2 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 21:55:24.13 ID:/RbJsPAz0
――物凄い音だ。
比較的小ぶりな金属製の馬達が、速く走り出したくてウズウズしている。
少しでも合図があれば、すぐにでも飛び出しそうだ。
('A`)「一応聞いておくけど、基本的なことはわかってるな、内藤」
こっそりと持っていた通信機越しに声がする。聞きなれた声だった。
( ^ω^)b「まかせろお!」
と言っても本当のところ自信はない。でもまぁ、何とかなるだろう。

ふと前を見ると、信号機のようなものが垂れ下がっているのが見えた。
今灯っている明かりは赤。あれが青になれば、すぐにでもこの競争は開始する。
(ジ○○)「さぁいよいよ開幕します! 50ccランク最初のレースが、今まさに!」
実況もかねているジュゲムが興奮した口調で喋っている。
今後何かとお世話になるだろう。
(ジ○○)「それでは、用意が出来たようなので開始します!」

3……
心臓の鼓動が一段と早くなる。
2……
あぁ、もうちょっと練習をした方がよかったかも。
1……
でももう遅い。
ついに始まる、栄光と名誉をかけた、競争が。

「0……スタート!」

4 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 21:55:51.33 ID:/RbJsPAz0
事の起こりは2ヶ月前。
のんびり寝ていた内藤ホライゾンのもとに、興奮した面持ちでドクオが話しかけてきたことから始まる。
('A`)「おいブーン、ブーン!」
( -ω-)「……ぉ……なんだお、ドクオ……」
寝起きが悪いブーンは少しだけドクオを睨みつけた。
しかしそんなことは気にせずドクオは話す。
('∀`)「これを見ろよ! もしかしたら俺達億万長者も夢じゃねぇぞ!」
さかんに片手に持っているチラシを見せようとしてくる。
うるさく感じながらも、仕方なくブーンはそれを見た。
( ^ω^)「“猛者よ集え、そして掴め栄光を。VIPグランプリ’07開幕” ……なんだお、これ」
('∀`)「見ての通りレースだよレース! カーレース!」
( ^ω^)「………」
しばし沈黙する内藤。こいつ、何を言ってるんだ?
( ;^ω^)「ドクオ……もしかして、これに参加しろっていうのかお?」
d('∀`)「当然だろ!」
駄目だ、やっぱりどうにかしてるよこの男。
ブーンはゆっくりと諭す様にドクオに話しかける。
( ;^ω^)「ドクオ、いいかお? 僕は免許持ってないんだお。車なんてロクに運転できないお」
これで諦めてくれるだろう。内藤はそう思っていた。

5 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 21:56:33.57 ID:/RbJsPAz0
が、
('A`)「そんなこと知ってるよ。このチラシの下のほう、よく見てみろ」
( ^ω^)「?」
そこにはこう記されていた。
『なおつい最近、赤ちゃんから老人まで誰にでも操れるという画期的なカートが開発され、
そのおかげで参加したい人なら誰でも簡単に参加できるようになりました。是非貴方もご参加を!』
読み終わったところで、ドクオのほうに顔を向ける。
('∀`)「どうだ?」
( ^ω^)「……普通に怪しいお」
どうやればそこまで簡単に信じられるのか。それをドクオに尋ねたかった。
当然内藤はやる気にはならない。たとえ本当に自分でも操れたとしても、事故にでもあったらたまったものではない。
だがここで、ドクオが実に魅力的な一言を発してきたのだ。
('∀`)「それにもしこれに出て優勝したら、ツンもお前のこと見直してくれるかもしれないぜ?」
( ;^ω^)「!」

ツンとは、内藤が片思いしていた少女である。
つい先日勇気を出して告白してみたものの、結果は散々。
そのことで多大なショックを受けていた内藤にとって、ドクオの一言はまさしく殺し文句。

( ^ω^)「……mjd?」
('∀`)「mjd」
暫くの間ブーンは考え込み、そして。
( ^ω^)b
d('∀`)

