【第15話:赤い旋風】

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/18(金) 23:22:55.66 ID:HAiJLUPUO
【第15話:赤い旋風】



FOX拠点を出発して、3日、バーボンハウスは雪原地帯を行く。


バーボンハウス 艦内通路

(*'A`)「お〜、雪だ雪だ」

バーボンハウスの結露した窓を手で擦り、景色を覗き見る。
辺りは一面雪に覆われた銀世界だ。

('A`)「甲板に出てみるか、防寒着が要るな……。
ついでだ、ヒートも呼んでみるかね」




4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/18(金) 23:27:43.21 ID:HAiJLUPUO

自室に戻り、防寒着を引っ張り出して腕を通した。

('A`)「うっし」
うん、ぬくい。

フラフラとヒートの部屋の前に向かい、扉をノックしてみた、が

('A`)「反応が無いな、居ないのかねぇ。ん〜……」

腕組みをし、少し唸る。

('A`)「しかたねぇ……、一人で行くか」

俺は、一人階段をエッチラオッチラと登り、甲板へと向かった。





5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/18(金) 23:31:50.12 ID:HAiJLUPUO

バーボンハウス甲板



(;'A`)「なんだアレ……」

雪がサンサンと降る中、ドデカい雪玉がゴロゴロ転がっている。

転がっていた雪玉が不意に止まる。

すると雪玉の陰から、黒のロングコートに、赤マフラー姿のヒートが顔を覗かせた。

ノハ*゚听)「おっ? 来たかっ! 今雪ダルマ作ってたんだっ!」

('A`)「へぇ……」
鼻息が荒いよ…。

ノパ听)「顔のパーツ探してくるから、頭の雪玉作っててくれえ! じゃ、行ってくるぞおおお!」

('A`)「へいへい……」




7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/18(金) 23:36:19.45 ID:HAiJLUPUO

ヒートを見送ると、胴体部となる雪玉近づいた。
改めて見てみるとかなりデカい。

(;'A`)「2mはあるな……、頭は60cmくらいで良いのかな?」


雪玉を転がして数分、頭用の雪玉が出来上がった。

('A`)「うしゃ」


それと同じくらいにヒートが戻ってきた。


ノパ听)「戻ったぞおっ! お、出来てるねっ!」

('A`)「さて、頭をどう乗せるか……」

胴体用の雪玉を見上げ、考えていると、背中をツンツンとつつかれた。




9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/18(金) 23:42:00.47 ID:HAiJLUPUO


ノパ听)「しゃがんでっ!」

振り返るとヒートが、頭用の雪玉にを脇に抱え、立っていた。


(*'A`)「あぁ、肩車か。よっしゃ来い」

俺はヒートに背を向け、その場に片膝をつき、しゃがみ込んだ。


ノハ#゚听)「てぇりゃあああああ!!」

ドッカ!

(;'A`)「ぐぇあっ!?」

俺を……、踏み台にしただとおぉ!?


ヒートが宙を舞いながら、雪玉の胴体に起用に頭を設置し、着地した。




10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/18(金) 23:48:23.90 ID:HAiJLUPUO

約2.7mのスノウマン完成

(・ω・)
( : )

ノハ*゚听)「でけたぁー」

(*'A`)「デカいな」

不意に、バーボンハウスの警報が鳴りだした。

ノハ;゚听)「何だぁ!?」

(;'A`)「とにかく中に戻るぞっ!」

艦内へ向かおうとした、その時、甲板に一発の砲弾が飛んでくる。

( ゜ω 。)「アボーン」

スノウマンに直撃し、跡形もなく弾け飛んだ。
そのお陰か、艦への被害は殆ど見られない。

ノハ;゚听)「うわあああああ、スノウメェェェン!!」

(;'A`)「良いからドック行くぞ!」

さよならスノウマン……、また会う日まで……。



12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/18(金) 23:55:45.52 ID:HAiJLUPUO

高速艦バクニュー


オペレッター「オワタ艦長さすがデスゥ」

\(^o^)/「本艦はこの距離を保つんだよー!」

 _
( ゚∀゚)『よし、戦闘部隊しかけるぞっ!』

バクニューの後部ハッチが開く。

オペレッター『いつでもドゾー』
 _
( ゚∀゚)『スコーピオ出るぜっ!』

赤い機体がハッチから飛び出し、他の5体の中距離戦闘型の機体がそれに続いた。

どの機体にもホバーユニットが装備され、滑るように雪原を疾走する。

 _
( ゚∀゚)『お前等は散開して敵艦の足を止めろ!』

他の5機から了解、と返事が返る。
6機がバーボンハウスとの距離を徐々に詰めていく。




15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/18(金) 23:59:36.42 ID:HAiJLUPUO

