( ^ω^)誰もが悩みを抱えているようです
- 1 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:22:11.50 ID:AyIVJUZW0
-
ハ,,ハ ,===,====、
( ゚ω゚ ) / ||___|_____||_
(====) /||___|^lハ,,ハ
ハ,,ハ (.(⌒ )/ ...|| |口| ||ω゚ )
. ( ) /し/ ||...|| |口| |⊂ )
(=====) / ||...|| |口| ||し
(_(_ ヽ ||...|| |口| ||
/ `J .... ||...|| |口| ||
"" :::'' /\/ '' " ::: ⌒ :: ⌒⌒⌒ :: "" `
:: ,, ::::: ,, ;  ̄ ̄ "、 :::: " ,, , ::: " :: " :::: "
今日は4話投下、とその前に1話から投下しなおす!
最初は読むのめんどくさいからみんな30分くらいしてから戻ってくるべき
- 2 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:23:01.42 ID:AyIVJUZW0
-
人には誰しも悩みがある。
容姿のことや、勉強のことや、家庭のこと。
けど、恋の悩みはそれとは別格のものだ。
恋い焦がれるあの人に近づくにはいろんな困難が待ち受けている。
今、春がきて新しい出会いの季節がやってきた。
悩みはある。だけど近づきたいんだ。
( ^ω^)誰もが悩みを抱えているようです
- 3 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:24:17.71 ID:AyIVJUZW0
-
第1話「春ですよ」
―――――4月。
厳しい冬を超え、暖かい日差しが新しい門出を後押ししてくれているようだ。
ここは美府大学。さまざまな分野の研究拠点が集まる国立の総合大学である。
入学式も終わり、今日は新入生向けのオリエンテーションが行われている。
新しい環境の中で、学生は皆新しい出会いに胸を躍らせていた。
その中に、浮かない顔が一人。
( ^ω^)「誰にも話しかけられないお・・・意外にリア充が多くて怖いお」
彼の名は内藤ホラインゾン。工学部に入学した新入生である。
高校時代を男子校というホモ養成学校で過ごし、女性経験は全くない。
大学に入れば薔薇色の学生生活が待っていると思っていたが、
うっかり工学部に入ったおかげで既に女の子は諦め気味である。
というより、男友達すら絶望的なようである。
- 4 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:24:58.15 ID:AyIVJUZW0
-
(-@∀@)「・・・では、これでオリエンテーションを終わります。
明後日は必ず提出書類を持ってくるようにしてください」
(リ充ア)「よっしゃwwwカラオケいこうぜwwww」
(イ面ケ)「おkwwwww」
(そ他の)「俺も俺もwww」
ガヤガヤ・・・
ガヤガヤ・・・
( ´ω`)「はぁ・・・結局誰とも話せないまま終わってしまったお。
もしかしてもう卒業までボッチ確定したかお・・・
まぁ、いいお。帰って撮り溜めてたアニメでも消化するお」
( ´ω`)「とぼとぼ・・・」
ξ゚听)ξ「とぼとぼ・・・」
- 5 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:25:40.18 ID:AyIVJUZW0
-
( ^ω^)「ん?あそこに一人で女の子がいるお。一人で気まずそうだお。
・・・きっと周りが男ばっかで話す人がいなかったんだお。」
( ^ω^)「しかもかなりの美人さんだお。何で工学部なんかにいるのかわからんお・・・
できることなら思い切って話し掛けたいお。でも僕なんか相手にされないに
決まってるお・・・」
( ^ω^)「でも、もしかするとこれが最後の友人作りのチャンスかも・・・」
(;^ω^)「うーん」
急に心臓が高鳴るのを感じる。
早くも大きな試練が目の前に立ちふさがった。
このまま友達のいない大学生活を送るか、この女の子に話かけるか。
周りの男たちは既にグループを形成している。もう彼女が最後の希望だった。
なぁに、向こうだってボッチじゃないか。快く会話に応じてくれるさ。
もしかしたら将来のお嫁になる人かも知れないじゃないか。
- 6 名前: ◆dbfYY/UHbhJE :2009/08/29(土) 21:27:03.66 ID:AyIVJUZW0
- よし、話し掛けよう。一歩ずつ彼女の方に近づいていく。
彼女がこちらに気付いた。やけくそだ。怖じけず目を合わしたまま足を進める。
( ^ω^)「あの、ひょっとすると工学部の子かお?」
(;^ω^)「僕も工学部なんだお。
内藤ホラインゾンっていうお。よろしくだお」
ξ゚听)ξ「・・・」
よし、言った。しっかり言えたはずだ。
それにしても女の子と話すなんて何年ぶりのことだろうか?
情けない話だが、体が震えた。この女の子が特別美人だから・
それだけじゃない気がする。この体の震え。
ξ^凵O)ξ「あぁ、良かった。誰とも話せなかったから不安だったんだ
内藤くん、これからよろしくね」
良かった。気持ちがられることはなかった。
ふっと体の緊張が抜けるのがわかる。
しかし、体の震えはとまることがなかった。
そして震えの正体に気づく。この女、まさか・・・
まさか・・・うそだろ・・・
- 7 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:27:44.85 ID:AyIVJUZW0
-
, -──- 、
/:::::::::::::: ::\
/::::::::::: ::∨ト、 こいつはくせえッー!
:::::::::: :: レ'ノ
:::::::::::::: ::: レ'⌒ヽ ゲロ以下のにおいが
ヽ-───i===i─-}ァ' ノ プンプンするぜッ─────ッ!!