6 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 21:57:47.01 ID:/RbJsPAz0
というわけで結局参加することに。
ドクオは出場しないらしいが、代わりにブーンのサポートをするという。
まぁ狙いは苦労せずに賞金を獲得しようということだろうが。
('A`)「一般人も出ることを考えて、レースのルールは単純明快だ」
( ^ω^)「まじかお。産業で説明してくれお」
('A`)「・全部で5つのコースを走ってポイントが一番高かった物が優勝。
・ポイントは1位が10、2位が7、3位が4、4位が1づつもらえる。
・1コースにつき3週する」
( ^ω^)「把握した」
何か色々と不安だが、まぁ何とかなるだろう。
内藤は楽観的なのだ。


7 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 21:58:27.34 ID:/RbJsPAz0

……だがいざ開始直前ともなると、やっぱ緊張する。
みんな賞金を求めて参加してきたのだろう。出場者は老若男女様々だった。
でも何故か、プロのレーサーらしき人はどこにもいなかった。
('A`)「一応聞いておくけど、基本的なことはわかってるな、内藤」
( ^ω^)b「まかせろお」
ドクオはどこか不安そうだ。賞金がかかっているからだろうか。
でもやはり内藤はどこまでも楽観的なのだった。

(ジ○○)「それでは、用意が出来たようなので開始します!」
ジュゲムが釣竿で信号機のような物を垂らしている。いよいよ、始まるのか。
( ;^ω^)「(うぅ……もうちょっと練習しておけばよかったお)」
今更そう思っても遅い。
やがて信号機の光は黄色になった。
「2……!」
あと少し。ブーンはアクセルに足をかける。
「1……!」
( ^ω^)「(ツン……見ててくれお。絶対に優勝するお! そして……)」
(*^ω^)「……ムヒョヒョヒョwww」
妄想を膨らませる内藤。だがそうしてるうちに……。


「ゼロ!」
( ;^ω^)「げっ!」

8 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 21:59:18.84 ID:/RbJsPAz0
コース名・ル○ージサーキット
コース難易度・☆

出場者一覧

・( ^ω^) 内藤ホライゾン
スピード・☆☆
テクニック・☆
アイテム運・☆☆☆

・(・∀・) またんき
スピード・☆☆☆
テクニック・☆☆
アイテム運・☆

・<丶`∀´> ニダー
スピード・☆
テクニック・☆☆☆
アイテム運・☆☆☆

・从 ゚∀从 ハインリッヒ高岡
スピード・☆☆☆
テクニック・☆☆☆
アイテム運・☆☆


10 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 21:59:49.57 ID:/RbJsPAz0
(・ω・) ッパ
スピード・☆☆
テクニック・☆☆
アイテム運・☆☆☆

(*’ω’*) ちんぽっぽ
スピード・☆
テクニック・☆☆☆☆
アイテム運・☆


11 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:00:20.33 ID:/RbJsPAz0
開始早々出遅れてしまった内藤。
急いでアクセルを前回にして前方の集団を追いかける。
( `ω´)「負けてたまるかお!」
幸いなことに集団にはすぐに追いつくことが出来た。
このまま一気に抜かしていこうとする。

ふと、前方を見るとなにやら怪しい物体が置いてあった。
( ^ω^)「? 何だお、あれ」
それは?マークが記された虹色の箱。
誰もが知っているかの有名な『アイテムボックス』だった。
だが……
( ^ω^)「きっと罠だお!」
愚かにもわざわざアイテムボックスを回避してしまった。
(ジ;○○)「おーっと内藤選手! アイテムボックスを無視した! これはどういうことなんだ!?」
( ;^ω^)「え? アイテム?」
(;'A`)「ば、馬鹿!」
ドクオからの通信だ。
何が馬鹿なのか、内藤にはさっぱりわからなかった。
(;'A`)「アイテムボックスを取らない馬鹿がどこにいるんだよ!」
( ;^ω^)「ここにいるお! ……ところでアイテムボックスって何だお? kwsk」
ドクオが絶句した。しばし沈黙が流れる。
( ;^ω^)「ちょ、ドクオ?」
(#'A`)「馬鹿野郎! 基本的なことは確認しておけって言っただろ!」
いきなり怒鳴られた。
(#'A`)「ったくお前は! だがとりあえず時間がないから説明しておくぞ!」

