( ^ω^)カウボーイなようです 【7th:ロデオ】

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:18:08.31 ID:StrDnzh+O

【7th:ロデオ】



3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:19:55.49 ID:StrDnzh+O


ザザから出発して三日目の朝。

とある村に立ち寄ると、言い争いをしているような声が聞こえてきた。

何やらもめ事が起こっているようだ。


( ^ω^)「行ってみるお!」


('A`)「ほっとけば良いじゃん……」


( ^ω^)「そうはいかんざき!」

声がする方へ向かっていくと、だんだんと声がはっきり聞こえてきた。



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:22:26.60 ID:StrDnzh+O


「つれねぇなぁ、ちょっとだけで良いんだよネェちゃん」


「お、俺たちと良いことしよう、うよ!」


「良いこと! 良いことしよっ! 良いことしよっ!」

どうやら一人のた女に三人の男が言い寄っているようだ。


「どうせ大した用事じゃねぇんだろ?」


「こ、来いよ! 俺たちと来いよぉ!」


「あそぼ! あそぼ! あそぼ!」


?「通してください……」

女は男達の言葉を無視して先へ進もうとする。



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:26:02.20 ID:StrDnzh+O


「おぃ! シカトこいてんじゃねぇぞ尼!」

男の一人が女の腕を掴む。


('A`)「ん? アイツは……」


(;^ω^)「早く止めるお!」


('A`)「いや、待て……」


(;^ω^)「お?」

ドクオに制止され、立ち止まる。


('A`)「その必要は無いみたいだから……」



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:28:19.16 ID:StrDnzh+O


?「おい……、その汚らしい手を放せよ」


「あ? 何言ってんd」

次の瞬間、男の顎が跳ね上がり鮮血が飛び散る。


「「!?」」

男は仰向けに倒れ、泡を吹いて動かなくなった。


?「上等だクソ共……、言ってわからねぇなら体に教え込んでやるよ」

そして、倒れた男の頭を踏みつけながら女は名乗りを上げる。


从 ゚∀从「この、ハインリッヒ・ウェントリル様がな!」

言い終わると、ハインリッヒと名乗った女は別の男に襲いかかっていく。



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:32:16.57 ID:StrDnzh+O


「ママッ! ママアアアアア!!」


「何!? 何コレ!? 何コレ!?」


从 ゚∀从「さっきの威勢はどうした? 男だろ? 抗ってみせろよおおお!!」


「ひゃああああああああああ!!?」


「いぎぃゃややややや!」

断末魔と鈍い音が辺りに鳴り響く。



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:35:19.80 ID:StrDnzh+O


(;^ω^)「うっわー……」


('A`)「やっぱり……、ハインだったか……」


( ^ω^)「お? 知ってるのかお?」


('A`)「ちょっと昔の話になるかな……」

ドクオが思い出に更けるように目を細めて、腕を組んで空を仰ぐ。

そのときだ。


从 ゚∀从「!」

ハインリッヒが顔にかかった返り血を袖で拭いながら視線をこちらに向けた。



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:36:26.76 ID:StrDnzh+O


( ^ω^)「あ、こっち見た」


('A`)「は?」

ドクオが気の抜けた反応をする。


从 ゚∀从「ギャハハハハハハ!!」


(;^ω^)「ぶひぃ!?」


(;'A`)「!?」

もの凄いスピードでハインリッヒはこちらに駆け寄って来る。


从 ゚∀从「ドクオオオオオオ!!」


(;'A`)「どあっ!」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:39:04.44 ID:StrDnzh+O

ハインリッヒは走ってきた勢いのまま、ドクオにタックルする。

二人は地面を数回転がっていき、ハインリッヒがドクオに馬乗りするような状態になった。


从 ゚∀从「久し振りだなぁ、オイ!!」


(;'A`)「イテェ、やめれ! 頭グシャグシャにすんな!」

ハインリッヒは笑いながら血だらけの手でドクオの頭をグシャグシャいじり回す。

ドクオはジタバタとロデオのように暴れて、何とかその状況から抜け出そうとしている。


(;^ω^)「……」

僕はその光景に戦慄を覚えた。



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:44:39.85 ID:StrDnzh+O


从 ゚∀从「それはそうと……」


(;^ω^)「お?」

ハインリッヒが僕の方へ視線を向ける。

よく見ると、綺麗な澄んだ青い瞳に整った顔立ちの美人さんだ。


('A`)「あぁ、それは仲間のブーンだよ……」

髪の毛が血でガビガビになったドクオに死んだ魚のような目で僕を紹介する。


(;^ω^)「は、はじめますて……」

僕はペコリと頭をさげる。

ハインリッヒから漂ってくる血の臭いがいつまでも鼻に残りそうで、少し気分が悪くなった。



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/04(日) 23:45:18.78 ID:StrDnzh+O

【7th:ロデオ】 fin




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