて欲しいんです!」

暫くの間わかんないんですとツンは睨み合っていた。
いやそこには先程までのようなな険悪なムードは無く、二人はただ純粋に見つめあっていた。

ξ゚听)ξ「あんた……本気なのね」

( ,,゚Д゚)「それでこそ俺の見こんだ奴だ!」

そしてツンは肩にかけていた上着をその場に脱ぎ捨て、船から降りたのであった。

ξ゚听)ξ「もういいわ、何処へでも勝手に行けば良いでしょ」

甲板からひょいっと飛び降りた後、彼女はそのまま二人の傍を素通りしようとした。

34 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:43:33.76 ID:N9lijih9O
wktk

35 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:44:29.90 ID:/T0bl1HY0
( ,,゚Д゚)「おい待てゴルァ! 散々あんな事しておいて何の詫びも無しか?」

ξ(゚ 、゚ξ「……」

( ><)「あっ、そうなんです。ツンさんこれを持っていってくださいなんです」

わかんないんですは一度自転車の傍まで戻ると、荷台の中にあったものを取り出し、それをツンに渡した。

ξ゚听)ξ「……何これ?」

( ><)「占い師のおじいさんのカードなんです。これを返してきて欲しいんです」

ξ゚听)ξ「ハァ……あたしあの人あんま好きじゃないんだけど」

しかしカードの受け取りを拒否しようとするツンの傍にギコが寄ってきて、こう囁いたのだった。

( ,,゚Д゚)「こんだけ迷惑かけた上に人の頼みも聞くかねえたぁ、恥知らずもいいとこじゃえか? ゴルァ!」

ξ゚听)ξ「……うるさいわね」

( ,,^Д^)「そうかそうかー、その上俺の話も聞かねえとはなあー、厚かましいったらねえなー」

ギコはわざと意地悪い口調でツンで耳元にそう話した。流石に項まで言われてはツンも我慢する事ができなかった。

ξ#゚听)ξ「わかったわよ! 行けばいいんでしょ! 行けば!」

( ,,^Д^)「そうそう、いい子じゃねえか。ギコハハハ!」

36 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:47:04.67 ID:n++nhwnWO
支援

37 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:49:12.89 ID:/T0bl1HY0
ツンはわかんないんですの持つカードを引っ手繰ると、早歩きでその場から立ち去っていった。

ξ#゚听)ξ「いい、二人とも! 船を壊したらただじゃ置かないんだから!」

( ,,゚Д゚)「わかってるって」

ξ#゚听)ξ「船が無事なままで帰って来なかったら許さないんだからね!」

(;><)「えええ、船の心配だけなんですか? 僕達の事は心配じゃないんですか?」

言葉の直接の意味しか理解していないわかんないんですに、ギコ耳元で囁いて注釈を付け加えた。

( ,,゚Д゚)「違えよ。船が無事にってこたぁそれに乗ってる俺たちも無事にって事なんだぜ」

( ><)「そうなんですか? ツンさん有難うなんです! 絶対生きて帰って来るんです!」

ξ///)ξ「な、何言ってのんよ、勘違いしないでよね!」

ツンは真っ赤にした顔を両手で隠しながら駆け足で去っていった。

38 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:49:45.22 ID:n++nhwnWO
支援

39 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 22:50:42.94 ID:n++nhwnWO
支援

40 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:53:34.29 ID:/T0bl1HY0
暫くして顔の色が元に戻ったころ、ツンは大通りへ向かい、例の占い師の露店を探した。
彼は昨日と同じ場所に店を広げていた為、すぐに見つける事が出来たのだった。

ξ゚听)ξ「あのー、スイマセーン」

/ ,' 3 「おお、昨日のお嬢ちゃんじゃな」

ξ゚听)ξ「これ、あなたのなんでしょ?」

そう言ってツンはわかんないんですから渡されたカードを、老人のテーブルの上に置いた。

/ ,' 3 「おお、もしかしたら返ってこないかも知れぬと思っていたんじゃがの。ありがとう」

ξ゚听)ξ「商売道具をわざわざ人に渡すなんて、変な事するのね」

/ ,' 3 「……そうそうお嬢ちゃん。カードの向きはこれではいけないのじゃが」

老人はツンの話には直接答えず、ツンが置いたカードの上下を逆さまにした。

ξ゚听)ξ「何で直すの? 向きなんてどうでも良いじゃない」

/ ,' 3 「いやいや、大事じゃぞ。このカードは逆位置では『骨折り損』や『無駄』と言う意味になって仕舞うのじゃ」

ξ゚听)ξ「へえ、そのカードってそういう意味があるのね」

/ ,' 3 「カードの一枚一枚がそれぞれさまざまな事を表しているのじゃ」

ξ゚听)ξ「じゃあこのカードって、正しい向きだとどんな意味になるの?」

41 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 22:58:13.20 ID:/T0bl1HY0
老人はテーブルの上に乗るカードを、即ち一度はわかんないんですに渡したカードを、「吊られた男」のカードをじっと見つめていた。

/ ,' 3 「正位置の意味は、『試練』『忍耐』……」

ξ゚听)ξ「ふうん……」

/ ,' 3 「あの子に相応しいカードだとは思わぬかね?」

ツンは最初老人の言う「あの子」が誰なのかをわかりかねていた。

/ ,' 3 「あの子は様々な試練をくぐり抜けてここまでやってきて……そしてついに目的へと近付いたのじゃよ」

やがてそれが老人と自分が共通して知っている人物であり、カードを返して欲しいと頼んだ人物であると言う事に気がついたのだった。

ξ゚听)ξ「あの子ってまさか……」

/ ,' 3 「その努力を『無駄』にしない為ならば、わしは商売道具を手離す事も厭いはしない」

老人の顔は非常に穏やかで、喋り方も落ち着いていた。
しかしそこからは確かに、強い決意というものが現れていた。

ξ゚听)ξ「あたしも……」

/ ,' 3 「どうかしたのかの?」

42 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 23:01:53.04 ID:/T0bl1HY0
ギコとわかんないんですを死なせたくないという強い思いがツンにはあった。
だが友達を助けたいというわかんないんですの願いもまた強いものであった。
そのために命を落とすかもしれない試練へ向かう気持ちは誰にも折る事は出来ぬものであった。

ξ゚听)ξ「あたしも無駄にさせたくない」



ξ^ー^)ξ「あたしもあの子を応援する」


その日、ハニャーン港から1隻の漁船が出航し、遥か北の海へと進んでいったのだった。


第十一話 終

43 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 23:03:12.26 ID:eJBlT+fE0
乙!!

44 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 23:04:36.95 ID:n++nhwnWO
乙!

45 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 23:05:09.74 ID:N9lijih9O
乙ww

46 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/09(金) 23:05:22.77 ID:/T0bl1HY0
本日の投下はここまでです
次回も22時に投下する予定です

47 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 23:05:35.31 ID:fGDB0QMQO
乙!

48 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 23:05:37.10 ID:9hzfVQG70
おつつー。
てかタロットカードを13と読み間違えて必死に色々やってたぜ><

49 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 23:20:22.19 ID:fWobKvhYO
乙なんです><

50 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/09(金) 23:29:25.62 ID:P+qdI9A+O
乙乙!
>>48
DEATHwwwwwwwwwwww

51 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 00:04:05.83 ID:irROkowZO
( ><) 保守なんです!

52 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 00:18:57.94 ID:ZXALfP6cO


53 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 00:58:53.54 ID:ZXALfP6cO


54 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 01:28:09.98 ID:S+erdela0


55 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 02:51:08.11 ID:k85xm4QKO


56 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 05:11:15.70 ID:xwQ9Q8g4O


57 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 07:11:30.58 ID:xwQ9Q8g4O
( ><)

58 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 09:00:54.19 ID:CchOp0BjO
( ><)

59 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 10:59:26.99 ID:Q1/imCKkO
エディ

60 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 12:12:31.27 ID:irROkowZO
(*‘ω‘ *) ぽ

61 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 13:10:34.34 ID:ZXALfP6cO


62 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 13:58:27.98 ID:ZXALfP6cO


63 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 14:56:15.41 ID:3yzvHeR80


64 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 15:47:05.71 ID:ZXALfP6cO


65 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 16:27:08.07 ID:ZXALfP6cO


66 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 17:15:08.74 ID:tfk2XFtj0
       /) /) ,ヘ /|\   /) _ __    _   ,,.、`' 、
      ,/ノ,/ ノ_/-'/-l⌒`_ノ / _    ―...,,(..:));;::)...))
    __,/。 。 フ     `'´__ノ ― _ ̄ ..,,((..;:).``:)))...)))
  .ミ´ (    ノ〉ミ⌒__(_ ヾへ,,...ニ― (.` ))...,))`...))....)
     ̄  ̄´    ̄   ^`` ̄   ,:( ...`)):. ) ...)`))
          追いついたズザーーーーーッ

67 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 17:57:13.11 ID:ZXALfP6cO


68 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 18:14:34.34 ID:tfk2XFtj0
ほしゅなんです><

69 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 18:43:01.39 ID:tfk2XFtj0
ほしゅしゅ

70 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 19:01:56.10 ID:tfk2XFtj0
Dr.リアンが保守してあげる?

71 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 19:39:32.82 ID:US5vvQh9O


72 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 20:02:01.82 ID:tfk2XFtj0
保守したりしなかったり

73 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 20:25:34.95 ID:DLLs+bwE0
保守なんです><

74 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 20:26:08.74 ID:DLLs+bwE0
まちがえちゃたんです><

75 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 20:58:11.50 ID:US5vvQh9O


76 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 21:19:46.86 ID:Kj1vPSVD0
ほ〜ら☆
えっちなものだよぉ〜
(携帯可)
http://kissho.xii.jp/1/src/1jyou2379.htm

77 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 21:31:08.14 ID:US5vvQh9O


78 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 21:56:04.39 ID:nuYMpuqh0
保守ありがとうございました
これより第十二話を投下します

79 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 21:58:09.44 ID:US5vvQh9O
リアルタイム初遭遇ktkr

80 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 21:59:52.83 ID:nuYMpuqh0
第十二話『世界樹の島/謎掛け編』

穏やかな平地で生まれ育ってきたわかんないんですは、初めて見る海に興奮しはしゃいでいた。
水平線を見て感動したり、時折水面を跳ねる魚に拍手を送ったり、無意味に甲板に立ち尽くしていたりしていた。

( ><)「……ううう」

しかしやがて船酔いを起こして気分が悪くなり、船室にこもって休み始めたのだった。

( ,,゚Д゚)「はしゃぎすぎなんだよお前は……ったく」

そして今、はしゃぐと言う純粋な行為が最早不謹慎に思えてしまう程の事態に直面しているのであった。

(((;><))「たたたた助けてくださいなんです!」

外を見れば日の光を遮る分厚い雲と暗い海、激しい雨と高い波。船体は先程から揺れに揺れてわかんないんですの船酔いを煽っていた。

( ,,゚Д゚)「おい! しっかり掴まってろよ! それから守り神様を離すんじゃねえぞ!」

(;><)「手すりと守り神様のどっちを掴めば良いんすか!? わかんないんです!」

( ,,゚Д゚)「手は2本あるんだから両手で掴めば良いだけの事だろ!!」

(;><)「そんな事言わ……うわああああああああ!」

また船体が大きく揺れ、わかんないんですは壁に向かって転がっていった。なんとか両腕で守り神のご神体を抱え、破損は防ぐ事が出来た。

(;,,゚Д゚)「くそっ……流石魔の海域だ……舵が……」

ギコは必死で舵を取っているものの、暴風と荒波の予測できない攻撃に翻弄されていた。

81 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:04:11.79 ID:nuYMpuqh0
(;><)「き、気持ち悪いんです……」

(;,,゚Д゚)「んな事言ってる場合かばかやろー! 吐きたきゃ外行って吐いて来い!」

(;><)「無茶なんです! こんなんじゃお外に出られないんです!」

( ,,゚Д゚)「うるっせぇ! どうせ見えない壁とか言うのを突破する時には外に出なきゃならねえんだろが!」

(;><)「そう言えばそうなんです……」

( ,,゚Д゚)「もうそろそろその壁とやらにぶつかる筈だ、様子見て来い。俺の鞄に合羽が入ってる」

(;><)「わかんな……わかったんです!」

わかんないんですはギコの鞄から取り出した合羽を着込むと、そっと船室のドアを開けて外に出ようとした。
しかし開けようとすると風によってドアが押し返され、外に出る事もままならなかった。
何とか風が弱くなった時を見計らってドアを開け甲板へ飛び出すと、そこには激しい世界が広がっていた。

