( ^ω^)カウボーイなようです 【1st:ホライゾン】

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:27:52.00 ID:vetCxC75O


アウトロー

それは無法者達を意味する


ガンマン

それは自由を追い、戦うものを意味する


カウボーイ

それは一つの生き様を意味する




3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:28:53.78 ID:vetCxC75O


〜賞金稼ぎ編〜




4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:29:23.68 ID:vetCxC75O


【1st:ホライゾン】




5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:29:51.30 ID:vetCxC75O



もう、五年も前の話になる。


あの頃はまだ幼くて……いや、それは言い訳に過ぎない。


僕は、ただ隠れて震えることしか出来なかった……。


何も出来なかったんだ。



−−−



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:32:46.34 ID:vetCxC75O



「怖いお、怖いお……」


ノパ听)「大丈夫、大丈夫だから!」


僕を後ろに乗せ、馬を走らせるこの人はヒート。

僕より6つ年上で村の保安官の娘で、とっても強くて優しいひと。


ノパ听)「振り切れそうもないな……。
 どうするアタシ……」

後ろからは無数の蹄の音と、男達の騒ぎ声が聞こえてくる。



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:33:40.71 ID:vetCxC75O


「無理だお、怖いお……」

震え、ヒートにしがみついてると頭に帽子をフワリと乗せられた。


「お?」


ノパ听)「お守り……、大丈夫だから……」


「うぅ……」

僕は俯き、黙り込んだ。



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:34:49.77 ID:vetCxC75O


ノパ听)「えいっ!」


「うわあ!?」

突然ヒートに馬から振り落とされ、草むらの中に転がり込んだ。

直後、その直ぐ脇を無数の蹄の音と地響きが通り過ぎていった。



−−−



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:37:53.21 ID:vetCxC75O


「ヒャハハハハハ」


「ハハハハハ、もう逃げ場は無いぜ!?」


?「後ろは谷だ、諦めてこっちへ来れば命だけは助ける」


ノハ;゚听)「くっ……」

僕は草むらからその様子を覗き込む。

ヒートは銃を片手に崖の縁に追いやられている。



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:39:07.34 ID:vetCxC75O


男達は片手に拳銃を構え、ジリジリとヒートに近づいていく。


ノハ;゚听)「このおっ!」

ヒートの拳銃が火を噴いた。


「ぐわっ!?」

同時に男達の一人が血を撒き散らしながら膝を突いた。


?「チッ……」

リーダーらしき男が舌打ちをして右手を掲げた。

すると、男達は一斉にヒートへ向けて発砲する。



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:40:26.25 ID:vetCxC75O


銃声が辺りに連続して響いた


ノハ;゚听)「ぐっ……、があああ!」

鮮血が舞う。

ヒートは仰け反り、そのまま馬と共にか崩れるように崖を真っ逆さまに落ちていく。

男達は谷底をのぞき込むと、その場から去っていった。



−−−



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:42:16.36 ID:vetCxC75O


男達が去った後、僕はフラフラとヒートの血の跡の方へ向かい、その上にうずくまった。


「う、うぅ……、ぐうぅぅぅ……」

僕はヒートに貰った帽子の鍔を掴んで目一杯深く被り、血が出るほど唇を噛みしめて泣いた。



奴らが村を焼き払った。


奴らが全てを奪っていった。


奴らが大好きな人達を……。




20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:43:41.26 ID:vetCxC75O


「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

僕は空に向けて血の涙を流しながら吼えた。


一つの誓いと共に。



−−−



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:44:43.30 ID:vetCxC75O



五年後



一人の青年が帽子の鍔を人差し指で上げ、空を飛び回る鳥を見上げる。

すると、ヒラヒラと羽が一枚落ちてきた。

瞬時にガンベルトから銃を引き抜く。

次の瞬間、銃声と共に羽はバラバラになった。

銃をクルクルと回転させ、ガンベルトに納める。




23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:46:57.40 ID:vetCxC75O


( ^ω^)「あれから五年かお……」

地平線に沈んでいく夕陽を見つめる。


( ^ω^)「僕は誰かを守れるほど強くなれたかお……?」

ぽつりと呟くと馬に跨り、荒野をどこまでも駆けていった。




24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 23:47:35.16 ID:vetCxC75O


【1st:ホライゾン】 fin





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