( ^ω^)ブーンは血潮の錬金術師のようです
- 1 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 18:48:38.32 ID:a1+HTfTcO
- まとめさま
http://www.geocities.jp/local_boon/index.html
なんですけどストーリーをだいぶ変えてしまったのでなんとも…
前回ご覧になって下さった方には申し訳ないんですがまた1話から投下させて頂きます。
>>1「もう文字化けなんてしないよ」
- 2 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 18:52:12.16 ID:2AivavIy0
- 今回も錬成失敗を期待する
- 3 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 18:52:20.71 ID:a1+HTfTcO
- 1話
血液
- 4 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 18:53:35.64 ID:a1+HTfTcO
- 老練な刀鍛冶は脚立に登り、赤々とした液が煮えたぎる大釜にまだ粗い刀の刃を浸した。
煉瓦造りの工房には喩え様のない異臭が立ち込めている。
だがその臭いでさえ今ではブーンにとって心地良いものだった。
/ ,' 3「ブーン、血液は何から成るか知っているか?」
いつもの様に刀鍛冶は問う。
- 5 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 18:54:53.03 ID:a1+HTfTcO
- ( ^ω^)「血球成分と血漿成分から成ってるお。
血球成分は赤血球、白血球、血小板で構成されるお。
血漿成分は水分、血漿蛋白質、そのほか微量の脂肪、糖、無機塩類で構成されてるお」
そしていつもの様にブーンは答えた。
( ^ω^)「なんで荒巻はいつも同じ事を聞くんだお?ボケかおw」
ボケで無い事などブーンは知っていた。この老人は自分よりも遥かに切れ者なことは分かっている。
だからこそ、なぜいつも同じ事を聞くのかという素朴な疑問を解決したくなったのだ。
- 6 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 18:56:48.51 ID:a1+HTfTcO
- / ,' 3「大切な事だからだよ…私の様な刀鍛冶にとってはね」
それだけ言うと荒巻は液に浸していた刀を持って脚立から降りて来た。
/ ,' 3「ブーンなら私の後を継げると思うんだが、どうかね?」
( ^ω^)「何とも言えないお」
まだ16歳の子供だ。まだ自分の将来に関する事を決めるにはまだ幼過ぎると、ブーンは荒巻の誘いを躊躇する。
/ ,' 3「そうか、残念だ」
それだけ言って荒巻は作業を続けた。
先程の言葉に気持ちが入っていないことをブーンは知っている。
だからこそ気を楽にして毎日この工房に来れるのだ。
- 7 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 18:57:50.65 ID:a1+HTfTcO
- 荒巻は火の燃え盛る炉に刃をかざし、布切れで額に浮かぶ汗を拭った。
/ ,' 3「折れず、曲がらず、良く斬れるが刀の三大要素だ」
( ^ω^)「…」
しばし沈黙した後、荒巻は熱せられて赤橙になった刃を鎚で打ち出す。
/ ,' 3「良い鉄だ」
( ^ω^)「…」
ブーンは黙って荒巻を見ていた。
/ ,' 3「やはり血液からは良い鉄が採れる」
荒巻は満足気に刃を見詰めると冷水の張った小さな浴槽に刀を沈める。
すると工房内には蒸気が立ち込めた。
- 8 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 18:59:06.33 ID:a1+HTfTcO
- / ,' 3「もう少ししたら仕上げに取り掛かるが見ていくか?」
熱が冷めるまでの時間、何をするでも無く二人は珈琲を啜る。
( ^ω^)「いや、もう外も暗いし帰るお」
外はもう暗い。夕陽は沈み、星が輝き始めている。
/ ,' 3「気を付けて帰るんだぞ」
荒巻はいつも帰り際になると注意を促す。ある種の親心なのだろう。
この二人の間には親子にも似た特殊な関係が出来上がっていた。
( ^ω^)「それじゃあ…」
珈琲を飲み干し、ブーンは席を立つ。
今のブーンにとって何よりも、このゆったり流れる時間が掛け替えの無いものだった。
( ^ω^)「荒巻、明日もまた来るお」
/ ,' 3「あぁ」
その夜、空一面に星が輝いた。
―――
――
―
- 9 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 19:04:01.52 ID:L3kBAJb4O
- がんばれ作者(・∀・)
- 10 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 19:04:26.12 ID:N83MiPWrO
- これはwktk
- 11 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:04:31.77 ID:a1+HTfTcO
- 翌日、ブーンは登校するなりお決まりの台詞で罵られた。
( ,'3 )「気持ち悪りぃ…
なんで来るんだよ、お前の顔を見るだけで反吐が出るんだけど」