(;><)「凄いんです……」

わかんないんですの故郷ぽっぽ村は一年を通して穏やかな気候で、自然災害などとは無縁の地であった。
たまに日照りが続いたり雨が異様に降ったりして農作物に危機が訪れる事かあったものの、
それも目の前の海と比べれば大したものでは無いと思えてしまうのであった。

( ><)「色んなものが動いているんです」

風が吹き荒れ、波が揺れ、何処からか雷の音も聞こえ、絶えず多くのものが物凄い速さで変化し続けている。
わかんないんですが見て育ってきたのが「静」の世界ならば、それはまさしく「動」が支配する世界であった。

82 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:08:13.79 ID:EDY/Px4bO
支援

83 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:09:23.20 ID:nuYMpuqh0
( ,,゚Д゚)「わかー! 何かあったかー?」

( ><)「風が強くて、水がとび跳ねているんです!」

( ,,゚Д゚)「んなこたぁわかってんだよ! そうじゃなくてもっと変わったものはねえかって事だ!」

(;><)「別に何も………うわああああああああああああああああ!」

突如として目の前に巨大な水の壁が現れた。それは船をすっぽりと飲み込んで有り余るほどの高波であった。

(;,,゚Д゚)「ヤバイ! 戻れーッ!」

ギコはとっさにそう叫んだが、わかんないんですが戻ってくるよりも波がこちらに迫ってくる方が遥かに早かった。
こんな時に甲板に人を出すと言う馬鹿な指示を出した自分に腹が立ったが、それより助かりたいと思う気持ちが強かった。

(;,,゚Д゚)「うおおおおおおおおおお!」

ギコは必死の思いで舵を握り締め、目一杯回転させて波から逃れようとした。だが波は容赦なく船へと襲い掛かってきた。

(;><)「きゃああああああああああ!」

(;,,-Д-)「くそっ……ツン……すまねえ……」

わかんないんですはとっさに船のへりにしがみついて目を瞑り、何とかして身を守ろうとした。
しかし大量の水が自分の体に降りかかってくると思いきや、いくら目を閉じて待っていても何も起こらないのであった。

( ><)「あ……あれ?」

( ,,゚Д゚)「マジかよ……今の……」

84 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:12:17.12 ID:6kk8WY9UO
支援

85 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:12:18.44 ID:cLg8L/C20
私怨

86 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:12:39.48 ID:irROkowZO
支援

87 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:13:25.50 ID:nuYMpuqh0
目を瞑ってしまっていたわかんないんですには何が起こったか判らなかったが、ギコはしっかりとそれを目撃していた。
迫ってきた波が船体に落ちようとした正にその時、突然波が真っ二つに割れて船を避けるようにして消えていったのである。

( ,,゚Д゚)「一体なんでこんな」

その時ギコははっと気が付いた。そして振り返って自分の後ろを見た。
先ほどまでわかんないんですが抱えていたご神体が、あれだけの揺れに関わらず床の上に直立していたのだ。

( ,,゚Д゚)「守り神様………ありがとうごぜえます……」

安心したのも束の間、次の瞬間ドゴッと言う鈍い音と共に船体に振動が走った。

(;,,゚Д゚)「うおっ! 何だ今のは!?」

ギコは何とかして船を前に進めようとしたが、何かにぶつかっているらしく動かす事が出来ないのであった。

( ,,゚Д゚)「わか! 船が何かに引っかかったみてえだ! そっちに何か無いか!?」

( ><)「……何も無いんです」

( ,,゚Д゚)「何もって、お前まさかそんな訳……」

その時二人は揃って気がついた。何も障害物が無いのに船が進めない訳ではないのだと。
見えない障害物にぶつかったのだと言う事に気がついたのであった。


( ><)「ここが見えない壁なんです!」

88 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:16:05.49 ID:cLg8L/C20
さる回避

89 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:16:35.60 ID:wp7879apO
wktk

90 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:17:09.39 ID:US5vvQh9O
さる

91 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:17:31.19 ID:6kk8WY9UO
支援

92 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:17:48.64 ID:nuYMpuqh0
ギコはわかんないんですの鞄を持って船室を飛び出し、甲板の先へと走った。
そして船がぶつかっていると思われる場所へ向かって手を伸ばすと、そこに確かに障害物を感じ取っていた。

( ,,゚Д゚)「確かに見えねえけど、何かにぶつかる感じがする」

( ><)「よし! 今こそこれを使うんです!」

わかんないんですはギコが持ってきた鞄の中から小さい布の包みを取り出した。
布を剥がすとその中からは小さな瓶と、瓶の中の透き通った水が現れた。
それはフーンの町で出会った流石兄弟と共にボスケテ山を登り、精霊の出した謎を解いて手に入れたウプキボン川の水であった。

( ><)「えーい! なんです!」

わかんないんですは見えない壁に向かって瓶を投げつけた。すると瓶は空中で突然割れてその中身を外へとこぼしてしまった。
ウプキボン川の水が外気に晒された瞬間、水がきらきらと輝き始め、光はやがて丸い輪郭になった。

( ,,゚Д゚)「上手く……行ったのか?」

ギコが再度手を伸ばして見ると、光の輪郭の内側だけは何かにぶつかる感触を得られなくなっていたのであった。

( ,,゚Д゚)「この中なら通れるぞ!」

(;><)「でも……通れるって言っても……」

壁にあいた穴の大きさは、両手を大きく広げた長さよりも少し大きいくらいのものであった。

(;><)「これじゃあ船が入らないんです」

( ,,゚Д゚)「くっそ、船を置いていく訳にもいかねえし……」

93 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:21:09.66 ID:nuYMpuqh0
そうこうしている間にも、光の輪郭は少しずつ少しずつ縮んでいっていた。

(;><)「はわわわわ! 消えちゃうんです!」

( ,,゚Д゚)「このままじゃ全部水の泡になっちまう……わか、お前一人で行け!」

(;><)「えっ?」

( ,,゚Д゚)「救命用のボートなら何とか入れられる、それに乗って世界樹の島へ行け!」

(;><)「え、でもギコさんはどうするんですか?」

( ,,゚Д゚)「俺はここでお前が戻ってくるのを待つ」

(;><)「そんなのとっても危ないんです!」

しかしギコはわかんないんですの話を無視して、手際よく甲板に積んである布製のボートを取り出して広げていた。

(;><)「ギコさん、僕は大丈夫なんです。だからすぐに港に戻ってくださいなんです」

( ,,゚Д゚)「バーロー! 船を戻しちまったらお前はどうやって帰って来るんだよ!」

(;><)「でもギコさんをこれ以上危ない事に……」

( ,,゚Д゚)「俺は俺の意思でお前に付いてきてんだ。どうなろうが俺の責任だ」

(;><)「でも……でも……」

(#,,゚Д゚)「早くしねえか! 穴が塞がっちまうぞ!」

94 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:21:59.07 ID:yBKHywsvO
o(^-^)oo(^-^)o

95 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:23:38.69 ID:cLg8L/C20
wktk

96 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:24:39.88 ID:nuYMpuqh0
ギコは救命ボートを穴の中の向かって投げ込むと、間髪をおかずにわかんないんですの体を持ち上げた。
そして先に投げたボートの上目掛けて放り投げたのであった。

(;><)「うわああああ! なんです!」

( ,,゚Д゚)「戻って来なかったら承知しねえぞゴルァ!」

わかんないんですがボートの上で体を起こすと、次の瞬間ギコが投げた荷物が頭の上から降ってきた。
そして反応が遅れたために鞄が顔を直撃したのだった。

( ><)「あいたたたた……ギコさーん!」

わかんないんですは何とかしてギコに呼びかけようとした。
しかしひっきりなしに揺れるボートから落ちぬようにしがみつくのに精一杯でそれ所ではなくなってしまった。
見れば小さくなった光の輪郭はいよいよ一点に集まり、完全に消えてしまった。

( ><)「ギコさあああああああん!」

97 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:24:41.73 ID:J5bGg+U30
こっちも忘れず紫煙紫煙

98 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:24:42.30 ID:irROkowZO
支援

99 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:24:53.14 ID:US5vvQh9O
尾も白い

100 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:25:44.19 ID:6kk8WY9UO
wktk

101 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:28:21.05 ID:nuYMpuqh0
わかんないんですが無事に壁の向こうに行ったのを見てギコは安堵を覚えた。
だがほっとしたのも束の間、また船体が大きく揺れたのであった。

(;,,゚Д゚)「チッ……やっぱりきついぜ……」

守り神のご神体を乗せているお陰か、船に致命的なダメージを与えたりひっくり返したりしてしまうような激しい波は避ける事が出来ていた。
だがわかんないんですが戻ってくるまで確実に船が守られ続けるという保証は何処にも無かった。

(;,,゚Д゚)「とりあえず浸水しねえように……」

ギコが行動を起こそうとしたその瞬間、突然今までとは違う揺れが船に走った。
不規則に襲い来る波による大きな揺れではなく、何か強い力に一方向から押されている感じであった。

(;,,゚Д゚)「な、何だ!?」

揺れは壁に向かっている方から、つまり船首の方から伝わってきた。
そして船はその力の向きに従ってどんどん進み、どんどん見えない壁から離れているのであった。

(;,,゚Д゚)「ま、待てゴルァ! 行くんじゃねえ!」

ギコは慌てて船室に戻り、壁の方へ戻ろうと舵を握った。しかしどんなに力をいれても舵はぴくりとも動く事は無かった。
船は何を動力としているのかわからないまま後ろ向きに進み、港の方へと向かっていくだけであった。

(;,,゚Д゚)「わかを待たなきゃならねえんだよ! 戻ってくれ!」


「駄目……だお……」


(;,,゚Д゚)「えっ?」

102 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:29:34.77 ID:ZXALfP6cO
wktk支援

103 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:30:15.49 ID:d1y6vht60
支援

104 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:30:30.75 ID:irROkowZO
支援

105 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:31:50.78 ID:nuYMpuqh0
ギコの耳に声が聞こえてきた。それはとても聴きなれた、とても懐かしい声であった。

「君は生きるんだお……」


(;,,゚Д゚)「だ、誰だ!? 誰かいるのか!?」


「君が生きる事が…………ブー……の……願い……だお」


その声と妙な語尾は間違いなくかつての友と同じものであった。


(;,,゚Д゚)「ブーン……?」


「……本当にごめんなさいだお」


(;,,゚Д゚)「ブーン!? ブーンなのか!!」


「でも今度は、きっと……救い………それが……君たちへの……」


(;,,゚Д゚)「本当にブーンなら返事をしてくれええええええ!」


しかしそれ以上声が聞こえてくる事は無かった。

106 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:32:46.39 ID:J5bGg+U30
ブ―――――――――――――――ン!!!!!!!

