- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 03:25:08.61 ID:AveONQUlO
- 挫折を知るのは誰よりもはやく
挫折から立ち上がる事も
この若者はしようとはしなかった
いや、出来なかった
時間だけが過ぎていき
若者は5年間
外の世界に踏み出す事はなく家に
自分の空間に閉じ籠っていたが
21歳の今日
挫折しか知らない彼の人生におわりがきた
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 03:28:10.97 ID:AveONQUlO
- ('A`) モグモグッ
('A`)「やっぱりかーちゃんが作ったドーナツは美味しいなぁ」
('A`) モグモグッ・・・
(;'A`)「うぅ・・・お腹がっ・・・」
(;'A`)「お腹・・・いだいっっ!!カーチャン!!」
(;'A`)「カーチャン仕事だったっけ・・・ぐっっいだい・・・」
(;'A`)「う」
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 03:33:34.36 ID:AveONQUlO
- (゚A゚)
ここに若者の21年の人生がおわりを告げた
はずだった
(;'A`)「あら?」
('A`)「なーんだ。なんともないや」
( ^ω^)('A`)「なんだったんだろ。あの腹痛」
(;'A`)「わっ!だれあんた!?どっから入ったのっ!?」
( ^ω^)「ぐふふ」
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 03:38:43.24 ID:AveONQUlO
- 突如、若者の部屋に現れた薄気味悪い笑みを浮かべる男
( ^ω^)「私は神様ですおw」
(;'A`)「はぁ?・・・やばいよ・・・どうしよ」
神様と名乗るその男の
薄気味悪い笑みには
無邪気に何かを喜んでいるようにも感じられる
(;'A`)「ち・・・近寄るなっ!!け・・・警察っ!あぁ!」
(;'A`)「けけけいさつって何番だっけ!!あぁ」
( ^ω^)「お困りですかお?ぐふふw」
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 03:43:57.18 ID:AveONQUlO
- 神様と名乗る男はそう言うと右手をクルッと回した
その瞬間
警官「通報を受けましたー!!!どうしましたー?」
勢いよく警官が家に飛び込んできた
(;'A`)「えっえっ?どういう事っ!?えっえっ?」
警官「大丈夫?あなたが通報した方?」
(;'A`)「えっ?あっ・・・あのっ!!あのっ!!そそそこに、変な人が・・・」
5年も引きこもり
他人とのつながりを遮断していた若者にとって
会話をするという事が、思うほどに上手くできなくなっていた
警官「人・・・?この部屋にはあなたと私しかいませんけど?」
(;'A`)「ひぇ?そ・・・だだってそこっ・・・」
( ^ω^)「ぐふふ」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 03:48:33.64 ID:AveONQUlO
- ( ^ω^)「ぐふふww神様は貴方にしか見えませーんお」
(;'A`)「あぁ・・・えぇっ・・・」
警官「・・・君?」
(;'A`)「はいっ!?」
警官「ちょっと。名前言ってもらえる?」
(;'A`)「えっ?えっ?」
警官「確認だから・・・慌てないでね。いや、なんだか焦ってるからさ」
(;'A`)「あぁ、そうかそうか!あああんたたちグルッだなっ!!ど・・・どろどろぼっ!?」
警官「・・・」
警官「君、ちょっと場所を移そうか?」
(;'A`)「えっ?へぇ!?あっちょ!嫌ですっ!!行きたくないっ!!嫌だっ!」
( ^ω^)「ぐふふwwお困りですおね」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 03:53:33.62 ID:AveONQUlO
- その男が右手をクルッと回すと
その警官がパッと消えた
(;'A`)「ひぃぃぃぃ!!」
( ^ω^)「ぐふふww私は神様でーすおw」
(;'A`)「ひぃぃぃぃ!!」
( ^ω^)「話を聞くといいおw」
(;'A`)「あっ・・・あっ!!」
( ^ω^)「聞かないとこうなるおwww」
そう言って男が右手をクルッと回した
瞬間
若者の部屋のベッドに火がつき
一気に燃え上がった
その火はカーテンを通じて部屋中を包む勢いだ
(;'A`)「わぁぁぁぁあ!!」
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 03:56:38.42 ID:AveONQUlO
- ( ^ω^)「ぐふふww燃えてまーすおwww」
(;'A`)「あぁ!!カーチャンに怒られるっ!!や・・・!やめてぇ!!やめてぇ!!」
( ^ω^)「信じないからだおwwぐふふw」
(;'A`)「し信じる!信じますからっ!!神様っ!」
