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38 : 2ch中毒(長屋):2007/03/28(水) 14:24:26.59 ID:I7sQcZpn0
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『4ターン目終了だ』


また、窮地に追い込まれてしまった。

表示されているポイントは1。
ぼくは、また、負けたのだ。

( ^ω^)「……」

敗因を考えてみる。
しかし、ほんの少しの思考で、考えるだけ無駄だということに気づく。

ぼくは黒のボタンを押して負けたからだ。

黒を押してマイナス1になるのは、黒3白1のパターン以外に考えられない。
よって今のターンは、誰か一人だけが勝ち、後は負けている筈だ。

では、もしぼくが白を押していたらどうなったか。
当然、黒2白2のパターンになる。そして、ぼくは白に属する。
この場合も、ぼくの負けだ。

つまり、どちらを押しても負けていたということになる。

どう足掻いても勝てなかったのだ。

39 : 2ch中毒(長屋):2007/03/28(水) 14:34:51.05 ID:I7sQcZpn0
ここにきて、運に見放されたのか。

さっき、首の皮一枚で生き残ることができたのも、偶然の代物だったのだろう。
そして偶然は、何度も都合よく、起こることはない。


死が目の前に近づいているのを感じる。

今回ばかりは、今までのように逃れることができそうにない。

体が強張る。

喉の奥がカラカラする。

目がチリチリする。

逃げたい。

逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい



駄目だ
発狂、しそうだ
助けてくれ


誰でもいい、誰か たすけて

誰か…

42 : 2ch中毒(長屋):2007/03/28(水) 14:42:52.53 ID:I7sQcZpn0


そ う だ

復 讐 だ

ぼ く に は ま だ 復 讐 が 残 さ れ て い る





復讐しなきゃいけないんだ。

ぼくは復讐するんだ、ツンの、愛してたツンの復讐を。

ぼくはまだ発狂するわけにはいかない。

発狂するわけにはいかない。



今やぼくの心の支えは、復讐だけになった。
それだけが、僕の正気を保つ手段となっていた。

しかし復讐だけでも、支えがあったのは幸運だったと思う。
支えを持てなくて発狂してしまった人間が、すぐ側にいたのだから。


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