107 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:33:29.96 ID:wp7879apO
しえん

108 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:35:29.61 ID:nuYMpuqh0
わかんないんですはボートにしがみつきながら、波に流されるままに海を進んでいた。
見えない壁から遠ざかるに連れてだんだん辺りが明るくなっていき、雨も雷も波も少しずつ静かになって行った。
やがて辺りは完全に晴れ渡り、海は穏やかな表情を取り戻すまでになったのである。

( ><)「あれだけ凄い嵐だったのに……不思議なんです」

波の力だけでは進めなくなったころ、わかんないんですはボートの端にくっついていたオールを外し、ボートを漕いで進み始めた。
どちらに進めば良いかは地図や羅針盤を見なくても知る事が出来た。

( ><)「きっとあそこが世界樹の島なんです!」

北の方角(と言っても今のわかんないんですに方角を知る術は無いのだが)を見てみればその先に、
うっすらと白い光が集まっている場所があった。
現在はまだ日が昇っている時刻なので光は薄く見える程度であったが、だんだんと空が暗くなっていく連れて明るく見える様になっていた。

( ><)「待っててくださいちんぽっぽちゃん! 僕が絶対に助けてあげるんです!」

わかんないんですはオールを握る手の力を強め、光を目指して一心不乱に漕ぎ続けた。
心なしか波もボートを島へ運ぶように流れているようであり、それほど力を入れなくても楽に進む事が出来た。

島へ近付くに連れて目指している光はだんだんと強くなり、空が夜に染まろうとしているにも関わらず周囲の明るさは変わらなかった。
いや寧ろ逆にどんどん明るくなって、昼間に逆戻りしているようにさえ感じられた。

やがて太陽が完全に水平線の彼方に沈んだ頃、わかんないんですを乗せたボートは目的地へと辿り着いた。

109 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:36:41.90 ID:irROkowZO
支援

110 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:39:14.41 ID:nuYMpuqh0
( ><)「綺麗な所なんです……」

わかんないんですが上陸した浜は白い砂に覆われていた。そこは一点の汚れも足跡も無く、整えられた風景が続いていた。
とりあえず必要なくなった合羽を脱ぎ、ボートを大きな岩の上に置いて先へと進む事にした。

北の島だというのに寒さは全く感じられず、非常に過ごしやすい気温に保たれていた。
浜の砂が無い所まで歩いて行くと、昨日ギコが話していたようにそこには辺り一面に白い花が咲き乱れていた。

( ><)「このお花、葉っぱも茎もみんな真っ白なんです」

ぱっと見れば真っ白い大地が延々と続いているようにも見え、ギコがこの光景を一度は雪と見間違えたのもうなずけた。

( ><)「やっぱりギコさんはこの島に来ていたんです」

花に覆われた地を歩き続けていくと、やがて前方に巨大な何かが姿を現し始めた。
ギコがそれを天にも届きそうなと形容していたのは多少大袈裟であったが、
確かに間近で見上げれば、天にぶつかってしまいそうにも見えてしまうだろう。
大木の下で雨宿りをしても雨が枝葉の隙間をすり抜けてきたり、
枝を伝った雫が頭上に落ちてきて結局は冷たい思いをする事は多々あるものである。
しかしこの木の下であれば屋根の下にいるのと同じように完璧に雨が防げてしまうのではと、思わずそう考えてしまえるのであった。

( ><)「これが……」

空に広がる枝と葉、それを伸ばしている太く長い幹、それらを支えている地に這う根。
全体がうっすらと光に覆われており、その前に立つと強い何かが迫ってくるような感覚があった。


( ><)「これが世界樹なんです……!」

それは長い旅の果てにやっと見つける事の出来た希望であった。

111 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:40:40.09 ID:ZXALfP6cO
着いたー!
支援

112 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:41:16.06 ID:irROkowZO
支援

113 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:42:58.15 ID:nuYMpuqh0
(* ><)「これでちんぽっぽちゃんを助けられるんです!」

わかんないんですは喜びに駆られて思わず荷物を放り投げてしまい、そのまま樹へ向かって駆け出した。

(* ><)「もうちょっとなんです!」

世界樹まで後10数メートルと言うところまで辿り着いた、その時の事であった。

  _
(   )「おうい! そんなに慌ててどうしたんだい?」


突然目の前に人影が現れ、わかんないんですの行く手を阻んだのであった。

(;><)「だ、誰なんですか?」
  _
(   )「俺だよ俺、おれおれー」

(;><)「おれおれだけじゃわかんないんです!」
  _
(   )「んじゃあこれなら判るかな?」

  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」


( ><)「あ、あなたは確か酒場で……」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「慌てず騒がず、落ち着いて! おっぱい! おっぱい!」

114 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:43:22.48 ID:J5bGg+U30
俺もドキドキしてきたぜ!四円

115 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:43:57.18 ID:irROkowZO
おっぱい!おっぱい!

116 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:46:28.71 ID:nuYMpuqh0
そこにいたのは昨日酒場でツンに絡み、わかんないんですの頬を殴った酔っ払い客であった。

(;><)「どどどどどうしてあなたがこんな所にいるんですか!?」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「どうしてって、俺が世界樹の番人だからだよ。おっぱい! おっぱい!」

(;><)「ええええええええええええええ!? なんです!」
  _
( ゚∀゚)「つー訳で、お前が何でこんなとこに来たのか、その理由をさっさと答えちゃってもらおうかなー?」

番人の顔を見てしまうと、昨日酒場で会った時の単なるすけべな酔っ払いとしてのイメージがつい出てきてしまう。
辺り一面が真っ白な非日常的な場所にいるにも関わらず、
相変わらずへらへらしている番人と話していると、本当にここが世界樹の島なのかどうか判らなくなってしまいそうになった。

( ><)「ええっと、僕は世界樹の実が欲しいんです。だからそれを下さいなんです」
  _
( ゚∀゚)「おk」

(;><)「お返事が早いんです!」
  _
( ゚∀゚)「遅い方が良かった?」

(;><)「そういう訳じゃないんですけど……」
  _
( ゚∀゚)「んまあ、どっちにしろ今すぐあげるって訳には行かないんだけどな」

(;><)「ええっ!? どうしてなんですか? わかんないんです!」
  _
( ゚∀゚)「今の世界樹は実をつける事が出来ない状態なんだよなーこれが」

117 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:47:33.88 ID:cLg8L/C20
紫煙

118 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:48:27.32 ID:US5vvQh9O
支援

119 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:50:05.74 ID:nuYMpuqh0
(;><)「えええええ……!?」

番人はあっさりとさらっと口にしてしまっているが、わかんないんですにとってそれは重大な障害であった。
  _
( ゚∀゚)「と言うのも、今世界樹は眠っているんだ。眠っている間は力が抑えられていて、実をつけるだけの力も無くなっているんだ」

(;><)「そんなあ……」

わかんないんですが落ち込みそうになったその時、番人は明るい話題を提供してくれた。
  _
( ゚∀゚)「なあに、最近は目覚めの時期が近付いていて力も少しずつ戻っているからよ。後ちょっと待てば完全に目覚めるぜ」

( ><)「ちょっとって、どのくらいなんですか?」
  _
( ゚∀゚)「あと一年もすればバリバリ元気になって活動再開してるよwwww」

(;><)「それじゃあ間に合わないんです!」

ここまでやって来たにも関わらず、最後の最後に絶望を突きつけられたわかんないんですは、がっくりと肩を落とした。
  _
( ゚∀゚)「まああれだよあれ、世の中必ずしも思い通りには行かないって事だよね、うん」

番人の方は慰める気は起きていないのか、ただ平然とそう言ってのけるだけであった。
そしてわかんないんですもいつまでも肩を落としっ放しでいる訳にも行かず、顔を上げると世界樹へ向かって駆けだしたのだった。

( ><)「起きてくださいなんですー!」

そして幹を叩いたり大声で呼びかけたりして、何とかして世界樹を目覚めさせようとした。

120 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:51:56.77 ID:US5vvQh9O
紫煙

121 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:53:00.19 ID:J5bGg+U30
それにしてもこのわかんないんです、一生懸命である



も、萌えたぜ

122 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:53:42.79 ID:nuYMpuqh0
( ><)「なかなか起きない時は枕を取っちゃうと良いってわかってますちゃんが言っていたんです!」

そしてある筈の無い枕を探し始めたのである。
  _
( ゚∀゚)「んー、そんなんじゃ目覚めさせるなんて無理だぞ………つか枕って」

( ><)「でも起きてくれなきゃちんぽっぽちゃんが死んじゃうんです!」

枕を探す事を諦めたわかんないんですは、再び幹をぺしぺしと叩き続けた。

( ><)「お願いなんです! 起きてくださいなんです!」

懸命に樹に向かって呼びかけ続けるわかんないんですを見ていた番人は、突然小声で思わせぶりな台詞を呟いた。
  _
( ゚∀゚)「実は、方法が無い訳でもないんだよな……」

( ><)「えっ!?」

それを漏らさずに聞きつけたわかんないんですは、すぐさま番人の元へと駆け戻ってきた。

( ><)「世界樹を起こす方法があるんですか!?」
  _
( ゚∀゚)「おうよ!」

( ><)「それはどういう方法なんですか? 教えて下さいなんです!」
  _
( ゚∀゚)「簡単簡単、呪文を唱えればすぐに目覚めるぜ。完全に力が戻る訳じゃないけど、実をつけるのに必要なだけの力は引き出せるぞ」

それを聞いたわかんないんですの頬は興奮で赤く染まり始めたのだった。

123 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:54:23.20 ID:US5vvQh9O
おっぱい!!おっぱい!!

124 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 22:58:11.97 ID:nuYMpuqh0
(* ><)「その呪文ってなんなんですか? 教えて下さいなんです!」
  _
( ゚∀゚)「その呪文はな……フフフ……」

番人の不気味な笑い声は、聞く者になにやら嫌な予感を感じさせるものであった。

(* ><)「早く教えて下さいなんです!」
  _
( ゚∀゚)「フフフフ…………自分で探してみろおおおおお!!」

番人がそう叫ぶと同時に指をぱちんと鳴らすと同時に、突然地面から何かが飛び出してわかんないのですの目の前に現れたのであった。

(;><)「な、何なんですか? わかんないんです!」

ちょうどわかんないんですと世界樹とを隔てるように、大きな石板が現れて立ち塞がった。
そしてその表面には何かの模様のようなものが刻み込まれていた。
  _
( ゚∀゚)「世界樹を目覚めさせる呪文は8文字の言葉だ。君にはそれを唱えるチャンスを一度だけあげよう!」

(;><)「い、一回だけなんですか?」
  _
( ゚∀゚)「そう! その石版の中に隠された呪文を、一字一句間違える事無く当ててみな!」

(;><)「もし間違えたらどうなるんですか?」
  _
( ゚∀゚)「その時は早急にこの島から出て行ってもらう事になるね」

(;><)「えええええ? そんなの厳しいんです!」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「ハッハッ! 頑張りたまえ! おっぱい! おっぱい!」

125 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 22:59:56.95 ID:irROkowZO
支援

126 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:00:32.45 ID:J5bGg+U30
謎クルー

127 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:02:18.04 ID:KMPl8mWaO
今回はヒント無い訳ですね

128 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:02:57.80 ID:nuYMpuqh0
石板はわかんないんですの背丈の倍もある大きなものであった。
それを避けて世界樹の元へ行こうと思えば簡単に出来た。ただ横から回り込むだけで良いのである。
だがこの石板を無視しては、真にそこへ辿り着く事は出来ないのであった。

( ><)「えーと、まずはなんて書いてあるのか読んで見るんです」

わかんないんですは石板の全体が見える様に後ろ歩きで数歩下がり、改めて顔を上げてそこに刻まれている文字を読み始めた。


あらそいの無い世界
らいせでまた会おう
あなたもいつの日か
とけいの針を止めて
しろいかべを向いて
愛に祈りをささげる
みはてぬ夢を見よう
信じれば必ず叶うよ


(;><)「何か格好いい文なんです!」

そこに書かれていたのは短い詩のような文章であった。その内容は少し気取っていて、一見すると何か深い意味があるようにも思えた。

( ><)「呪文は8文字って言っていたんです……この中から8つの文字を抜き出すんですかね……」

わかんないんですは文章の意味そのものは呪文と関係が無いのではと考えていた。
8文字という字数を考えれば、この長い文章がその中に収まる筈が無いと判るいうのは当然の事である。

( ><)「一行は9文字ずつなんです。だからこの中のどれか一行が呪文という訳ではなさそうなんです」

129 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:06:27.18 ID:nuYMpuqh0
わかんないんですは自分の頭で一生懸命考え始めた。
それは旅に出る前にわかってますから言われた事でもあり、そしてこの旅の中で身につけてきた力でもあった。

( ><)「えーと……全部で8行あるんですね……」

今までのわかんないんですは
「自分で出来るだけ考えてどうしても判らなかったら鍵を使う」というわかってますとの約束を無視した行動を取る事が多かった。
しかし鍵の出すややこしいヒントを元に推理して考えると言う事は出来るようになっていた。
そして今は、しっかりと約束を守ろうとしているのであった。

( ><)「呪文は8文字ですから……もしかしたら一行に一文字ずつ隠されているのかもしれないんです!」

また今まで様々な謎を解いてきた中で得た勘が、わかんないんですを導いていた。
 _
(;゚∀゚)「ちょwww思ったより気付くのはええよ」

(* ><)「え、じゃあ今のは合っているんですね!?」
 _
(;゚∀゚)「やべ…………」

番人は慌てて口を塞いだが、その行動は全く意味をなしていなかった。ただ気まずい空気と冷や汗だけが流れていくだけであった。

(;><)「え、じゃあ今の聞かなかった事にした方がいいんですか?」
 _
(;゚∀゚)「あーもういいよ……どうせ遅いし……俺の責任だし……」

(;><)「はいなんです……」

わかんないんですは出題側のミスという思わぬ形で大きなヒントを得る事になったのだった。

130 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:07:43.45 ID:ZXALfP6cO
wktkwktk

131 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:09:09.66 ID:irROkowZO
支援

132 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:09:45.22 ID:nuYMpuqh0
( ><)「うーん。でも9文字の中からひとつを選ぶのも難しいんです」