12 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:01:24.46 ID:/RbJsPAz0

アイテムボックスの説明をするドクオ。
内藤は前方に注意しながらもドクオの話に耳を傾ける。
( ;^ω^)「つまり、あの箱の中にはレースを有利にするための道具が入ってるってことかお?」
(#'A`)「そういうことだ! わかったらレースに集中しろ!」
( ;^ω^)「わ、わかtt……」

( 緑甲 )゜ω゜)メショッ



14 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:02:08.00 ID:/RbJsPAz0
返事をしようとした内藤に勢いよくぶつかったのは、緑色の亀の甲羅。
内藤のカートは激しくクラッシュし、コース外へと転がっていった。
从 ゚∀从「ヒャーハッハッハッハ! 素人はすっこんでな!」
気違いの風貌をこれでもかというほどかもし出している女が横を猛スピードで通り過ぎる。
選手紹介ではハインリッヒと呼ばれていた女だった。
だがその声も気絶している内藤には届いていない。
<#丶`∀´>「待つニダー!」
それを猛スピードで追いかけるのは、ニダーという男。
彼の手にはキノコのようなものが握られていた。
(;'A`)「おい内藤!」
(メ´ω`)「うぅ……痛いお」
ドクオの声でようやく目を覚ます内藤。
一瞬だけだったが、レースであるということを忘れていた。
( メ^ω^)「はっ、そうだ急がないと!」
慌ててカートに乗り込む。あれだけのクラッシュで壊れてないとは相当頑丈な造りらしい。
乗り込んですぐにアクセルを踏む。すでに順位は最下位に落ち込んでいた。
( `ω´)「うぉぉぉぉぉぉぉ!」
猛スピードで追いかける。だがこの遅れは痛かった。
中々追いつけない。
( ;´ω`)「くっ……まずいお……」
ブーンは知らないが、すでにトップのハインリッヒは1週目を終え、2週目に入っていた。
勢いよくハンドルをきる。少し外側寄りになってしまったが何とかコースアウトせずに曲がることが出来た。

17 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:03:01.69 ID:/RbJsPAz0
そして前方にようやく5位のカートを確認する。
(*’ω’*)「………」
そんなに速いスピードではない。すぐに追いつけるだろう。
そんなとき、前方にアイテムボックスを確認した。
( ^ω^)「今度こそ取るお!」
内藤はアイテムボックスをキャッチ。その刹那ボックスは割れ、出てきたのは……
( ^ω^)「? これなんだお?」
それは雷マークの形をしたアイテムだった。
取ったはいいが、どう使えと?
その時ドクオから通信が入る。
('A`)「内藤! それは“サンダー”だ」
( ^ω^)「サンダー? 僕はフリーザの方がいいお」
(#'A`)「ちげぇよ! いいからそれを掲げろ!」
( ^ω^)「?」
わけがわからないながらも内藤は言われたとおりにする。
するとその瞬間、視界が真っ白に染まる、と同時にとてつもない轟音がした。
( ;゜ω゜)「おぉぉ!?」
数秒後、視界は元に戻る。すると前方のカートが消えていた。
( ;゜ω゜)「消えちゃったお!」
('A`)「安心汁。前を見な」
目を凝らして前を見る。するとコース上をのろのろ走る、小さな影を確認できた。
( ;^ω^)「……もしかして、あれかお?」
ドクオの満足そうな声が聞こえる。
('A`)「おうそうだ。“サンダー”はな、自分以外を一時的に小さくすることが出来るんだ」
( ^ω^)「サンダーSUGEEEEEEE!」

