( ^ω^)カウボーイなようです 【2nd:来訪】
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:01:04.51 ID:n8HHIvt3O
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【2nd:来訪】
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:14:10.16 ID:n8HHIvt3O
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朝、ホテルの一室にて
「……ッド!」
誰かの声が聞こえる。
「朝……ぞ…!」
きっと寝ぼけているだけ、気のせいだろう。
そして、アタシの意識は遠のいていき−−−
( ΦωΦ)「朝だぞレッド!」
ドアを豪快に開き、ロマネスクが部屋に入ってきた。
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:15:12.23 ID:n8HHIvt3O
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( ΦωΦ)「ほれ、起きんか!」
そして、ロマネスクはベッドを激しく揺すりだす。
ノハ--)「ん……、無理……」
アタシは布団にくるまって耳を塞ぐ。
( ΦωΦ)「そうか、かくなる上は……
」
ロマネスクは、フムと顎に手を当てる。
そして−−−
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:17:11.39 ID:n8HHIvt3O
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( ノΦωΦ)ノ「ルォァァァァァア!!」
ノハ;゚听)「うあっ!!」
布団を掴み、力任せに引き剥がした。
( ΦωΦ)「グッダモーニング」
布団を奪われ、ベッドには寒そうに枕を抱えたレッドだけが残った。
ノハ--)「やり方を少しは考えてほしいね」
( ΦωΦ)「ほぅ、ベッドもろともひっくり返した方が良かったか?」
ノハ;゚听)「もっと酷いよそれ」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:19:13.26 ID:n8HHIvt3O
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( ΦωΦ)「それはそうと、早く支度をしろ」
ノハぅ听)「今日、何か予定あったっけ?」
( ΦωΦ)「昨日話をしたろう。ほれ」
ロマネスクは脇に抱えた服とリンゴ一つをレッドに投げ渡す。
ノパ听)「投げないでよ! あー、グシャグシャだよ……」
受け取った服は既にしわくちゃになっていた。
( ΦωΦ)「急げよ」
そう言うと、ロマネスクは部屋から出ていった。
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:22:17.64 ID:n8HHIvt3O
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ノパ听)「今日もリンゴ一つか……」
目を擦りながら白いシャツに腕を通し、裾でリンゴを軽く擦って一口かじった。
−−−
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:26:35.27 ID:n8HHIvt3O
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( ^ω^)「……」
('A`)「てぃ!」
(;^ω^)「わおっ!?」
窓辺でボーっと空を見つめていると、ドクオに背をバシンと叩かれた。
('A`)「考え事?」
( ^ω^)「だお……」
背中がジンジンする。
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:32:01.04 ID:n8HHIvt3O
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(;^ω^)「誰だお……?」
('A`)「ロマネスク」
( ^ω^)「ロマネ……?」
('A`)「出来れば……、関わりたくない相手だね」
(;^ω^)「ほ、他には?」
('A`)「ん? 無い」
( ^ω^)「……」
('A`)「……」
しばし沈黙。
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:33:04.31 ID:n8HHIvt3O
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( ^ω^)「ところで」
('A`)「んぁ?」
( ^ω^)「その情報は何処から?」
('A`)「買ってきた」
(;^ω^)「僕のために……」
('A`)「請求書はブーン宛てに来るからお構いなく」
(;^ω^)「ぅゎ……」
ドクオとそんなやりとりをしていると、部屋のドアがノックされた。
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:35:55.31 ID:n8HHIvt3O
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( ^ω^)「お客さんかお?」
('A`)「めんどくさい……、追い返してこいよ」
(;^ω^)「無茶言わないでほしいお」
再びドアがノックされる。
僕はドアの方へ早足で向かった。
( ^ω^)「はいはい、今行きますお〜」
