( ^ω^)カウボーイなようです 【11th:流石な奴ら 後編】

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:15:16.74 ID:QRQlothtO

【11th:流石な奴ら 後編】



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:17:03.43 ID:QRQlothtO



(;'A`)「くそ、くそっ……」

ドクオは足を引きずりながら井戸の裏に隠れると、シャツを引き裂き足を縛り上げた。


( ´_ゝ`)「いつ観念するか遊んでみるか……?」

兄者がライフルを構え、ドクオが身を隠した井戸に向けて引き金を引く。


(;'A`)「っ!?」

銃弾は井戸の縁に当たり、ドクオの頭上を掠めていった。


( ´_ゝ`)「まだまだいくぞ〜?」

そう言いながらライフルのレバーを引いて兄者はリロードをする。


(´<_` )「エグい、エグいぞ兄者……」



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:18:26.16 ID:QRQlothtO


銃声と、ドクオの頭の真上で銃弾が井戸の縁を掠める音が何度も鳴り続ける。


(;'A`)「畜生ッ……」

ドクオは身を屈め、傷口を押さえる事しか出来なくなった。



−−−



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:20:42.08 ID:QRQlothtO


(;^ω^)「飛び出すと狙い撃ちされそうで助けに行けないお……」

その様子をただ、見ることしか出来ない自分に歯がゆさを覚えた。

だがそのとき、ある物が目に入る。


( ^ω^)「お……?
 あれを、あれを使えば何とか助け出せそうだお」

サスガ兄弟と、それの位置を確認しつつ呟く。


( ^ω^)「ハインさんも呼んだ方が良いかもしれないけど……」

しかし、ハインが今どの辺りに居るかが解らない……。


从 ∀从「ハインでいいって!」


(;^ω^)「うおおっ!?」

背後にいた。



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:21:35.74 ID:QRQlothtO


( ^ω^)「カクカクズコバコドピッドピッ! ですお」


从 ゚∀从「なるほど……、把握した任せろ!」

そう言ってハインは走り出した。


( ^ω^)「あとは僕が……」



−−−



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:24:05.16 ID:QRQlothtO


从 ゚∀从「オルァアアア!!」

ハインがサスガ兄弟から見える位置で派手に下っ端と撃ち合いを始める。


( ´_ゝ`)「女も良いなぁ……」


(´<_` )「気移りしまくりだな」

それを見てサスガ兄弟はドクオからハインの方へ視線を移し、ゆっくりと歩を進めだす。


( ^ω^)「1……、2……、3……、4……、5っ、今だお!」

物陰から飛び出し、拳銃をサスガ兄弟の頭上にあるものへ向けて乱射した。



−−−



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:25:21.99 ID:QRQlothtO


(;´_ゝ`)「何っ!?」


(´<_`;)「うおっ!?」

放たれた銃弾がサスガ兄弟の頭上にあったもの、貯水用の樽に命中して亀裂を入れる。

そこから決壊し、樽から大量の水が二人目掛けて降り注いだ。


( ^ω^)「上手くいったお!」

その隙にドクオの方へ駆けより、肩を貸して建物の陰へと移動させた。


(;'A`)「わりぃ、足手まといになっちまった……」


( ^ω^)「大丈夫だお、あいつら片づけてさっさと帰るお!」

ドクオにそう言い放ち、リロードを澄ませるとサスガ兄弟の方へ駆け出した。



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:27:49.87 ID:QRQlothtO


(;´_ゝ`)「ぐぅ……、貯水用の樽を狙うか……、敵ながら流石だ」


(´<_`;)「畜生……、ズブ濡れになっちまったぞ」

頭を降りながら二人はフラフラと立ち上がる。


(#^ω^)「サスガ兄弟っ!!」


从 ゚∀从「もらったあああああ!!」

ハインと自分とでサスガ兄弟を挟み撃ちを仕掛ける。


(;´_ゝ`)「しまった!?」


(´<_`;)「くそっ!」

ズブ塗れになり動きが鈍って隙だらけ、そしてサスガ兄弟の手からはライフルが離れている。



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:29:07.73 ID:QRQlothtO


(#^ω^)「おおおおお!!」


从 ゚∀从「とった!!」

引き金を引く。

何発もの銃声が辺りに鳴り響いた。



−−−



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:31:40.18 ID:QRQlothtO


(´<_`;)「ぐはあっ!!」


(;´_ゝ`)「おぉ!?」

弟者が兄者を突き飛ばし、何発もの銃弾をその身に受けて膝から崩れるように倒れた。


(;^ω^)「庇ったっ!?」


从 ゚∀从「チッ……」

再度引き金を引くが弾が切れてしまっていた。

急いでリロードを始める。



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:33:06.48 ID:QRQlothtO


(;´_ゝ`)「弟者あああ!!」


d(´<_`;)「賭けは……、兄者の勝ち……だな」


(;´_ゝ`)「バカ野郎! 血吐きながら何言ってんだ!?」


(´<_`;)「兄者……、今は逃げろ。
 逃げるんだ……!」


(;´_ゝ`)「お前を置いて、行けるかよ……」


(´<_`;)「俺を無駄死にさせる気か? 行け、行ってくれ……」


(;´_ゝ`)「弟者……」


(´<_`;)「何だよ……兄者?」


(;´_ゝ`)「……死ぬなよ……」



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:35:12.70 ID:QRQlothtO

(´<_`;)「兄者、こういう場合は……仇は必ず討つとかだな」

弟者が言う前に兄者はこの場から既に走り去っていた。


(´<_`;)「て、行ったか……」

弟者がフラフラと体を起こすと、目の前には拳銃をこちらに突きつける女が居た。


从 ゚∀从「ブーンは逃げた奴を頼む。俺はこの死に損ないを片付ける……」


(;^ω^)「わかったお!」

ブーンは兄者を追いかけていく。

ブーンの姿が見えなくなるのを確認すると、ハインは口を開いた。


从 ゚∀从「お前に聞きたいことがあるんだ」


(´<_`;)「……?」



−−−


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:37:23.28 ID:QRQlothtO


僕は逃げたサスガ兄弟の片割れを追い駆けて町のはずれまでやって来た。

だが、時既に遅し。


(;^ω^)「逃げられてしまったお……」

そこには馬の蹄の跡が残るだけだった……。


( ^ω^)「……」

僕は無言で地平線に沈んでいく夕陽を見つめる。

町の方では乾いた一発の銃声が響いた。



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/20(火) 22:37:45.47 ID:QRQlothtO

【11th:流石な奴ら 後編】 fin




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