【第9話:蒼蟹、緑羊】

3 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 02:23:49.87 ID:xt878GriO
【第9話:蒼蟹、緑羊】



バーボンハウス 艦内

警報がけたたましく鳴り響く


(,,゚Д゚)「何だ、何だぁ? 敵襲かよっ!?」

ノパ听)「それよりっ! ドクオとヒッキー、どうしますっ!?」

(,,゚Д゚)「あぁ〜、俺が担いでくっ! ヒートは先行ってろ!」

そう言うとギコは、両肩にドクオとヒッキーを担いだ。

ノパ听)「じゃっ、先にドック行ってますね!!」

ヒートはトレーニングルームから飛び出していった。



4 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 02:26:15.43 ID:xt878GriO

バーボンハウス ブリッジ

ξ゚听)ξ「艦長! 約10km前方に共和国軍の1部隊を補足! 数は13です!」

(´・ω・`)「よし、各員戦闘配置に着け、迎撃戦だ! ケツの穴はしっかり絞めてけっ!」

ξ゚听)ξ「……戦闘部隊は現在2機、Reサジタリウスとリーブラが整備中、他は出せますが、如何しますか?」

(´・ω・`)「タウラス、Reキャンサーに出てもらおう、ベルジュはドックで待機させてくれ。
敵の数は少ないし、あの二人ならやってくれるさ」

ξ゚听)ξ「聞こえましたかギコさん、ヒートちゃん?」



5 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 02:28:25.54 ID:xt878GriO

モニターにヒートの顔が映る。

ノパ听)『おうっ! 任せとけえええ! あっ、とギコさんは少し遅れるからヨロシクッ!』

ξ゚听)ξ「遅れるって?」

ノパ听)『ドクオとヒッキーがさ、鍛え方が足りないから悪いのさっ!』

ξ;゚听)ξ「また、やったのね……、とにかく敵の到達まで時間がありません! 迎撃準備をお願いします。 でも、無理はしないでね?」

ノパ听)『了解っ! ヒート、Reブルーキャンサー出るよ!』

ヒートの乗る青い機体がドックから飛び出した。



8 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 02:31:42.52 ID:xt878GriO

一方、ギコ達はドック前の通路にいた。



(,,#゚Д゚)「起きろやゴルァァァ!」

ギコは、ドクオとヒッキーを床に降ろし、尻に蹴りを入れた。

(;'A`);-_-))「があぁぁぁ!!」

尻を押さえながら、俺とヒッキーは床を転げ回る。

(,,゚Д゚)「いつまでも寝てんな! 敵襲だゴルァ! お前等の機体は整備中だが終わり次第出てもらうから待機しとけよ?」

('A`)「は、はい……」
(-_-)「了解……」



9 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 02:34:13.46 ID:xt878GriO

そう言うと、ギコはドック内へと駆けて行く。

俺とヒッキーもギコの後を追いドック内へと急いだ。

……そういえば、ドックには始めてくるな。

(;'A`)「−−っ!!」
白き巨人を含んで計四体が並ぶ……
下から見上げると圧巻だ。

ギコが一際デカくてゴツい、頭に角を生やしたダークグリーンの機体に乗り込んだ。

(,,゚Д゚)『ギコ、タウラスでるぞっ!』

タウラスと呼ばれる機体がドックから飛び出していった。



11 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 02:45:12.00 ID:xt878GriO


外ではミルナ率いる共和国軍のZIPが攻撃を始めていた。

ξ゚听)ξ『数は13体、内4体は片腕が機銃になった中距離戦闘型、残りは近接戦闘型みたいね』

ノパ听)『中距離も近距離も関係ないね! このブルーキャンサーには当たらないよ!!』

高速で荒野を駆け、弾丸を回避しながら敵のただ中へと迫る青い機体。

その様は一陣の風

ノパ听)『おぉぉぉりゃっ!』

跳び蹴りを見舞い、1体の中距離型ZIPの頭部を破壊し、着地と同時に振り向き様、右拳で後方から迫るの近接型ZIPの胸部を貫いた。



12 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 02:48:49.60 ID:xt878GriO


続けてギコの駆るタウラスがZIPに迫る。
中距離戦闘型VIPの攻撃をダークグリーンの装甲が全てはじき返す。

(,,゚Д゚)『このタウラスの装甲、甘く見るなよ?』


(,,#゚Д゚)『せぇぇぇりゃあああ!!』

後退するZIPの腕を掴むと力任せに振り回し他のZIPを蹴散らしていく。




13 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 02:58:05.30 ID:xt878GriO


ブリッジでその様子を見るショボンとツン

ξ゚听)ξ「流石ギコさんとヒートちゃん、機体の性能を上手く引き出せてますね」

(´・ω・`)「うん、それは良いんだが……」
ショボンが顎に手を当て、眉を寄せる。

ξ゚听)ξ「どうしたんです……?」

(´・ω・`)「隊長機が見あたらんのだよ……、補足できるかツン?」
ショボンが鋭い目つきになる。

ξ;゚听)ξ「−−っ! 直ぐに調べます!」
ツンは操作パネルを忙しなく動かす。




14 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 03:05:12.31 ID:xt878GriO


ドックのモニターから、ギコとヒートの戦いを観る俺とヒッキー。

(;'A`)「つ、つぇえなぁ……」

(-_-)「伊達に単独行動してる地上艦のクルーの戦艦員してるわけじゃ無いからね……」

(;'A`)「それにしたって圧倒的じゃねぇか! スゲェよ!」

俺に出来るか? いや、出来るわけがない……。

ギコやヒートは、俺みたいにフラっとこの艦に乗ったわけじゃない、戦う為に乗ってんだ……、差があるのは当たり前じゃねぇか……。

ただ、俺は観ているしかできない……。




15 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 03:09:41.98 ID:xt878GriO


バーボンハウス上空



(゚д゚)「ククク……、まさか上空から仕掛けられるとは思ってはいまい……。
このコルヴスの力、とくと味あわせてくれるわ!」

黒い翼を持つコルヴスと呼ばれた機体が、クチバシ状の右腕を地上のバーボンハウスに向ける。

(゚д゚)「くらえぃ! アルゴラブ!!」

ミルナが叫ぶと、右腕のクチバシの先から、黒い液体が雨のように大量に吐き出され、バーボンハウスへと降り注いだ。




16 名前: 住職(樺太) :2007/04/29(日) 03:10:34.15 ID:xt878GriO



【第9話:蒼蟹、緑羊】 〜FIN〜




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