( ^ω^)「…」
気持ち悪い。
その言葉を何度聞かされただろう。それでもブーンは何も言わず頭を垂れて聞き流していた。
ブーンは皆に虐げられている。日頃からブーンは理由無き罵倒を浴びていたのだ。
無論、学校に居場所など無かった。
壁の所々に入る傷を眺めては自分自身の心に投影し、感傷に浸る。そんな学校生活をブーンは送っていた。
( ,'3 )「明日はその面見せるんじゃねぇぞ」
放課後、居心地の悪さから開放されたブーンは足取り軽く校舎を出る。
だが周囲の眼は実に厳しく、ブーンのことを逃げ帰る負け犬としてしか認識していなかった。
―――
――
―
- 12 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:05:46.52 ID:a1+HTfTcO
- ( ^ω^)「荒まk…」
ブーンは荒巻を呼び掛けて口を塞いだ。
木製の扉がほんの少し開き、そこから荒巻と何者かが言い争っている声が聞こえたからだ。
/ ,' 3「私が戻ることはない。帰れ」
(’e’)「上からの命令なもんでな、只で帰る訳にはいかないんだよ」
/ ,' 3「なんと言おうと私は戻らない。戻るくらいなら死を選ぶ」
(’e’)「かつての『血潮の錬金術師』も堕ちたものだな」
/ ,' 3「その名は捨てたよ。今ではしがない刀鍛冶に過ぎない」
(’e’)「よく言うよ。その大釜で煮ている物は血液だろ?臭いで分かる。
血液に含まれる鉄分を用いて鍛冶をするなんて実にあんたらしいよ」
- 13 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:07:08.14 ID:a1+HTfTcO
- ( ^ω^)「…」
扉の隙間から工房を覗くブーンは、軍服を着た男と荒巻が言い争っている様子に不安を掻き立てられていた。
会話の詳細は理解出来ないが、荒巻がどこかに行ってしまうかもしれないという事は理解出来たからだ。
( ^ω^)「荒巻…」
―――
――
―
- 14 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:08:23.12 ID:a1+HTfTcO
- そんなブーンを、建ち並ぶ家屋の陰から見ている者がいた。
( ,'3 )(あいつ何やってんだ?)
偶然この通りを歩いていた中嶋である。
彼の眼に映ったものは、自分にとっての嫌悪の対象が不審な行動をとっている姿だった。
( ,'3 )(…)
中嶋は許せなかった。ブーンが、自分に苛められているという世界以外に何か別の世界を持つという事を。
ならばその世界を奪い、握り潰してしまおうと圧倒的な悪意を持って中嶋はブーンを見ていたのだった。
ここまで憎む理由など特には無い。あえて言うなら何となく。
それ以上でも以下でもない。たったそれだけの事だった。
―――
――
―
- 15 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:10:35.77 ID:a1+HTfTcO
- (’e’)「あんたは『肉体』と『魂』について知り過ぎた。
もう引き返すことは出来ない」
/ ,' 3「ふん、だとしてもだ」
(’e’)「ちっ」
一発の銃声が響く。
もちろんその音は扉の外から見ていたブーンの耳にも入った。
目の前に広がる現実に足の震えが止まらない。
(;^ω^)「あ、荒巻…」
- 16 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:11:31.23 ID:a1+HTfTcO
- (’e’)「上からは戻らない様なら始末しろと言われた。
どうだ、もう一発くらいたいか?」
/ ;' 3「勘弁願いたいな。だが断る」
再び銃声が響く。
(’e’)「両足を撃ち抜かれた気分はどうだ?」
/ ;' 3「いいものではないな」
男は工房に身動きの取れない荒巻を残して、薄い扉を一枚挟んだ奥の部屋へと進んで行った。
―――
――
―
- 17 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:17:28.55 ID:a1+HTfTcO
- / ;' 3「ブーン…」
(;^ω^)「お…」
床に伏せている荒巻がかすれる様な小声で自分を呼んだ事に、ブーンはひどく驚いた。
こんな事態に陥っているにも関わらず、荒巻はほんの数センチ開いただけの扉にまで神経を巡らせていたからだ。
/ ;' 3「ブーン、こっちに来なさい」
工房に入れと誘う荒巻の顔は、何かを切に願っている様だった。
その様子を見て意を決し、ブーンは体一つ分扉を開けて荒巻に近付いた。
- 18 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:18:29.95 ID:a1+HTfTcO
- (;^ω^)「荒巻、大丈夫かお?」
奥の男に気付かれない様に出来るだけ、だが伝わる声量でブーンは荒巻に問う。
/ ;' 3「正直きついな。昔なら何とかなったかもしれないが」
荒巻もまた小声で答えた。
/ ;' 3「ブーン、私の後を継いでくれないか?」
いつもと同じ場所で、いつもと同じ事を。だがいつもと違う様に荒巻は誘う。
誘うというよりも懇願に似たそれは、ブーンの心をひどく揺さぶった。
死に際だからこそ出たのだろう願いは、常々思っていた本音だとブーンは捕らえたからだ。
- 19 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:19:26.94 ID:a1+HTfTcO