ドアを開くとそこには、口髭を蓄えた男が立っていた。
「君が、ロディ・ホライゾンですかね?」
(;^ω^)「そうですが……、どちらさんですかお?」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:38:36.63 ID:n8HHIvt3O
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「申し送れました。私はデュポネの使いの者です。
つきましては、あなたにお尋ねしたいことがありまして……」
そう言いながら男はポケットから一枚の写真を取り出す。
( ^ω^)「これは……」
写真には、見たことのある少女が写っていた。
「ご存知ですか?」
( ^ω^)「見覚えがあるというか、話した事がありますお……」
「ほぅ……、それは何処で?」
( ^ω^)「大通りの南にあるレストランですお。
でも、二週間程前の事だから当てにしないほうが良いかもしれませんお」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:44:03.06 ID:n8HHIvt3O
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「二週間も前ですか……、他に何か思い出した事がありましたら支部の方へご連絡ください」
男は一礼をし、そのまま去っていこうとする。
( ^ω^)「ところで……」
僕は、引き止めるようにその背に向けて言葉を向けた。
「?」
男は立ち止まる。
( ^ω^)「どうしてその子を探してるんだお?」
「あなたが知る必要はありませんよ」
( ^ω^)「むぅ……」
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:46:37.98 ID:n8HHIvt3O
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「では、これにて」
男はそのまま部屋を出て階段を降りていく。
僕それを見送りドアを閉じた。
奥に戻るとドクオが窓から外の様子を見ている。
さっきの男と似たような服装の男が数人見られた。
('A`)「デュポネの使い……か」
( ^ω^)「人捜しらしいお」
('A`)「ウ〜ン」
ドクオが顎に手を当て、何かを考えるような仕草をする。
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:52:48.77 ID:n8HHIvt3O
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( ^ω^)「何考えてるんだお?」
('A`)「良い予感がしないんだよね……」
( ^ω^)「???」
僕にはそれが何なのかはわからない。
('A`)「よし……、出かける準備だ」
ドクオは立ち上がり、椅子に掛けてあるジャケットに腕を通しだす。
( ^ω^)「仕事も無いのにどこに行くんだお?」
('A`)「デュポネの奴らが何をしようとしてるか調べるのさ。
もしかしたら金になるかもしれないしね……」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 02:56:52.56 ID:n8HHIvt3O
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(;^ω^)「……」
面倒に巻き込まれなければ良いのだが−−−。
そんな事を思いつつ渋々と準備を済ませて、僕らは部屋をあとにする。
−−−
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:01:34.46 ID:n8HHIvt3O
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薄暗い裏路地を少女と青年が息を切らしながら走る。
ξ゚听)ξ「何でこんな早く見つかっちゃうわけ!?」
(´・ω・`)「どの道、今は逃げるしかないんだかけどね……」
ξ゚听)ξ「しかも、路地ってのがシチュエーション的に冗談みたいだわ」
(´・ω・`)「はは……」
二人の後方には三人の黒ずくめの男達が追いかけてきている。
ξ゚听)ξ「それより……、あの人はまだなわけ?」
(´・ω・`)「みたいだね……。何だか不安になってきたよ」
ξ゚听)ξ「こんな所で終わりなんて、天国のお父様に顔向け出来ないわ……」
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:08:36.41 ID:n8HHIvt3O
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(´・ω・`)「……」
その言葉を聞いてショボンは悲しげな目をして黙り込む。
ξ゚听)ξ「何で黙るの?」
二人は路地を右へと曲がる。
(´・ω・`)「これは……」
ξ゚听)ξ「壁ね……、これは冗談じゃ済まないわね」
見上げるほどに高い壁、道はそこで塞がれていた。
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:10:49.98 ID:n8HHIvt3O
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黒1「鬼ごっこも終わりですね」
黒2「さぁ、こちらに来るのです。
素直に従えば命は保証しますよ?」
黒3「こちらも、これ以上手間のかかる仕事はしたくはないのでね」
背後から黒ずくめの男達はジリジリとツンとショボンに近寄ってきていた。
ξ゚听)ξ「誰が、誰が従うもんですか!