18 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:03:46.18 ID:/RbJsPAz0
と、感心している場合ではなかった。
相手の速度が落ちているうちに順位を取り戻さなければならない。
( `ω´)「うぉぉぉぉぉ!」
気合を入れて加速する。それはみるみるうちに前方のカートを追い越し、差をつけた。
(*’ω’*)「ぽっぽ……」
そしてアーチをくぐる。やっと1周だ。
しかしそこでサンダーの効果が切れる。
内藤はやがて見えてきた次なるアイテムボックスをキャッチした。
( ^ω^)「お、なんか赤い甲羅が3つ出てきたお」
それは出てくるなり内藤のカートの周りを回り始めた。
('A`)「あぁ、それは追尾性の甲羅だな。内藤、1個飛ばしてみろ」
( ^ω^)「おk」
内藤のカートから甲羅が離れていく。
それは猛スピードで前方に向かって飛んでいくと、4位のカートに見事激突した。
(;・∀・)「ぐっ!」
4位、またんきの乗ったカートは激しくクラッシュする。
これでかなりの足止めになったはずだ。
( ^ω^)「チャンスktkr!」
内藤は更にカートを加速させる。またんきとの距離はぐんぐん縮まっていく。
だがあと少しというところでまたんきが体勢を立て直し、走り始めてしまった。
(・∀・)「残念だったねー」
起き上がったまたんきはお返しとばかりに緑の甲羅を後方に発射してきた。
甲羅は内藤のカートに命中。が、赤の甲羅があったおかげでクラッシュはしなくてすんだ。
( `ω´)「負けないお!」
負けじと追いかける内藤。だが距離は縮むどころか開いていった。
しかしそれでも何とかついていく。
(;・∀・)「しつこいなー!」
( `ω´)「ぬぉぉぉぉぉ!」
少しだけ、距離が縮まった。しかしそれ以上縮めるためにはまたんきをクラッシュさせるしかない。
内藤は已む無く最後の赤の甲羅を使用した。

20 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:04:19.01 ID:/RbJsPAz0
( 赤甲 )゜∀゜)ベフゥ

赤の甲羅はまたんきに命中、またんきは遥か後方へと転がっていった。
( ^ω^)「やったお!」
喜びつつ、ハンドルを切る。さっきと同じカーブだが今度は比較的内側のほうを走れた。
前方を見る。今現在3位であるッパはまだ先のほうだ。
そして追いつけないままに、3週目に入る。もう時間がない。
( ´ω`)「どうするお……」
困り果てた内藤。そのときドクオの声がした。
('A`)「なぁ内藤。さっきのアイテムボックスなんだった?」
3周目に入る直前、内藤はまたアイテムボックスをつかんでいた。
その中身はキノコ。加速するためのアイテムだ。
( ^ω^)「変なキノコだったお」
('A`)「mjd? それを利用しない手はないだろう」
しかし内藤はこのキノコの効果を知らない。
( ^ω^)「どう使うお? kwsk」
すっかり呆れた越えのドクオ。盛大にため息をつく。
(;'A`)「それくらい知っとけよ……。それを握って掲げるとカートの速度が一時的にアップするんだ」
( ^ω^)「それは凄いお! ……でもこの距離じゃ追いつけないお……」
確かに、キノコ1個使った程度ではッパには追いつけない。
だが別のアイテムが出ることを願うにしても、3周目に入った後にあったアイテムボックスはキノコを持ちっ放しだったおかげで取ることができなかった。
となると次のアイテムボックスはゴール付近。そのころにはッパはゴールしているだろう。
(;'A`)「そうだな……。ん? 待てよ」
ドクオは観客席からコースの構造をよく見てみる。長い円の形をしたコース。円の内部に当たるところには柵があり、そこを通過できないようになっている。
だがカーブに入る少し手前の辺りから、その柵がなくなっているのだ。間にあるのは砂地と芝生。
('A`)「(今内藤の手元にはキノコがある……よし!)」
ドクオは通信機を引っ掴んで叫ぶ。

21 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:05:21.52 ID:/RbJsPAz0
('A`)「内藤! そのまま行ったらコースどおりカーブに入らないで直角に曲がれ!」
( ;^ω^)「気でも狂ったかお!? そんなことしたら砂地に突っ込んでしまうお!」
そうすればカートのスピードは著しくダウン。下手をすれば背後からついてくるまたんきにも抜かされてしまう。
('A`)「安心しろ! 砂地に入ったらすぐにキノコを使うんだ。キノコを使ってる間はスピードが落ちねぇ!」
( ;^ω^)「鬼才あらわる!」
内藤はドクオの言うとおりにした。
カーブに入らず砂地に入っていく。
(ジ○○)「! 何と内藤選手、砂地に自ら突っ込んでいった! どうする気だ!?」
(・ω・)「フッ。気でも狂ったようだッパ」
余裕の表情のッパ。だがこの後すぐに、彼の表情は驚愕の色を浮かべることになる。
( `ω´)「今だお!」
内藤のカートはスピードが落ちるどころか逆に上がり始める。
(ジ○○)「おっと内藤選手! ここでキノコを使ったぞ!」
(;・ω・)「何だとッパ!?」
ッパが確認のため横を向いた、その時。
( `ω´)「うぉぉぉぉぉ!」