もしも時間と根性があるのなら、8行の中から一文字ずつ抜き出して片っ端から組み合わせてみると言う強引な方法があっただろう。
しかしそうしてできる文字の組み合わせは膨大なものであり、できるなら最終手段にしておきたい所である。
わかんないんですには時間も残されていない上、それ以前に呪文を唱えるチャンスが一回きりしかなかった。
誤っている可能性が多いにあるとわかっている答えを試す事などできる筈も無かった。

( ><)「うーんー……」
  _
( ゚∀゚)「それじゃあヒントあげようか?」

( ><)「えっ、でもさっき言っちゃったばかりなんです」
 _
(;゚∀゚)「あれは俺のうっかりだっただけ! 今度のはちゃんとした奴で最初から言う予定だったのだから!」

(;><)「わかんな……わかったんです」

わかんないんですはドキドキしながらヒントを待つ事にした。
すると番人はおもむろに背筋を伸ばして姿勢を整え、胸を張って真っ直ぐ前を見つめ、右手を腰に当てて左手を胸に当てた。
そして大きな声でこう叫び始めたのである。


    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J


番人は力強い声で何度も叫び、そして掛け声にあわせて左手をリズミカルに振っていた。

133 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:13:08.88 ID:nuYMpuqh0
( ><)「あのー……」


    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J


( ><)「ヒントはまだなんですか?」


    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J


(;><)「…………………」


    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J

(;><)「わかんないんです!」

134 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:14:58.15 ID:wp7879apO
しえん

135 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:15:03.13 ID:irROkowZO
支援

136 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:15:47.85 ID:ZXALfP6cO
  _  ∩
 ( ゚∀゚)彡 おっぱい!
 (  ⊂彡  おっぱい!
 |  |
  し⌒J


137 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:16:00.66 ID:irROkowZO
支援

138 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:16:56.61 ID:nuYMpuqh0
例え気弱な性格のわかんないんですでなくとも、この番人の行動には戸惑わずにいられないだろう。
ヒントを出すと言っておきながら、よくわからないパフォーマンスと共に訳のわからない事を叫んでいるだけなのである。
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」

(;><)「だからヒントはまだなんですか!?」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱ(ry」

(;><)「番人さあ〜ん!」

ここまで来ると最早呆れ過ぎて溜息すらも出て来なくなっていた。

( ><)「これじゃ何なのかわかんないんです……ヒント言ってくれるんじゃなかったんで……」

そこまで呟いた所でわかんないんですは気が付いた。番人は確かに『ヒントを出す』と宣言していた。
その直後にあのような行動をとっていると言う事は、
即ち宣言した内容と行動とが直結していると言う事ではないかという発想が湧いてきたのであった。

(;><)「ええええええ!? まさかこれがヒントなんですか?」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」

これはわかんないんですにとって非常に難しいものであった。
番人の叫ぶ単語が、石板に刻まれた文章の中からどの文字を抜き出すかの鍵となっているのは間違い無いのであろうが、
ヒントをどのように解釈すれば鍵として使えるようになるのかが全くわからないのであった。

(;><)「おっぱいって………どう言う意味なんですか!? わかんないんです!」

139 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:18:03.76 ID:gwwGU2LpO
追い付いた
作者天才。鳥肌た

140 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:20:23.32 ID:DLLs+bwE0
支援

141 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:20:30.19 ID:nuYMpuqh0
わかんないんですに乳房は無かった。故に自分に無いもの、縁の無いものを理解出来る筈も無かった。
番人のように対象に強い憧れと異様なまでの執着があれがまた別であろうが、
わかんないんですにはそれに対する興味など欠片も持ち合わせていない。
もしかしたらヒントに挙げられているものの性質や特徴が解読に必要なのだとしたら、
それに関する知識のないわかんないんですには永遠に解けない事になって仕舞うのである。

(;><)「ううっ……もうこれしかないんです……」

わかんないんですは予想外の難関に白旗を挙げる事にしたのであった。と言うよりそうするしかなかったのであった。
ずっと背負っていた鞄を背中から下ろし、その中から小さな鍵を取り出して掲げた。

( ><)「この問題を解くヒントを教えて下さいなんです!」

いつもならここで鍵が輝き始める筈である。しかし今は何の反応も示してはいなかった。

(;><)「あ、あれ……? 教えてくれないんですか?」

わかんないんですは鍵を降ってみたり軽く叩いてみたりしたが、それでも一向に反応してくれないのであった。

(;><)「僕が今まで鍵に頼ってばっかりだったから、怒っちゃったんですか?」

そう尋ねても返事が聞ける訳は無かった。
だが鍵がヒントを出してくれないという事実はわかんないんですの推測を肯定する材料の一つであった。

(;><)「うう……こんな時に……僕のばかばか! なんです!」

今までのツケがここへ来て、よりにもよってここへ来て障害をもたらす事になってしまった。
しかしそれはわかってますとの約束を守らなかった自分自身の責任であり、今更どうする事の出来ないものであった。

(;><)「このままじゃ全然わかんないんです……」

142 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:21:11.92 ID:TSR4BF2m0
てっかてかに支援

143 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:23:03.07 ID:wp7879apO
wktk

144 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:23:26.05 ID:DLLs+bwE0
支援

145 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:23:56.10 ID:nuYMpuqh0
しかしわからないからといって諦める事もできなかった。出来る事は一つ、問題を解いて呪文を知る事だけである。

( ><)「……番人さん!」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱ………何か用かい?」

ヒントをいかに解釈すべきなのか。知識を持たないわかんないんですにはもはやこの方法しか残されてはいなかった。

( ><)「おっぱいについて教えて下さいなんです!」

それは知識を持っている(と思われる)人物からそれについて教えて貰う事であった。
わかんないんですの頼みを聞くと番人は腕の振りを中断し、真っ直ぐ目を合わせてこう言った。
  _
( ゚∀゚)「本気か? この道は決して甘くは無いぞ?」

( ><)「それでも良いんです、教えて欲しいんです」
  _
( ゚∀゚)「……良かろう。俺の持つ悟りの全てを授けよう」

( ><)「有難う御座いますなんです!」

番人は引き続き右手を腰に当て、左手を大きく振りながらこう叫んだ。


    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱいとは女を作り、男を癒し、子を育てる!
  (  ⊂彡   愛と欲望と夢と、壮大なる命の歴史が宿っている!
   |   |   おっぱいとは我らの理解を超えた小宇宙! 世界の真理!
   し ⌒J

146 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:24:19.76 ID:d4bTkcQGO
支援なんです><

147 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:25:24.94 ID:irROkowZO
支援

148 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:27:29.25 ID:nuYMpuqh0
  _
( ゚∀゚)o彡゜「そして究極のおっぱいとは即ち……!」

その次の瞬間、わかんないんですがその手に握っていた鍵が突然輝き始めた

(* ><)「か、鍵が光ってくれたんです!」

わかんないんですは番人の話を聞く事を一瞬で忘れ、鍵の方を見つめ始めた。
鍵の先端から伸びた光の線は空中に文字を書き始めていた。
その様子を見ながら番人はある事を考えていた。
  _
(# ゚∀゚)(あの鍵、俺の講義がこれからって時に……タイミング良過ぎだぞコノヤロー)

始めはただ自分の思いと熱が篭った語りを邪魔されたことに腹を立てていたが、その内にある事に気がついたのだった。
  _
( ゚∀゚)(ん? もしかして俺が話し始めたのを見計らってわざとやったのか?)

『多分そうだお。本当に空気の読める鍵だお』
  _
( ゚∀゚)(そりゃどういう意味だよ?)

『お前に延々と語られちゃたまったもんじゃ無いと鍵も判断したんだお』
  _
(# ゚∀゚)(んだとぉ? けしからん! おっぱいを妨げる者はなんびとたりとも容赦はせん!)

『お前の勝手なジャスティスで他の人を妨げるのはよしておくれお』

番人が声を出さないで会話をしている間に、鍵はヒントを書き終えていた。宙には光で書かれた文字がふわふわと漂っていた。

149 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:27:46.13 ID:ZXALfP6cO
( ゚∀゚)o彡゜支援!支援!

150 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:29:06.99 ID:TSR4BF2m0
鍵はツンデレwww

151 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:29:13.29 ID:wp7879apO
  _
( ゚∀゚)o彡゜wktk

152 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:29:33.56 ID:irROkowZO
支援

153 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:30:18.10 ID:cLg8L/C20
世界の真理支援

154 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:31:30.85 ID:nuYMpuqh0


『彼の者の叫びは限りなき一文字である』


( ><)「えーっと……」

宙に浮いている文章はいつに無く難解で、そして簡潔なものであった。

(;><)「限りが無いのに一文字しかないんですか? 可笑しいんです! わかんないんです!」
  _
(# ゚∀゚)o彡゜「俺のジャスティスは誰にも止められないぃィィィィィ! おっぱいおっぱい!」

(;><)「静かにして下さいなんです、考えられないんです!」
  _
(# ゚∀゚)o彡゜「おっぱいぃぃ! おっぱいぃぃ!」


わかんないんですはいつもの様に頭を抱え、石板の前で悩み考えていた。

番人はいつまでも、世界樹の島の中心で、おっぱいを叫んでいた。


第十二話 終

155 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:31:42.90 ID:DLLs+bwE0
おっぱい支援

156 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:33:13.50 ID:irROkowZO
乙!

157 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/10(土) 23:33:35.06 ID:nuYMpuqh0
本日の投下はここまでです
途中「美の巨人たち」のエッシャー特集や「世界を巡るようです」に気をとられてこっちを忘れそうになりました
次回の投下も明日の22時頃を予定しております

158 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:33:38.25 ID:TSR4BF2m0
俺はいつまでだって待つよ!寝ないで待つよ!

159 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:34:13.22 ID:wp7879apO
乙!難しい…

160 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:34:22.14 ID:DLLs+bwE0
乙!

161 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:35:35.77 ID:US5vvQh9O


162 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:37:30.89 ID:tfk2XFtj0
ちっくしょう間に合わなかった弟のせいだあんにゃろー!!

163 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:40:22.22 ID:ZXALfP6cO
乙!

164 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:44:40.72 ID:J5bGg+U30


しかしジョルジュうぜぇwwwwww

165 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:45:12.65 ID:tfk2XFtj0
8文字って・・・アレか?アレなのか!?

166 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:50:01.81 ID:TSR4BF2m0
アレだよな!わからないけど

167 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/10(土) 23:51:03.05 ID:tfk2XFtj0
これで合ってても
問題の解き方はイマイチ分からんwwwww

168 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 00:15:04.18 ID:iIDyBZJ5O


169 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 00:24:47.92 ID:AhKZpS2x0
アレってなんだよw

170 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 00:29:46.37 ID:ZaPp5hKh0
>>169
わかんないんです><

171 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 00:37:46.80 ID:AhKZpS2x0
(;,,゚Д゚)

172 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 00:38:42.30 ID:iIDyBZJ5O
今日内村プロデュースがあるんだぜ

173 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 01:27:17.18 ID:qIFaJG9j0
わかったー、言いたくて仕方がないwwwwwww
うぇうぇwwwwwwおっパイ!おっパイ!

174 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 02:01:04.58 ID:ZsVQJjE1O
寝る前に保守

175 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 02:08:01.29 ID:QKFjBoYSO
ゆとりとかその道に全く興味ない人には、難しいかもしれんね

176 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 02:16:59.65 ID:2Oc1CckeO
>>175
上手いなw

177 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 02:42:14.75 ID:ZaPp5hKh0
ほしゅ
ゆとりマンセー

178 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 03:10:40.67 ID:NO8II4zVO
これおもしろいよな
れんじつ読んでるぜ
じかいもたのしみだ
ワクワクしっぱなし
おわるのかと思うと
少し切なくなりつつ
またとない物語りを
期待してるぜ作者よ

そんな保守

179 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 04:11:49.84 ID:NO8II4zVO
保守

180 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 04:14:56.65 ID:/XAHwNay0
乙ー
ところで解き方わかったのに答えがわからない俺はどうしたら?><

181 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 04:22:43.93 ID:3QCC222AO
限りなき一文字か
うまいな

182 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 05:37:37.56 ID:NO8II4zVO


183 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 06:20:37.01 ID:ZXdRDV3P0
なるほど、おっぱいは限りなき一文字……考えたな

実は全然わかんないんです(><;)

184 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 06:31:52.19 ID:/XAHwNay0
限りないものを出来る限り覚えた俺が保守

185 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 06:36:33.07 ID:ZXdRDV3P0
そういうことか!
>>184のおかげで解けた><!