、` ー-===-゚---゚==‐' /
、`¨フ> Y´; ) こんなワキガには出会ったことが
_、;;)¨´ /\ /\ {ッリ' ねえほどなァ────ッ
i1(リ K
ヾ=、 |;; ) 今日は暑いから汗かいちゃった?
_,ノ| i. (__人__) i;; ヽ ちがうねッ!!
_,ノ!i ヽ、 ,';;; ;;冫=:、
_;(|.!. \ /!;;; ;;/ 、''"\__ こいつは生まれついてのワキガだッ!
'ト、\. ,ゝ、._.イリ\ / ー1\'ニゝヽ_
:ヽ `ニア ,. -┴‐‐' ー-:l :=ゞ=ソ」=ヽ
:::::\ ニ=ト、.i___`ー-┴-、ノ . l __l| ,ニト、くヽ
l::::::::::\ー:ト __}/ト、゙ ー-‐| ,ニ|ゞ=ハ `¨´ー- 早えとこ
;ニ=ー:::::::ヾト、._  ̄ ノ|::ヽ ニ._‐-ゞ=' .ノ ::|::::::::::: 大学退学しちまいな!
:\:::::::::::::::ヽ  ̄ ̄ !:|:::::  ̄ ̄ ::::|::::::::
| | ソ〜〜
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:28:26.09 ID:AyIVJUZW0
- ゲェェェ
(ill゚ω゚)
ノ つ!;:i;l 。゚・
と__)i:;l|;:;::;:::⊃
⊂;::;.,.';;;;'::.:.;::.⊃
( ゚ω゚)「鼻をつくような刺激臭ーーーーーー!!」
ξ;゚听)ξ「どうしたの?内藤君!内藤くーーーーん!!」
彼女は倒れて嘔吐する僕に駆け寄り
背中をさすってくれた。僕の顔付近で彼女の脇が何度も動く。
( ゚ω゚)「うわあああああああああああああああああああ!!」
( ゚ω゚)「・・・ビクンビクン・・・ビクン・・・」
( ω)「・・・」
僕の意識はそこで途絶えた。
かわいいバラに棘があるというが、棘なんて生易しいものではない。
――――――――これは、新しい核兵器である。
誰もが悩みを抱えているようです 第1話 おわれ
- 9 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:29:07.13 ID:AyIVJUZW0
- ( ^ω^)誰もが悩みを抱えているようです
第2話 「出会いと臭いは突然に」
美府大学 医務室内
ツンは、突然意識を失った内藤を担いで医務室にきていた。
ブーンの意識は未だ戻らない。
( ーωー)「うーん・・・うえ・・・」
ξ゚听)ξ「あの、彼は大丈夫なんですか?」
(´・_ゝ・`)「うん、大丈夫だよ。
多分ものすごいショックを脳に受けて、発作を起こしたんだろうね」
- 10 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:29:48.74 ID:AyIVJUZW0
-
(´・_ゝ・`)「……!」
(;´・_ゝ・`)「(く、くせえええええ!
医療用のマスクをしててもすごい腐臭だ)」
(;´・_ゝ・`)「(この女、ワキガってレベルじゃねーぞ。
髪の色からしてハーフか?顔立ちは整っているが体臭は危険度S。
これぞ本当の最終兵器彼女だ)」
(;´・_ゝ・`)「(この男の子、新入生か?よく近づこうと思ったな
かわいいけど臭いだろ。無理だろ。無理だろ)」
(´・_ゝ・`)「うっ、吐き気が」
ξ゚听)ξ「え、大丈夫ですか?」
(#´・_ゝ・`)「近づくな!!!」
ξ;゚听)ξ「え」
(;´・_ゝ・`)「いや、先生風邪だから。うつすとあれだから。
あ、もうこの子大丈夫だから連れて帰ってくれない?
我慢してたけどもう限界だし、吐きそうだし」
- 11 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:30:30.03 ID:AyIVJUZW0
-
ξ゚听)ξ「え、まだ内藤君寝てるのに?」
(;´・_ゝ・`)「(え、まじで?口も臭いじゃんこの子。
やばい本当に早く帰ってほしい。酸素が恋しい)」
(´・_ゝ・`)「あ、あれだ。そうだ、あれだよ!
彼は恋の病にかかっているんだよ。」
ξ゚听)ξ「恋の病?」
(´・_ゝ・`)「そうだよ。きっと君に一目惚れしちゃったんじゃないかな。
だから、君と一緒にいればそのうち目覚ますから大丈夫だよ」
ξ///)ξ「え・・・一目惚れだなんてそんな。
もう!わかりました。連れて行きます。これぐらいおぶっていけます」
(´・_ゝ・`)「よかった。それじゃ早く連れていってあげなさい」
ξ///)ξ「はい!」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:30:46.79 ID:QQIyZzESO
- し
- 13 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:31:11.75 ID:AyIVJUZW0
- バタン!
ツンはブーンをおぶると医務室を出て行った。
(´・_ゝ・`)「うわああああ!セーフ!!!!
くさかったーーーーー!!!」
(´・_ゝ・`)「はい深呼吸!はい深呼吸!!!