- ( ^ω^)「わかったお…だから荒巻、死なないでくれお」
/ ,' 3「約束するよ」
荒巻は首を縦に振り、ブーンの眼を見つめた。
/ ,' 3「苦しいかもしれないがあの大釜に入ってくれないか」
意味の分からない事を言う荒巻にブーンはたじろぐ。
(;^ω^)「お?」
/ ;' 3「早く!セントに気付かれない内に!」
明らかに躊躇するブーンを見て叱咤する荒巻はどこか別人の様であった。
- 20 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:21:11.85 ID:a1+HTfTcO
- 一度した約束は守れと言わんばかりの荒巻の様子に思わずブーンの足は進み、脚立を登っていた。
(;^ω^)「沸騰してるお…」
/ ;' 3「早く!」
「誰か居るのか!?」
荒巻の大声に反応し、工房に駆け戻るセントの足音はブーンの覚悟を触発させた。
(;^ω^)「どうにでもなるお!」
煮えたぎる血液にブーンは体を沈めたのだった。
(;゜ω゜)「ああぁぁあぁぁあぁぁぁ!」
工房内にはブーンの絶叫がこだました。
- 21 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:22:28.70 ID:a1+HTfTcO
- (;’e’)「荒巻、あんた何をした!?」
片手には数枚の紙を持ち、もう片方の手で銃を向け、セントは荒巻を問いただす。
/ ;' 3「後継ぎだ」
返って来た答えにセントは耳を疑った。
(;’e’)「くそがっ!後釜に擦り付けるとはな!」
焦りに駆られ、二発、三発とセントは引き金を引く。
先程荒巻を完全に始末しておけばと自分を呪った。
荒巻が動かなくなったのを確認するとセントは脚立に登り、釜を見下ろして引き金を弾がありったけ引くのだった。
- 22 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:23:56.33 ID:a1+HTfTcO
- (’e’)「ったく…」
脚立から飛び降り足早にこの場から立ち去ろうとするセント。
だがそれに待ったをかける者が現れた。
「ああぁぁあぁぁあぁぁぁおぉぉおぉ」
背が大きく腫れ上がり、赤く染まった衣服から覗く体の一部は血管が浮き出て荒々しく脈を打っている。
腕であろう部位は妖しく光り、刀の様に鋭く伸びる。
そんな異形の者が赤く血走った眼でセントを睨み付けていた。
(;’e’)「後継ぎね…」
次の瞬間セントが見た物は、上半身と切り離された自分の下半身だった。
―――
――
―
- 23 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 19:25:02.15 ID:avbcCqoi0
- これはwktkせざるをえない
- 24 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:29:00.12 ID:a1+HTfTcO
- すいません
ちょっと夕飯に…
wktk紫煙ありがとうございます
- 25 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 19:35:42.86 ID:kx5NS/3tO
- なんで中嶋になってんだ?www
- 26 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 19:37:07.03 ID:Ok3LgKeX0
- ドクオだと違和感ありまくりだったから、こっちの方が好きかも。
wktk
- 27 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 19:47:08.61 ID:kx5NS/3tO
- そんな違和感なかっただろ
- 28 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 19:52:50.10 ID:a1+HTfTcO
- (;,'3縲)縲娯ヲ縲
荳ュ蠍九ッ謇峨ョ蜑阪〒諤ッ縺医※縺縺溘ゅヶ繝シ繝ウ縺悟・縺」縺ヲ縺縺」縺溷セ後∝ケセ蠎ヲ繧り◇縺薙∴縺ヲ譚・繧矩潟螢ー縺ォ縲
縺縺上i謌ヲ譎ゆクュ縺縺ィ縺縺」縺ヲ繧ゅ>縺也岼縺ョ蜑阪〒縺昴l繧定◇縺縺溘→縺ェ繧後ー諱先悶○縺壹↓縺ッ縺繧峨l縺ェ縺上↑繧九
縺縺後◎繧後〒繧ゆクュ蠍九′縺薙ョ蝣エ謇繧堤ォ九■蜴サ繧峨↑縺縺ョ縺ッ螂ス螂縺ョ縺溘a縺縺」縺溘
縲後≠縺ゅ=縺√≠縺√=縺ゅ=縺√=縺翫♂縺峨♀縺峨
菴募コヲ繧るウエ縺」縺ヲ縺縺滄潟螢ー縺梧ュ「繧薙□縺ィ諤昴▲縺溘☆縺舌◎縺ー縺九i蜿ォ縺ウ螢ー縺後≠縺後k縺ィ縲∽クュ蠍九ョ螂ス螂縺ッ縺繧医>繧磯らせ縺ォ驕斐@縺溘
謇峨ョ蜑阪↓遶九■蟆ス縺上@縲√≠縺ィ荳豁ゥ縺瑚ク上∩蜃コ縺帙↑縺荳ュ蠍九r蜍輔°縺励◆縺ョ縺ッ縲
縲後=縺√≠縺√=縺ゅ=縺√=縺ゅ≠縺√=縺ゅ=縺√≠縺√=縺√
縺ィ縺縺菴輔°繧呈アゅa繧区ァ倥↑蜿ォ縺ウ縺縺」縺溘
- 29 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 19:54:57.99 ID:a1+HTfTcO
- やばい文字化けきたorz
もうちょい時間あけます
- 30 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 19:59:04.49 ID:a/kclAXZO