186 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 07:53:48.81 ID:NO8II4zVO


187 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 09:04:20.60 ID:NO8II4zVO


188 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 10:07:49.99 ID:I3vnOMFM0
解き方はわかったのに答えがわかんないです><

189 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 10:47:24.57 ID:9KGjaigX0
やっとわかったぜ…
しかし調べないと四文字目以降は解らない気がする。

190 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 12:10:55.09 ID:NO8II4zVO


191 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 12:33:57.09 ID:Q4SbLhFv0
ジャスト9文字まで覚えていた俺が答えを知れたのは運
>>184にはマジ感謝だなwww

>>189
最初の三文字が解ればあとは知らなくても解りそうじゃね?


192 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 13:06:58.18 ID:I3vnOMFM0
あぁ、そういうことか!

193 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 13:13:54.78 ID:ZaPp5hKh0
四文字目までしか知らんwwwww

194 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 13:23:19.92 ID:/XAHwNay0
なんじかんかかけて
つかわない頭使って
考えてはみたものの
わっかんないんだよ
1はなんか真面目に
あたまいいんだぜっ
ってそんけいしたよ
残りもこんな感じで
俺たちにかなり高い
超ビップクオリティ
見せてくれたらマジ
うれしいですよ!と
そんな保守

195 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 14:00:51.89 ID:ZaPp5hKh0
やっと解けた保守

⊂⌒ヽ          (⌒⊃
  \ \  /⌒ヽ  / /
 ⊂二二二( ^ω^)ニニ二⊃
     \ \_∩_/ /
      (  (::)(::)  )
       ヽ_,*、_ノ  ブーン


196 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 14:07:54.17 ID:7oYVQpCWO
なるほど、解った

197 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 14:10:23.45 ID:RlZezpwW0
ヒントの意味がわかった瞬間が快感wwwww
でた答えも面白いなwwwwwwwww

198 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 14:53:12.75 ID:ZaPp5hKh0
ほしゅナリ

199 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 15:43:19.27 ID:UpB3WDbe0
>>175>>184のおかげで解けたから保守
答すげええええええええええええええ
感動したあああああああああブーーーーーーーーーーーーーン!

200 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 16:32:21.74 ID:ZaPp5hKh0
作者は天才だよな惚れちゃうぜほしゅ

201 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 17:23:30.02 ID:iIDyBZJ5O
保守

202 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 18:09:02.84 ID:Rmk4pycp0
やっとわかった保守!

203 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 19:01:01.34 ID:QKFjBoYSO
保守

204 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 19:40:35.99 ID:pIHIvr2GO
ほっしゅ

205 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 19:41:50.88 ID:iMkFVXTVO
わかんね保守

206 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 20:05:39.19 ID:ZaPp5hKh0
もうすぐですおー

207 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 20:32:54.51 ID:iMkFVXTVO
保守

208 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 20:33:49.76 ID:4ERyACjZ0
最初の方で問題が簡単とか言ってた自分がテラハズカシスwwwwwww

209 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 20:49:15.84 ID:fQnNrejJO
スピッツファンの俺も保守

210 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 20:58:25.13 ID:I3vnOMFM0
>>208
よう、俺ww

211 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 21:14:37.71 ID:ir4USeiIO
解き方すらわからん


wktk☆彡ゅ

212 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 21:23:32.69 ID:ZaPp5hKh0
wktk

213 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 21:47:37.29 ID:2w3YPqqAO
wktk

214 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 21:54:58.31 ID:I3vnOMFM0
そろそろか?

215 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 21:57:08.03 ID:ZaPp5hKh0
あ、22時って10時か

216 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:00:05.12 ID:AhKZpS2x0
華麗なる一族おもしれー保守

217 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:06:19.85 ID:011qSLEI0
保守してくださった皆様 お待たせしました
これより第十三話を投下します

218 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:06:54.52 ID:AhKZpS2x0
初遭遇w

219 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:07:36.75 ID:ZaPp5hKh0
きたー!

220 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:07:52.59 ID:pIHIvr2GO
キター!wktkwktk

221 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:07:54.08 ID:Rmk4pycp0
wktk

222 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:08:09.89 ID:QKFjBoYSO
wktk

223 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:09:52.58 ID:011qSLEI0
第十三話 『世界樹の島/謎解き編』
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」

(;><)「ああんもう……うるさいんです!」

わかんないんですは世界樹を目覚めさせる呪文を知る為に、石板に刻まれている暗号を解こうと必死に考えていた。
しかし傍で番人が大きな声で叫び続けているため、そのやかましさで集中する事が出来なくなっているのであった。

(;><)「番人さん、ヒントはわかってますから静かにしてくださいなんです!」
  _
( ゚∀゚)「いかなる時もおっぱいへの愛は絶やさない! それが俺のジャスティス!」

(;><)「じゃすてぃすって何なんですか? わかんないんです!」
  _
(# ゚∀゚)「とにかく! 何があろうとおっぱいを妨げるものは容赦しない!」

(;><)「ううっ……よくわかんないんですけど怖いんです……」

わかんないんですは仕方なくその場から離れる事にした。
落ち着いて考える為には、番人の声の聞こえなくなる所へ行くしかなかったのであった。

 (((((( ><)「遠くに行くしかないんです……」

224 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:10:54.52 ID:ZaPp5hKh0
    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J

225 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:11:39.32 ID:AhKZpS2x0
   _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J

226 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:13:21.39 ID:011qSLEI0
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」


        (((((( ><)

  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」


                   (((((( ><)

  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」


                            (((((( ><)

  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」


                                       (((((( ><)

  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」


                                          (><;)「まだうるさいんです!」

227 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:14:08.04 ID:pIHIvr2GO
カワユスwwwwwwwwwwww

228 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:14:23.28 ID:ZaPp5hKh0
           おっぱい!
       おっぱい! おっぱい!
    おっぱい おっぱい! おっぱい!
  おっぱい! ∩   ∩ ノ)   おっぱい!
 おっぱい!  川 ∩ 川彡'三つ  おっぱい!
おっぱい! ⊂ミ∩、⊂ミ∩彡⊃    おっぱい!
おっぱい!⊂三ミ( ゚∀゚)彡三彡三⊃ おっぱい!
おっぱい! ⊂彡川⊂彡川ミ⊃    おっぱい!
おっぱい!⊂彡川∪⊃ U川彡⊃   おっぱい!
 おっぱい! (ノ ∪  川 ∪ミ)  おっぱい!
  おっぱい!      ∪     おっぱい!
    おっぱい! おっぱい! おっぱい!
        おっぱい! おっぱい!
            おっぱい!

229 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:14:31.52 ID:QKFjBoYSO
支援

230 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:15:15.05 ID:AhKZpS2x0
支援

231 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:15:26.94 ID:fQnNrejJO
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
 ⊂彡


232 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:18:51.68 ID:Rmk4pycp0
    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 wktk!wktk!
  (  ⊂彡


233 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:23:43.39 ID:AhKZpS2x0
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 
 ⊂彡

234 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:23:45.93 ID:011qSLEI0
しかし大きな大きな番人の声も、少しずつではあるが遠ざかっていくに連れて小さくなっていった。

( ><)「ふう、少しうるさくなくなったんです」

  _
( ゚∀゚)o彡゜「……ぱい! お……ぱい!」


( ><)「でもまだちょっと聞こえるんです」

  _
( ゚∀゚)o彡゜「……ぱい! ……ぱい!」


( ><)「番人さんの言っている言葉が切れて聞こえるんです」

  _
( ゚∀゚)o彡゜「……ぱい!」


( ><)「…………ぱい?」

番人からかなり離れたため、声が途切れ途切れになって番人がずっと叫んでいる単語の一部のみが聞こえるようになっていた。
そして切り取られた言葉の一部を聞いた瞬間、わかんないんですの頭の中に一気に閃きが迫ってきたのであった。

( ><)「もしかして……と言う事は……なんです!」

235 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:24:15.31 ID:ZaPp5hKh0
                  おっぱい一筋30年
     _
   ( ゚∀゚)x"⌒''ヽ、        鍛えに鍛えた左腕
   (|     ...::   Y-.、
    |  イ、     ! :ヽ      求めるものはただ一つ
    U U `ー=i;;::..   .:ト、
          ゝ;;::ヽ  :`i      今日も明日も腕を振る
            >゙::.   .,)
           /:::.  /;ノ
     ゞヽ、ゝヽ、_/::   /
     `ヾミ :: :.  ゙  _/
       `ー--‐''゙~

236 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:27:36.09 ID:011qSLEI0
わかんないんですは突然駆け出して、再び石板の前へと戻って行った。
元の場所に近付くに連れて番人の叫び声もまた大きく聞こえるようになってきたが、それを気にしているどころではなかった。
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱ………ん? どうしたんだまた? おっぱいを邪魔しに来たんじゃないだろうな」

( ><)「違うんです。もしかしたら答えがわかったかもしれないんです!」
 _
(;゚∀゚)「ちょ、マジかよ!」

わかんないんですは石板の前に立つと何かを小声でぶつぶつと呟いたり、
指を折って数えるような仕草をしたり、石板の文字を指差したりしていた。
そして未だ驚きが収まらぬ番人の方を向くと、こう宣言したのであった。

( ><)「呪文がわかったんです!」
 _
(;゚∀゚)「……そ、そうか」

番人は手で汗を拭い、顔をぶんぶんと横に振って気分を落ち着かせた。そして改めてわかんないんですを見てこう言った。
  _
( ゚∀゚)「よし、それじゃあ唱えてみな!」

( ><)「はいなんです!」

わかんないんですは世界樹の方を向いて、深く行きを吸い込んで大きな声を出す準備をした。

237 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:28:03.14 ID:AhKZpS2x0
wktk

238 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:28:13.39 ID:3FP3EOlF0
http://kantei.am/6803/

239 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:28:36.23 ID:ZaPp5hKh0
⊂⊃                      ⊂⊃
        ⊂ \       /⊃
          \\/⌒ヽ//
   ⊂⊃  ((   \( ^ω^)    ))   wktk
            /|    ヘ       
          //( ヽノ \\
        ⊂/   ノ>ノ    \⊃
             レレ   スイスーイ   ⊂⊃
           彡

240 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:29:05.38 ID:I3vnOMFM0
微熱が出たけどしぇ

241 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:30:41.56 ID:Sj2lRXJG0
たしかそんな漫画があったよな

242 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:31:19.88 ID:011qSLEI0
 ( <●><●>)  これで私の解説も最後です……
  (U      )つ
    u  u


あらそいの無い世界
らいせでまた会おう
あなたもいつの日か
とけいの針を止めて
しろいかべを向いて
愛に祈りをささげる
みはてぬ夢を見よう
信じれば必ず叶うよ


( <●><●>)
これが前回出された問題 この中から8文字の言葉を抜き出すのでしたね

    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J

こちらは番人がヒントとして叫んでいた言葉


『彼の者の叫びは限りなき一文字である』

これが鍵の出したヒントでした

243 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:31:46.93 ID:Rmk4pycp0
支援

244 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:32:28.95 ID:ZaPp5hKh0
  ( ゚∀゚) ちんちん! ちんちん!
  (    )
   | 彡つ
   し∪J

245 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:32:48.14 ID:pIHIvr2GO
支援支援

246 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:33:12.62 ID:AhKZpS2x0
支援


247 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:34:17.66 ID:I3vnOMFM0
>>244
なんて卑猥なヤローだ…

248 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:35:21.20 ID:011qSLEI0
( <●><●>)
さてまずは番人の言う「おっぱい! おっぱい!」と言う言葉が何を意味しているのかを知らなければなりません
私の鍵の出したヒント『彼の者の叫び』はそれを指していて、これをどう解釈する為のカギになっているようですが……
『限りなき一文字』とは一体何なのでしょうか

皆さんは限りないものといえば何を思い浮かべますか?

もしかしたら……というか高確率でいたのではありませんか?

中学生のころ、溢れる好奇心と性への目覚めと、若さゆえのエネルギーとノリに駆られていたその頃に
習ったばかりの「限りないもの」を表す「記号」を女子生徒のいる場所で連呼した男子生徒が………
その言葉の響きがあるものを連想させるからと面白がって、それこそ番人のように……


( <●><●>)
限りなきもの、それは即ち「円周率」 そして円周率を表す一文字といえば「π」(パイ)

つまり番人の叫びは「π」を示していたのです



( <●><●>)え? ただの駄洒落の上に品位が無い?                          ウボァー

249 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:36:16.88 ID:ZaPp5hKh0
ああ、ラストかぁ・・・

250 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:37:01.63 ID:I3vnOMFM0
まだだ、もう少しだけ夢は見続けるよ!