スーハースーハー!!」
(´・_ゝ・`)「マジ危なかった。臭すぎた。まじで」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:31:48.48 ID:QQIyZzESO
- しえ
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:31:53.07 ID:AyIVJUZW0
-
ξ゚听)ξ「と医務室を出たものの、どこに行けばいいのやら。
内藤君家どこなのかな。わかんないや」
ξ゚听)ξ「しょうがない、目覚ますまで私の下宿先に・・・」
ξ///)ξ「会ったばかりの男の人を家に連れ込むなんて。
し、仕方ないわよね。緊急事態だもんね」
ξ///)ξ「でも、私に一目惚れしてるのよね…」
ξ///)ξ「…・・・・・・」
(⌒⌒⌒) どかーん!
||
ξ///)ξ「いやーん!!」
※一応言っておきますが、こいつすごい臭いです
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:32:00.00 ID:Mup45BIw0
- デミタス適当言うなw
- 17 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:32:42.89 ID:AyIVJUZW0
-
そして夜は更け・・・ツンの下宿先
ξ゚听)ξ「内藤君、起きないなー」
( ーωー)「うーん・・・くさいお」
ξ゚听)ξ「くさい?”くさい”ってどういうことかしら?」
ξ゚听)ξカタカタ「”くさい”をパソコンで調べてみよう」
ξ゚听)ξ「ξ…。私の髪じゃない」
ξ///)ξ「寝てるときまで私のことを…
なんて不埒な子!」
ξ゚听)ξ「なんかドキドキしてきたわ、どうしよう
とりあえずコンビ二で飲み物でも買ってきましょう」
ガチャ、タッタッタッタ…
- 18 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:33:24.47 ID:AyIVJUZW0
-
( ^ω^)「うーん、おはようだお」
(^ω^三^ω^)「あれ?ここはどこ?」
( ^ω^)「よく思い出してみるお、確か…」
( ^ω^)「女の子に話しかけたら臭くて、それで…多分ここはその子の家」
( ^ω^)「やばい、このままじゃ死ぬ」
( ^ω^)「よし、逃げよう。大学もやめよ」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:33:53.09 ID:QQIyZzESO
- 西洋人はアポクリン線が多いからな
- 20 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:34:06.70 ID:AyIVJUZW0
- ガチャ
ξ゚听)ξ「ただいま」
( ゚ω゚)「うっ!」
ξ゚听)ξ「あ!起きたんだ。よかった
…どうしたの?鼻にティッシュつめて」
( ^∞^)「あ、あれだお。
鼻づまりがひどいからだお」
ξ゚听)ξ「そうなんだ。体弱いのね」
( ^∞^)「そうだお。
ごめんだお。家におじゃましちゃって。
まだ名前も聞いてないのにごめんだお」
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:34:48.44 ID:AyIVJUZW0
-
ξ゚听)ξ「私はツンよ、イタリア人とのハーフなの。よろしく」
( ^∞^)「(ハーフだから臭かったのか?)」
ξ゚听)ξ「今日は話しかけてくれてありがとうね。
私、昔から友達とかいなくて、結局大学でも一人ぼっちなのかな?
って思ってたからすごい嬉しかったわ」
ξ///)ξ「改めて、これからよろしくね。内藤君…」
(;^∞^)「よ、よろしくだお!」
( ^∞^)「(うーん、冷静に見ると超かわいいのだけど)」
( ^∞^)「(やっぱ超臭いお。そりゃ友達できるわけないお。
早く帰りたいお)」
( ^∞^)「あ!初っ端から長居して悪かったお!
僕も下宿だし、ここからそう遠くないからすぐ帰るお!」
ξ゚听)ξ「あっ、そうなんだ。…そうだよね」
煤i ^∞^)「(うわ、何でノースリーブなの?
ていうか腕上げるなよ!!臭いお!!)」
- 22 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:35:28.66 ID:AyIVJUZW0
- ( ゚∞゚)「う、くさ・・・。っう!!」
( ゚∞゚)「ハ」
( ゚∞゚)「ハ」
( ゚ω゚)-= ≡:.. :.∞ 「ヘーーーックシ!!」
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:35:56.85 ID:QQIyZzESO
- (゚∞゚)ペーチュンチュン
- 24 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:36:08.23 ID:AyIVJUZW0
-
ξ゚听)ξ「あ、クシャミ。大丈夫?」
( ゚ω゚)「あ、ティッシュ取れた」
流れ込んでくる。悪魔が。
ブーンは理性でなく、本能で感じとった。
子供のころにかいだ、アンモニア。奴のウエポンはそんなものを凌駕している。
脳全体をかき回す悪臭。これこそ、16th−W「アンモニール」だとすら思った。
( ゚ω゚):;*.':;ブー!!「エンッ!!!」
ξ;゚听)ξ「きゃあああああああ!!」
ブーンの意識は、またも途切れることとなった。
このあと、ツンは一人暮らし初日の夜を倒れた男と過ごすこととなった。
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:36:55.73 ID:AyIVJUZW0
-
―――――時間は少し戻って、美府大学 キャンパス内
(,,゚Д゚)「さて、パソコンの受け取り場所は・・・ここの3階か」
新入生向けの地図を片手に、キャンパス内を歩く男は名をギコという。
田舎から出たいという理由で猛勉強に励み、なんとか法学部に合格できた。
今日のオリエンテーションでも話すことのできる知り合いくらいはできた。
これからもうまくやっていける。そんな気がしていた。
(,,゚Д゚)「はぁ、大学ってのは広すぎて困るなゴラァ・・・」
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:37:07.95 ID:Zlct+VSqO
- 支援
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:37:43.79 ID:AyIVJUZW0
-
( )「あ、あの!すいません!」
(,,゚Д゚)「ん?」
ふと、後ろから声をかけられる。
サークルの勧誘だろうか?宗教系のサークルだったらどうしよう?
もしそうなら無視して逃げようか。そう思って振り向いた。
(,,゚Д゚)「!!」
(;*゚ー゚)「あ、あの!同じ法学部の人ですよね?
