- 78 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 22:43:43.90 ID:DvbbOsdy0
-
(#^ω^)「おぉ!」
無数の塊を全方向から飛ばした。先ほどの一撃を考慮して、全く加減はしなかった。なのに・・・・・・
*(‘‘)*「おにーさん、一般人なら仕方ないの」
少女は無傷で立っていた。周りには岩の塊が粉々になってる。
(#^ω^)「じゃあ、お前らはなんなんだお!」
*(‘‘)*「オサムさま直属の合成士なの」
(#^ω^)「北の国に合成士が!?」
*(‘‘)*「自分たちだけができるなんて甘い考えなの、っとしゃべり過ぎないようにしなきゃなの」
(#^ω^)「どういうk」
空気の塊みたいなものにはじかれた。二三歩後ろに下がったが痛みはない。
(#^ω^)「痛くも痒くもねぇお」
*(‘‘)*「バカなの。落ちて死ね、なの」
言葉に疑問を抱いて足元を見ると、岩が崩れ始めた
(;^ω^)「ちょ、っと」
- 80 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 22:45:00.10 ID:DvbbOsdy0
-
近場の岩を合成し、それの上に着地した。下からは波の音が聞こえた。
(;^ω^)「ベクトル合成をすればこんなこともできるお」
巨大な穴から岩に乗って浮上し、脱出した。
*(‘‘)*「あんたの合成、きもいの」
(;^ω^)「こんなでっかい穴開けるほどの訓練をしてる子には言われたくないお」
*(‘‘)*「意味不明な情報を持ってるやつには言われたくないの。いったいなんの情報なの!」
(;^ω^)「君の情報と交換なら教えてやるお」
*(‘‘)*「それだったら、あんたが先に言えばいいの」
(;^ω^)「言うわけねえぉ」
とは言ったものの少女の情報が分かれば大分戦いやすい。多くの情報を操れる自分に負ける要素はないはずだ。
(;^ω^)(いろんな情報を見せて混乱させてやるお)
( ^ω^)「【自分】と【黒】を合成」
*(‘‘)*「見えなくなったわけじゃないの! そこ!」
- 81 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 22:47:13.44 ID:DvbbOsdy0
-
少女の攻撃は的確にこちらを狙っている。
( ^ω^)「【自分】と【重量】を合成」
謎の空気大砲も自分の重さを上げることによって全く効かなくなる。
*(;‘‘)*「なんなの! なんなの!」
少女のほうは理解できない現状に混乱している。当り前だろう。VIP島でもこれだけの情報を操れる人はいない。
*(‘‘)*「っ! 私の情報は【密度】なの! あんたの情報はなんなの!?」
( ^ω^)「【密度】それで殴られてあんなに痛かったわけだお。
地面を崩したのは密度を低くして、空気の大砲は急激に密度を高めたわけかお」
*(‘‘)*「さっさとあんたの情報を言うの!」
( ^ω^)「言うわきゃねーお」
*(#‘‘)*「っ! ・・・・・・騙されたの」
( ^ω^)「勝たせてもらうお!」
*(#‘‘)*「ぶっ殺してやる!!!」
- 83 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 22:50:20.31 ID:DvbbOsdy0
-
急に浮遊感を感じる。
・・・・・・足もとが全部崩れ落ちた。
(;^ω^)「なっ」
あまりの状況に対応が遅れる。再び岩を合成して足場を生み出した。
*(#‘‘)*「沈め!」
足場の合成を終えて前を向くと、少女が飛びかかってきていた。ガードは間に合わず、
モロにくらい作り出した足場は崩壊した。
(#)°ω°)「いてぇえやべえぇお! 下は海だお」