( ^ω^)「いいおw」
神は右手をクルッと回した
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:01:41.33 ID:AveONQUlO
- 若者はこの男がただの人間ではない事を確信した
今の今まで、部屋中すべてを飲み込む勢いだった火が
あっという間になくなり、元の状態に戻っていたからだ
(;'A`)「驚いた・・・まさか神様がいらっしゃるなんて」
( ^ω^)「そうだおw私は神様だーおw」
若者は恐る恐る聞いた
(;'A`)「それで・・・神様は一体、何用でここへ?」
( ^ω^)「お前がいまさっき死んだからここへきたーんだおw」
( ^ω^)「ぐふふw」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:07:24.87 ID:AveONQUlO
- (;'A`)「まさか・・・やはり死んだのですか僕は・・・さっき?」
( ^ω^)「そうだお。母に毒を盛られて死んだんだおwwwぐふふww」
神様は不気味に笑った
( ^ω^)「母ww親wに毒を盛られたwwドクオwww」
若者はその様子を呆然と見ていた
人が死んで、それを笑うという行為が
自分が想像していた神様とまったく違うものだったための混乱と
唯一、自分を愛してくれていたと思っていた母
その母が自分を殺したという信じられない話を聞いた衝撃から
(;'A`)「・・・」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:12:02.89 ID:AveONQUlO
- ( ^ω^)「でも、あなたは幸せなんですおw」
(;'A`)「・・・カーチャン」
( ^ω^)「貴方のこの人生を見て可哀想だと思った神様の私が。貴方の人生を楽しくしてあげようとやってきたのですから」
(;'A`)「だから・・・生き返した・・・とか?」
( ^ω^)「ええ。ぐふふwwww」
(;'A`)「・・・」
(;'A`)「・・・嬉しくないよ」
( ^ω^)「お?」
(;'A`)「・・・カーチャンにそんな・・・」
(;'A`)「こんなんなら・・・死んだ方がましだったよ」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:15:40.99 ID:AveONQUlO
- ( ^ω^)「まったく、愚かで無礼なやつお」
神は右手をクルッと回した
すると、若者の体は宙に浮き
(;'A`)「わっ!えっ!?なにっ」
( ^ω^)「ぐふふww」
グッチッと鈍い音をあげながら勢いよく右腕がちぎれ飛んだ
(;'A`)「わぁぁあぁぁぁぁぁあぁあ!!!」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:18:16.67 ID:AveONQUlO
- (;'A`)「あぁぁあぁぁぁ!!!あっ!いだいっ!!」
( ^ω^)「ぐふふww死にたいならしねお」
神はさらに右手をクルッと回す
すると
(;'A`)「いっ!!ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
若者の左足がちぎれ飛んだ
(;'A`)「たっ!!あっ!たっ!!すっけ!!てぇ!」
( ^ω^)「ぐふふw」
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:23:17.93 ID:AveONQUlO
- 気絶しそうなほどの激痛が脳髄を貫くかいなか
若者は気がつくと何事もなかったかのようにたちつくしていた
(;'A`)「はぁ・・・」
震えている若者に、神は優しく声をかける
( ^ω^)「貴方を生き返らせたのは、貴方の人生をより充実させるためお」
( ^ω^)「なにか一つ。なーんでも願いを叶えてあげるおーww」
(;'A`)「・・・」
若者は目の前にたつ理解不能の存在に怯え
言葉がでなかった
( ^ω^)「無視かお?」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:27:16.76 ID:AveONQUlO
- (;'A`)「あっ!いやいや・・・あの!はいっ」
我にかえった若者は慌てて答える
神様は満足そうにさらに笑みを浮かべ
その細い目で若者の目を見つめながら聞いた
( ^ω^)「何がいーお?」
一瞬、若者は悩んだ
が
悩んでいる余裕はないだろうと感じていた
モタモタしていたら何をされるかわからない
(;'A`)「あの・・・」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:30:18.83 ID:AveONQUlO
- ( ^ω^)「なーに?だおww」
(;'A`)「あ・・・愛が」
( ^ω^)「ぐふふwwはやく言いなさいお」
(;'A`)「愛が欲しいですっ」
(;'A`)「誰にも嫌われない。誰からも愛される愛がっ!!」
( ^ω^)「ぐふふwwwwいいおーww」