もしよかったら、あがるの手伝ってほしいなー、なんて」
- 28 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:38:25.16 ID:AyIVJUZW0
-
(*゚ー゚)
そこにいたのは、車椅子に乗った女の子だった。
赤く染まった頬、大きな丸い瞳。
桜が吹き荒れる中、ギコは、恋に落ちた―――――
第2話 おわり
- 29 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:39:05.69 ID:AyIVJUZW0
-
( ^ω^)誰もが悩みを抱えているようです
第3話 「車椅子のマイガール」
(,,゚Д゚)「よいしょっと」
慣れない手つきで車椅子を押し上げていく。
生協のエレベーターまで行くには入り口付近の5段ほどの
階段を超えなければならないのだが、車椅子の人には無理な注文である。
ギコは、女の子の指示通りに力を貸していた。
(*゚ー゚)「ふぅ、あがれた。本当にありがとうございます!
えぇーと、名前はなんていうんですか?」
(,,゚Д゚)「俺はギコっていうんだ。あと、敬語はいいよ。同じ1回生だし。
そっちは?」
- 30 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:39:46.18 ID:AyIVJUZW0
-
(*゚ー゚)「私はしいっていうの。これからよろしくね!」
(,,゚Д゚)「お、おう」
(,,゚Д゚)「(すごいかわいい子だな。緊張するなぁ)」
田舎のやんちゃ娘しか見てきていなかったギコにとって、
しいのような清楚な女の子は初めてなのである。
しかも車椅子に乗っているので、ギコは更に緊張していた。
(,,゚Д゚)「(車椅子のことは話に出していいのかなぁ。
今後さりげなくいろいろ聞いていくか)」
(*゚ー゚)「あ、ギコくんもパソコンの受け取り?」
(,,゚Д゚)「そ、そうだよ。そっちも?」
(*゚ー゚)「うん」
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:40:26.79 ID:AyIVJUZW0
-
パソコンの受け取りも終わり、ギコは2台分の箱を持ちながら
しいと帰路をともにしていた。
(*゚ー゚)「ごめんね、私の分まで持ってもらっちゃって」
(,,゚Д゚)「いやいや、いってことよ。
車椅子じゃ、荷物持ちながらは無理でしょ?」
(*゚ー゚)「大きいものはやっぱり難しいね」
(,,゚Д゚)「下宿?とりあえず家まで運ぶよ」
(*゚ー゚)「おや?ギコ君意外に大胆なんだね」
(,,//Д/)「そ、そういんじゃないし!違うし!」
(*゚ー゚)「ふふふー。冗談だって」
15分後、下宿先が同じアパートだと知ることになる2人なのであった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
俺様用しおり
∧_∧
( ・∀・)< 今日はここまで真面目にかいた
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
- 32 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:41:07.48 ID:AyIVJUZW0
-
―――――朝だ。ブーンはいそいそと布団から這い出て、
朝ごはんの支度を始める。お湯を沸かしている間に顔を洗う。
それが終われば、今日使用するものをカバンに詰めていく。
( ^ω^)「鼻栓と、鼻栓と…あと鼻栓だお」
( ^ω^)「あ!鼻栓も必要だお」
( ^ω^)「…」
(((^ω^)))「大学行くの怖いお」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:41:51.91 ID:AyIVJUZW0
-
ブーンはツンの家に泊まったあの日、奇跡的に意識を取り戻し、
真夜中にこっそりと抜け出してきたのだ。ツンの連絡先もしらないので、
彼女はとても心配しているかもしれないが。やはり自分の命が惜しいのだ。
( ^ω^)「とりあえず、ドクオに相談するお」
ブーンは鼻栓を握り締めると、大学へと出かけていった。
――――――――美府大学、キャンパス内。
('A`)「はぁ?sneg?」
( ^ω^)「確かに、初日に速攻お泊りとか良く考えればありえないお」
('A`)「お前昔から変に運がいいよな。俺と一緒でもてないオーラでてるのに」
( ^ω^)「うるせーお。それにその女の子、超臭いんだお」
('A`)「臭い?あぁ、ハーフだからだろ?いいじゃんそれくらい。
すぐ慣れるだろ。住めば都っていうし。」
- 34 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:42:32.15 ID:AyIVJUZW0
- (;^ω^)「いや、彼女の臭いはそんなもんじゃないんだお」
('A`)「はいはい、もう自慢話はやめろって」
( ^ω^)「うぅ、一回臭えばわかるお」
('A`)「ってか、向こうにいるハーフの子、そのツンって子じゃね?
こっちに気づいて近づいてくるぜ」
ξ゚听)ξ「あ、内藤君だ!」
(;^ω^)「あ!昨日はごめんだお!」
(;^ω^)(鼻栓しててよかったお…)
ξ゚听)ξ「もう、急にいなくなるから凄い心配したんだよ?」
(;^ω^)「おー、ごめんだお。家の鍵閉め忘れてたの思い出して、
ツンさん寝てたから、起こすのも悪かったからそのまま出てしまったお」
- 35 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:43:12.99 ID:AyIVJUZW0
-
(;^ω^)「いや、彼女の臭いはそんなもんじゃないんだお」
('A`)「はいはい、もう自慢話はやめろって」
( ^ω^)「うぅ、一回臭えばわかるお」
('A`)「ってか、向こうにいるハーフの子、そのツンって子じゃね?