落ちる、落ちる。落ち着け、落ち着け。今すべき合成は・・・・・・
(#)°ω°)「って無理だおー!」
水が冷たい。ああ、海に落ちたのか。そう思った時には体は酸素を求めていた。
( °ω°)「ぶはぁ、お、溺れる!」
必死で足掻いても、服が水をすい、どんどん重くなる。
手足も疲れてきた。
( °ω°)「む・・・・・・り・・・・・・」
- 86 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 22:52:02.78 ID:DvbbOsdy0
-
('A`)「無理じゃねぇだろ。ほれ、こうやんだよ」
( 'ω`)「【水】と【密度】を合成。さらに、【ベクトル】を合成」
≪('A`)「長生きする気がねぇんなら、俺がこの体もらっちまうぞ」≫
( °ω°)「初代さん!」
意識を取り戻したとき、宙に浮いている水の塊の上に倒れていた。
*(#‘‘)*「まだ生きてたのか」
少女が目の前に浮いている。
(;^ω^)「空気の密度を上げて、そこに立ってるわけかお。
空気みたいな流動的なものを合成してるってことは、合成し続けてるお?」
*(#‘‘)*「鬱陶しいやつだ。その通りだよ」
(;^ω^)「ブーンの勝ちだお。諦めて捕まれお」
*(‘‘)*「何言ってんだ?」
(;^ω^)「降参するなら助けてやるって言ってんだお」
*(#‘‘)*「はぁ?」
やり方は初代さんが教えてくれた。合成士の力の元は精神力。合成士の強さの元は想像力。
- 87 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 22:54:35.17 ID:DvbbOsdy0
-
(;^ω^)「簡単なことだったんだお」
海水を球体にして点在させる。
*(#‘‘)*「!!」
( ^ω^)「海の水も、砂も、ブーンにとっては同じだお」
*(#‘‘)*「なめんなぁ!」
少女は上から飛びかかって来た。
点在させてた水を少女に向けて放射するが、空中で何度も方向転換をし、避けてくる。
( ^ω^)「最後に教えてやるお。ブーンの情報は(いまのところ)意識だお」
少女が避けた水の珠は折り返して再び少女を襲う。
*(#‘‘)*「くっそぉお!」
( ^ω^)「捕まえたお」
水で両手両足を拘束した。
( ^ω^)「一つだけ質問に答えてもらうお」
- 89 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 22:56:46.78 ID:DvbbOsdy0
-
*(#‘‘)*「知るか」
( ^ω^)「ヒートを知ってるかお?」
聞かないわけにはいかなかった。この島までの道程でなにかあったとすれば、ほぼ間違いなく北の国が絡んでいるはず。
*(#‘‘)*「誰よ、そんな子知らないわよ」
( ^ω^)「赤い髪ロングのブーンと同じぐらいの年の子だお」
*(#‘‘)*「赤い・・・髪・・・!」
(#^ω^)「知ってること全部話せお!」
*(‘‘)*「ふ、ふん。オサムさまの所に連れていかれてぐらいしか知らないわ」
(#^ω^)「生きてるのかお?」
*(‘‘)*「オサム様のことだから、ミンチになっててもおかしくないの」
(#^ω^)「なっ!」
*(‘‘)*「ふふん」
(#^ω^)「くそっ! 取り合えず戻るお」
ベクトル合成をして、巨大な穴から生還した。
- 91 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:00:42.56 ID:DvbbOsdy0
-
※
開戦の文句と同時に逃げるつもりだった。しかし先ほどの一撃で呻いてる間に少年は集落側に陣取っていた。
('A`)「俺は逃げ切ればいいわけだからな。【足場】と【軟度】を合成!」
( ∵)「!!」