神様は今までのより大きく右手をクルッと回した
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:36:36.04 ID:AveONQUlO
- 神様は願いを叶えてくれた
最初は、恐ろしい悪魔かとも思ったが
今の自分の状況を考えれば、あの男は確かに神様だったと思える
あの後
神が右手をふった後すぐに異変が起きた
五年前から鳴らなかった携帯が突如鳴り続け
間をおかずにメールが何通も届いた
中には
「友達から聞いた」「教えてもらった」などの自分が会った事もない人たちもいた
メールや電話をするうちに自信を取り戻した若者は
外の世界にも出る事ができた
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:40:48.96 ID:AveONQUlO
- 女子高生「きゃー!ドックゥンッ!!」
('∀`)「いや、どうもありがとう」
OL「あら!ドックン!こんにちは〜」
('∀`)「あはは!どうも」
街を歩けば誰もが若者に声をかけた
誰もが若者を知っていた
誰もが彼を心の底から愛して止まなかった
男子高生「よっ!ドックン!」
('∀`)「よ!」
なんという幸運
神は若者の人生を正しく楽しいものに変えた
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:47:40.63 ID:AveONQUlO
- 神様が現れてすべてが好転していった
川 ゚ -゚)「ドックン・・・愛してる♪」
('∀`)「僕もだよ」
彼女もできた
この若者を若い美しい女たちで取り合った事もある
そして、現在も女たちは若者に求愛をし続けている
('∀`)「あー僕、エビチリ食べたいなぁ」
(`・ω・´)「かしこまりました。直ちに作らせます。もちろん無料でです」
(`・ω・´)「ドクオ様にエビチリだ!」
コック「ドクオ様に!?かしこまりました!!」
誰もが若者に対して優しかった
決して若者を裏切らない
若者を愛するがゆえに若者の期待に答えようとした
そして
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:51:15.55 ID:AveONQUlO
- J( 'ー`)し「ドクオ。おかえりなさい」
('∀`)「ただいま。カーチャン」
J( 'ー`)し「何もされなかったかい?大丈夫かい?疲れてないかい?」
('∀`)「大丈夫だよカーチャン。心配しすぎw」
J( 'ー`)し「だって。大切な自慢の息子だからねぇ」
('∀`)「カーチャン・・・」
若者は幸せだった
世界中のすべての愛を手にいれた若者の人生はこれまでとはまったく違うものだったのである
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 04:57:39.68 ID:AveONQUlO
- ( ´∀`)「ドクオさまー!どうかこのお金を受け取ってくださーい」
ζ(゚ー゚*ζ「ドクオくぅーん!このケーキ食べてー」
家には毎日のように
世界中のドクオを愛してやまない人々からプレゼントが届いた
( ・∀・)「さぁ!今日も始まりました!TVドクオくんのコレ知ってる?」
( ・∀・)「今日の回答者はドクオくんの体を舐め回したい!というショボーンさん」
(´・ω・`)「あっ!ドクオくーんTV見てる?僕、ショボンです。よろしくね」
各国のTV等のマスメディアでもドクオは取り上げられている
今日のドクオくんなんてニュースコーナーまである
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:03:48.76 ID:AveONQUlO
- 川 ゚ -゚)「んふっw体、舐め回されちゃうよこの人にw」
('∀`)「えーw全力で逃げるよ〜w」
('∀`)「でもクーには舐め回されたい・・・かもw」
川 ゚ -゚)「ドックンったら!もぅ〜」
TV
( ・∀・)「それではドクオくんの知ってる事を答えていただきましょー」
(´・ω・`)「はい」
(´・ω・`)「ドクオくんは、1月21日生まれ。血液型はA型。幼少の頃から周りに馴染めず友達はいない大人しい子でした。小学校に入学すると親が離婚」
(´・ω・`)「ドクオくんは母親にひきとられますが、勉強もせずに学校から帰宅すると毎日ゲームばかりしている息子に愛想をつかしていました。」
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:10:51.18 ID:AveONQUlO
- ('∀`)「え?」
TV
(´・ω・`)「中学にあがっても学校の勉強はまったくせず
授業中は落書きばかり。家に帰ったら寝るかゲームするかだけの生活でした。
あっ!あと、小学5年生くらいからうじうじしていたため女子からいじめられてました」
(´・ω・`)「中学に入っても女子からのいじめは変わらず。
毎日のように首をつろうとしていたようです。あと、毎日泣いてたって」
