◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 17:48:35.49 ID:EIMGF/MJO<> まとめさま

http://www.geocities.jp/local_boon/index.html

<>( ^ω^)ブーンは血潮の錬金術師のようです 愛のVIP戦士<><>2007/02/20(火) 17:52:09.76 ID:S6YfZXyxO<> 生まれて始めて2get!したizu <>
◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 17:53:05.11 ID:EIMGF/MJO<> (`・ω・´)「いらっしゃい!いらっしゃい!安いよ!新鮮だよ!」

兄は声を張り上げ、威勢良く客寄せをする。

(´・ω・`)「…」

それを尻目に弟は黙々と色彩豊かな青果を段々と積まれた木箱に並べた。

(`・ω・´)「毎度ありがとうございまーす!」

兄は客から小銭を貰い、引換に二房の葡萄を手渡す。
兄弟は市場に露店を持ち、青果販売業を営んでいた。
日々の生活は決して楽なものでは無いが、それでも常連客との馴れ合いや、一見の旅人から聞かされる小話等、幸せを感じる事も多々あった。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 17:54:01.00 ID:EIMGF/MJO<> (`・ω・´)「よし!これからが稼ぎ時だ!ショボンも気合い入れろ!」

(´・ω・`)「午後からはかなり暑くなるらしいよ…
兄さん、あんまり無理しない方がいいよ」

(`・ω・´)「いいんだよ!とにかく張り切るぞ!!」

少々向こう見ずだが活発な兄と、一見消極的に見えるが堅実な弟。
二人で一人。そんな印象を見る者に与える兄弟だった。
そんなとある夏の午後。二人の前に重々しい面持ちの憲兵が現れる。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 17:54:59.49 ID:EIMGF/MJO<> (憲`∞´)「…」

(`・ω・´)「いらっしゃ…い?どうしました、憲兵さん?」

露店の前に立ち、商品を眺めるでも無く兄弟を交互に睨み付ける憲兵。
その様子に違和感を覚え、ショボンは首を傾げる。

(´・ω・`)「何か用ですか?」

すると、憲兵は口を開く。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 17:56:19.27 ID:EIMGF/MJO<> (憲`∞´)「シャキン、ショボンの両雄に赤紙を配布しに来た!謹んで命を受けよ!」

兄弟は同時に顔を見合わせ、訝し気な表情を浮かべた。

(;`・ω・´)「あ、あんた何言ってんだ?」

困惑した様子でシャキンは憲兵に尋ねる。すると憲兵は再び同じ事を口にした。

(憲`∞´)「シャキン、ショボンの両雄に赤紙を配布しに来た!謹んで命を受けよ!」

ショボンは二度目を聞いて理解した。これは事実なのだと。
しかし、理解は出来ても受け入れられないといった様子で三度聞く。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 17:57:26.91 ID:EIMGF/MJO<> (;´・ω・`)「どういうことなんですか!?」

(憲`∞´)「シャキン、ショボンの両雄に赤紙を配布しに来た!謹んで命を受けよ!」

三度目で兄弟は憲兵の言葉を受け入れた。だが同時に顔からは血の気が引くのだった。

(憲`∞´)「明朝七時、軍事基地前広場に集合せよ!!」

憲兵が去った後、二人は陽が暮れるまで商いを続けた。今日が最後になるかもしれないと心の何処かで思ったから。
だが表情の無い顔をした商人を、客は不審に思い誰一人として露店に近付く事は無かった。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 17:58:24.77 ID:EIMGF/MJO<> その夜、二人は杯を交わし、今後の事を話し合った。

(`・ω・´)「どこに配属になるかは分からない…
だけどショボン、絶対に生きてもう一度会うぞ」
それだけ言って、シャキンは杯を飲み干し空にした。

(´・ω・`)「もちろんだよ…」

ショボンがそれだけ言うと、シャキンは眼を赤くした。

(`;ω;´)「絶対だ!絶対だぞ!!」

シャキンは泣いた。大いに泣いた。ショボンもそれを止めようとはしなかった。その代わりにそっとシャキンを抱いた。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 17:59:23.31 ID:EIMGF/MJO<> 黙って兄を抱く弟を、シャキンは誇らしく思った。自分より数倍強い心を持っていると。
シャキンが食卓を抜け、自室で眠りに就くと、ショボンは自ら杯に酒を満たし二杯程呷った。
そして一言呟く。

(´・ω・`)「兄さんは脆いな…」

脳裏にちらつく先程のシャキンの泣き顔。

(´;ω;`)「約束だよ…絶対だ…」

兄を想い、弟は涙を流した。
ショボンは、本当に脆いの一体はどちらだろう、と皮肉な微笑を浮かべその晩は就寝するのだった。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:00:56.73 ID:EIMGF/MJO<> 翌日、朝。広場には数十人の自分達と同じく二十代前半だと見て取れる若者が集まっていた。
それらを見て、この内何人が生き残り、何人が死ぬのだろう。もしくは全員が死ぬのではないかと、様々な想いにショボンは駆られるのだった。
憲兵が粗方の説明を終えた後、その時は来た。

(憲`∞´)「全員一列に倣え!これより順次配属先を命ず!」

次々と配属先が告げられていく中、ショボンは皆の顔に表情が無い事に気付く。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:01:46.46 ID:EIMGF/MJO<> (憲`∞´)「56番、シャキン!天国第三管区配属を命ず!」