少年の足はみるみる埋まっていく。太ももぐらいまで埋まったところでもう一度合成をする
('A`)「【足場】と【硬度】を合成! っとこれで動けねぇだろ」
( ∵)「微笑」
足を固定したはずの少年は全く怯まず、不気味に笑っていた。
( ∵)「振動合成」
その一言で、固定したはずの地面が一気にひび割れ、その両足は自由になった。
('A`)「さっきの岩の砕き方をみても、お前の合成は【振動】か」
( ∵)「不当無遠」
- 94 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:03:22.03 ID:DvbbOsdy0
-
('A`)「意味の取りにくいしゃべり方だな。つまり当たらずとも遠からずってとこか。
しっかし、答えを教えるメリットなんてあんのか?」
( ∵)「我最強」
('A`)「かなりの自信家だな。まぁ、いい。全力で逃げ切るだけだ」
( ∵)「殺」
真正面からつっこんできた。この少年はかなり体さばきがうまい。殴り合いでは勝てる気がしない。
('A`)「真正面からって馬鹿か」
足下の細かい石粒にベクトルを合成し迎え撃った。当然、直撃して倒れると考えていた。
( ∵)「大気振動合成」
真っ直ぐ飛んで行った筈の石粒は急に方向転換をし明後日の方向に飛んでった。
('A`)「なっ! ってわわ」
- 96 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:05:57.32 ID:DvbbOsdy0
-
石の行く末を見た一瞬の間に少年の間合いに入る。初撃の右はギリギリでかわしたが、すぐに左が迫る。
これをバックステップで避けたともまではよかったのだが、足を引っかけバランスを崩してしまった。
すぐに手をつこうと下向きになった時に背中に衝撃を感じた。
('A`)「がっ! いてぇ!」
ジンジンと体中に衝撃がはしる。だが休んでもいられない。
('A`)「【岩】と【質量】を合成!」
倒れた地面の硬い岩が手にあたったと同時に自分の体の周りを全部持ち上げた。
追撃が来なかった所を見ると少年は避けたのだろう。
('A`)「くっそ。いちいち痛ぇんだよ」
( ∵)「当然」
少年の顔からは一筋の血が流れていた。
('A`)「死にもの狂いでやったが、効果はあったな。あれだけの質量は急には防げないとみた」
( ∵)「・・・・・・」
- 98 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:08:28.21 ID:DvbbOsdy0
-
('A`)「たs(けてー)」
不意をついて叫んでみたが、声は消された。相変わらず、集落に行くためには少年が邪魔だ。
そもそもなんで声をさえぎられる?
('A`)「くっそ、考えろ、かん・・・・・・!! 頭が、割れる!」
( ∵)「手前弱」
('A`)「が、があぁ【い、いわ】と【しつりょう】をごごおせいいぃ」
頭が痛いせいで碌な合成は出来なかったが、少年との間に壁を作ることはできた。
頭痛はすぐに止んだ。
('A`)「振動で三半規管から攻撃か!」
攻撃方法を理解したとこで、壁は音を立てて倒れた。
その向こうに少年の姿を確認する前に行動に移った。
('A`)「同じ手は食うか!」
地面に穴を開け、その中に潜って姿を隠した。
('A`)(これで考える時間ができた。どうすりゃ逃げ切れる?このまま下を抜けるか?)
- 99 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:10:33.36 ID:DvbbOsdy0
-
少年の情報は【振動】で間違いないだろう。遠距離攻撃も近距離攻撃もできる。
('A`)(つか、あいつ誤魔化しやがって。当たってるだろ、間違いなく)
自分が得意なのは何だ?