251 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:37:22.64 ID:AhKZpS2x0
円周率まではわかったんだぜ

252 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:38:23.98 ID:ZaPp5hKh0
3.

1415926535 8979323846 2643383279 5028841971 6939937510 5820974944 5923078164 0628620899 8628034825 3421170679
8214808651 3282306647 0938446095 5058223172 5359408128 4811174502 8410270193 8521105559 6446229489 5493038196
4428810975 6659334461 2847564823 3786783165 2712019091 4564856692 3460348610 4543266482 1339360726 0249141273
7245870066 0631558817 4881520920 9628292540 9171536436 7892590360 0113305305 4882046652 1384146951 9415116094
3305727036 5759591953 0921861173 8193261179 3105118548 0744623799 6274956735 1885752724 8912279381 8301194912
9833673362 4406566430 8602139494 6395224737 1907021798 6094370277 0539217176 2931767523 8467481846 7669405132
0005681271 4526356082 7785771342 7577896091 7363717872 1468440901 2249534301 4654958537 1050792279 6892589235
4201995611 2129021960 8640344181 5981362977 4771309960 5187072113 4999999837 2978049951 0597317328 1609631859
5024459455 3469083026 4252230825 3344685035 2619311881 7101000313 7838752886 5875332083 8142061717 7669147303
5982534904 2875546873 1159562863 8823537875 9375195778 1857780532 1712268066 1300192787 6611195909 2164201989

3809525720 1065485863 2788659361 5338182796 8230301952 0353018529 6899577362 2599413891 2497217752 8347913151
5574857242 4541506959 5082953311 6861727855 8890750983 8175463746 4939319255 0604009277 0167113900 9848824012
8583616035 6370766010 4710181942 9555961989 4676783744 9448255379 7747268471 0404753464 6208046684 2590694912
9331367702 8989152104 7521620569 6602405803 8150193511 2533824300 3558764024 7496473263 9141992726 0426992279
6782354781 6360093417 2164121992 4586315030 2861829745 5570674983 8505494588 5869269956 9092721079 7509302955
3211653449 8720275596 0236480665 4991198818 3479775356 6369807426 5425278625 5181841757 4672890977 7727938000
8164706001 6145249192 1732172147 7235014144 1973568548 1613611573 5255213347 5741849468 4385233239 0739414333
4547762416 8625189835 6948556209 9219222184 2725502542 5688767179 0494601653 4668049886 2723279178 6085784383
8279679766 8145410095 3883786360 9506800642 2512520511 7392984896 0841284886 2694560424 1965285022 2106611863
0674427862 2039194945 0471237137 8696095636 4371917287 4677646575 7396241389 0865832645 9958133904 7802759009




253 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:38:45.73 ID:011qSLEI0
( <●><●>)
それでは「π」をどのように使えば謎が解けるのかを考えてみましょう

石板に書かれた文章は全部で8行です そして一行に一文字ずつ呪文が隠されていると判明しています
一行はそれぞれ9文字ずつです この中からいかに正しい一文字を特定すれば良いのでしょうか?

9文字の中から一文字を特定する これだけではとても判りませんね
しかし例えば「何番目の文字が正しい文字なのか」と言う事が判れば、解く事が出来ますよね?
その為には「何番目」を表す数字が必要な訳ですが……数字ならあるじゃありませんか?


π = 3.1415926……


( <●><●>)
円周率の最初の8桁をそれぞれの行に当て決めてみましょう


3 あらそいの無い世界
1 らいせでまた会おう
4 あなたもいつの日か
1 とけいの針を止めて
5 しろいかべを向いて
9 愛に祈りをささげる
2 みはてぬ夢を見よう
6 信じれば必ず叶うよ


そしてその数字に対応する個所にある文字を、即ち一行目ならば3番目にある文字を抜き出します
それを繋げて読んでみると……

254 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:39:09.30 ID:Rmk4pycp0
ウボァー

255 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:39:59.42 ID:AhKZpS2x0
おおすげえ

256 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:40:27.31 ID:ZaPp5hKh0
今の小学生は3なんだよな・・・
信じられんぜ

257 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:42:54.32 ID:011qSLEI0
( ><)「『空も飛べるはず』! なんです!」


わかんないんですがそう叫んだ瞬間、目の前の石版が地面に沈んで消えていった。
同時にその姿を見る事が出来るようになった世界樹を覆っていた白い光が、とても強く輝き始めたのだった。

(;><)「な、何が起こるんですか!?」
  _
( ゚∀゚)「おおっ、ついに目覚めるぞ……」

ますます光は強くなって行き、更に世界樹の表面をゆらゆらと動いてある一本の枝に向かって集まっていった。
光が集まった枝の真ん中あたりを見てみれば、そこには大きな大きなつぼみがどんどんと育って膨らんでいるのであった。

( ><)「お花が咲くんですか? でも僕が欲しいのは実なんです」
  _
( ゚∀゚)「まあ見てろって、これからだよ」

やがてつぼみは通常では考えられない程に成長し、わかんないですと同じくらいの大きさになっていた。
そして成長が止まり、ぴたりを動きを止めたかと思った次の瞬間、一気に開花したのであった。

( ><)「あっ! 咲いたんで……」

そこまで言いかけた所でわかんないんですは声は止まってしまった。余りの驚きに、一瞬声が出なくなってしまったのである。

(;><)「え、ええええええええ!? なんです!」

258 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:43:39.38 ID:ZaPp5hKh0
な、なんなんですか!?><

259 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:46:00.35 ID:AhKZpS2x0
wktk

260 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:46:14.04 ID:pIHIvr2GO
なんかクルー!?

261 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:46:48.76 ID:011qSLEI0
緑のつぼみが割れて開いていくと同時に、その内側に封じられていた白い花弁が隙間から姿を現していった。
そしてつぼみが開ききると、見事に花が咲いたのである。
しかしその花弁は通常の対称的な整った形と比べると、かなりいびつで不均等なものであった。
そして普通であればまず見られる事のない立体的な形をしていた。

更に花弁は枝から千切れて離れると、わかんないんですの前に舞い降りてきて、こう挨拶をしたのであった。


      ,-‐-.、         _.,-‐-、
     /    `` ‐。 /⌒ヽ_´     \
   // ⊂二二二( ^ω^)二⊃ ヽゝ \   「おいすー」
  / (/(/(ソソノ(/ /   ノ へ/ゝソソヽ\,\
 (/(/丿`' ⌒   ( ヽノ       .⌒''ヽ)\.)
            ノ>ノ
            レレ


(;><)「ブ、ブーンさん!?」

そこに現れたのは間違いなくわかんないんですが二度も出会い二度も助けられたブーンと言う名の男であった。
背中に大きな羽が生えてはいたが、ブーンの体型や顔や声は記憶に残されている情報と一致しており、同一人物である事は確実だった。

( ^ω^)「おっおっお久しぶりだお!」

(;><)「お久しぶりって、昨日会ったばっかりなんです………じゃなくて、これは一体どう言う事なんですか!?」

突然の出来事にうろたえているわかんないんですとは対照的に、ブーンは笑顔を崩す事無くその質問に答えた。

( ^ω^)「んーと、まあ簡単に言うと僕は世界樹なんだお」

262 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:48:20.82 ID:I3vnOMFM0
へっ、予想はつい…えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?

263 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:48:25.25 ID:ZaPp5hKh0
      ,-‐-.、         _.,-‐-、
     /    `` ‐。 /⌒ヽ_´     \
   // ⊂二二二( ^ω^)二⊃ ヽゝ \   おっおー
  / (/(/(ソソノ(/ /   ノ へ/ゝソソヽ\,\
 (/(/丿`' ⌒   ( ヽノ       .⌒''ヽ)\.)
            ノ>ノ
            レレ

264 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:51:06.55 ID:pIHIvr2GO
ブーンwwwwwwwwwwww

265 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:51:19.07 ID:011qSLEI0
ブーンの説明は本人の宣言通り非常に簡素すぎていて、わかんないんですが知りたい事を全て説明してはいなかった。

(;><)「簡単に言いすぎててわかんないんです!」

ブーンはその後ろに見える世界樹を指でさして示した。

( ^ω^)「あの樹が僕の本体だお。僕はその一部分だお」

(;><)「樹……なんですか? じゃあ今ブーンさんが喋っているのは、世界樹が喋っているんですか?」

( ^ω^)「そうだお。お喋りだけじゃなくて君たちみたいに色んな事を見たり聴いたり考えたりしているんだお」

それは驚くべき事実であった。
植物も生き物であり、人間と同じように養分を吸収し成長し死んで行くと言う事は、知識としてまた経験として知ってはいた。
しかしそれが人間と同じく思考したり感情を持ったりすると言う事があるなど、誰も思ってはいないだろう。
世界樹が人地を超えた存在だと言う事は判っていても、その本質が植物であると考えてしまうと、
意思を持つと言う事に違和感を覚えても仕方が無い事であろう。

( ^ω^)「でもお喋りがしたくても、声を出す器官が無い樹の姿ではそれは出来ないお」
  _
( ゚∀゚)「だから人間の形をした花を咲かせて、それを操って声を出すって訳さ」

(# ^ω^)「人が説明している時に勝手に横から入るなお」
  _
( ゚∀゚)「更に、花を本体から切り離す事で世界中何処へでも飛んでいって、世界中の様子を見て回るって事もできるんだぜ」

(# ^ω^)「僕の言う事を先に言うなお!」

266 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:52:32.79 ID:ZaPp5hKh0
ジョルジュうぜぇwwwwwww

267 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:54:03.54 ID:2w3YPqqAO
しえん村

268 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:54:11.54 ID:ir4USeiIO
感動のクライMAX

269 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:55:16.35 ID:011qSLEI0
それから台詞を取ったのとらないだのと言う事でブーンと番人は言い争って騒ぎ始めた。
  _
( ゚∀゚)「いいだろ少しくらい! 折角の喋り相手なんだしよ!」

(# ^ω^)「僕だってそれは同じだお!」

ブーンの正体を知ったわかんないんですには、まだ判らない事がたくさんあった。
それを知るためにはこの二人に質問しなければならなかったのだが、今はとても話し掛け辛い雰囲気になっているのであった。

(;><)「あ、あのう……」

(# ^ω^)「なにおー! このおっぱい星人があああ」

(;><)「ちょ、ちょっと聞きたいんですけど……」

( ^ω^)「ん? なんだお?」

(;><)「ブーンさん……いやあの、世界樹さんは、ギコさんのお友達のブーンさんって言う人を知っていますか?」

わかんないんですが疑問に思っている事の一つは、10年前になくなったと言うギコの友人ブーンと、
その人物を同じ姿をしている世界樹の花との関係であった。
そう質問した瞬間、ブーンの表情が変化し、一緒に騒いでいた番人も一瞬にして文句を言うのを止めて静かになったのだった。

( ><)「あっ、ギコさんというのは昔この島に来た事があると言っていた人なんで……」

( ^ω^)「……もう10年も前の事になるお」

二人が静かになったのは、質問の内容が理解できなくて混乱してしまった為だと思ったわかんないんですは、すぐに説明を加えようとした。
しかしそれを言い切る前にブーンはゆっくりと話し始めていた。

270 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:56:30.29 ID:ZaPp5hKh0
わわわwktk

271 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:57:58.93 ID:ir4USeiIO
更新更新更新!!!