- ちょwwwまたかwwwwww
- 31 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 20:10:50.47 ID:kQSoYqpWO
- 文字化け(´・ω・`)
wktkしてるぞぃ
- 32 名前:■蟆ス縺上@縲 :2007/02/16(金) 20:16:47.86 ID:7UJKo0LN0
- 文字化け保守
- 33 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:23:34.96 ID:a1+HTfTcO
- (;,'3 )「…」
中嶋は扉の前で怯えていた。ブーンが入っていった後、幾度も聞こえて来る銃声に。
いくら戦時中だといってもいざ目の前でそれを聞いたとなれば恐怖せずにはいられなくなる。
だがそれでも中嶋がこの場所を立ち去らないのは好奇のためだった。
「ああぁぁあぁぁあぁぁぁおぉぉおぉ」
何度も鳴っていた銃声が止んだと思ったすぐそばから叫び声があがると、中嶋の好奇はいよいよ頂点に達した。
扉の前に立ち尽くし、あと一歩が踏み出せない中嶋を動かしたのは、
「ぁぁあぁぁあぁぁぁああぁぁあぁぁあぁぁぁ」
という何かを求める様な叫びだった。
- 34 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:29:28.53 ID:a1+HTfTcO
- 扉を開けてまず眼についた、赤い異形の者が不自由そうに体を引きずっている姿と、鼻を突く異臭に中嶋は吐き気を催した。
「ああぁぁあぁぁあぁぁぁああぁぁあぁぁあぁぁぁ」
一度、咆哮する異形の者から眼を背け、中嶋は床に転がる桃色の物に視線を合わせた。
それが内臓のはみ出た胴体の一部だと気付くと意識が急激に冷めていくのを感じる。
それでも今の自分が置かれている状況を把握しようと辺りを軽く見回した。
- 35 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:32:11.29 ID:a1+HTfTcO
- 所々に赤い液体が飛び散った工房には、数枚の何かが記された紙と工具、さらに引き千切られた藍の軍服が散らばっている。
そして、この状況にも関わらず何事も無く灯っている炉に中嶋は違和感を覚えた。
「ああぁぁあぁあぁぁああぁぁあぁぁあぁぁぁ」
中嶋に向かって歩いてくる異形の者は眼を血走らせ、何かを渇望している様だった。
退きもせずそれに見入っている中嶋は、それが何者なのか理解した時には既に腹を鋭い腕で貫かれていた。
- 36 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:33:39.44 ID:a1+HTfTcO
- (;,゚3 )「ブー…ン…」
異形の者の正体はブーンだった。
眼の奥に宿る何かはつい先程まで嫌悪の対象だった者のそれと同じだと中嶋は察していた。
( ゜ω゜)「ああぁぁあぁぁあぁぁぁああぁぁあぁぁあぁぁぁああぁぁあぁぁあぁぁぁ」
腕を引き抜き、中嶋の腹から噴き出す血飛沫を全身に浴びてようやくブーンは落ち着きを取り戻す。
( ゜ω゜)「はぁはぁはぁはぁはぁ、はぁはぁ、はぁはぁはぁはぁはぁ」
それでもまだ息は荒く、呼吸は乱れていた。
- 37 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:34:51.50 ID:a1+HTfTcO
- / ,' 3「ブ……ン…」
背中の腫れが徐々に引いていき、体の大きさが一回り小さくなるブーンを見て、荒巻は最期の力を振り絞る様に小さな声をあげる。
/ ,' 3「すまない、ブーン……
お前の体をそんなにしてしまって」
懺悔だった。
( ;ω;)「体が熱いお…痛いお」
/ ,' 3「本当にすまない事をした…
直に熱は冷めるし痛みも引く筈だ…だが…」
( ;ω;)「お?」
/ ,' 3「このままでは近い内に『肉体』は崩壊する…」
- 38 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:35:49.14 ID:a1+HTfTcO
- ( ;ω;)「良く分からないけど僕の事ならきっと大丈夫だお…
それより荒巻が…」
/ ,' 3「何、気にするな。元々寿命みたいなものだ…
ブーン、ラウンジの軍事基地に行け。そうすればお前の『肉体』の崩壊は抑えられる筈だ…」
荒巻は今後ブーンに起こるで有ろう事をほぼ予知していた。
だが詳しい事を伝えるには残された時間はあまりにも少なかった。
- 39 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:37:05.14 ID:a1+HTfTcO
- / ,' 3「基地に着いたら『高岡』という男に会え…
奴なら何とかしてくれる」
( ;ω;)「分かったお…」
/ ,' 3「ブーン、今までありがとうな……まるで息子の様だったよ…」
( ;ω;)「僕の方こそ…ありがとうだお……」
/ ,' 3「時間が無い。早く行け、私の……」
( ;ω;)「…」
/ ,- 3「後継ぎよ…」
- 40 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:37:48.25 ID:a1+HTfTcO
- 1話
血液
完
- 41 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:39:01.67 ID:a1+HTfTcO