島内の有名な情報だ。それらを使ってここから逃げなければならない。
( ∵)「発見」
穴の上から少年がのぞいていた。
('A`)「っ! 何でバレた!」
( ∵)「振動合成」
殴られる、そう思った時には危険を顧みず、自分から向かっていっていた。
そのおかげか少年の拳と自分の拳は同時に相手へ到達した。
('A`)「いってでぇぇぇ!!」
( ∵)「痛」
ダメージは明らかにこっちのほうが深刻だった。
ただの拳と、振動を伝える拳だ。そんなことはわかっていた。
- 102 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:12:56.94 ID:DvbbOsdy0
-
( ∵)「最期」
('A`)「くっそぉぉぉおおお!」
あおむけに倒れている時、少年が視界に入って何かつぶやいた。
月が少年の陰で隠された。
('A`)「そうか」
なぜ気付かなかったのだろう。そもそも声で伝えようとしすぎてたのだ。自分にならできることがある。
諦めるのはまだ早い。ゆっくりと近づいてくる少年の手。
直接【振動】を打ち込むつもりだろうか。
残念だったな。それがグーパンチだったらお前の勝ちだったぜ。
('A`)「【地面】と【光】を合成!!」
瞬間、まばゆい光で海岸の全景があらわになった。
( ∵)「!!」
無防備だった少年は目を抱えてうずくまっている。
('A`)「へっ! 一発ぶん殴ってやりたいとこだが・・・・・・」
今ので集落の人間は気づいただろうが何が起きたかを知らせなければならない。
少年を脇に集落に向かっていたむ体に鞭を打って走った。
- 105 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:15:42.96 ID:DvbbOsdy0
-
※
( ^ω^)「疲れたお・・・・・・」
( ∵)「貴様」
水の塊で地上まで浮いてきたところで少年が待ち構えていた。
(;^ω^)「・・・・・・まじかお」
すぐに地に足をつけ戦闘態勢を維持する。先ほど捕まえた少女も磔刑にしたままにしなければならない。
だが、ドクオはうまく逃げきれたのだろう。
(;^ω^)(これで助けが来るお。後は待つだけ・・・・・・)
( ∵)「覚悟」
(;°ω°)「あぁっぁ!!頭が・・・・・・わ、れる」
合成の維持が・・・・・・
- 108 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:17:07.13 ID:DvbbOsdy0
-
*('')*「よっと」
(;°ω°)「おぉぅぅ・・・・・・」
*('')*「くっそ、死ねこのカス」
(;°ω°)「あ"あ"あ"あ"あ"あ"・・・・・・」
お腹を蹴られたのだろうか。頭が痛くてまともに考えられない。
*('')*「あんた逃がしたのですか。どうするの?」
( ∵)「一旦帰国」
*('')*「それがいいの。あの人、はどこにいるの?」
( ∵)「不明」
*('')*「これだけ騒ぎになればすぐに出てくるの」
〈::゚−゚〉「おい、何の騒ぎだ」
*('')*「さすがなの。子供に見つかって逃がしちゃったの」
〈::゚−゚〉「おい、全く作戦を無駄にして。おい、そこに転がってるのは何だ?」
- 110 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:19:32.96 ID:DvbbOsdy0
- *(‘‘)*「よっと」
(;°ω°)「おぉぅぅ・・・・・・」
*(‘‘)*「くっそ、死ねこのカス」
(;°ω°)「あ"あ"あ"あ"あ"あ"・・・・・・」
お腹を蹴られたのだろうか。頭が痛くてまともに考えられない。
*(‘‘)*「あんた逃がしたのですか。どうするの?」
( ∵)「一旦帰国」
*(‘‘)*「それがいいの。あの人、はどこにいるの?」
( ∵)「不明」
*(‘‘)*「これだけ騒ぎになればすぐに出てくるの」
〈::゚−゚〉「おい、何の騒ぎだ」
*(‘‘)*「さすがなの。子供に見つかって逃がしちゃったの」
〈::゚−゚〉「おい、全く作戦を無駄にして。おい、そこに転がってるのは何だ?」
- 111 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:21:48.08 ID:DvbbOsdy0
-
*(‘‘)*「二人組に見つかったの。処分しようと思ってたの」