( ・∀・)「なんと!我らのドクオくんをいじめていたなんて許せない人たちですね!その人たちは!」
(´・ω・`)「名前は・・・」
( ・∀・)「あー名前は結構。また死亡者でちゃいますからね!ええ(笑)
こないだなんか、ドクオくんにジュースぶっかけちゃったていう幼い女の子の話をしたら
その子、拉致されて暴行されて死にましたしw」
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:17:53.19 ID:AveONQUlO
- ('∀`)「なんで・・・この人。こんなに詳しいんだ俺の事?」
川 ゚ -゚)「あら?こんなの常識よ?みーんな知ってるわよ」
(;'∀`)「え?クーも?なんで・・・」
川 ゚ -゚)「なんでって。みんなドックンの事を愛してるからよw
ネットで調べたら色んな情報でてくるし。サイトとか見る?」
TV
(´・ω・`)「それで、頭が悪かったために偏差値の低い高校に入学。
素行の悪いやつらばかりでドクオくんはいじめられ、誰にも相談できずにそのままひきこもりに」
(;'A`)「やめろっ!!なんだこの番組っ!!苦情を言ってやる!」
若者は慌ててTV局に電話かけた
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:23:42.64 ID:AveONQUlO
- TV局員「はい。こち」
(;'A`)「ドクオだ!!今すぐに、今やってる番組を終わらすか、回答書をなんとかしろ!」
TV局員「あっ・・・その声はドクオさん!!た・・・大変申し訳ありません!ただちに!」
TV
(´・ω・`)「それで五年ひきこもった時にドクオくんに人生のターニングポイントが」
( ・∀・)「!?」
( ・∀・)「わかりました・・・」
( ・∀・)「えー大変、申し訳ありませんが・・・ショボンさん?
ドクオ様から直接の苦情が入りましたのであなたはこれで・・・終了に」
(;´・ω・`)「え!ドクオくんから苦情!?」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:29:56.34 ID:AveONQUlO
- (;'∀`)「ははっwどうだw嫌な事を思い出させやがって」
川 ゚ -゚)「ねー見なよこのサイトー!いっーぱいドックンのことのってるよ?」
TV
( ・∀・)「さ!ドクオ様が苦情をだしてんだ!出てってくれ」
(;´・ω・`)「そんな・・・」
(;´・ω・`)「ドクオくんに嫌われたらもう生きてけない・・・」
(;´・ω・`)「もうダメだ」
そういうとその男は上着から拳銃をとりだし
自らの頭に銃口をむけた
(´;ω;`)「愛されたかったよー」
( ・∀・)「・・・はいはい。ドクオさまに嫌われた人間がこの世からまた一人いなくなりましたー」
パチパチパチパチと番組スタッフと観覧席の客から拍手があがった
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:34:37.12 ID:AveONQUlO
- (;゚A゚)「なっ!!しし・・・死んだぞ!?」
(;゚A゚)「なっ!!クー!」
目の前のTVに映しだされた事を理解できないでいる若者は
何か答えをくれと言わんばかりに彼女を呼んだ
が
川 ゚ -゚)「ちょっと・・・どういう事?」
彼女も彼に対して質問があった
川 ゚ -゚)「このサイトに・・・有名女優のマンションに頻繁に行ってるってあるんだけど?」
(;゚A゚)「な・・・そそそれより、ほらっ!ほら、TV!」
川 ゚ -゚)「私・・・捨てられちゃうんだ」
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:38:13.97 ID:AveONQUlO
- 川 ゚ -゚)「私・・・嫌われちゃったんだ・・・ドックンに」
(;゚A゚)「な・・・何を言ってるんだっ!?」
川 ゚ -゚)「ドックンに嫌われたら生きてけない!嫌だもん!嫌だもん!」
川 ゚ -゚)「ドックンは私のものだもん!」
そう言うと女はテーブルに置かれた包丁をとり
男に向けて構えた
川 ゚ -゚)「捨てられるくらいなら・・・」
川 ゚ -゚)「一緒に死の?」
(;゚A゚)
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:43:09.20 ID:AveONQUlO
- (;゚A゚)「ばっ!!かっ!まて!!やめ・・・!」
女は包丁をブンブンと振り回しながら男に駆け寄った
(;゚A゚)「やめろー!!」
男が悲鳴をあげ
女が男まで後一歩と迫った時
家のドアがダッンッという物凄い音を出して開いた
ζ(゚ー゚*ζ「あたしのドクオさまになんて事をー!!」
ノパ听)「ドッキュン!助けにきたよー!」
数十人の男女がマンションの一室のここに飛び込んできた
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:47:38.86 ID:AveONQUlO