- 2話
肉体
- 42 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 20:43:45.44 ID:DZxn3vrcO
- 支援
- 43 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 20:43:51.47 ID:xvpmJ5fzO
- wktk
- 44 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:44:53.08 ID:a1+HTfTcO
- 荒巻を送ったブーンは二、三度工房内を見渡すと嘔吐感に襲われた。
自分の敬愛する者。自分の敬愛する者を殺した者。そして今迄自分を虐げてきた者。
これら三人の死体が散乱している様は、まだ死に面と向かって向き合った事の無い少年にとっては過ぎる光景だったからだ。
込み上げる物を抑え切れずにブーンは浴槽に吐瀉してしまった。
戻す事で多少の落ち着きを取り戻したブーンは水面に映る自分自身の姿に絶望する。
顔の血管は赤々と浮かび上がり、首の動脈に至ってはなぜ破裂しないのかといった様子で荒々しく脈を打っていたからだ。
- 45 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:49:04.25 ID:a1+HTfTcO
- 込み上げる物を抑え切れずにブーンは浴槽に吐瀉してしまった。
戻す事で多少の落ち着きを取り戻したブーンは水面に映る自分自身の姿に絶望する。
顔の血管は赤々と浮かび上がり、首の動脈に至ってはなぜ破裂しないのかといった様子で荒々しく脈を打っていたからだ。
ブーンにとってはこのまま死んでしまう事よりも、この醜い姿を誰かに見られる事の方が堪えられ無い事だった。
- 46 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:50:40.93 ID:a1+HTfTcO
- 『物事の本質を見極めろ』
苛められているブーンに向かって荒巻が言った言葉である。
苛めなんて只の暇潰しであって対象は誰でも構わない。
いくら気持ち悪いと他者から罵られようとそれは中身の無い罵倒に過ぎないのだ。
そんな荒巻の言葉が苛められていたブーンを支えてきたのだ。
だが実際に気持ち悪ければ話は変わって来る。
- 47 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:51:48.24 ID:a1+HTfTcO
- ( ^ω^)「…」
荒巻を仰向けに寝かせ、白い布を一枚顔に掛けるとブーンは外が暗くなるのを待った。
既に涙は枯れ、不思議とこれ以上泣く事は無かった。
ブーンには自分がセントと中嶋を殺したという自覚は無い。豹変していた間の記憶が無かったのだ。
つまり荒巻以外の二人の死は、当事者であるにも関わらず客観していたのである。
だからこそある程度の落ち着いた行動を取れていたのだ。
( ^ω^)(何があったんだお…)
―――
――
―
- 48 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:52:39.09 ID:a1+HTfTcO
- 陽が完全に沈んだ頃合を見計い、ブーンは工房を出る準備を始める。
荒巻が生前使っていた黒いローブに袖を通し、扉を開けて別れの節を呟いた。
( ^ω^)「荒巻、行って来るお」
―――
――
―
- 49 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:54:28.91 ID:a1+HTfTcO
- ブーンはラウンジへ向かう前に、唯一の肉親である母に一刻の別れを告げる事を決めていた。
ラウンジまでは列車を使っても往復で三日は掛かる。
今の特殊な状況を考えたら三日で帰れるとは到底思えなかったのだ。
( ^ω^)「ただいまだお」
それに母なら今の自分を見ても愚弄するとは思えなかった。
どんな姿であれ息子だと認めてくれる。と、ブーンは考えていた。
だが照明に照らされたブーンの顔を見て母は言った。
J(;'ー`)し「く、来るな化け物!!」
- 50 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 20:58:08.49 ID:a1+HTfTcO
- ブーンの意識は一旦そこで途切れた。
次に意識を取り戻すと、首から血を流す母と刀の様に鋭く尖った自分の腕が眼に入った。
それらを見比べ、自分が何をしたのか悟り、ブーンは黙って家を出るのだった。
先程の二人も実は自分が殺してしまったのではないかと考えると、『崩壊する』のでは無く既に『崩壊している』と感じ、ブーンは肩を抱いて身震いした。
―――
――
―
- 51 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 20:58:19.66 ID:DZxn3vrcO
- 支援
- 52 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 20:59:53.15 ID:f5QRrbepO
- 来てた支援
- 53 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:02:16.07 ID:eDUsoUOs0
- エ謇繧堤ォ九■蜴サ繧峨↑縺・・縺ッ螂ス螂?