こっちに気づいて近づいてくるぜ」
ξ゚听)ξ「あ、内藤君だ!」
(;^ω^)「あ!昨日はごめんだお!」
(;^ω^)(鼻栓しててよかったお…)
ξ゚听)ξ「もう、急にいなくなるから凄い心配したんだよ?」
(;^ω^)「おー、ごめんだお。家の鍵閉め忘れてたの思い出して、
ツンさん寝てたから、起こすのも悪かったからそのまま出てしまったお」
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:43:56.70 ID:AyIVJUZW0
-
ξ゚听)ξ「もう!おっちょこちょいなのね。
あ?こちらの方は…?」
( ^ω^)「あ、こいつは高校からの友達のドクオだお!
経済学部だから会うことも少ないと思うけど、仲良くしてほしいお!」
('A`)「ドクオです。よろしく・・・」
('A`;)「・・・うっ」
(;'A`)「(く、臭い・・・。いや、臭いなんてものではない。なんだこれ、
口呼吸でもむせる。やばい・・・呼吸が)」
(;'A`)「ゲホッ!ゲホ!ウエエエエエエエ!・・・カハッ!」
- 37 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:44:42.86 ID:AyIVJUZW0
-
(;^ω^)「ドクオーーー!大丈夫かお?」
ξ;゚听)ξ「え?何?急に?どうしたの背中さすってあげる!」
('A`;)「ゲハホフハッ!(近寄るな!)」
ξ;゚听)ξ「喘息か何かかしら?大丈夫?スリスリ・・・」
ツンは、ドクオのそばに座るとゆっくりと背中をさすった。
彼女の華奢な腕が動くたび、ノースリーブの脇からは悪臭という悪魔が飛び出し、
ドクオの粘膜全てを喰らいつくす。
- 38 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:45:23.74 ID:AyIVJUZW0
- (;A;)「ウゲゲゲゲゲゲゲエゲエエエエ!!ゲロゲロゲロゲロゲロ!」
ξ;゚听)ξ「キャアアアアアア!!」
(;゚ω゚)「うわあああああああああああああお!!」
( ^ω^)「あ、死んだ」
- 39 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:46:12.09 ID:AyIVJUZW0
-
ブーンには目の前の光景が信じられなかった。先ほどまでの友人との楽しい一時が
一人の女、いや悪魔によって地獄絵図へと姿を変えたのだ。
世界で一番偉大な発明品は何か、紛れもなく鼻栓であろう。
ξ;凵G)ξ「いやああああああ!ドクオ君動かなくなったよ!どうしよう!」
(;^ω^)「ととととととりあえず落ち着くお!
あ、あれだお。ドクオは発作持ちなんだお!一見ひどそうにみえるけど、
ちょっと寝かせておけば直るんだお。ベンチに寝かせておくからツンさんは
もう帰ったほうがいいお」
ξ;凵G)ξ「そうなの?よくわからないけど大丈夫なのね?
よかった。学内の施設みたら帰るわ。それじゃあね、ドクオ君によろしく」
- 40 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:46:59.41 ID:AyIVJUZW0
-
(;^ω^)ノシ「バイバイだおー!」←手を振っているのは臭いを拡散させるため。
( ^ω^)「ドクオ、生きているかお?」
(゚A゚)「おう・・・。何とか目が覚めた。信じてもらえないかもしれないが、
死んだはずのおばあちゃんと川を隔てて目があったよ・・・」
( ^ω^)「いや、俺は信じるお」
(゚A゚)「ブーン、疑ってごめんな。確かにあの子はかわいいけどよ、
同時に化け物だぜ。鼻栓くれや」
- 41 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:47:46.69 ID:AyIVJUZW0
-
( ^ω^)「ほら、鼻栓だお」
(゚A゚)「ブーン、今日は一つ分かったことがあるんだ・・・」
( ^ω^)「何だお」
(゚A゚)「清潔な空気は・・・万金に値する・・・経済尺度じゃ計れやしないな」
( ^ω^)「心から同意するお」
ブーンに続き、ドクオまで倒すことに成功したツン。
彼らの学園生活はどうなってしまうのか?
第3話 あなる
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:48:26.87 ID:AyIVJUZW0
- ( ^ω^)誰もが悩みを抱えているようです
第4話 「あなたに届けこの臭い」
朝だ。ブーンにとって憂鬱な朝がやってきた。
今日は様々な書類を提出するために学部ごとに集まらねばならない。
つまり、ツンに会わねばならないのだ。嫌でも昨日の光景が脳裏をよぎる。
( ^ω^)「ドクオ・・・大丈夫だろうか」
昨日、奇跡的に意識を取り戻したドクオはブーンに書類の書き方を教えると
よろけた足取りで下宿先に戻っていった。体調とは裏腹に顔がにやけていたのを覚えている。
( ^ω^)「ドクオがあんな風ににやけているのは、きっと何か企んでいるときだお」
- 43 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:49:19.20 ID:AyIVJUZW0
-
少し心配になるが、今は人のことより自分の安全である。
鼻の中だけでなく、体中の穴という穴に鼻栓を装着する。
これで奴の悪臭から逃れることができるのだ。
( ^ω^)「大学とは恐ろしいところだ」
ブーンは重い足取りで大学へと向かった。
- 44 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:49:59.01 ID:AyIVJUZW0
-
―――――――――美府大学工学部、大講義室
(-@∀@)「はい、それでは三日後から講義が行われますので、
よろしくおねがいします。ではでは」
(リ充ア)「よっしゃwwwトイザラス行こうぜwwww」
(イ面ケ)「おkwwwww」
(そ他の)「俺も俺もwww」
ガヤガヤ・・・
ガヤガヤ・・・
( ´ω`)「おー。やっぱり友達できなかったお・・・」
ξ゚听)ξ「あ、内藤君!」
(^ω^ )ビクッ!「あ、ツンさん(鼻栓してても微妙に臭いな・・・)」