22 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:05:46.94 ID:/RbJsPAz0
( ^ω^)゜ω゜)アベシッ

(;ジ○○)「何と内藤選手! ッパ選手に体当たり! ッパ選手吹き飛ばされます!」
内藤は上手い具合にコースに入った後、すぐに急カーブ。あとは一直線にゴールを目指す!
( `ω´)「もう少しだおっ!」
<;丶`∀´>「ゲッ! こんなところまで……!」
2位であるニダーの姿が見えた。このままいけば追い越せるかもしれない。
( `ω´)「チョェェェェ!」
一気に距離を縮める。そしてアイテムボックスを取った。
中身は赤の甲羅。しめた!
( `ω´)「くらえお!」
放たれる甲羅。一直線にニダーに向かう!
<;丶`∀´>「や……やばいニダ!」

23 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:06:09.48 ID:/RbJsPAz0
<丶`∀´>「……ってのは冗談ニダ」
( ;^ω^)「!?」
内藤は驚愕した。ニダーに向かっていったはずの赤甲羅は彼を目の前にして突如、壊れてしまった。
一瞬何が起こったのかわからなかったが、すぐにジュゲムが説明してくれた。
(ジ○○)「おっとニダー選手! 緑の甲羅で赤の甲羅を防いだようだぞ!」
( ;^ω^)「な、なんだってー!?」
<丶`∀´>「ブェーハッハッハッハ! こんなこともあろうと緑の甲羅をとっておいたニダ!」
唖然とする内藤を尻目に、ニダーはゴールする。
1位のハインリッヒはもうすでにゴールしているようだ。
そして内藤も遅れること数秒、無事ゴールを果たした。

24 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:06:34.24 ID:/RbJsPAz0

('A`)「おーす、ご苦労さん」
レース後、カートから降りた内藤にドクオが声をかけてきた。
( ´ω`)「ドクオ……すまんお。2位になれなかったお……」
しかしドクオは別に気にしてないようだった。
('A`)「なぁに。まだあと4コースもあるんだ。気楽に行こうぜ」
( ´ω`)「うぅ……」
悔しがる内藤。
しかし当初はアイテムの存在すら知らなかった内藤が3位というのは十分な結果だった。
それにドクオに言うとおりまだあと4コースある。逆転のチャンスはある。
そこに、甲高くかつ嫌味な声が聞こえてきた。
从 ゚∀从「ショベーッ! 3位だってよ3位!」
1位のハインリッヒ高岡だ。スタート直後、内藤にきつい一撃をお見舞いしてくれた張本人。
その言葉を聞いてドクオが思わず睨みつけた。
(#'A`)「テメェ! 1回1位になったからって調子にのんなよ!」
だがハインリッヒは聞く耳を持たない。
从 ゚∀从「安心しな。あと4コースも全部1位を取るさ」
相当な自信家だ。
ドクオは我慢しきれず胸倉を掴もうとする。が、内藤に止められた。
( ;^ω^)「お、落ち着くおドクオ!」
(#'A`)「これが落ち着いてられっか!」
そんなやり取りを見て、ハインリッヒは高笑い。
从 ゚∀从「ヒャーッハッハッハ! まぁ精々がんばんな! ニダーくらいになら勝てるかもしれねぇからよ!」
彼女は踵を返し、去っていく。
ドクオはその後姿を見てぶつくさと悪口を言い続けていた。


25 :愛のVIP戦士:2007/01/25(木) 22:06:59.95 ID:/RbJsPAz0
50ccランク・第1コース結果

1位・ハインリッヒ高岡 10ポイント

2位・ニダー 7ポイント

3位・内藤ホライゾン 4ポイント

4位・またんき 1ポイント

5位・ちんぽっぽ 0ポイント

6位・ッパ 0ポイント

残り4コース



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