- 54 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:03:03.18 ID:a1+HTfTcO
- 夜行列車に乗り込むと、ブーンは座席に着いて早々に就寝しようと試みた。
しかし様々な事が脳裏を過ぎる。
敬愛する者が死に、自分は三人の人間を殺めてしまったかもしれない。しかもその内の一人は自分の母だ。
そう考えると枯れたはずの涙が一筋頬を伝い、赤い線を描いた。
列車内には絶えず石炭を焼べる音が響き、それもまたブーンの睡眠を妨げるのだった。
―――
――
―
- 55 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:04:49.85 ID:a1+HTfTcO
- 縲後≠繧薙◆縺ォ縺ッ豁サ縺ェ繧後■繧蝗ー繧九s縺ァ縺ュ縲
縺昴≧險縺」縺ヲ逕キ縺ッ蟾・謌ソ縺ョ螟ゥ莠輔↓邵繧呈寺縺代※闕貞キサ繧帝縺輔↓蜷翫☆縲
縲後朱ュゅ上ッ縺薙▲縺。縺ァ菫晉ョ。縺励→縺上h縲
逕キ縺瑚穀蟾サ縺ョ鬥悶r蛻縺ァ蛻弱ュ繧九→蠎翫↓謨キ縺九l縺溘す繝シ繝医ッ襍、鮟偵¥譟薙∪縺」縺溘
窶補補
窶補
窶
- 56 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:05:18.03 ID:vc/4fOtk0
- 文字化けktkr
- 57 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:05:58.09 ID:a1+HTfTcO
- またキターorz
ちょい時間あけます
- 58 名前:■蟆ス縺上@縲 :2007/02/16(金) 21:06:05.23 ID:7UJKo0LN0
- またすか
- 59 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:07:41.66 ID:2AivavIy0
- 錬成失敗ktkr
- 60 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:11:47.36 ID:GtKboukX0
- なんでまだ糞みたいな書いてんの?
- 61 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:14:17.15 ID:a1+HTfTcO
- 「あんたには死なれちゃ困るんでね」
そう言って男は工房の天井に縄を掛け、荒巻を逆さに吊す。
「『魂』はこっちで保管しとくよ」
男が荒巻の首を刀で刎ねると床に敷かれたシートは赤黒く染まった。
―――
――
―
- 62 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:14:47.75 ID:2Apvh6BcO
- wktkが止まらないwwww
映画版キャシャーンを思い出した
- 63 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:15:44.33 ID:2AivavIy0
- ( ^ω^)ブーンは文字化けの錬金術師なようです
- 64 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:15:46.98 ID:a1+HTfTcO
- (受`∞´)「不審者を通すわけにはいかん!!立ち去れ!!」
予想はしていたがいざ基地へ入る事を拒まれるとブーンは狼狽した。
(;^ω^)「頼むお!『高岡』って人に会わせてくれお!」
(受`∞´)「何度頼もうと無駄だ!それに高岡准将は現在ここにはいない!」
(;^ω^)「…分かったお」
泣く泣く引き返すブーンは今後の事を考えると不安に駆られた。
時間が無い。その事をひしひしと感じ始めていたからだ。
―――
――
―
- 65 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:17:22.14 ID:a1+HTfTcO
- 基地から程近い市場で林檎と水を買い、ブーンは広場のベンチに腰掛けて早めの昼食を摂った。
だが林檎の赤が酷く疎ましく思えて半分近くを鳩に食べさせてしまった。
( ^ω^)「平和の象徴…かお」
ブーンは幸せそうな鳩と自分の現況を比べてぼそりと呟くのがやっとだった。
- 66 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:18:27.40 ID:a1+HTfTcO
- ( ´_ゝ`)「隣りいいか?」
ブーンは鳩から視線を外し、青年を流し見た。
断るのも不自然なので仕方無くそれを承諾する。
( ^ω^)「どうぞですお」
ブーンは青年に向かって、眼も合わせずに軽く会釈をした。
とてもじゃないが話す気になどならない。それが本音だった。
鳩に眼を向け、青年が去るのをブーンは黙って待っていた。
- 67 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:19:17.19 ID:GtKboukX0
- つまらん
- 68 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:20:00.43 ID:a1+HTfTcO
- ( ´_ゝ`)「お前、何人いる?」
沈黙を破る青年の質問。
( ^ω^)「お?」
無論、何の事だか分からないブーンは聞き返すしかない。
( ´_ゝ`)「今日は実に良い収獲日だ」
青年は立ち上がると懐から短刀を出し、ブーンに向けた。
( ´_ゝ`)「二…いや、三か…?」
(;^ω^)「や…止めるお…」
あまりの驚きにブーンは座ったまま動けなかった。
青年の視線は氷の様に冷たく、体が凍ってしまったのではという錯覚に陥っていたのだ。
青年がブーンの首をかっ切ろうとした瞬間、短刀を握っていた手が後方に吹き飛んだ。
- 69 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:21:52.33 ID:GtKboukX0
- 某スレで引退宣言(笑)したんだから引退しろ
- 70 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:24:01.18 ID:a1+HTfTcO
- 从 ゚∀从「そこまでだ!これ以上動いたら容赦無く撃つ!」
白髪の軍人がその長い髪をたなびかせ、高らかに言い放つ。
从 ゚∀从「『魂狩り』自らここまで出向いてくるとは何のつもりだ?」
( ´_ゝ`)「何、宣戦布告だ」
青年は片手が無くなったにも関わらず痛みの表情一つ見せずに機械的に答える。
从 ゚∀从「ならば受けて立とう」
数秒後、ブーンの目の前で青年は蜂の巣になった。
死体を見る事にさほど動じなくなった自分に気付き、ブーンは胸を痛めるのだった。