〈::゚−゚〉「おい、もう一人を逃がしたってことか?」
*(‘‘)*「そう言ってるの」
(;^ω^)「ヒートを、ヒートを返せお」
男が一人増えて三人六つの目玉がこっちに向く。視界はぼやけ、頭はずきずきする。
*(‘‘)*「まだ死んでなかったの」
( ∵)「驚愕」
(;^ω^)「返せお!」
*(‘‘)*「ぶっ殺してやる」
〈::゚−゚〉「おい、俺がやる」
(;^ω^)「!」
頭上に巨大な岩石が現れた。
- 113 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:23:10.97 ID:DvbbOsdy0
-
〈::゚−゚〉「おい、潰れろ」
(;^ω^)「おぉ・・・・・・お」
重力に引かれ落下してくる。終わった、そう思ってしまうほどに逃げ場も精神力も残っていない。
( 'ω`)「【岩】と【ベクトル】を合成」
真下に落ちるはずの岩はブーンをずれて脇の巨大な穴に落ちた。
≪('A`)「この体にゃ死んでもらうわけにはいかんのよ」≫
〈::゚−゚〉「おい、どういうことだ?」
*(‘‘)*「知らないの!」
( 'ω`)≪('A`)「国に帰れ。お前の情報は【空間】と見た」≫
〈::゚−゚〉「!!」
( 'ω`)≪('A`)「さあ!」≫
〈::゚−゚〉「おい、帰るぞ」
男はいとも簡単に空間をつなげた扉を生み出す。扉の向こうは北の国だろう。
*(‘‘)*「覚えとけなの」
- 115 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:25:12.93 ID:DvbbOsdy0
-
(;^ω^)「な、なにが・・・・・・」
視界が定まってきて見えたのは、扉の向こうに消えていく三人だった。
(;^ω^)「やべぇお、向こうに合成士がいるなんて考えてねぇお」
('A`)「ブーン!!」
ドクオが数人の大人と走ってくる。手を振る元気もなく、その場に座り込んだ。
('A`)「おい、大丈夫か? あいつらはどこ行ったんだ?」
(;^ω^)「たぶん帰ったお」
('A`)「船かなんかか?」
(;^ω^)「いや、もうひとりいたんだお。それで、よくわからないけどどっか行ったんだお。
たぶん【空間】の情報だお」
大人A「合成士がいただと?」
大人B「そんなバカな事はねぇだろ」
- 118 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:27:20.98 ID:DvbbOsdy0
-
黙って、先ほどの戦闘痕を指し示した。以前の海岸はほとんど残ってなかった。
('A`)「しっかし、すっげぇ痕だな」
大人A「っ!」
(;^ω^)「早く島に連絡してくれお。攻め込む人たちが危ないお」
大人B「しっかし、確実な証拠を用意できなければ」
(;^ω^)「ブーンたちが見た、じゃあいけないのかお!!」
大人A「そもそも子供だけでは外出禁止になってるはずだ。お前らの潔白証明はどうなる?」
('A`)「俺たちは子供のころから島に住んでましたよ。証明だってできます」
大人A「そっちのお前、しばらく外にいたそうじゃないか。
上、の連中はお前を使うつもりだったみたいだが、どっかで洗脳を受けてないって証拠は出せるのか?」
(;^ω^)「そんなっ・・・・・・。でも、急を要するんですお。せめて、伝えるだけでも」
大人B「伝えるつもりがないわけではない。ただ確固たる事実がなければ無駄に進軍を遅らせるだけだ」
('A`)「ロマネスク先生は! 先生の情報ならっ」
(;^ω^)「そうだお! 過去を見れる先生の情報なら」
- 120 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:28:48.61 ID:DvbbOsdy0
-
大人A「わかった。ロマネスクに話を通してみよう。今はゆっくり休め。
お前らの言っていることが真実なら随分厳しい戦いをしたんだろ」
(;^ω^)「お言葉に甘えさせていただきますお」
('A`)「俺も、疲れた」
大人A「俺たちが運んでやる。寝てていいぞ」
この年になって人におぶられるのは気恥ずかしかったが、瞼は重い。
好意に甘えることにして、おぶってもらうことになった。
※
( ^ω^)「んー、よく寝たお」
('A`)「ねぼ助め、やっと起きたか」
( ^ω^)「何言ってるお。ドクオは逃げただけだお。ブーンは戦ってちゃんと勝ったんだお。
