- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/26(水) 00:35:02.24 ID:R7LeHeJVO
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―――プロローグ―――
手綱越しに伝わる確かな感触、僕の馬はツンの後ろでピッタリと折り合い、最高の手応えだった。
レースは緩むことなく進み残りは400m程、最終コーナー。僕の前でレースを運ぶツンが振り向き、僕の馬を見てニコリと笑うと、明らかに速いタイミングで鞭を振り上げ、外に膨れながら先頭に踊り出た。
彼女はもう一度こちらを振り向き、ゴール板に鞭を向けた。
――――行け、と言うように。
その思いに応えるべく、一度頷き、愛馬の首を叩き囁いた。
( ^ω^)「……風になるお」
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/26(水) 00:38:10.17 ID:R7LeHeJVO
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ツンが開いてくれた、馬一頭分のスペースに何の迷いもなく相棒を導き、一つ鞭を入れた。
次の瞬間、
僕は風になって、
誰よりも速く、
ゴール板に突っ込んだ。
自然と拳を突き上げていた。
( ^ω^)は騎手のようです