そんなことを考えているといつの間にか軍人はベンチの前に立ち、ブーンに質問する。
从 ゚∀从「お前、何人いる?」
―――
――
―
- 71 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:25:37.00 ID:GtKboukX0
- 何この小説(笑)
- 72 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:27:50.86 ID:a1+HTfTcO
- 从 ゚∀从「そうか、荒巻が…」
基地に連れて行かれる最中、ブーンは高岡の事を尋ねた。
するとこの男性が高岡だという事が判明し、荒巻の事、これまでの経緯等を軽くを話したのだった。
さらにローブを脱ぎ体を見せすると、高岡は多少驚きはしたもののすんなりそれを認めた。
ブーンは理解者が出来た事を心の底から喜んだ。
从 ゚∀从「詳しい事や今後の事はブーンの『肉体』を何とかしてから決めよう」
基地に入る際、先程受付にいた憲兵とブーンは一瞬目が合った。
憲兵の顔には焦りが見え、それを見たブーンはほくそ笑むのだった。
―――
――
―
- 73 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:29:00.74 ID:vc/4fOtk0
- >>71
言葉慎め氏ね
- 74 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:30:35.50 ID:a1+HTfTcO
- 数階下り、ブーンが通された部屋は見るからに研究施設といった所だった。
棚にはいくつもの薬品と器材が並び、ブーンは好奇心をそそられた。
だがそれを口に出すのは不謹慎だと思い口を塞いだ。
从 ゚∀从「隣りの部屋だ」
その部屋は非常に狭く薄暗い。だが壁に立て掛けられた棺の様な物が何とも喩え様の無い雰囲気を演出していた。
- 75 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:31:15.75 ID:GtKboukX0
- プロローグ
- 76 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:31:43.58 ID:GtKboukX0
- 『錬金術は大衆のためにあれ』
あんたみたいな生きかたって楽しいか?
- 77 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:32:04.51 ID:GtKboukX0
- 「彼はおそらく…」
「あぁ錬金術師だ。中途半端に呪術に手を出して祟り殺されたんだろ」
「僕達がもっと早く見つけてれば…」
「終わったことだ。俺達は後始末をすればいい」
- 78 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:32:14.65 ID:7UJKo0LN0
- >>73
ID:GtKboukX0が来てから文字化けが直った件
縁起がいいからこのままツンデレ支援させようぜ
- 79 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:32:18.94 ID:GtKboukX0
- 川゚−゚)「腑に落ちんな…私にはよくわからない」
( ・∀・)「きっと知らない方がいいんですよ。
知ったらきっと身を滅ぼす。彼みたいに…」
- 80 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:32:55.74 ID:a1+HTfTcO
- 从 ゚∀从「『鉄の処女』だ。さあ入れ」
言われるがままに棺に入ったブーンが最後に見た物は、自分の体に無数の鉄の棘が食い込んでいく様だった。
ブーンの悲痛な叫び声が棺の外に漏れる事は決して無かった。
―――
――
―
「…お」
从 ゚∀从「やっと目覚めたか…お前、ブーンか?」
('A`)「…そうだお」
- 81 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:33:00.27 ID:GtKboukX0
- ・題ゥア
蜀埼幕
- 82 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:33:27.59 ID:GtKboukX0
- 文字化けたorz
- 83 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:33:43.07 ID:GtKboukX0
- 1話
再開
- 84 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:34:06.89 ID:GtKboukX0
- 川゚−゚)「なぁ…」
( ・∀・)「はい…」
川゚−゚)「これ…」
( ・∀・)「はい…」
川゚−゚)「終わったんじゃなかったのか…」
胸にデカデカと空いた穴。
むき出しになった臓器。
穴の縁にある、自分の足のそれと同じ痕。
( ・∀・)「心臓がありますね。…ってことは犯人は別でしょう…」
- 85 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:34:32.22 ID:a1+HTfTcO
- 2話
肉体
完
- 86 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:35:07.25 ID:GtKboukX0
- おそらく彼が『心臓狩り』の犯人で間違えない。
そして彼はすでに死んでいる。…となればこの事件は別の事件で、犯人は別にいるということになる。
あの力を使える者が他にもいるなんて。
( ・∀・)「この事件なんとしてでも僕達で解決しましょう」
川゚−゚)「あぁ
- 87 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:35:22.76 ID:GtKboukX0
- だが事件はいっこうに解決しなかった。解決するどころか第二第三の被害者が出た。
被害者の共通点は若い女性だということと都市『VIP』の人通りの少ない暗い路地で殺されたということ。そして例の『痕』だけだった。
( ・∀・)「おとり捜査…というのはどうでしょう?」
川゚−゚)「鬼才あらわる」
- 88 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:35:22.96 ID:xvpmJ5fzO
- さっきから必死な奴は一人だけだ。
○_
|| ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる、全力でID:GtKboukX0をNG登録しろ!!