ξ-听)ξ「私もまた一人だったんだ。というか周りに人が座らないのよね」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:50:37.76 ID:bBO/c1VnO
- >>1
うぜーよお前
容量食いつぶしたいならてめーのブログにでも載せてろや
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:50:45.48 ID:94Knr6Wt0
- http://live.nicovideo.jp/watch/lv3482038
- 47 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:51:05.81 ID:AyIVJUZW0
-
(;^ω^)「そ、それは。あれだお!男ばっかりだし、ツンさんみたいな美人さんには
近寄りがたいんじゃないかお?」
ξ////)ξ「そ、そうなのかな・・・(やだ、内藤くんたら)」
(;^ω^)「(女って、たくましい!)」
ξ゚听)ξ「途中まで一緒に帰らない?」
( ^ω^)「おkだお」
ξ゚听)ξ「そういえば、内藤君、あだ名とかってある?」
( ^ω^)「ぼくは昔からブーンって呼ばれてるお!」
ξ゚听)ξ「何でブーンなの?おかしな名前」
( ^ω^)「いつも蚊が僕にまとわりつくからだお。ツンさんもブーンって呼んでほしいお」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:51:47.68 ID:AyIVJUZW0
-
ξ;゚听)ξ「う、うん。私もさん付けじゃなくてツンでいいわよ。・・・ブーン」
( ^ω^)「おっおっ!ツンにあだ名で呼ばれると恥ずかしいお!」
ξ////)ξ「・・・もう」
( ^ω^)「(これで臭いさえなければな・・・)」
( ^ω^)「(なんだかどんどん仲良くなってるが、まずい。
こいつと会った後、服が必ず黄ばんでいるからな・・・)」
( ^ω^)「(それに・・・周囲からのこの目線。確実に増えている。
もうこの異臭兵器の存在は学内全てに知れ渡っているだろう。
心なしか救急車を見る回数が増えている気がする・・・)」
(;^ω^)「(俺の身が、危ない!)」
- 49 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:52:27.80 ID:AyIVJUZW0
-
ξ゚听)ξ「どうしたの?急に考え込んで」
(;^ω^)「な、なんでもないお!そ、それにしても
あっこに人が沢山集まっているお!何なんだお!」
ξ゚听)ξ「本当ね、何かみんな何かを買いに集まっているみたいね・・・
あ、人だかりの中心にいるの、ドクオ君じゃない?」
( ^ω^)「あ、マジだお。何してるんだお?」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:53:33.72 ID:AyIVJUZW0
-
(゚A゚)「さあああああああああ、集まった集まった!!
この県内の鼻栓は全部買占めちまったよ!!安全な学園生活にこの鼻栓!
1セット1万で売っちゃうよ!買わなきゃ死ぬよ!さぁ買いな!!」
(;´・_ゝ・`)「医務室用に10セットくれーーー!」
(;リ充ア)「俺も1セットくれー!」
(;イ面ケ)「さっきまで気を遣って言わなかったけど
工学部で集まるとき、殺人的な臭いがするんだ!
友達の分も買うから3セット」
(;そ他の)「俺も買うーーー!」
(;,,゚Д゚)「よく分からんが俺にも売ってくれ!2セット!」
(;-@∀@)「教務課全員分下さい!23セット!」
(゚A゚)「毎度ありいいいいいいいい!!!」
ガヤガヤ 2セット!
俺も! ワーワー
私も! 全部くれ!
( ^ω^)「流石経済学部、ただでは起きぬか」
- 51 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:55:42.44 ID:AyIVJUZW0
- ξ゚听)ξ「ドクオ君、何してるのかしら?」
( ^ω^)「知らないほうがいいお。さぁ、帰るお」
ξ゚听)ξ「う、うん」
―――――――――― 一方その頃ギコたちは・・・
(,,゚Д゚)「ふぅ、まさか再提出の書類があるなんて・・・」
(*゚ー゚)「ギコくんはおっちょこちょいだね!今度からは
私が見てあげないとだめかなー?」
(,,゚Д゚)「その時はよろしく頼もうかな」
(*゚ー゚)「まぁ、とりあえず帰ろうよ。荷物置いたら家にこない?」
(;,゚Д゚)「え、いいのかゴラァ!」
(*゚ー゚)「別に部屋が隣同士なんだし、いいんじゃない?
少し運んでほしい荷物があるし」
(,,-Д゚)「あぁ、そういうことね。OK」
(*゚ー゚)「ギコ君、えっちな事期待したなー」
(;;゚Д゚)「ち、違うし」
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:56:28.46 ID:AyIVJUZW0
- 家が隣同士ということもあり、ギコとしいは一緒に行動することが多くなっていた。
大学への道中では、車椅子では困難な段差もあり、ギコと一緒だと安心だからである。
そんな中で、ギコはしいに確実に惹かれていった。
(*゚ー゚)「あれ?あの人だかりは何?」
(,,゚Д゚)「何かを売ってるみたいだな」
(*゚ー゚)「ギコ君、ちょっと見てきてよ」
(,,゚Д゚)「おう、ちょっと待ってな」
〜10分後〜
(,,゚Д゚)「おまたせ」
(*゚ー゚)「何売ってたの?」
(,,゚Д゚)「鼻栓」
(;*゚ー゚)「・・・」
(;,,゚Д゚)「1セット、1万円」
_、_
(;*゚ー゚)「・・・」
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:57:08.55 ID:AyIVJUZW0
-
(;,,゚Д゚)「2セット買ってきました」
(;*゚ー゚)「えええええええ!それってどうなのよ?」
(,,゚Д゚)「流されて買いました。でももう県内にないんだって」
(*゚ー゚)「なんで鼻栓が必要なのよ!」
(,,゚Д゚)「そ、それは・・・」
(*゚ー゚)「何でも、乗せられて買っちゃだめでしょ!