それより、記憶は見てもらえたのかお?」
- 122 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:31:01.58 ID:DvbbOsdy0
-
( ^ω^)「しっかし、ちょくちょく記憶がねーんだお。何であいつらが帰ったのかも覚えてねーお」
('A`)「北の国にも合成士がいたとは驚きだな」
( ^ω^)「もともと世界各地にいたんだお。それが、島ができてからそこに惹かれて集まってきたんだお」
('A`)「なんでそんなこと知ってんだよ」
( ^ω^)「前話した初代さんの話だお」
('A`)「そうだ、前言ってた痣を見せてくれないか?」
右腕の服の袖をめくって痣を出した。
('A`)「俺もこの形見覚えがあったんだ。思い出したよ。島の形だ」
そう言われて気づいた。確かに腕の痣は島の形にそっくりだ。
自分の側から見ると逆になっているから気付かなかったんだ。
- 124 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:33:05.38 ID:DvbbOsdy0
-
( ^ω^)「もっと大切なことを思い出したお。ヒートは生きてるお」
('A`)「ヒートが!? どこに!」
(#^ω^)「ブーンが戦った子が北の国で見たっていってたお」
('A`)「そうか、やっぱり捕まってたのか・・・・・・」
(#^ω^)「助けに行きたいお!」
('A`)「もしかしたらもっと恐ろしいやつらがいるかも知れねぇんだぞ・・・・・・。
いや、いると考えたほうがいい。それに俺たちだけの力じゃ・・・・・・」
わかっている。今のまま北の国に行けばすぐに捕まってしまうだろう。
ただ、じっと待ち続けることはできそうにない。
(#^ω^)「簡単に強くなれる方法はないのかお?」
('A`)「そんなもんあるわけねぇだろ」
( ^ω^)「でも・・・・・・」
('A`)「ジョルジュに伝えてやろうぜ」
( ^ω^)「お、賛成だお」
('A`)「こっちだ」
- 125 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:35:12.48 ID:DvbbOsdy0
-
ドクオの案内ですぐにジョルジュのいる部屋にたどり着いた。
さっきの部屋も施設の一室だったみたいだ。
( ^ω^)「ジョルジュ」
_
( ゚∀゚)「ブーンか、何の・・・・・・用だ?」
('A`)「ヒートが生きてたんだよ!」
_
( ゚∀゚)「!! それは本当か!? どこにいるんだ!?」
ジョルジュの反応は予想通りだった。真っ黒なオーラはけし飛び、明るい感じを取り戻した。
そのジョルジュを再び沈ませたくはなかったが、伝えなければならない。
( ´ω`)「・・・・・・北の国だお」
_
( ゚∀゚)「くそっ! 助けに行くぞ」
( ´ω`)「ジョルジュ、無理だお! 北の国にも合成士がいたんだお。
悔しいけどブーンたちだけじゃあ敵わないお」
_
( ゚∀゚)「だったら、ほっとけっていうのか!?」
('A`)「落ち着けよ」
_
( ゚∀゚)「落ち着いてるさ!」
- 127 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:37:19.56 ID:DvbbOsdy0
-
( ´ω`)「ブーンだって助けたいお! でも・・・・・・」
_
( ゚∀゚)「北の国、どうやったらいける?」
( ^ω^)「行けないことはないお」
_
('A`)「ブーン!!」( ゚∀゚)
ドクオとジョルジュの声が重なった。だけど、二人の反応は全く逆だろう。
( ^ω^)「今頃、北の国へ侵攻してる人達がいるお。その人たちがじきに北の国を制圧すると思うお。
その後なら、VIP島から舟で行けるお」
( ФωФ)「こんなとこにいたのか」
( ^ω^)「ロマネスク先生! いつからいたんですか?」
( ФωФ)「舟でいける、というところだけである。行かせるつもりはないであるよ?」
( ^ω^)「いや、その」
実際に行くつもりはないが、聞かれてしまうと気まずい。
( ФωФ)「お前たちの話は伝えたのである。後はあっちがどうするか決めることである」
('A`)「そうですか・・・・・・」