- ノパ听)「くそアマ!!!彼女面して偉そうーにしてんじゃないよっ!!」
そう言うとその女は
包丁を振りかざしている女目掛けて突撃した
川 ゚ -゚)「きゃぁあ!」
突撃された衝撃で床に倒れた女
(,,゚Д゚)「いまだ!その女をぶっころだゴラァ!」
その掛け声に合わせて数十人の男女が飛びかかった
「てめぇ!!よくもドクオさんに包丁なんか!」
「許さない!」
「殺せ!殺せ!」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:54:52.50 ID:AveONQUlO
- (;゚A゚)
彼女が、突然、部屋に侵入してきた見知らぬ男女に髪を引っ張られ
殴られ、蹴られ、張り倒され
ボコボコに暴行されるという
そのおぞましい光景を男は
呆然と見ている事しかできなかった
川 ゚ -゚)「きゃぁあ!!」
川 ゚ -゚)「ドックン!!たす・・・」
ζ(゚ー゚*ζ「キャハハハハッ!しねっ!しねっ!」
見知らぬ女が彼女のお腹を何度も何度も包丁で突き刺すの見た男はこの場を逃げ出した
ノパ听)「あっ!まって!ドクオさまー」
(*゚∀゚)「でも、こーいう時のために部屋に監視カメラつけといてよかったね!」
ζ(゚ー゚*ζ「キャハハハハッ!しねっ!しねっ!ドクオさまの彼女はあたしだけよ!
しねっ!あードクオさまに愛されたい!」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 05:58:27.03 ID:AveONQUlO
- マンションを飛び出した男はがむしゃらに走った
自分を愛してくれる人間はたくさんいるが
信用できる人間といったら・・・
(;'A`)「ハァハァ・・・あいつのとこだっ」
男は必死に走った
その頃、すべてのメディアを通して
ドクオが行方不明になった事が発表され
世界各国に激震が走った
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:02:53.15 ID:AveONQUlO
- 「はぁはぁはぁ」
男は必死に走った
愛するもう一人の彼女のもとに
(;'A`)「はぁはぁ・・・頼む!いてくれ!」
しかし、インターホンを押しても中から返事はなく
ドアノブを触ると、ドアは開いていた
(;'A`)「!?」
男はゆっくりとドアを開け中にはいった
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:07:50.50 ID:AveONQUlO
- (;'A`)「・・・しぃ?」
(;'A`)「しぃ?いるの?」
男がリビングへのドアを開けると
そこには
(*‘ω‘ *)「あっ!やっぱりきた!」
( ´_ゝ`)「おードクオさまではないか!」
(´<_` )「ドクオくんだ・・・あぁ・・・ドクオくんだぁぁあ」
またしても見知らぬ男女がそこでくつろいでいた
(;'A`)「なっなっ・・・なんで?」
(;'A`)「しぃ・・・はっ!」
見知らぬ男女たちの後ろで人形のように生気なく
不自然に体が歪んで白目をむく
男のもう一人の彼女の姿があった
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:11:19.58 ID:AveONQUlO
- (;'A`)「うわぁぁぁぁぁあ!!!!」
( ´_ゝ`)「あっ!まって!!ドクオくん!」
(´<_` )「あぁぁぁあドクオォォォオ!!我慢できねぇぇ!」
世界中の愛を受ける男は混乱していた
混乱した頭で彼は
すがる思いで絶対に裏切らないであろう母の元へと
走った
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:15:37.33 ID:AveONQUlO
- ドクオが行方不明の件を聞き、国は揺れていた
国会では
議員「総理ー!!!これは世界レベルの大事件ですぞ!」
議員「そうだー!!早く対策をねろー!!」
総理大臣「えぇ・・・私も、ドクオくんの様子が心配で心配で何も考えられない状態で・・・」
一方
この国の空港には世界中から無差別に飛行機が到着しパニックをおこしていた
「手続きなんかしてる余裕はねぇ!!!ドクオを見つけるんだ!!」
「早くドクオを見つけるんだ!!」
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:20:31.16 ID:AveONQUlO
- 某国では
<ヽ`∀´>「あと数時間以内にドクオ様を発見しない場合!我々はそちらの国にミサイルを発射する!」
この報告を受けたドクオの住む国の政府は判断をせまられていた
総理大臣「ドクオくんを見つけられなければミサイルがこちらにとんでくる・・・」
議員「どうするんだ!!なんにしてもドクオくんを見つけないと!!」
議員「もう!俺は一人で勝手にドクオくんを探しに行く!」
総理大臣「こうなったら・・・全員で探してドクオくんを見つけるしかない!
