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- 3 :愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:06:00.71 ID:Sdl8Pdrx0
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馬鹿げてるとしか、言いようがない。
ツンを殺した人間が4人の中にいるなんて。
( ^ω^)「ば……ばかな! そんなことがあるはずが……」
(´・ω・`)「そうかい? この国の年間の殺人件数は1000件程度だよ。
偶然、君の彼女を殺した人間がいてもおかしくはないんじゃないかな」
( ^ω^)「ごまかすなお……アンタは断言したんだ……偶然なんて言葉でごまかすなお!」
頭に血が上る。
( ゚ ω゚ )「アンタが、殺したんだろ! ツンを! だから、アンタは断言できるんだ!」
ショボンの胸倉をつかんだ。
禁止行為とかはどうでもいい、と、思った。
(´・ω・`)「……離せ、ぶちころすぞ」
ショボンが放つ殺気。
体の芯から冷えるような、目。
ぼくなんかに勝てる筈がない。
僕の腕は彼の胸元を離れ、行き場を失ったかのようにだらしなく垂れ下がった。
- 4 :愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:08:52.19 ID:Sdl8Pdrx0
- ( ^ω^)「……すまんお。でも、貴方の断言は不自然すぎるお。嘘か、貴方が犯人かのどちらかとしか……」
(´・ω・`)「……確かに。そうだね、ブーン。僕のやった犯罪を覚えてるかい?」
( ^ω^)「警視庁爆破テロ……かお」
(´・ω・`)「そう。そして、君はツンさんの父親の職業を知ってるかい?」
( ^ω^)「確か……警察官……だったお」
(´・ω・`)「正解。つまり、僕は警察の内部についていろいろ調べててね、
その一環でツンさん一家惨殺の真相も知ってるってわけさ」
( ^ω^)「そうなのかお! じゃあ早く、教えてくれお!」
(´・ω・`)「やだね。何で君にそこまで教えないといけないのさ……ククク……」
やっぱりか。
もったいぶって、結局は何も話さないのだ。この人は。
- 6 :愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:12:17.12 ID:Sdl8Pdrx0
- ( ^ω^)「……貴方が犯人かもしれないし、都合よく話してくれるなんて期待はしてなかったお」
(´・ω・`)「やけに物分りがよくなったね……ブーンはさぁ……ククク」
( ^ω^)「嫌でも、貴方と話してるとそうなるさ」
(´・ω・`)「物分りのいい人間は好きだよ。ブーンなら話してあげてもいいなぁ。
……そうだ! よし、こうしよう。
君がこのゲームで僕に勝ったら、全てを教えよう。いいね?」
( ^ω^)「……またゲームかお。なんでこんなくだらないことに……」
(´・ω・`)「くだらない、かい? 君にはいいチャンスだと思うけどなあ。
君が勝ち続ければ、自動的にツンさんを殺した犯人に復讐できるんだよ」
確かに。
これはいいチャンスかもしれない。
( ^ω^)「そうか……僕が勝てば……」
誰だか知らないが、僕をこのゲームに参加させてくれた人間に感謝しよう。
ぼくの復讐のために。
( ^ω^)「なんとしても……僕はこのゲームに勝たなきゃいけないお……」
- 7 :愛のVIP戦士:2007/01/29(月) 01:13:33.07 ID:Sdl8Pdrx0
- しばらくしてジョルジュとクーが広間に姿をあらわした。
一体ナニをしていたのかは、僕には関係のないことだ。
クーがぼくに何か言いたそうだったが、ぼくは「誤解だったお」と一言いってそばを離れた。
確かに、ぼくの空回りだった。
冷静に考えてみたら、彼女はぼくが黒を出すことを強制していない。
でもぼくは、もう彼女を信用しない、と、心に決めた。
その後、ドクオが広間にやってきた。
彼は今まで、食堂で睡眠を貪っていたらしい。
彼は長丁場になると、見込んでいるのだろう。
全員が揃ったところで、ぼくは4人を見まわした。
この中にツンを殺した人間がいると思った途端、血が煮えたぎるように熱くなるのを感じた。
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