まったくもう・・・・・・・・っつ!何?この臭い!」
(;,,゚Д゚)「く、臭い!!どこからだ!」
- 54 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:57:48.44 ID:AyIVJUZW0
-
(*゚ー゚)「あ、あの人じゃない?みんな見てるし」
(,,゚Д゚)「そんな!200m以上離れてるぞゴラア!」
(*゚ー゚)「それでこの臭い・・・。ギコ君、はい1万円」
(,,゚Д゚)「こりゃ買ったほうが正解だったな。良かった」
(*゚ー゚)「あの臭い・・・いや、まさかね・・・」
(,,゚Д゚)「?」
(*゚ー゚)「ん、何でもないよ!さ、帰ろうよ!」
(,,゚Д゚)「おう」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:58:31.35 ID:AyIVJUZW0
-
(*゚ー゚)「あ、あの人じゃない?みんな見てるし」
(,,゚Д゚)「そんな!200m以上離れてるぞゴラア!」
(*゚ー゚)「それでこの臭い・・・。ギコ君、はい1万円」
(,,゚Д゚)「こりゃ買ったほうが正解だったな。良かった」
(*゚ー゚)「あの臭い・・・いや、まさかね・・・」
(,,゚Д゚)「?」
(*゚ー゚)「ん、何でもないよ!さ、帰ろうよ!」
(,,゚Д゚)「おう」
(*'A`)「2500万儲かったwwww」
学内中に広まった。悪臭被害。それによって利益を得るもの。
だが、彼らは知らない。恋する狂人乙女はまだまだ存在するということを・・・
第4話 おなる
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 21:59:14.14 ID:AyIVJUZW0
-
( ^ω^)誰もが悩みを抱えているようです
第5話 「狂人達のバイト探し」
美府大学で講義が始まるまで、今日を含めて三日ある。
新入生の多くが部屋の片づけをしたり、バイト探しを始めたりする時期である。
それは彼らとて例外ではない。
――――――ブーンの下宿先
(;^ω^)「うむ、どこで働けばいいのかわからんお・・・」
('A`)「どこでもいいだろ、どうでもいいだろ」
- 57 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 21:59:55.05 ID:AyIVJUZW0
- テーブルに積み上げられた大量の求人雑誌をよそに、
人の家で寝転がりつつ鼻くそをほじっているのはドクオ。
昨日のうちに鼻栓を買占め、それを売り切り、2500万もの大金を手にしたのだ。
もはや彼に働く理由はどこにもない。
(;^ω^)「うーん。まかないつきの所ならどこでもいいお」
('A`)「こことかどうよ?大学に近いし、何故か時給高いし」
( ^ω^)「喫茶『羽交い絞め』時給1200円。地獄のまかないつき。
俺の勘だとこれは地雷だお」
('A`)「うーん・・・、ちょっと待って。俺が電話してみるわ」
プルルルルルルルルルル、ガチャ
('A`)「バイトの募集をみて連絡させていただいたのですが」
「む、では今日の夕方5時にこれるか?」
('A`)「はい、大丈夫です。名前は内藤です。よろしくお願いします」
ガチャ、ツーツーツー
('A`)「ブーン、とりあえず面接行ってこい」
(;^ω^)「ひでえお」
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 22:00:36.34 ID:AyIVJUZW0
-
('A`)「お前、俺が決めなきゃ結局何もしないままだろ、せっかくだから行って来い」
( ^ω^)「一体どんな店かも分からないのに」
( ^ω^)「まぁ、時給よさそうだし、いくしかないお」
ピンポーン!
( ^ω^)「お?誰かきたお!」
( ^ω^)「お?誰だおー?」
「ツンよ」
( ^ω^)ポカーン
(( ;^ω^))アワワワワ
(((( ;^ω^)))ガクガクブルブル
(((((((( ;゚ω゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 22:01:22.18 ID:AyIVJUZW0
-
)、._人_人__,.イ.、._人_人_人
<´ 腐臭の神様がきたおおお!! >
⌒ v'⌒ヽr -、_ ,r v'⌒ヽr ' ⌒
// // ///:: ;;;ヽ //
///// /:::: /\ /\ ;| /
// //,|::: ( ( ) )+ ;| /
/ // |::: + ) ) ( ( ;;;|// ////
/// :|:: ( ( ) ) ;;;|// ///
////|:::: + U U ;;; ;;;| ///
////|::::: ;;;;;;| ////
// / ヽ::::: (__人__) ;;;;;;/// //
// // ゝ:::::::: : __////
(゚A゚)「鼻栓だああああああああ!!!」
- 60 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 22:02:03.15 ID:AyIVJUZW0
-
( ;ω;)「はい、どうぞ。あがってください。どうしたんだお?」
('A`)「うっ!セーーフ!!!!」
( ;ω;)「(昨日家教えるんじゃなかったお!家中のものに臭いうつるお!
カーペット捨てなきゃいけないかもしれんお!)」
ξ゚听)ξ「あら、ドクオ君?私、おじゃまだったかな?」
('A`)「いえいえいえいえいえいえいえいえいえ!
小生、今まさしく自宅に帰る所だったでございます!」
ξ゚听)ξ「あ、そうだったの?」
('A`)「それでは、あとは若い男女でお楽しみ下さい!では!