この際、生死は問わない!とにかくドクオくんを見つけるんだ!」
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:25:03.80 ID:AveONQUlO
- 全国各地でドクオを見つける動きが起きていた
男「うぉおぉぉぉぉおドクオー!」
女「ドックーン!」
そんな事はまったく知らない本人は
実家に向けて足を進めていた
しかし
「まってぇぇぇぇぇ!!ドクオー」
(;'A`)「はぁはぁ!!ヤバイッヤバイッ!」
警官「ドクオを発見した!!ただちにこちらに応援を!」
突如、物凄いプロペラ音が響いた
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:28:43.40 ID:AveONQUlO
- (;'A`)「な・・・なんだっ!!?」
騒がしい音を出す正体は自衛隊のヘリコプター
隊員A「ドクオくんを発見!今から私が保護し」
隊員B「なんだと?俺が行く!!」
隊員A「な・・・なに?やるか?」
隊員B「しね!!」
上空でもみ合いになる隊員たちが乗るヘリコプターは
ゆらゆらと降下していった
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:33:16.81 ID:AveONQUlO
- 母親ならなんとかしてくれる
男はそう信じていた
愛されたいがためにこの願いを叶えてもらった若者
だからこそ母の愛を信じていた
(;'A`)「はぁ・・・」
しかし
(;'A`)「わあぁぁぁあ!!」
彼は遅すぎた
目に映るのは自分が育った家が燃えあがる光景
そして
ゴウゴウと燃える家の前で張りつけにされ
大勢の人間に掲げられた
ナイフや竹槍で串刺しにされている母の姿であった
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:36:31.43 ID:AveONQUlO
- 「おい!見ろ!ドクオ様だ!!」
「きゃぁあ!!ドクオさまー!!」
「うぉおぉぉぉぉお!!ドクオ!」
「ドクオさま!見てください!!母親でありながら、あなた様を殺そうとした事がある女を私たちが始末しておきました!!」
「ドクオくぅんは母親のとこにくると思ったの!!優しいから、母親の事を信じちゃうんだよねっ!」
(;'A`)
(;'A`)「なんのために・・・俺・・・」
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:39:57.82 ID:AveONQUlO
- 何よりもまず母の愛がほしいがために
神様に願いをしたのに
いま、目の前でその母親が死んでいる
「ドクオさまー!!」
「うぉおぉぉぉぉお!愛してますぅう!!」
「ドクオくぅぅーん!!」
(;'A`)
気がつけば
前にも後ろにもドクオを愛する人々の群れができていた
その「ドクオ!」と絶叫する姿は
男には狂気に見えた
(;'A`)「何が愛だ・・・」
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:43:21.04 ID:AveONQUlO
- ボソッと一言そう呟いたドクオは
つぎは、大衆の歓声を吹き飛ばす勢いで吠えた
(;'A`)「何が愛だっっっ!!!!!」
一瞬にして場が静まる
(;'A`)「おまえら・・・狂ってやがる・・・狂ってる・・・」
(;'A`)「おまえらなんかくたばればいい!!」
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:47:07.10 ID:AveONQUlO
- この静寂は何を意味するのかを
ドクオもすぐに気がついた
そして
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
「ドクオさまに嫌われたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぎやぁぁぁぁぁあ!!」
「ぎょぇぇぇぇぇえっ!」
大地が揺れるほどの叫びがあがる
(;'A`)「ひぃ・・・」
ドクオはそれに恐怖しか感じなかった
それはまさに
すべての愛を受ける男が受けるすべての愛
歪んだ愛
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:51:27.98 ID:AveONQUlO
- 「ぎゃぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
発狂し続ける大衆に動揺するドクオ
そのドクオの目の前にスゥッと一人の男がたった
(;'A`)「ひぃ・・・」
男「・・・君に拒絶されたら私は生きていけない」
男「だが」
男「君がいない人生も考えられないんだ!!!」
(;'A`)「・・・」
男「私、一人では死ねない」
男「一緒に死のう」
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 06:55:43.47 ID:AveONQUlO
- 「おおぉおぉぉぉおぉおぉぉ!!!!」
天をさくほどの歓声が起きた
ドクオを囲んだ何千・・・何万の人々が
一斉にドクオに駆け寄った!!