アタシはバル・クラフトの娘、ツンデルト・クラフト!
アンタ達の言いなりになんか絶対はならないんだから!」
何を考えているのか、ツンが黒ずくめの男達に向けて啖呵をきった。
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:15:42.28 ID:n8HHIvt3O
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(´・ω・`)「名乗らなくても彼等は知ってると思うけどね……」
ショボンは腰の短剣を引き抜き、黒ずくめの男達前に立ちはだかる。
黒1「そうですか、素直に従う気は無いと……」
黒2「悲しいことですね。また血が流れる事になる」
黒3「そうそう、あなたの父上のときも同じでしたね……」
ξ;゚听)ξ「な、何を!?」
(´・ω・`)「……」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:17:00.01 ID:n8HHIvt3O
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黒1「さて、無駄話はここまでにしましょうか」
黒2「仕事は無駄なく、早いに越したことはないですからね」
黒ずくめの男達は腰に下げたレイピアを引き抜き、二人へ迫った。
−−−
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:21:13.85 ID:n8HHIvt3O
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('A`)「出てはみたが……」
( ^ω^)「見切り発車バンザイだお」
二人は何をするでも無く人通りの少ない道をブラブラと歩き回っていた。
('A`)「ん? こんな所に馬車が……」
( ^ω^)「別に、馬車ぐらいこんな所に止まってても不思議じゃないお」
道の脇に一台の馬車が止められていた。
僕らは何となくそれに近寄る。
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:22:48.51 ID:n8HHIvt3O
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?「ウルサいな……」
(;^ω^)「お?」
馬車から眠たげな顔の赤髪の女が顔を覗かせた。
ノハぅ听)「あ……、お前達は確か……」
('A`)「な……」
(;^ω^)「!!?」
−−−
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:24:28.13 ID:n8HHIvt3O
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舞台は再び路地裏へ。
黒ずくめの男達がショボンに襲いかかる瞬間、何者かがその間に割り込むように降り立つ。
「「!!?」」
刹那。
一筋の閃光が走り、黒ずくめの男達のレイピアが弾かれた。
黒1「くっ……」
黒2「これはまた面倒な」
黒3「あと少しの所で……」
黒ずくめの男達は数歩退く。
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:29:19.18 ID:n8HHIvt3O
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(´・ω・`)「ロマネスクさん!!」
( ΦωΦ)「ふむ、デュポネの犬共とは珍しい……」
現れたのは流れ者ロマネスク。
刀を鞘へ戻し、居合いのような体勢になりながら黒ずくめの男達と睨み合う。
黒1「この人が相手だとは分が悪いですね」
黒2「どうしましょうかね?」
黒3「ここは……」
( ΦωΦ)「相談は住んだか?」
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:34:31.00 ID:n8HHIvt3O
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黒1「えぇ、今日の所は退かせていただきますよ」
黒2「私達も命が惜しいですからね」
黒3「では、ごきげんよう……」
黒ずくめの男達は背を向け、薄暗い路地へ消えていった。
( ΦωΦ)「遅れてスマンな……」
黒ずくめの男達の姿が見えなくなったのを確認し、ロマネスクはツンとショボンの方を向いた。
(´・ω・`)「いえ、来てくれると信じていましたから」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:39:29.15 ID:n8HHIvt3O
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ξ゚听)ξ「でも、もうちょっと早く来て欲しかったわね。
そしたら奴らにも追われることもなかったし……。
プロならもっとしっかりして欲しいものよ!」
( ΦωΦ)「ふむ、次からは気を付けよう。
それはさておき……、走るとしようか?」
ξ;゚听)ξ「また走るの!?」
( ΦωΦ)「仕事は無駄なく、早いのが良いのだろう?」
(´・ω・`)「……」
三人は、そのまま裏路地を抜けていった。
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/16(水) 03:39:46.13 ID:n8HHIvt3O
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【2nd:来訪】 fin
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