- 129 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:39:04.36 ID:DvbbOsdy0
-
( ФωФ)「そして、ブーン、両親から連絡が入った」
( ^ω^)「なんてきたんですかお!?」
( ФωФ)「合成士軍を作っていたのは彼らも気づいていたみたいである。
こちらが攻め込むのに乗じて首都の城でひと暴れするらしい」
_
( ゚∀゚)「ヒートが人質にされるかもしれないんですよ?」
( ФωФ)「なんだと?」
('A`)「ブーンが戦った女の子がヒートを見た、みたいなことを言ってたみたいです」
ロマネスク先生と目が合った。
( ФωФ)「本当であるか?」
( ^ω^)「はいですお」
先生はそのまま考え込んだ。何を考えてるかは大体分かる。
おそらく数人が人質に取られている状況じゃあ軍隊を止めるのは難しいだろう。
そもそも僕らはそれを証明することもできない。
なぜ、あの時もっと聞いておかなかったのだろうか。
戦争をしてるんだ。最初っから北の国を疑っておくのが当然だ。
- 130 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:40:49.45 ID:DvbbOsdy0
-
( ФωФ)「話はしてみる。だが、どうなるかはわからん」
_
( ゚∀゚)「そんな・・・・・・っ」
( ФωФ)「くれぐれも無茶な行動はするなよ。それとブーンとドクオはしばらく外出禁止である」
(;^ω^)「うぇ」('A`;)
ロマネスク先生は部屋を出て行った。また大人たちの話し合いが始まるんだろう。
_
( ゚∀゚)「ヒート・・・・・・」
(;^ω^)「待つしかないんだお」
_
( ゚∀゚)「ああ・・・・・・」
拳を握りこんでる。相当悔しいんだろう。僕だってくやしい。
あの時、あっちに残っていたら助けに行けたんだ。
今更、そんなことを考えても意味無いのはわかってる。
('A`)「無事に帰ってくれたら・・・・・・」
( ´ω`)「ヒート、無事で帰ってくるお」
- 133 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:43:34.03 ID:DvbbOsdy0
-
それから数日の間、僕とドクオは夜は見張りつきの部屋に閉じ込められた。
あれだけのことをしでかしたんだから仕方ないとは思うけど・・・・・・。
逆にジョルジュは何か企んでるみたいだ。地図をずっと見ていたり、合成の鍛錬をひたすらしている。
こうやって過ごしている間にも戦争はどんどん進展してるんだろう。
クックルさんや、シュールさん。
ショボン先輩。
父さん、母さん。
そしてほかの人々。
みんな無事なんだろうか。
戦争の内容は僕ら子どもたちには伝えられない。
戦争の情報が僕らの耳に入ってきたのはさらに数日が経って僕とドクオの外出禁止が解けたころだった。
最初の連絡は想像し得る中で最悪なものだった。
時が出した答えにあらがうためには
後ろを振り向くのではなく前に進まなければならない。
to be continued...
- 135 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:45:41.33 ID:DvbbOsdy0
- 本当に長い間、支援ありがとうございました。
読んでくださった方、ありがとうございました。
可能な限り、質問にお答えします。
質問でも、指摘でも、どうぞ、気軽に書き込んでください。
- 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/03(金) 23:47:19.87 ID:qlMJByIk0
- 乙
だけどその書き方だと最終回みたいだw
- 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/03(金) 23:47:25.46 ID:QJ0f7rNMP
- 結局のところショタは振動だったの?
- 139 名前: ◆gMIGdyOjeA :2009/04/03(金) 23:51:35.73 ID:DvbbOsdy0
- >>137
ホントですねww
ちゃんと、続きますよー!>>138
>>138
はい。
( ∵) 情報【振動】 音を消したのもこいつが音波を弄ったからです。
*(‘‘)* 情報【密度】 こいつも空気の密度を薄くして同じようなことができます。