バーボンハウス ドック


(,,゚Д゚)「砲弾が甲板に当たったらしいが……、
被害はほとんど無かったみたいだな?」

ノハ;゚听)「尊い犠牲があったんです……」

(,,;゚Д゚)「犠牲!? だれかやられたのかっ!?」

('A`)「気にしないでください、ただの戯れ言ですから……」

(,,;゚Д゚)「なんだそりゃ……」


ξ゚听)ξ『各機準備整いました。各員は出撃体勢に入ってください』

それぞれが自分の機体に乗り込んだ。

(,,゚Д゚)「タウラス、行ってくるぜっ!」

ノパ听)「Bキャンサー、叩きのめしてくるぞ!」

('A`)「リーブラ、やってみるさ」




17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/19(土) 00:04:36.53 ID:04hMD+IRO

ξ゚听)ξ『各機、展開して敵機を迎撃してください』

タウラス、Bキャンサー、リーブラ
三機が三方向に分かれて配置する。


(,,゚Д゚)『来たかっ!』
('A`)『アレかな?』

離れた所、距離にして800m程先で雪が舞い上がっていた。
5体の鋼鉄の巨人が、ギコとドクオの方へと迫る。


ヒートの方へは、赤い機体が単機、高速で雪原を駆け抜けて来た。

ノハ;゚听)『単機……!?』



―――




18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/19(土) 00:10:36.91 ID:04hMD+IRO


リーブラの周りを、2体の中距離戦闘方ZIPが円を描くように旋回している。

('A`)『くそっ、当たれよっ!』

リーブラの左腕の機関砲が火を噴くが、
一向に当たる気配がない。

(;'A`)『射撃訓練ちゃんとしておけばよかったな……』


ガガンッ

不意に背後から衝撃に襲われた。

(;'A`)『うおっ!?』

後ろを振り向くと別のZIPに組み付かれていた。

兵A『ただのZIPと思われては困るなぁ……』

(;'A`)『このっ……』




20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/19(土) 00:17:01.24 ID:04hMD+IRO


(,,#゚Д゚)『オラオラオラァ〜! 離れやがれこの野郎っ!』

タウラスは、バーボンハウスへの3体のZIPによる攻撃を防ぎながら戦っていた。

(,,#゚Д゚)『どっせぇ〜い!』

横をすり抜けようとするZIPを殴り飛ばす。

兵B『うおっ、見切られたっ!?』

しかし、敵の装甲が多少ひしゃげたが、粉砕するには至らなかった。

(,,゚Д゚)『こいつら、特殊装甲使ってやがるな……?』



−−−



21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/19(土) 00:22:21.00 ID:04hMD+IRO


ヒートの肉眼で確認できる距離まで赤い機体、スコーピオが近づく。

 _
( ゚∀゚)『青い機体か、形状は似てるが、あの機体じゃないみてぇだなぁ』

スコーピオがホバーユニットを切り離し、雪原に降り立つ。
周囲の雪が衝撃で舞い上がった。


ノパ听)『先手必勝っ!』

それと同時にBキャンサーが地を蹴る。
首に巻かれたマフラーをはためかせ赤い機体へと駆け出す。

ノハ#゚听)『てぇぇぇりゃあああああ!!』

Bキャンサーの拳が連続して繰り出される。




23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/19(土) 00:27:20.96 ID:04hMD+IRO

 _
( ゚∀゚)『ヘッ、威勢が良いなあっ!』

しかし、スコーピオはその全てを容易く避ける。

ノハ#゚听)『ええい!』

ヒートは追撃をかける。

 _
( ゚∀゚)『遅いっ!』

スコーピオは身を翻し、一瞬でBキャンサーの背後に回り、右足を蹴り出した。


ノハ;゚听)『うわあああっ!!』

ドガシャ−−−

とっさに振り向き、腕をクロスさせてガードした。

しかし、衝撃で大きく弾き飛ばされ、雪原に片膝をついた。



25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/19(土) 00:31:00.76 ID:04hMD+IRO

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( ゚∀゚)『オラオラァ! いくぜぇ!』

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( ゚∀゚)『レサートォォォ!』

赤い機体の右腕が可変し、射突兵器へと形態を変えた。

 _
( ゚∀゚)『くらっとけよっ!!』

スコーピオの背面に光が集まり、一気に放出された。

徐々に加速しながら、真っ直ぐBキャンサーへと突っ込んでいく。




27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/19(土) 00:35:18.82 ID:04hMD+IRO


ノハ;゚听)『効いたぁ〜……』

Bキャンサーは、体勢を立て直すと、そのまま腰を落とすように身構える。

ノハ#゚听)『右腕、アクベンス解放っ!』

Bキャンサーの右腕にエネルギーが収束し、右拳が青白く輝きだした。


Bキャンサーとスコーピオの距離が縮まっていく。

 _
( #゚∀゚)『もらったあああああ!!』
ノハ#゚听)『てりゃあああああ!!』

両者の腕が交差した。




28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/19(土) 00:36:50.77 ID:04hMD+IRO




【第15話:赤い旋風】 〜FIN〜





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