- 89 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:35:54.71 ID:GtKboukX0
- ところでクーさん…どうして僕が…
ξ・∀・ξ「どうして僕が女装してるんですか?」
川゚−゚)「言い出しっぺの法則だ」
ξ;・∀・ξ「…」
川゚−゚)「それに…」
それに?
川*゚−゚)「似合ってるぞ」
ξ;・∀・ξ「勘弁してくださいよ…」
- 90 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:36:17.49 ID:GtKboukX0
- 有無をいわさずおとり捜査は開始した。
しかし暗いな。こんな暗闇の中で殺されるだなんて普通に殺されるより数倍怖かっただろう。
『普通に殺された人』に対して不謹慎か。
カッカッカッ―――
この足音は…クーさんのものではないな。さっそく犯人か…
- 91 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:36:40.69 ID:GtKboukX0
- カッカッカッ―――
通り過ぎていった。
中年男性。サラリーマンか。
微妙に曲がった背中から哀愁が漂っている。暗闇でもそれはなんとなく感じられる。
まぁいきなり犯人ということはないか。
カカッカカッ―――
今度はクーさんか。
おとり捜査はこれからだというのになにか用だろうか。
- 92 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:36:48.60 ID:eDUsoUOs0
- 必死過ぎてKIMOI奴がいるNE!!
- 93 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:36:56.10 ID:GtKboukX0
- ξ・∀・ξ「どうしまし―――」
クーさんではなかった。
藍のジーンズに黒のパーカー。フードを深々とかぶっている。
街灯に照らされた髪が妖しく銀色に光っていた。
そこそこある背丈から男であることが想像できる。
- 94 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:37:22.12 ID:GtKboukX0
- ξ;・∀・ξ「クーさ…ん?」
「見ぃつけたー」
男が手を伸ばし僕の肩に手を触れる。
ξ;・∀・ξ「いってぇーーー!!」
肩と腕の付け根に拳大の穴が空いている。だが血は出ていない。
こいつが犯人か。
ξ;・∀・ξ「くっ!クーさん!!犯人です!!」
- 95 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:37:27.50 ID:f5QRrbepO
- >>85
乙!
- 96 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:37:57.08 ID:GtKboukX0
- 川#゚−゚)「把握!犯人そこまでだ!!」
クーさん、ちょっと遅かったかも。
犯人に締め上げられてしまいましたよ。
「ちっ…警察かよ」
川#゚−゚)「部下を放してもらおうか…」
「無理な相談だ」
パンッ―――
「くっ…そ」
男の腕から血が吹き出している。クーさんが撃ったのか。
「いったん退かしてもらうよ」
「でも」
男の手が僕の額に触れる。
「こいつは殺しておくよ」
頭に一瞬激痛がした。
- 97 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:37:57.04 ID:7UJKo0LN0
- >>85
乙
- 98 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:38:18.81 ID:GtKboukX0
- 川;゚−゚)「うわぁぁぁぁ!!」
なにが起こった。
私の目の前でなにが起こった。
足が震える。
怖い。怖い。怖い。
川;゚−゚)「モララー…」
部下の頭が吹っ飛んだ。
犯人が逃げて行く。
追わなければ。でも足の震えがおさまらない。
川;−;)「モララー…」
頭のなくなったモララーの遺体を抱いてやることしかできなかった。
- 99 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:39:11.20 ID:GtKboukX0
- 川゚−゚)「モララー…」
モララーが殉死してから一ヶ月が経ったが事件はいっこうに解決の兆しを見せなかった。
その代わりといってはなんだが犯行自体もストップしていた。
八方塞がり。
川゚−゚)「私は…どうしたらいいんだ」
ノイローゼだろうか。ここのところあまりよく眠れない。
だが私が立ち止まるわけには…
- 100 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/16(金) 21:39:17.26 ID:a1+HTfTcO
- とりあえず今日の投下はここまでです
wktk紫煙ありがとうございました
感謝です
ID:GtKboukX0さん
俺でさえログも下書きも持ってないのにwwwwwwwwwwww
書き直したかったんで全部貼ってくれるとありがたいです
- 101 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:43:42.53 ID:eDUsoUOs0
- >>100
otu
- 102 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 21:48:35.65 ID:d4RL1sgf0
- >>73
君も慎んでない件について
- 103 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 22:43:41.21 ID:d1g53bo2O
- ほ
- 104 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/16(金) 23:15:10.99 ID:3KUlRGFsO
- あと数分でおちそうなとこを保守
- 105 名前: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/17(土) 00:07:13.63 ID:Zy2GspAHO
- ( ^ω^)ブーンは錬金術師なようです
次についたレスで書き直すかどうか決めようかなーと…思ったり…
レスつかなかったら書こう!
- 106 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/17(土) 00:15:09.39 ID:qSdXfjtd0
- もう何も書かないでください。
- 107 名前:愛のVIP戦士 :2007/02/17(土) 00:36:01.60 ID:Zy2GspAHO
- 把握
やめておく
戻る