ブーン、バイトの面接いけよ!」
┌ 三ニ一
└('A` )┏ 三ニ一
┌ヽ ノ┘ 三ニ一
┛ 三ニ一 ピュー
- 61 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 22:02:43.62 ID:AyIVJUZW0
-
:: .|ミ| ::::::::
::::: ____ |ミ| ::::
:: ,. -'"´ `¨ー 、 ::
:: / ヽ、 ::
:: / '" ヽ、 ::
:: / ヽ、
:: / /\ /\ ヽ ついさっき親友に裏切られた18♂だけど何か質問ある?(1001)
:: ./ ∪ ヽ
:: / ヽ i
:: / i 人_ ノ .l
:: ,' ' ,_,,ノ ∪ /
i / ::
', /
ヽ、 __,,.. --------------i-'" ::
ヽ、_ __ -_'"--''"ニニニニニニニニヽ
`¨i三彡--''"´ ヽ ::
/ ヽ
/ ヽ::
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 22:03:24.62 ID:AyIVJUZW0
-
――――――――――― 一方その頃ギコ達は・・・
(,,゚Д゚)「今日は暇だなー。しいちゃんと会う理由もないし」
(,,゚Д゚)「流石に隣の部屋だからといって急に遊びに行くわけには・・・」
ふと、目の前に壁に目をやる。この薄っぺらな壁一枚の向こうにはしいがいるのだ。
もしかしたら、着替えの途中かもしれない。壁を透視できたらどんなによいだろう。
いや、せめて声だけでも聞ければいいな。ギコの頭に悶々とした感情がよぎる。
(,,゚Д゚)「いや、盗み聞きなんで・・・だめだ!いけない!」
〜10分後〜
(,,゚Д゚)「よし、録音準備OK!」
- 63 名前: ◆dbfYY/UHbhJE :2009/08/29(土) 22:04:14.78 ID:AyIVJUZW0
- 壁にゆっくりと耳をつけ、隣の部屋の様子を伺う。
そこで聞いた声は、ギコの知るしいの声ではなかった。
(* ー)「しかし、機関の命令で潜伏する学校がこんなものとは・・・
フッ、大した奴も居なそうなのに…どうして機関は俺を送り込んだ? 」
(* ー)「しかし、あの臭い。『カノッサ機関』の兵器の生物兵器か・・・?
だとしたら・・・クックック、面白いことになりそうだな」
(* ー)「まぁ、奴らが動きだしたら、
セブンスマインド ダークパワー
私の中に眠る『7つの人格』総力あげて『闇の力』解き放つが──── 」
(* ー)「フッ、"封印されし脚"が騒いでいるな・・・
お前も血を欲しているのだな。もうすぐ飽きるほどくれてやる・・・」
(* ー)「フハハハハハハハハハハハハハ!!」
(,,゚Д゚)「・・・」
_、_
(;,,゚Д゚)「・・・」
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 22:05:17.43 ID:AyIVJUZW0
-
スポポポポポポーン!!!
。 。
。 。 。 。 ゚
。 。゚。゜。 ゚。 。
/// / /
(,,Д ) ワイは西の連射王や!!
(,,゚Д゚)「しいちゃん・・・一体何者なんだ?」
―――――――――――――― 一方その頃ドクオは・・・
('A`)「アブねー。また体中の粘膜が灰色になるところだった・・・」
('A`)「財布にびっくりするくらい余裕あるし。買い物でも行こう」
('A`)「服、買おうかな。でもセンスねーしな・・・」
('A`)「うーん。金の使い道がねー」
「おいおい、随分と景気のいい奴だな」
('A`)「え?誰?」
- 65 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 22:05:57.23 ID:AyIVJUZW0
-
不意をつかれて振り向いたそこには・・・
川 ゚ -゚)「そんな独り言をしてるとそのうちカツアゲに遭うぞ」
長身、黒髪の美しい女性が立っていた。
対女性コミュニケーション力0のドクオは、すばやくこの状況を分析し、
次の行動に移る。
(;'A`)「つ、壺なら買いませんよ!」
川 ゚ -゚)「君はおもしろい奴だな。すでに2chはひろゆきのものじゃない。
買えるわけないだろう」
(;'A`)「そっちの壺じゃねえよ!」
川 ゚ -゚)「いいツッコミだ。やはり変な奴には声をかけるべきだな。
私は素直空。クーと呼びたまえ。君と同じ経済の新入生だ。
鼻栓で一発当てたらしいな。わたしも1セット買わせてもらったよ」
- 66 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 22:06:38.62 ID:AyIVJUZW0
-
('A`)「そ、そりゃどうも。で、何の用なの?」
川 ゚ -゚)「なに、金をたかりにきたわけではない。私は自宅生だし、金には困らんからな。
まぁ、何だ。バイトの時間まで暇なんでな。お前の服選びを手伝ってやろう」
('A`)「は、はぁ」
川 ゚ -゚)「さぁ、行こうじゃないか。というか来い」
クーは、ドクオの手を取るとグングンと歩き出した。
突然のことに戸惑うドクオ。ここ数日意味のわからないことが続く。
でも、悪くないな。と思ってしまうドクオなのであった。
第五話 おなれ
- 67 名前: ◆1H.yGXiHI. :2009/08/29(土) 22:08:10.42 ID:AyIVJUZW0
- 臭い女っていいよね。では!
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 22:09:02.89 ID:CSc8ZyPe0
- 面白かった
乙!
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 22:11:52.46 ID:/J88HaQSO
- 乙
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/29(土) 22:11:57.62 ID:OGGZDecQO
- 厨ニ展開に入ったら少しがっかり