「そうだぁぁぁぁぁ!!共に死のう!!!!一緒に死のう!!!!」
「うぉおぉぉぉぉお!!!死ねぇぇぇ!!」
「うぉおぉぉぉぉお!!」
(;'A`)「う・・・うわぁぁぁぁぁあ!!!!」
ドクオは波にのまれた子供のように
群衆に溺れた
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:00:29.74 ID:AveONQUlO
- 「一緒に・・・一緒に・・・死ね!!死ね!!」
総理大臣「愛してるっ!ドックン愛してるっ!!一緒に死んでぇー!」
ζ(゚ー゚*ζ「キャハハハハッ!ドクオくーん!!一緒に愛しあいましょうー!!」
(´<_` )「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ドクオの手が!手が!俺の体に!!たまらねぇぇ」
ξ゚听)ξ「ドクオくんの右足は私のものよ!!!」
何千・・・何万の大衆に殴られ
刺され
ひきちぎられ・・・
時には銃声すら聞こえた
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:02:49.94 ID:AveONQUlO
- ( ^ω^)「ぐふふww」
( ^ω^)「おやおや・・・ドクオくんあなたって人は」
( ^ω^)「せっかく、人生を楽しませてあげようかと思いましたのにww」
( ^ω^)「まぁ、こーんなに大勢の人間に愛してるといわれるなんて」
( ^ω^)「うらやましいおねぇwwww」
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:08:09.61 ID:AveONQUlO
- ドクオに群がる人々を見ながら
神は右手をクルッと回した
ζ(゚ー゚*ζ「あれ?」
(*‘ω‘ *)「あ?」
( ・∀・)「どこだ?ここ?」
総理大臣「私はなにを・・・?」
先程までの狂気は嘘のように、彼らは戸惑いの中
あっけなく解散していった
( ^ω^)「ぐふふwww」
( ^ω^)「あらあらwwwドクオくんの姿がないではないですかおw」
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:11:53.28 ID:AveONQUlO
- ( ^ω^)「ま、あーんな大勢にぐちゃぐちゃされたらなくなっちゃいますかおwwwwww」
( ^ω^)「まったく。愛が欲しいだなんて簡単に言ってはいけないんだーおwww」
( ^ω^)「愛というのは重すぎず、軽すぎず」
( ^ω^)「神様でもわかるおwwwぐふふwwwwww」
( ^ω^)「ま、楽しませていただきましたおwww」
( ^ω^)「さてさて」
( ^ω^)「次はどの人間の願いを叶えてあげましょーか」
( ^ω^)「ぐふふw」
( ^ω^)
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:12:57.49 ID:AveONQUlO
-
('A`)と神様のようです
その2
お☆わ☆り♪
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:14:40.35 ID:N6sopHg40
- なんと言うか、乙
その二と言うことは一もあったのか
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:15:45.57 ID:AveONQUlO
- >>80
糞スレに付き合っていただきありがとうございました
その1も一応、何日か前に書きました
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:18:02.87 ID:OMrg65Y/O
- 乙!
1はどっかにまとめられてないのか・・・
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:23:31.64 ID:AveONQUlO
- >>82
1はまとめられてないと思います
ちなみに、1では透明人間になったドクオが・・・というしょうもないやつです
ま、これもまとめられないはずwwww
一応、僕が書いたブーン族とかならまとめにはありました
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:26:53.76 ID:AveONQUlO
- 読んでくださった方
大変、ありがとうございました
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 10:46:52.30 ID:7fO2rBxG0
- ブーン族もお前かwww
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:32:00.87 ID:ksSzsolX0
- 良作だったので全部コピーさせてもらった
- 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:34:14.29 ID:AveONQUlO
- >>87
( ^ω^)ぐふw
どうも本当にありがとうござんす!
- 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:33:50.82 ID:Gz0kRMok0
- 今ちょっと見てきたが、やっぱり笑うセールスマンの空気だなぁ
あの独特のブラックな感じが同じように背筋に来たぜ 乙でした
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/13(木) 07:36:05.73 ID:AveONQUlO
- >>88
ありがとうございます
笑うセールスマン読んでみたいんですが、まったくみかけないんですよね
凄く読みたい