272 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:58:22.37 ID:lZZi4AMz0
wkwktktk

273 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:58:35.38 ID:I3vnOMFM0
これは…

274 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 22:58:47.92 ID:011qSLEI0
( ^ω^)「あの日も僕は眠っている途中だったけど、突然結界の一部が破られる感じがして少しだけ目を覚ましたんだお。
      どうして結界が破れたのかは今でも良くわかんないんだお。多分何か強い力のあるものを持っていたからだと思うお」

( ><)「あっ、それって……」

ブーンの言う『強い力のあるもの』が何なのか、わかんないんですには心当たりがあった。
それはおそらくギコ達が漁に出る前に守り神の加護をかけたというバケツの事だろうと推測した。
その事を説明しようかとも思ったが、その前に番人が割り込んで話を続けた。
  _
( ゚∀゚)「んで、俺がちょっくら浜まで様子を見に行ったら、二人の少年が倒れていたんだよ。その内の一人がブーンって名前の奴だったんだ」

今のブーンは番人の横入りに怒る様子は見せず、説明を任せているようであった。
  _
( ゚∀゚)「そいつは気絶していたもう一人の奴を……ギコって奴を担いで、世界樹の前までやってきてこう言ったんだ。
     『ギコが息をしていないお、助けてくださいお』ってな」

(;><)「ええっ!? じゃあギコさんは死んじゃっていたんですか?」
  _
( ゚∀゚)「いや、ギリギリ生きていたよ。だけど凄え危ない状態で、早く何とかしてやんねえと本当に死んじまうってとこだったんだ」

( ^ω^)「でも……」

ブーンの声からは力が抜けているように聞こえた。

( ^ω^)「その時の僕は一番眠りの深い時期で、力を殆ど出せない状態だったんだお。
      とてもじゃないけど、ギコ君を助ける事なんて出来なかったお」

しかしその事は、わかんないんが知っているある事実と大きく矛盾しているのであった。

275 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 22:59:54.57 ID:ZaPp5hKh0
ブーン・・・そうか・・・(´;ω;`)

276 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:00:41.00 ID:pIHIvr2GO
wktkが止まらない

277 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:01:20.54 ID:lZZi4AMz0
wktk支援

278 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:02:07.03 ID:ir4USeiIO
涙のクライMAX…?(´;ω;`)

279 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:02:20.44 ID:011qSLEI0
( ><)「でも、ギコさんは今生きているんです。僕ギコさんにここまで連れてきて貰ったんです」

もしもブーンが……世界樹がギコを助けられなかったというのなら、今こうしてわかんないんですが話を聴く事も出来ない筈である。

( ´ω`)「今思えば……あんな事言うんじゃなかったんだお……」
 _
(;゚∀゚)「おい落ち着け、言ってようがいまいがどの道上手くはいかなかったんだよ」

(;><)「ど、どうしたんですか? 何があったんですか?」

ブーンの表情は明らかに元気がなく、そして喋り方もしぼんでいた。そんなブーンをフォローするように番人がその続きを話し始めた。
 _
(;゚∀゚)「そ、それでな。ブーンがどうしてもギコを助けたいって言うからよ、世界樹が一つ提案したんだよ」

( ><)「ていあん? どんな事を言ったんですか?」
 _
(;゚∀゚)「それは……それはな………」


『君の命の力を分け与えれば、友人は息を吹き返す』


( ´ω`)「……僕はそう言ったんだお」


わかんないんですの提案の内容を教えたのは、かつてその言葉を口にした本人であった。

280 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:02:28.06 ID:I3vnOMFM0
なーるほどな、ブーンの野郎…(´;ω;`)ウッ…

281 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:04:43.16 ID:lZZi4AMz0
(´;ω;`)

282 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:04:53.53 ID:AhKZpS2x0
なんてことだ

283 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:04:58.55 ID:JKl3G4BCO
ラスト支援なんです><

284 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:04:59.23 ID:pIHIvr2GO
(´;ω;`)ウッ…

285 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:05:02.10 ID:fQnNrejJO
ブーン……無茶しやがって…………(´;ω;`)

286 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:05:11.50 ID:Rmk4pycp0
wktk(´;ω;`)

287 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:05:13.12 ID:I3vnOMFM0
ちくしょう誰かティッシュくれよ、花粉症が悪化しちまってよ…

288 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:05:50.31 ID:ZaPp5hKh0
>>287
使用済みでよければ・・・

289 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:05:57.59 ID:011qSLEI0
( ><)「えっ……それってどう言う事なんですか? わかんないんです!」

( ´ω`)「ギコ君の命の力は尽きかけていて、このままでは全ての力を使い果たして死んでしまうところだったお。
      もしも僕が眠っていなかったら、命の力を作り出してそれをギコ君に与える事が出来たお」
  _
( ゚∀゚)「しかしあん時は余分な力を作り出す事は出来なかった。もしもギコに力を与えたいなら、それは別の所から持ってくるしかなかった」

( ´ω`)「持って来られる所は一つ、その場にいたただ一人の生きた人間であるブーン君だけだったんだお」
  _
( ゚∀゚)「ああ………」

( ><)「それで、ブーンさんは……?」

本当は質問しなくても、わかんないんですにはこの話の結末がわかっていた。
今世界樹から聞いた話と、昨日と今日にギコから聞いた話。それ以前にハニャーン港でギコに出会った事。
それらをあわせて考えれば、ブーンが友人を助ける為に自らの命を犠牲にするという選択をしたと言う事は、簡単に推測する事が出来た。

( ´ω`)「この日の僕は、ブーンの命の力をギコ君に移すくらいの事なら出来たお。ブーン君は……ギコ君の為に……」

( ><)「そ、それで、助かった後にギコさんを港に帰してあげたんですね?」
  _
( ゚∀゚)「おう、俺が運んでいってな」

わかんないんですはブーンが非常に暗い顔をしていて、話の一番重い部分を話すのを躊躇ってる事に気がついた。
そこで肝心な部分を飛ばして、その先へと一気に話を飛ばしたのであった。

( ´ω`)「いつも思うんだお……もしもこの日僕が力を使える状態だったら、二人を引き裂いてしまう事も無かったんだろうって……」

しかしそれでもブーンは話を止める事はなく、そして表情も元には戻っていなかった。

290 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:06:06.34 ID:QKFjBoYSO
わかんないんですの提案っておかしくないか?

291 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:09:00.66 ID:+gEOeG8UO
親にパソコンとられた
死ね

292 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:09:41.93 ID:011qSLEI0
( ´ω`)「ブーン君は本当に優しい良い子だったお……だけど僕はそんな彼を……」

ブーンはわかんないんですと番人に背を向けて、世界樹の方を向いた。
そして右手を挙げて、先ほど花が咲いた光が集まっている枝を指差した。
わかんないんですがその指に動きにつられて顔を上げると、丁度枝に変化が起こる瞬間を見る事が出来た。

( ´ω`)「だから決めたんだお。ブーン君のように正しくて強い心を持った人がちゃんと報われるようにしたいと……」

わかんないんですは枝の一部分が膨らんで太くなって良く様子を見ていた。
しかし数秒後には膨らんだ部分がオレンジ色に染まっていくのを見て、それが間違いであると言う事に気がついたのだった。

( ><)「あ、あの色……」

膨らんでいるのは枝ではなく、枝から下がっていてる実であった。
やがて食べごろの大きさと色に成熟した実は枝から千切れ、ゆっくりと滑るように落下しながらブーンの手元へとやってきたのであった。

( ^ω^)「僕がブーン君になって、僕を求める人を助けてあげようと決めたんだお。
      眠っている時でも力を出せるように、呪文を作って」

再びわかんないんですの方を向いたブーンは、また生き生きとした笑顔に戻っていた。
その手の中には今採れたばかりのみかんが握られていた。

( ^ω^)「さあ、これが命の力の詰まった僕の実だお。これを君にあげるお」

ブーンの手の中には、美しい色に染まった輝くみかんが収められていた。

( ><)「あ……ありがとうございますなんです!」

わかんないんですは感激に震えている手を伸ばし、震えをなるべく抑えるようにしながらみかんを受け取った。
その小さな手の中に、長い長い旅の果てに掴み取った希望をしっかりと握り締めたのであった。

293 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:10:26.89 ID:I3vnOMFM0
>>288
なんかイカ臭いしベトベトするんだけど

294 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:13:27.45 ID:011qSLEI0
(* ><)「これで……これでちんぽっぽちゃんが助かるんです!」

わかんないんですは嬉しさの余り可笑しくなりそうな頭を落ち着かせながら、みかんを慎重に鞄の中に仕舞った。
そしてそれを担ぐと、ブーンと番人の方を向いて丁寧にお辞儀をしたのであった。

( ><)「どうもありがとうございましたなんです。僕はもう戻るんです」
  _
( ゚∀゚)「えー、もうかよ。折角来たんだからもうちょっと遊んでこーぜ」

(;><)「でも僕が早く帰らないとちんぽっぽちゃんが危ないんです」

( ^ω^)「そうだお、早く戻ってお友達に大好きなみかんを食べさせてあげるお」

( ><)「はいなんで……」

その時わかんないんですはある疑問を抱いた。
自分が知っている事をさらっと言われたのでぱっと聞いた時は違和感を感じなかったが、
良く考えればそれはブーンが知らない事であると気が付いたのである。

(;><)「世界樹さん、どうしてちんぽっぽちゃんかみかんを好きだって事知っているんですか?」

( ^ω^)「おっおっ、それは君が寝言で『ちんぽっぽちゃんにみかんを……』って言っているのを聞いたからだお」

(;><)「え、ええっ!?」

( ^ω^)「花を本体から離して大陸へ向かわせて、ずっと君の様子を見ていたんだお。
      でも島から離れると花はすぐ枯れてしまうから、水を摂り続けなくてはいけなくて大変だったお。
      水を取っていても暫くすると自然に枯れてしまうから、その度にまた島から花を送って……」

295 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:14:12.47 ID:pIHIvr2GO
良かったなわかんないんです…

296 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:14:36.41 ID:ir4USeiIO
>>293
使用済みってまさか…
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

297 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:14:50.13 ID:AY8Hmues0
( ^ω:;.:...

298 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:17:01.02 ID:011qSLEI0
わかんないんですはブーンに助けられた時の事を思い出していた。
モテナイ村では食中毒で苦しんでいるその時に現れて薬草をくれ、
ハニャーン港町では酔った番人との騒ぎが大きくなりそうになった所へ現れて喧嘩を止めてくれた。
そのどちらもここぞという絶妙なタイミングで現れていたのも、ずっと見張っていればこそできる芸当である。

(;><)「ずっとって……いつから見ていたんですか?」

( ^ω^)「んーと、君がモテナイ村に着くちょっと前くらいからだお」

(;><)「は、恥ずかしいんです!」

( ^ω^)「へーきへーきだお! 用を足している所とかは見てないお」

(;><)「当たり前なんです! もうー!」

( ^ω^)「おっおっおっwwwww」

そして一つの疑問が解けると同時に、その答えによってまた新たな疑問が浮かんできたのであった。

( ><)「あのー……僕の事ずっと見張っていて、僕の事助けてくれていたんですよね?」

( ^ω^)「そうだお、今言ったばかりだお」

( ><)「僕が無事にここに辿り着けるようにしてくれていたんですよね?」

わかんないんですの旅路は楽なものではなかった。
初めての一人旅でのアクシデントは悩みを生み出し、そして立ち塞がる試練の数々には苦労させられた。
決して楽をしたかったと言う訳ではないが、もしも時間をかけずに目的を達成できるとしたら、そちらの道を選びたがるのは当然である。

299 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:19:13.35 ID:I3vnOMFM0
レスが一気に減ったのは泣いててキーボードを打てないからか

300 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:19:28.77 ID:Rmk4pycp0
支援

301 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:20:04.13 ID:QKFjBoYSO
支援

302 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:20:40.00 ID:011qSLEI0
( ><)「だったらなんで僕を見付けた時に案内してくれなかったんですか?
     もっと早くここに着けたら、ちんぽっぽちゃんを早く助けられたんです!」

決して不満がある訳ではなかった。寧ろ自分を見守っていてくれた世界樹には感謝を抱いている程であった。
しかし今もぽっぽ村でみかん熱に苦しんで生死の境を彷徨うちんぽっぽを思うと、
できるだけ早く救ってあげたいと言う気持ちが溢れてしまうのである。
  _
(# ゚∀゚)「おいてめコラ! こいつは眠っていて力が上手く出ないのに苦労してだなあ……」

( ^ω^)「……いいんだお、怒るのも無理はないお」

怒り出してわかんないですに食って掛かろうとする番人の前に腕を突き出して制し、ブーンは話し始めた。

( ^ω^)「確かに、僕が君を連れてここへ飛んでこようと思えば、すぐにでも出来たお」

( ><)「何で……なんで早く……」

( ^ω^)「それなら君だけじゃなく、僕を探している人達全てをここへ連れてくる事が出来るお。でも僕は絶対にそんな事はしないお」

( ><)「どうしてなんですか? わかんないんです!」

( ^ω^)「僕を探しているのは君だけじゃないお。昔からたくさんの人が僕の力を手に入れようとしていたんだお。
      そしてどんな理由であれ、本気で僕の力を必要としているのなら、僕は力を貸す事にしたんだお」
  _
( ゚∀゚)「だけどその気持ちが半端なら力を渡す訳にはいかねえ。そんな奴に力を与えたら何するか判ったもんじゃねーからな」

( ^ω^)「だから君をずっと試していたんだお。どんな事があっても、目的の為に進み続ける覚悟があるかどうかを」

( ><)「覚悟……なんですか?」


303 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:21:41.55 ID:2w3YPqqAO
支援海峡

304 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:22:37.60 ID:lZZi4AMz0
支援