ちらりと覗いたシャキンの顔もまた皆と同様だった。

(憲`∞´)「75番、ショボン!801第七管区最前線配属を命ず!激戦地だ!心して掛かれ!」

ショボンの顔からもまた一切の表情が消えるのだった。
―――
――


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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:06:57.00 ID:EIMGF/MJO<> ( ∵)「あんまり舐めた口聞くんじゃねぇぞ、准将…」

そう言ってビコーズは、額を撃ち抜かれ崩れた様に壁に凭れる屍に唾を吹いた。
戦争という特殊な環境だ。人が一人死んでも何の疑問も無いだろうとビコーズは部屋を出るのだった。
野火によって焼け野原となった戦場を見て、ビコーズはふと昔を思い出す。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:07:50.72 ID:EIMGF/MJO<> 貧困街に生まれ、貧困街で育った。物心付いた時、既に両親の影は無く一人孤独に生きて来た。
生きる為だと自分に言い聞かせ、盗み、暴力、なんでもやった。
それでも人を殺めた事は無かった。ほんの少し、自分に残された良心がそれを許さなかったのだ。
だが、とある晩、彼が日課のゴミ漁りをしていると不意に何処からか声がした。
それは、誰が何を言っているのだろうか、といった程遠くからの微々たる声だったが、目を凝らし、耳を澄ませると漸くビコーズは理解した。

「何あの乞食、気持ち悪いわね」

「そうだなw」

一組の男女だった。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:09:08.96 ID:EIMGF/MJO<> 遠目に見ても、恰幅の良い男と華奢な女だと分かる。
ビコーズは男女へ徐々に近付いて行くが、男女は逃げる事をしなかった。
男は例え揉め事が起きても、自分より痩せ細っているこの乞食が、自分に敵う筈が無いと高を括っていた。
そんな男の余裕な様子を見てか、女も特に身の危険を感じていなかった。
しかしビコーズは男に伸し掛かり、喉を潰し、眼を抉り取った。
四つん這いになり命乞いする男を見下ろし、踵を頭に叩き付けた。
路上に散った男の血を見て女は錯乱する。男の事が心配だったからではない。
自分の身が心配だったからだ。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:10:21.49 ID:EIMGF/MJO<> そんな女をビコーズは容赦無く犯した。
女が絶叫するとそれを阻止すべく喉を噛み契った。
湧き出る血の音と声にならない女の声を聞き、ビコーズは果てるのだった。
只生きようとしていたビコーズ。
それを小馬鹿にし、切り捨てようとした男女。
自分が洶汰されていい筈が無い。
そんなことが許される筈が無い。と、ビコーズは自分のか細い腕と男の太い腕とを見比べた。
そこには生きる為に詰まった無駄の無い腕と、女を抱く為だけの無能な腕があるのだった。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:11:55.99 ID:EIMGF/MJO<> それからだろうか。
自分が馬鹿にされる事が許せなくなったのは。
それからだろうか。
人の死によって得られる快感を覚えたのは。
そしてビコーズは傭兵となった。
快感も得られ、同時に生きる為の糧も得られる。まさに理想の職場だった。
唯一上官の、自分を見下す態度を除けば。だがビコーズはそれさえも快感に変えた。
自分に意見、文句のある者は皆肉塊に変える。
そうやって生きて来た。

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:13:31.36 ID:EIMGF/MJO<> ( ∵)「これからもだ」

幾戦も重ねる内にいつの間にか野太くなった自分の腕を見てビコーズは呟いた。

(;´・ω・`)「危ない!ビコーズ!」

途端、爆音が響き辺りは砂塵に飲み込まれた。
まだ若い命が二つ戦場に散るのだった。
―――
――


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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:14:59.75 ID:EIMGF/MJO<> ( ゚∀゚)「荒巻が殺されてたから回収して来たぞ。
多分軍だろうな、ほれ」

そう言って男は白い袋を女に見せる。白い袋からは薄っすらと赤い影が見えた。

ξ゚听)ξ「ご苦労様…それより…」

悲哀を顔に浮かべ、女は言う。

( ゚∀゚)「なんだ?」

ξ゚听)ξ「多分弟者が殺されたわ…
帰って来ないのよ…」

( ゚∀゚)「しぃ…」

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◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:16:51.27 ID:EIMGF/MJO<> 3話

商いと傭兵



<> 愛のVIP戦士<><>2007/02/20(火) 18:17:41.52 ID:0f0OeSVqO<> 乙 <>
◆ZGuRy.Pfdg <><>2007/02/20(火) 18:18:07.57 ID:EIMGF/MJO<> どうみても短いです本当にありがとうございました

<> 愛のVIP戦士<><>2007/02/20(火) 18:19:26.82 ID:IGFAGpIy0<> 総合でやれ。
うせろ <> 愛のVIP戦士<><>2007/02/20(火) 19:22:17.11 ID:QnSc2v9sO<> >>1
めげないで最後まで書けよ <> 愛のVIP戦士<><>2007/02/20(火) 20:18:32.99 ID:b0+NJJmWO<> つまらん
さっさとやめろ <> 愛のVIP戦士<><>2007/02/20(火) 20:19:49.15 ID:aF1UiKDA0<> 今追いついた。
やべぇwwwおもしろすぎるwwww <> 愛のVIP戦士<><>2007/02/20(火) 21:18:42.22 ID:H4fXATyNO<> 君には期待している
存分に続けたまえ <>