305 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:22:46.26 ID:pIHIvr2GO
支援

306 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:24:06.74 ID:011qSLEI0
わかんないんですは以前ウプキボン川の水を取りに行った時の事を思い出していた。
その時に出会った川の精霊も、同じように覚悟を試す為にわかんないんですと流石兄弟に謎を出していた。

( ^ω^)「そして僕が出した最後の挑戦を、君は見事に解いて見せたお。だから君には力を渡しても大丈夫だと判断したんだお」

( ><)「そうだったんですか……怒っちゃってごめんなさいなんです」

( ^ω^)「別に気にして何かいないお」
  _
( ゚∀゚)「でもまー、コイツも実は結構おま……」

( ^ω^)=つ≡つ「とうっ!」

番人が何かを言いかけた時、ブーンはその笑顔を崩さずに腕だけを伸ばして彼の額にチョップを喰らわせた。
  _
(  ∀ )「……ウボァー」

番人が気絶して倒れたのを確認すると、ブーンは何事もなかったかのように話を続けたのだった、

( ^ω^)「さあ、早く友達の元へ帰るんだお」

(;><)「あの、番人さんは大丈夫なんですか?」

( ^ω^)「何の事だお?www」

(;><)「あー……なんでもないんです」

わかんないんですは下手に突っ込まない方がよいと判断し、番人を気の毒には思うもののそれ以上何も言う事は出来なかった。

307 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:27:29.67 ID:I3vnOMFM0
ブーン…いや、世界樹もわかんないですにはかまってしまうオーラがあるようで

308 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:27:43.76 ID:011qSLEI0
( ><)「それじゃあさようならなんです。お世話になりましたなんです」

わかんないんですは再び挨拶をすると、今度こそブーンに背を向けて浜へ向かって歩き始めた。
これでついに旅も終ってちんぽっぽを救う事が出来るのだと思うと、自然と足取りも軽いものになって言った。

( ^ω^)「おっおっ、待っておくれお」

しかしその足取りはブーンの呼びかけにより、数歩目にしてあっさり途切れてしまったのだった。

(;><)「なっ、なんなんですか?」

( ^ω^)「さらっと『早く帰るんだお』って言ったけど、良く考えたら普通に行ったらまた物凄い時間がかかるお」

(;><)「……そう言えばそうなんです」

わかんないんですは今までの旅の事を思い返してみた。
ぽっぽ村を出ていきなり野宿の危機に見舞われながらもスナオの町へ行き、地図を手に入れた。
モテナイ村で自転車を手にいれて旅路は幾分楽なものになった。
フーンの町で川の水と情報を手にいれて、ハニャーン港からこの島までやって来た。
日数を数えるのを忘れていた為正確な時間は判らなかったが、それがとてもとても長いものだと言う事は身に染みていた。

( ><)「帰る時にもきっと物凄い時間がかかるんです」

( ^ω^)「そうだお。もしかしたら間に合わなくなるかもしれないお」

(;><)「不吉な事言わないで下さいなんです! 絶対に間に合うように急いで帰るんです!」

( ^ω^)「でも人間の足じゃどんなに急いでも無理だお」

(;><)「でも帰らなきゃならないんです! 早く帰るんです!」

309 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:29:10.63 ID:+gEOeG8UO
ブーンイイヤツだな

310 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:31:12.09 ID:011qSLEI0
口ではそう言っていても、それを実行するのは無理だと言う事は自分自身が一番よく知っていた。
睡眠時間をも削って昼夜ぶっ通して自転車で走り続ければ出来ない事もないであろうが、
まともにやっていたのでは行きにかかった時間より少しだけ短くなるだけであろう。

(;><)「うう……僕は絶対に……」

額に浮かぶ汗と弱々しくなっていく心とは反対的に、ブーンは明るい声で、そしてあっさりとこう言ったのだった。

( ^ω^)「まあ折角ここに来たんだお、僕がお手伝いしてあげるお」

ブーンは再び世界樹の方を向き、そしてを挙げて先程と同じように光が集まっている枝を指差した。
すると今度は枝からなにやら薄いものが生えてきて、それがぐんぐんと大きくなって行ったのだった。

( ><)「ええと、あれは葉っぱなんですか?」

樹にくっついている薄いひらひらした物体と言えば葉に違いないのだが、
今ブーンが生やしているものは通常では見られない変わった形状をしていた。

( ^ω^)「そうだお。僕は実らせるものの形を自由に変える事が出来るんだお」

( ><)「あの形は何かに似てるような気がするんです……」

その葉は色も通常とは大きく異なっており、そして非常に大きいものであった。
葉はある程度の大きさに成長すると、ぷつりと枝から切り離されてブーンの手元へ落ちてきたのだった。

( ^ω^)「さあ、これを使うといいお」

311 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:33:03.11 ID:+gEOeG8UO
なんだ?

翼!

312 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:34:21.95 ID:fQnNrejJO
タ○コプターか?

313 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:34:49.85 ID:011qSLEI0
その葉は同じ形の物が二枚重なっていたらしく、ブーンの両手には大きな葉が一枚ずつ握られていた。

(;><)「えっ、えっ、もしかしてこれって……」

その形は、わかんないんですが昔読んだたくさんの本に度々登場しているあるものと良く似ていた。
そして本の中ではそれが何をする為に使われているのかもよく知っていた。
それを自分がやる事になるのかと思うと、好奇心が疼く反面不安も湧いてくるのであった。

( ^ω^)「えいっ、だお」

ブーンはわかんないんですの背後に回ると、二枚の葉を素早く鞄に貼り付けた。

(;><)「こ、これで帰るんですか?」

( ^ω^)「おっおっ、その通りだお。それを使えばあっという間に君の村まで辿り着けるお」

(;><)「だだだ大丈夫なんですか? それに使い方もよくわかんないんです!」

( ^ω^)「心配する事ないお、僕を信じて欲しいお。あと葉っぱはそのままにしておくと枯れちゃう、時々水をかけてくれお」

(;><)「わかんな……わかったんです」


それからわかんないんですはブーンから鞄につけた葉の使い方を教えて貰い、何とかうまく扱う事ができるようになった。

314 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:34:57.12 ID:ir4USeiIO
きんとうん!

315 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:35:02.53 ID:ZaPp5hKh0
PC奪取!

316 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:36:08.66 ID:Rmk4pycp0
翼?

317 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:37:03.78 ID:+gEOeG8UO
また取られた

空飛ぶトランクだと…!

318 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:38:19.00 ID:011qSLEI0
わかんないんですは今度こそブーンときちんと向き合うと、深々とお辞儀をした。

( ><)「世界樹さん、本当に本当にお世話になりましたなんです」

( ^ω^)「おっおっ、どう致しましてだお」

( ><)「それじゃあ、さようならなんです!」

わかんないんですは素早くその場から離れ、島を離れ、そして海へと去っていった。

( ^ω^)ノシ「ばいばいだおー!」


世界樹の島が余りに明るかった為に気が付かなかったが、外はすっかり真っ暗な夜に包まれていた。
港に向かって進んでいると、また島の周囲を覆う見えない壁と吹き荒れ続ける嵐に出くわす事になったが、
世界樹がくれた葉の力のお陰なのか、それらが障害になる事は無かった。

(;><)「あっ! そう言えばギコさんが! ギコさんが待っているんです!」

荒れる波と風を見てわかんないんですは見えない壁を破った時の事を思い出し、ギコをここに残してしまっていた事を思い出した。

(;><)「ギコさーん! 今助けに行くんですー!」



( ^ω^)「あっ、ギコ君を先に助けた事伝えるの忘れていたお」

世界樹の些細なミスのおかげで、わかんないんですはある筈のないギコの船を探し回る羽目になってしまったのであった。

第十三話 終

319 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:39:13.82 ID:+gEOeG8UO
ちょwwwwwwwwwwwwwwww

320 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:39:55.82 ID:011qSLEI0
わかんないんですは今度こそブーンときちんと向き合うと、深々とお辞儀をした。

( ><)「世界樹さん、本当に本当にお世話になりましたなんです」

( ^ω^)「おっおっ、どう致しましてだお」

( ><)「それじゃあ、さようならなんです!」

わかんないんですは素早くその場から離れ、島を離れ、そして海へと去っていった。

( ^ω^)ノシ「ばいばいだおー!」


世界樹の島が余りに明るかった為に気が付かなかったが、外はすっかり真っ暗な夜に包まれていた。
港に向かって進んでいると、また島の周囲を覆う見えない壁と吹き荒れ続ける嵐に出くわす事になったが、
世界樹がくれた葉の力のお陰なのか、それらが障害になる事は無かった。

(;><)「あっ! そう言えばギコさんが! ギコさんが待っているんです!」

荒れる波と風を見てわかんないんですは見えない壁を破った時の事を思い出し、ギコをここに残してしまっていた事を思い出した。

(;><)「ギコさーん! 今助けに行くんですー!」



( ^ω^)「あっ、ギコ君を先に助けた事伝えるの忘れていたお」

世界樹の些細なミスのおかげで、わかんないんですはある筈のないギコの船を探し回る羽目になってしまったのであった。

第十三話 終

321 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:40:11.09 ID:oUovCqto0
      ,-‐-.、         _.,-‐-、
     /    `` ‐。    ´     \
   //       (;><)    ヽゝ \   きゃーなんですうぅうううううううううううううううう
  / (/(/(ソソノ  (⊃ ⊂| へ/ゝソソヽ\,\
 (/(/丿`' ⌒     |   |        .⌒''ヽ)\.)
           ”  し ⌒J 彡          


322 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:40:36.73 ID:ir4USeiIO
ちょwwwwおまwwwwwwwwww

323 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:41:10.69 ID:I3vnOMFM0
もし一般紙で書かれていたら腐女子の餌食だったな、わかんないです

324 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:42:56.47 ID:QKFjBoYSO
乙!

325 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:43:38.72 ID:lZZi4AMz0
乙!

326 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:43:42.14 ID:I3vnOMFM0
徹夜してwktkしてますね

327 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:43:44.85 ID:011qSLEI0
本日の投下はここまでです
次回で最後の投下になる予定です
投下時間はいつも通り22時頃を予定していますが、投下量が多いので余裕があれば21時半頃から投下するかもしれません
このスレは明日の22時に3日ルールで落ちてしまうので、新しくスレを立てるつもりです


( <●><●>)そして誤字があったという事はわかってます

>>290に指摘された通り>>279 の「わかんないんですの提案の〜」は「わかんないんですに提案の〜」の誤りです
申し訳ありませんでした
そして最後の連投もすいませんでした

328 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:44:07.47 ID:+gEOeG8UO
二重どんまいw

329 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:44:13.41 ID:pIHIvr2GO
ちょwwwwwwwwwwww

笑いとか感動のバランスが神がかってるとオモタ
今日も乙です

330 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:44:32.00 ID:ir4USeiIO
乙( ^-)_旦~

331 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:44:41.10 ID:JKl3G4BCO
終わり?
乙なんです><

332 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:45:05.87 ID:+gEOeG8UO
おっと、おつー

333 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:46:04.23 ID:NO8II4zVO
乙!

334 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:46:29.05 ID:iIDyBZJ5O
おっつー

335 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:46:48.84 ID:I3vnOMFM0
と、一番大事なことを忘れてた乙!

保守はいらんのだね?

336 名前: ◆J8mKltWM9M :2007/03/11(日) 23:50:45.01 ID:011qSLEI0
>>335
このまま落として頂いて結構です

337 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/11(日) 23:53:58.07 ID:9RSaNBYk0
乙なんだぜ

338 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/12(月) 00:10:11.38 ID:tqHPpE0K0
乙っした!

339 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/12(月) 00:11:14.04 ID:ub5JP/G5O
乙なんです!><

340 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/12(月) 00:20:47.38 ID:cwWziheDO
乙なんです><
最後には大団円で終わると信じてやまないけれど
まだ何があるかわかんないんです><

341 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/12(月) 01:37:18.11 ID:Fkhec/YHO
面白い
おつ

342 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/12(月) 02:12:29.38 ID:auGZWsT60
……、今まとめ見てたんだが……
あれ? 自転車どうするん? かえさなあかんのと違うの?('A`)

343 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/12(月) 02:16:09.57 ID:8Cuc69PAO
地図はどうするんだっけ

344 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/12(月) 09:25:17.19 ID:PCvwSMOfO
保守

345 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/12(月) 10:05:39.00 ID:kAsOBr650
ほす

346 名前:愛のVIP戦士 :2007/03/12(月) 11:53:59.09 ID:auGZWsT60
>>344-345
>>336

戻る

inserted by FC2 system